レンの前方から赤い服の可愛い女の子が走って…(多分本人は走ってるつもりだろう)やってきた。  
 
「レン君レン君!お姉ちゃんとお歌の練習しよ」  
 
「…咲音さんと?」  
 
彼女はレンより年上のボーカロイド(亜種)の咲音メイコだ。  
だが、精神年齢が幼く無知で、なにかと危なっかしい。  
 
「咲音さんじゃなくて、お・姉・ちゃ・ん!なの!!  
分かんないところとか教えてあげるね!」  
「…(とても不安だ。しかもお姉ちゃんって…)」  
 
レンは自分は咲音よりしっかり者だという自負があるため、咲音にお姉さんぶられるのが不満だ。それがそのまま顔に出てしまった。  
 
「……レン君。私とお歌の練習するの…嫌なの…??((うるうる」←マジ泣き5秒前  
 
「ぅえぇ!?ちょ、まっ泣かないで!」  
 
そんなレンの態度に不安を感じたのか次第に咲音の瞳に大粒の涙が溜まる  
 
「ふぇ…ぅ、うぁ〜〜ん」  
 
ついに泣いてしまった咲音にレンは焦った。  
 
「い、一緒に練習したい!!すごく練習したい!!!」  
 
「ぅっ…あぅ……ほんとに…??」  
 
落ち着かせるように咲音の頭を撫でながらなるべく優しく答える  
 
「うん。本当に。」  
 
「じゃぁ、お姉ちゃんがいっぱい教えてあげるね!」  
 
「(…さっきまで泣いてたくせに。)」  
 
またお姉さんぶる咲音にそんな事を考えながらも咲音のキラキラ輝くな笑顔に頬が緩む  
 
「レン君なんで1人で笑ってるの?」  
 
「ひーみーつー。ほら、歌の練習しよ!」  

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