下ろすと腰まである髪の一房をすくい、指先でくるくるともてあそぶ。
唐突に髪をいじりだしたメイコを、がくぽは怪訝そうに見つめ返した。
彼女から積極的に触れてくることは少なかったので。
「どうかしたか?」
「私も、伸ばすことは出来るのかしら」
かつて『動きやすいし、私のトレードマークだもの』と誇っていた髪型を変えようとは、どういう心境の変化か。
「妹や後輩が色々アレンジしてるから、ちょっと興味が湧いただけよ」
「俺は、ショートカットの撫で心地が気に入ってるんだが」
――口づけの感触も伝わりやすいだろう?長い毛先だと全くわからんからな。
早速頭部に唇を寄せ、ついでに前髪を掻き上げて、額にキス。