3月の初めだというのに、外はまだ肌寒い。
近所のコンビニに入る。
そしてバニラアイスを箱買いする。
これをここ一ヶ月毎日やっている。
店員の冷たい視線にも、もう慣れた。
家に帰り、リビングに入る。
今日もいつもと同じく、大量のバニラアイスのカップが無造作に転がっている。
すぐに視界に入る、青い髪のボーカロイド。
いつものように、白濁液にまみれているそれは、いつものように、口を開き、言葉を紡ぐ。
健全な成人男子なら欲情せずには、いられない妖艶な表情と、媚びるような声音で
「マスター、白いの頂戴。」と。