【 注 意 事 項 】  
 ・カイメイ ・和姦 ・ベッドじゃない所でえっち  
 ・メイコはツンデレ  
 以上が苦手な方はご注意を  
 ※非家族設定。カイトもメイコも所有者が違う。別々に暮らしてます  
 ※最初から最後まで非常に都合のよい展開  
 ※8レスほど使用。誤字脱字はご容赦ください  
 
 
 
キレたカイトと嫉妬メイコ  
 
 
昨夜盛大に行われたカイトの誕生日ツアーの最終日が無事に終わり、コーラスメンバーに駆り出されたメイコはチャーターされたバスにスタッフらと乗り合わせて帰路についていた。  
バス数台にスタッフ・バンドメンバーが適当に乗り、もう帰るだけの車内はリラックスムードに包まれている。眠る者、ツアーでの想い出話しに花を咲かせる者、読書をする者など皆様々に過ごしていた。  
メイコは一番後ろの隅っこの座席に腰を据えて閉じたカーテンを指先でちらりと捲った。車窓の外を流れる景色をその隙間からぼんやりと眺めるも、変わりばえのしない高速道路の光景は直ぐに飽きる。  
小さな溜息をついてこのまま寝てしまおうかと思案したが、他の座席と違って最後尾の座席はリクライニングができない。  
この席の利点と言えば、メイコの他には荷物置き場に積み切れなかった機材やらスタッフの私物やらが置かれ、自分ひとりぐらいしか座る者がいないくらいだ。  
寝心地を考えれば他の席にすればよかったのかもしれない。……だがしかし、この座席に拘ったのには理由があった。  
少し離れた座席から聴こえる女の子たちの楽しそうな笑い声が聴こえて、メイコの口からまた溜息が零れる。  
華やかな声がする方に視線を向ければ、バスの中ほどの座席に女の子たちが集まってきゃあきゃあとやたら賑やかだ。そしてその中心、女の子たちの陰から青い髪がちらりと垣間見える。  
あれを避けるためにメイコは最後尾の席を選んだのだから、ちょっとぐらい寝心地が悪くったって文句など言える立場じゃないのだ。喧騒から少しでも離れた場所を陣取らないと、騒々しさに眠ることもできない。長い道中、きっとイライラしっぱなしになる。  
現にあの席の周りのスタッフは、諦め顔で耳にイヤフォンを突っ込んで居眠りを決め込んでいた。メイコの座る席にしたって本を読もうにも黄色い声が届いて集中できないし、窓の外は相変わらず退屈だ。  
メイコも彼らに倣って眠ってしまおうと、ヘッドフォンをかけ膝掛け代わりのコートを胸まで引き上げて窓辺に身体を傾けた。周りの音が聴こえなくなるぎりぎりぐらいに音楽プレイヤーの音量を上げる。  
――あそこの席の声を、耳にしたくなかった。嫌でも女の子に囲まれているカイトを意識してしまう。  
意識して不愉快になるのは……あのカイトが、メイコの彼氏だからだ。カイトは付き合い始めてもうすぐ一年になる、れっきとした恋人だった。一応。  
ただ、二人の関係は周知の事実というわけでなく、二人の身近な者しか知らない。付き合い始めの頃、少しづつ周りが認知していけばいいと「僕(私)たち付き合ってます」と言いまわることはしなかった。  
だがデートは自宅デートばかり、外では友人たちと大勢で遊ぶことが多い上、メイコが外でべたべたされたくない性質のせいか、別段隠している訳ではないのに二人の関係はあまり知られることがなかった。  
それが仇になったのか、知り合い程度の人にはメイコはフリーだと思われている。カイトに至ってはあの状況だった。  
カイトの傍にいるのは今回のツアーのスタッフの女の子たち。カイトはモテるのだ。ものすごく。  
物腰柔らかく、気配りも出来るしボーカロイドだから見目も良い。どこか抜けてて放っとけない所のあるカイトは誰にでも非常に優しくて、その気がなくとも余所の女の子を誤解させてしまうこともある困った彼氏だった。  
ツアーの間はそんなカイトの傍に、メイコの存在を知らない女の子が声をかけていたりしていたのを頻繁に見かけていた。  
……メイコ自身、付き合う前にカイトからのアプローチが自分に向けてのものなのか、それとも持ち前の天然さなのか分からず悩んだ時期もあった。  
だから女の子が騒ぐのも分かるのだ。カイトは無差別テロかってぐらい、無意識に優しさを振りまく。  
メイコにとっては『年下の甘ったれ天然タラシな彼氏』でも、なにも知らないコたちにとっては『優しくて笑顔の甘い王子様系男子』なのだから。  
 
バスの振動に揺られてうつらうつらしてきた頃、不意に隣に誰かが座った。寝入りばなの意識がそれを感知しそっと目を開ける。  
「……なに?」  
プレイヤーを切り、ボーカロイドの可聴域ぎりぎりの声で荷物を押しのけてメイコの隣に座ったカイトへ問いかけた。  
「逃げてきた。……もしかして、酔った? 具合悪いの?」  
小さく微笑むカイトは、それでも目元に労わりを滲ませメイコと視線を合わせる。それが機嫌を取っているように見えて、瞬間的にイラっとした。  
「別に……することないし、寝ようと思って。っていうか、いいの? こっちきて」  
カイトがさっきまでいた座席から、彼を囲んでいた女の子たちはこちらをチラチラ見ている。その視線に優越感より居心地の悪さを覚えた。  
なんとなく付き合っていることを言えずにツアー中を過ごしてしまって、メイコはカイトに打ち合わせ以外で傍に寄ったことがなかった。意外な組み合わせに感じたのだろう。その視線に嫉妬はなく、ただ不思議そうだった。  
「僕も眠くなったからって、離脱したんだ。僕だってあれはちょっと」  
カイトは本当に辟易していたようで、力なく苦笑する。  
カイトはモテるが本人は至って真面目で、実は女の子に騒がれるのは苦手な性質だった。  
「ふうん……」  
「あの、さ。なんか……怒って、る?」  
素っ気ないメイコの返事にカイトの眉が困ったように下がった。身体にかけたコートの下、膝に乗せていた手が大きな温もりに包まれる。カイトがメイコの手を握ってきたのだ。  
「怒ってない。手、離して」  
言葉とは裏腹に声音に棘が混じる。コートの下で外から見えないとはいえ、こんなところで止めて欲しかった。  
すげなく拒まれたカイトの静かな気配の中に不満を感じ取ったが、無視した。  
「怒ってないならいいじゃん。……それともやっぱり、怒ってるの?」  
やっぱりってなんだと、ムッとする。確かに若くて可愛い女の子たちに囲まれているカイトの姿を目の前で見るのは面白くない。知ってて聴いてくるのは嫌がらせかと、つい邪推してしまいそうだ。  
「この場にいる人は私たちの関係知らないんだから。バレたら騒がれるでしょ。それがイヤなの。離してってば」  
手を払おうとしてもびくともしない。舌打ちしそうになるのを寸ででメイコは堪えた。  
「……付き合ってるのは事実じゃん」  
逃げる手をカイトは難なく押さえつける。指の股を何度も往復するカイトの指先に心ならずもぞくりとしてしまい、慌てて不埒な感覚を打ち消した。  
「あの子たちだって、今になってあんたが私と……とか知ったら、びっくりするわよ」  
「そりゃ言ってないからね。驚くだろうけど。……ねぇ。別に付き合ってること言ったって良くない? 隠している訳じゃないんだしさ。  
 そうすれば、さっきみたいに囲まれることだってなくなる」  
少なくとも、絶賛お付き合い中の彼女の前ではあの子たちも遠慮が入る……かもしれない。けれどこの状況でメイコとの関係をバラすのは、女の子たちへの牽制に利用されるようで不愉快だ。  
もう帰るだけとはいえ騒ぎ立てられて目立つのは本意じゃないし、カイトの誕生日ツアーにコネで潜り込んだと誤解されるのは冗談じゃなかった。実はこの仕事、純然たる偶然なのだ。  
「今更知られるのは恥ずかしいからイヤ。離してよ」  
「……なんでそんなに嫌がるかな。やっとツアー終わったんだし、がんばった彼氏をもうちょっと労ってくれてもいいんじゃない?」  
冗談めかして囁く言葉は、通常なら難なくスルー出来ても荒れた精神状態では受け流すことができなかった。  
「カイトに優しい女の子はたくさんいるじゃない。私じゃなくってもいいでしょ」  
言った途端に後悔したがもう遅い。カイトの鼻白むのを感じ、メイコは失言に唇を噛みしめた。  
望み通り手を離された途端、淋しくなる。ついさっきまであれほど嫌がっていたのに、なんて現金なんだと自己嫌悪がメイコを襲った。  
溜め息交じりに隣で寝支度をする気配を感じながら、メイコは再び目を閉じた。  
ああ全く素直じゃない。カイトが気を使ってこちらに来てくれたの、メイコだって分かっているのに。酷いことを言ってしまった。我儘だ。でももう、訂正するタイミングも失ってしまった。  
人前でべたべたされたくないとか、カイトと付き合っている事を周りに話せば事は丸く収まるのに、恥ずかしいの理由ひとつで言いたくないとか。カイトだって、これじゃどうしていいか分からないだろうに……。  
 
メイコも自分の感情を制御できなかった。ツアー中、無関心を装いつつも苛々は増すばかりで、そんな自分を抱えながら女の子たちと談笑しているカイトに背を向けていたらすっかり拗らせてしまった。  
それでも、あの子たちに事実を知られるのはどうしても照れくさい。でもカイトの傍に自分以外の女の子がいるのがムカついて、あろうことか本人に八つ当たりだなんて。  
最悪だ。自分はなんて面倒くさい女なんだと痛感していると、なんだかカイト側の太ももに違和感を感じた。…………ん? え? ちょっと……。  
 
「――――――!」  
 
なにすんの!  
叫び出しそうな声を無理矢理呑み込む。  
離れていったカイトの手はコートから一旦外へ出て、再び戻ってきた。今度は手を握るのではなく、ミニスカートから伸びるメイコの膝をゆっくりと撫で始めている。  
ぎょっとしてカイトの顔を見上げた。俯き、青い前髪のかかる同色の瞳は瞼で隠されている。カイトは完全にタヌキ寝入りを決め込んでいた。  
慌てて周りを見回す。メイコ達は後部座席の端っこに座っているから、目の前は前席の背中で他者からは死角になっている。  
周りに気取られる可能性が低くほんの少しだけ安堵したが、安心には程遠い。膝を撫でる手は厭らしく肌を舐めて、メイコの意に反し身体は簡単に反応した。  
滑らかな肌を堪能するように何度も何度も手のひらが膝を辿る。身体ごと逃げようとしても、元々座席の隅に座っていて限度があった。  
引き剥がそうと手首を掴んで止めたり、手の甲を思いっ切り抓ったりしてもカイトは一向に動じない。  
バスに乗り合わせているスタッフが気になって、ささやかな拒絶しかできないのもカイトの行為を増長させた。  
触れられる度に増していく快感が、メイコの反発も抵抗も徐々に奪っていく。女芯がじんじんし、急速に身体を熱くした。  
ツアー中は性的な触れ合いなんて皆無だった。仕事期間だということがメイコにそういう気分を起こさせなかったし、そもそもカイトとは必要最低限の会話しかしなかった。  
たとえ彼氏の誕生日ツアーだとしても、あくまでも仕事の一環だと自分に言い聞かせていた。  
融通の利かない性格のメイコは、精一杯仕事で力になれればそれが誕生日のお祝いになると思っていたのだ。  
そのせいか、身体は過剰に反応を示してメイコを戸惑わせる。こんなところで、止めさせなきゃと焦ってもメイコの弱点を熟知している指は呼吸を荒らし、思考を乱した。  
涼しい顔をしてるくせにカイトの手は器用に動き、肌の感触を愉しむ。そのうち指先が合わせた膝の内側に入れられそうになって、慌てて内股に力を込めた。  
「…………」  
これ以上はダメだ。ぴったりくっつけられた両腿に隙間はない。合わされた脚の間を、指がつー……と上がっていく。  
そのこそばゆさに一瞬怯んだその隙を縫って、カイトの指先が脚の付け根に辿りついた。下着越しに割れ目をひと撫でされ、腰にぞわりと悪寒に似た快感が登る。  
「っ! ……カ、」  
カイトと呼ぼうとした声は、音量を抑える自信がなくて結局呑み込んだ。指は擽るようにその溝を往復していく。  
「や……」  
そのうち指先をほんの少しだけ曲げて、明らかに敏感な部分を刺激した。クリトリスを僅かに掠める中途半端な快感がもどかしい。  
膝がぴくぴく震えさせながらさっきとは打って変わった弱々しい声を出すメイコを無視し、コート下の行為はエスカレートする。既に弛んだ膝は、なすがままにカイトの手を受け入れていた。  
割れ目から離れた指は片側の鼠蹊部を確認するよう撫で、下着の淵をなぞる。どう阻止しようかと考えあぐねるメイコなどお構いなしに、指は隙間から素早く中へと忍び込んだ。  
「…………っ!」  
びくん、とメイコの身体が跳ねた。直接触れられた割れ目の奥は熱くぬめっていて、メイコの昂ぶりを嫌でもカイトに伝えてしまう。改めて下着を片側に寄せられ、指は割れ目に突き立てるように性器の奥へ潜っていった。  
熱を持ち濡れたそこは抵抗も摩擦もなく、指は自在に動いてメイコを苛む。  
膣の入り口、襞とその裏、ぬめる溝を丁寧に弄りながらゆっくり登ってくる指の腹がクリトリスを捕えてぐりぐりと押し潰されると、あまりに鋭い快感にメイコはコートの下で反射的にカイトの手を上から抑え込んでいた。  
ぐっと奥歯を噛みしめ、上目遣いに隣を見上げる。カイトは目を開いていた。冴え冴えとした青を眇め、メイコへ冷静な視線を向けて恥態を眺めている、というより観察している風情だった。  
――怒ってる。瞬時にそれが分かるぐらい、あからさまに感情の無い視線だった。  
 
吐息と声はかろうじて堪えることができるが、身体の反応はそうもいかない。感じる部分に指が這う度にびくびく震える身体を持て余す。  
嬲られている内に包皮が剥かれたクリトリスが、与えられる刺激に更に反応を増した。粘膜は漏らしたように溢れて、下着とカイトの指を汚す。  
「!」  
いきなり膣へ侵入してきた指に、引き攣れるように身体が強張る。少し不自然な姿勢からでは流石に奥へ指は届かないようだった。しかし、入り口付近のイイ所をカイトは知っていて、そこを狙って擦り上げるのだ。  
暴走し始める感覚は、胎の奥から勝手に熱の塊を競り上げる。もし限界を迎えてしまったら、声を我慢する自信なんてなかった。……カイトと普通にする時だって、堪えようとしても我慢できたためしなんかないのに。  
「……や……ぅ……」  
メイコの焦りなど察知している癖に、カイトの指先は残酷だった。容赦ない愛撫に膝が震え、頭は力なく横に振られ毛先が小さく揺れた。  
せめてもと口元を抑えるが、それでも漏らさずにいられるのか。……だって、もう。  
気持ち良くて、何も考えられない。このまま流されてしまいたい。執拗に膣を弄くる指に、理性とかそういった全てを融かされる。  
絶頂を目の前にし覚悟を決めた時だった。身体に軽い重力がかかって、バスが停車したと同時に中で指が抜かれた。びっくりするぐらい、あっさりと。  
「……?」  
迫りくる絶頂に集中し過ぎて一瞬何が起こったのか分からなかったが、辺りがざわざわとさざめき、周りの話から高速走路のサービスエリアにバスが止まったのだということが知れた。  
サービスエリアに停車したのは、食事とトイレ休憩を兼ねてのことらしい。バスの中はあっというまに閑散として、残っているのは食事より睡眠を取ったスタッフ数名と、放心状態のメイコだけだった。  
カイトはさっきの女の子たちに誘われ、一緒にバスを降りてしまった。座席から立ち上がる際にメイコはカイトに一顧だにされなかった。カイトの怒りを思い知る。  
取り残され、寝息と誰かの音楽プレーヤーから漏れる軽い音が響く車内でメイコの胸を占めるのは、やはりカイトのことだった。  
カイトは世間に認められなかった期間が長く、現在のように誕生日にツアーとか考えられないほどだった。  
売れたのは後発のボカロの影響もあってのことだが、小さな切欠を大きくしたのは売れるまでどんな小さな仕事でも一つ一つ丁寧にこなして、尚且つ人脈を大事にしていたからだ。  
実力はあっても中々芽が出ず、それでも自分を使ってくれた人たちにカイトは感謝を忘れなかった。だから、売れっ子になった今でも誰かに話しかけられて無視するようなこと、メイコの知る限り一度もない。  
その結果、女の子に囲まれるような事態になってしまうのだ。女の子だけじゃなく、皆に等しく気を配っている。  
――怒って、あたりまえだ。  
ちゃんと分かっていた。たとえカイトの傍に女の子が多くても、彼はメイコの元へ戻ってくる。知っているのに。下らない嫉妬でカイトを傷つけた。  
さっさとバスを降りたのだって、不機嫌で可愛げのないメイコより笑顔の女の子たちと一緒にいた方がずっと楽しいからだろう。  
――そういえば、お祝いの言葉もまだ言ってない。  
なんて酷い彼女だろう。ぎゅっと目を瞑ると、目尻に涙が滲む。  
泣かないよう他に意識を逸らそうとすると、濡れた下着の感触を脚の付け根に覚えた。  
カイトは結局、最後まで導いてくれなかった。一度あの指を思い出してしまえば、胎内で燻ぶっていた熱が甦る。  
メイコの身体と外界を隔てているのは自分の上にかけているコートのみ。そんな状況で高まる猥らな自分を心底軽蔑したくなる。でも半端に刺激を与えられた性器はじんと熱っぽく疼きを持ち、触れられるのを欲していた。  
……性的興奮を煽るだけ煽って、離れたいやらしいあの指を。  
カイトにそうされたように、下着の上から恐るおそる触れてみる。自分の指先に湿った感覚が乗った。濡れた布越しの熱は冷めやらず、ほんの少し上下に擦っただけで電流みたいな快感が走った。  
「……っ」  
周りの様子を窺い、最後尾の自分を気にする者がいないことを確認して空いている手を胸に添えた。ブラのカップごとそっと握り、膨らみに指が埋まる。  
ちょっとだけ。この熱をやり過ごすまで……。本能に従い、指を滑らせる。  
拙い動きにもちゃんとあそこは反応して、快楽を追うのに没頭する。湿度の高い吐息を殺しながらとっくに硬くなってる乳首をこりこり潰して、手は無意識に下着の中へ突っ込んでいた。ぐちょぐちょの膣に突っ込んだ中指がカイトが刺激した所を掻く。  
堅く瞑った瞼の裏で、自分の指がカイトのそれと置き換わる。少しだけの行為は、メイコが気がつかない内に最後を求めるまでになっていた。  
 
「……ん……っ!」  
噛んだ唇から漏れ出た喘ぎを忍ばせる。呑み込まれた快感の波にコートからはみ出た膝がぐっと硬直し、直ぐに弛緩した。  
ぼんやりと乱れた息を整えていると、向かいの座席から思いがけない声に全身が凍った。  
 
「なにしてるの?」  
 
耳に馴染んだ低音。声に射抜かれたメイコがぎこちなく首を上げる。そこには車外へ出て行ったはずのカイトが、前座席の背からメイコをじっと見詰めていた。  
見据える静かな青い視線に縛られたように動けない。そんなメイコから視線を外さず、カイトは席を立って最後の座席――メイコの隣に回ってくる。メイコは自分の上にかかるコートをぎゅっと握った。  
「なに……って、カイト、いつから」  
女の子たちと外に行ってたんじゃなかったのか? まさか戻ってくるなんて。自慰に集中してて、自分に近づく気配なんか全く気がつかなかった。  
「ここのサービスエリアさ、新しくできたばかりで他にない店とか珍しい施設とか沢山あるんだ。スタッフたちはそっちに夢中だよ、僕のことよりね。まあ、都合良かったけど」  
だから戻ってきたのか。でも、怒ってるクセになぜ?  
態度だっていつもみたいな穏やかさはなく、声にも未だ棘を感じるのに。機嫌が直っているとは到底思えなかった。  
羞恥と混乱で言葉もないメイコを、カイトは如何にもな視線で遠慮なく眺めている。  
「それより僕の質問に答えてよ。なにしてたの?」  
なにって。そんなの言えるわけがない。視線を泳がせ黙りこくったメイコにカイトは更に言葉を重ねた。  
「さっき、中途半端だったから一人でしてたの? オナ――」  
「ちょっ…………! んっ!」  
周りの耳がある。反射的に顔を上げて抗議しようとした口元を、大きな手で塞がれた。同時に利き手を握られ思いっ切り引っ張られる。  
「教えてくれないんだったら、自分で確かめるしかないか」  
ぽつりと呟き、カイトは握り締めた手の指先を自分の口元に持っていく。抵抗は間に合わなかった。さっきまで慰めていた指先を、カイトが咥えて舐めた。  
生温い舌が味わうように指に絡まり、唇が食んで吸う。ぞわぞわと落ち着かない感覚に、我に返ったメイコはカイトから手を取り戻そうとしたが敵わない。  
「ん、うぅん!」  
顔が熱くなる。これじゃメイコがどんなに隠そうと、確実にカイトに知られてしまう。  
結局存分に舐め回され、ようやっと指が解放される。唾液に濡れた指先に外気が触れてひんやりしたが、それは胎内の熱をより感じただけだった。  
「……メイコの味がした。やっぱりね」  
薄茶の瞳が見張られ、羞恥に視線が逸らされた。だから分からなかった。  
カイトがどんな顔をしていたのか。どんな感情に彩られていたのかを。  
口を押さえていた手が離れほっとしたその隙に、腰を掴まれ下肢を引き摺られる。身体にかかっていたコートが落ちた。  
背中から座席に倒れたメイコは、身体を支えるためにとっさに背もたれの淵を掴んだ。しかしそれは、圧し掛かってくるカイトの前に無防備になったのと同じだった。  
虚をつかれ声も出ないメイコのスカートに素早く手を突っ込んだカイトは、下着に手をかけ一気に引き下ろす。  
「!! なっ……!」  
あっという間にメイコの下着を手中に収め、カイトは口元を歪めて笑った。  
「か、返して! なに考えて……」  
「しー……大声出すと気づかれるよ?」  
諭すように言われても納得がいかない。この状況を作っているのはカイトだけど言っていることは事実で、メイコは口を噤むしかなかった。大声を出したら周りに何事かと思われる。  
できることといったら、スカートの前を両手で押さえることぐらいだった。  
「久し振りにメイコの味舐めたら、なんか我慢できなくなった」  
覆い被さるように傾いてくる大きな身体。囁く低音に信じられないと首を振り必死に拒んだ。こんな場所で、誰かに見られるかもしれない状況で、そんなことできない。  
「バカなこと言わないで。できるわけ……」  
「あのさ、僕、ツアー中メイコに理由もなくずっと避けられてたんだよ? いい加減もう限界なんだ。さっきだって、なんだよあの態度」  
「だ、だからって……こんなの、やだぁ……」  
迫力に押され声が震えてしまう。高圧的で力任せに身体を求めてくるカイトは見たことない。いつだって優しくて、セックスもメイコの気が乗らなければ強引にされたことなどなかった。  
こんな風に迫られて、これまで自分に合わせてくれていたんだと気が付き、同時にカイトが恐いと初めて思った。  
 
「残っている奴らは耳にヘッドフォンして眠ってるか本読んでるかだから、大声だしたり暴れなければ大丈夫だよ」  
「だ、誰かが戻ってきたら」  
不自然な体勢だったが、カイトに完全に組み敷かれた形になる。仮に誰かが入り口から通路を通して最後尾を見れば、座席の背の陰から白いふくらはぎとそれを割る男の背中が垣間見れるだろう。  
完璧に隠れるのは不可能だ。それでもカイトは事を進めることを止めない。  
「その時は……そいつが状況察して出てってくれるよ、きっと」  
密着した身体の間に差し入れられた手が、メイコの服の裾を胸上まで捲り上げる。  
周囲を気にすれば派手に暴れることもできず、それを見越した素肌を撫でる手にブラのホックまで外されて邪魔といわんばかりにたくし上げられた。  
「やぅ……」  
「……っ……」  
興奮に息を乱れさせたカイトに勃ちっぱなしだった淡色の乳首を齧られ、重い身体を押し返していた手はその肩に縋りつくしかなかった。  
 
 
 
乳房を嬲り倒したカイトが、薄い唇を舐めながらようやく身体を起こした。  
揉み、しゃぶり、吸い立てられ、散々責められたたっぷりとした白い乳房は痕を残し唾液で光る。殺した喘ぎの分、息苦しさに大きく上下してふるりと揺れた。  
官能の熱はとっくに全身に回っていて、身体に力が入らない。舌舐めずりをせんばかりに見下ろすカイトの視界には、捲り上げられた服から零れる乳房と、座席から片脚を落とされて大きく股を開き性器を丸出しにしているメイコの姿だけがあった。  
人の目が気になる場所で、隠すべき所を全て曝け出すなんて。死んでしまいそうなくらい恥ずかしい。だけど自分でもびっくりするぐらい感じてる。こんなに乱れて、カイトにインランな女だと思われてたらどうしよう。  
「……艶々してる」  
手をメイコの鼠蹊部に置き、親指が濡れて開いた割れ目を下から上へなぞる。ピンク色の肉襞が親指の動きに合わせ柔らかくくねり、剥けたクリトリスへ滑ると身体が大きく震えた。  
満足そうに微笑んで、カイトは自分のベルトに手をかけ前を寛げる。まろび出た肉棒は天を向き硬く張りつめていて、それを扱きながらカイトはもう片方の手で大陰唇を捲った。  
その仕草に溢れた雫がとろりと後ろへと流れていく。  
「……なさい」  
「?」  
鋭い聴覚を以っても聴きもらしそうになった声に、カイトは思わずメイコの顔を見た。欲情した青い目に、恍惚に蕩けるメイコの顔が映る。  
本当は拗ねていた自分の隣へ来てくれたの、嬉しかった。でも、女の子たちといたカイトの笑顔に不愉快になって、酷い態度を取ってしまった。  
あんなに不機嫌で怒ったカイトは初めてで、怒っているからこそこの行為を止めてくれない。もう、矜持も自尊心も快感と状況の前につき崩れてしまった。  
「ごめ……なさい。怒ら、ないで」  
消え入りそうな声は途中で湿っぽくなり、赤い目は涙の幕が張っていた。  
普段ツンデレもいい所のメイコが、服から乳房と陰部を露出させて許しを乞う姿はカイトを釘づけにした。興奮が最高潮に押し上げられる。  
「ここじゃ……、ふっ……ぅ!」  
イヤなのと続けようとした言葉は、挿入の快感に掻き消えた。太く膨れ上がった肉棒がゆっくりと胎内に沈み込んでいく。  
「……腰、うねってんね。イイんだ……」  
ぬぷっと音をさせじっくり侵入してくる肉棒の膣壁を擦る刺激が、メイコの意思など関係なしに腰がびくびく跳ねさせる。  
カイトの指摘が正確に羞恥を射て苛む。喘ぎを抑えることにメイコは必死だった。口元を手で抑えるも、どこまで持つのか。  
勃起した肉棒が小さな襞を拡げさせて最後まで押し込み、こぷりと粘膜を吐いた結合部を欲情に塗れた視線で一瞥したカイトはメイコへ上体を重ねた。  
「メイコはイヤとかヤダとか簡単に言うけど……いつもよりずっと興奮してるよね? ほら」  
耳元で密やかに囁く低音は脳を灼く。押し込まれたまま腰が揺らめくと、控え目だがしっかりと水音が立った。  
目尻から流れた涙を舌で受け、突き上げを開始したカイトは応えて締めつけてくる柔らかい膣に、段々と速度と深さが増していく。  
「も……、ごめんとか、怒んないでとか……今更、そんなの」  
はあ、と熱い息が首筋にかかり、それだけでメイコは感じる。胎内とその奥底はもちろん、皮膚感覚ですら過剰な興奮で鋭敏になっていた。  
いつ誰に見られるか分からない場所、いつもよりずっと意地悪で強引なカイト、許して欲しくて浅ましく股を開き感じていること全てに翻弄される。  
「おねが……」  
苦しい息の下、精一杯言葉を紡ぐメイコに、カイトは腰を緩やかに動かしながら視線を合わせる。目の淵を染め、赤く濡れた唇を噛みしめてメイコは快感を堪えていた。震える唇がまた開く。  
 
「嫌い、に、ならない、で……っ」  
「ばか、だから、今更そんなのは……煽るだけだよ、メイコ……っ!」  
ぐっと最奥まで一気に貫かれ、メイコの全身が戦慄いた。そのままの勢いで強く腰を打ちつけられる。ぱっくり口を開く襞の間、その奥は益々潤いを増し肉棒を咥え込んで離そうとしない。  
膣が蠕動し、むしろもっと奥へと肉棒を誘いこむ。敏感な最奥を小突かれると尻が跳ねて、充血した膣壁を蹂躙する猛々しい肉棒を切なく締めた。  
熱く蕩けた膣の感触にメイコの絶頂が近いことを悟ったカイトが、メイコの腰を掴む。力強く突かれ、最奥に肉棒を留めたまま回してくる腰使いの強烈な快感にメイコが正気を失いかけた。  
 
――ばさっ。  
 
行為に耽る二人の耳に、何かが落ちる音が届いた。二人とも瞬時に快楽の淵から現実へと引き戻される。  
カイトが動きを止め、背を伸ばし前方を窺う。メイコはメイコで気づかれたんじゃないかと気が気ではなかった。だからあれほどイヤだと言ったのに!   
もしこんな恥ずかしい姿見られて、あろうことかセックスしてたなんてバレたら。息苦しさが胸を占め、最早パニック寸前だった。  
緊張した面持ちを僅かに緩めて身体をメイコに向き合い直したカイトは、見るからに動揺しているメイコを宥めるために頬を撫でた。  
「……大丈夫だよ。誰かが読んでいた雑誌か本を落としたみたい。こっちには顔も向けていなかったから、気付かれてないよ」  
「で、でも……、もぉこわいよ」  
「ん。出発時間も迫ってるし、みんな帰ってくるから終わらそ」  
小さなキスをしてカイトはまた身体を起こす。揺すられる振動にメイコの乳房がぷるぷる震え、性器を貫く肉棒は再び膣内を貪り始めた。  
「……っ!」  
ぐ、と奥歯を噛んで声を堪えるが、肉棒は発散を求め胎内を引っ掻きまわす。服からはみ出る乳房を揉みしだく手が尖り切った乳首を抓んだに至って、感度は最高潮に高まった。悲鳴を上げかけた口を、カイトの手が抑え込む。  
耳につく密やかな衣擦れの音と浅く走る呼吸、くちょくちょ鳴る結合部の音。痺れるような愉悦とそれらが相まって、互いを押し上げていった。  
「メイ、コ……っ!」  
「ふ、ぁぐぅ……」  
低く唸るカイトの声に名を呼ばれ、メイコの意識が絶頂に支配される。  
強張る肢体と緊張する白い内股。一際強烈に吸引する動きをする柔く熱い膣に促されて、爆ぜたカイトは吐き出す欲望が尽きるまで何度も何度も深く穿ってた。  
 
スタッフがバスに戻り始めたのは、カイトが自身とメイコの後始末を手伝い終えて直ぐのことだった。  
 
 
 
「あー……あのね。最中の時、多分バスの中の人たちにはバレてないよ。あの時残っていたのはホントに疲れて寝ている人ばかりだし。  
 解散する時だって、ヘンな目で見られたりしなかったでしょ? うん……強引にヤって悪かったよ……。  
 だから、もう、ホント…………泣きやんでください。お願いします……」  
抱き締めた腕の中で泣いているメイコに、弱り果てたカイトが懸命に宥めている。時折しゃくり上げて震える背中を撫でる手は優しいが、メイコの涙は一向に止まる兆しを見せない。  
あの後、バスは時間ぴったりに到着場所に辿り着いた。解散の運びとなった頃合いで、カイトがメイコを家に連れ帰った。ここはカイトの自宅だった。  
「お疲れ様でしたー」と言うや否や、メイコを引っ張っていった後ろ姿を残された一同がぽかんとして見送っていたのは言うまでもない。  
バスでの情事の後から帰宅中のタクシーの中でも一言も口を利かなかったメイコが、カイト宅に着いた途端に堰を切ったように大粒の涙を流し始めて現在に至る。  
ラグの上に座り込んで抱き締められ、カイトに身体を預けていてもメイコは泣き止まない。呼吸が苦しくて、咽も、目元も、身体もみんな熱を持っていた。  
「うぅ……わかんない、じゃん、気付かれ、てたかも……っ。知らんぷり、してくれてただけかも、しれな……ひっ、く」  
それにいくら強引に求められたとはいえ、応えたのは自分。場所も構わず許して欲しい一心でカイトを迎え入れ、感じまくって自ら腰を動かし胎内で暴れる肉棒を締めあげてた。拒絶は形ばかりで、身体はすごく悦んでいた。  
イヤなのに受け入れて、ダメなのによがって。元々生真面目な性格のメイコは、その事実にすっかり混乱してしまっていた。  
カイトにしてもここまでメイコに泣かれたことは今まで一度もなく、助けて欲しい状態だ。  
 
「それ、にっ、あんなに怒ってて……あんなカイト見たことな……っ、こわ、くて…………うわぁん」  
「あ、うん、それね! もう怒ってないから!」  
カイトの懐でメイコがもぞもぞと身動ぎし、濡れた顔を上げた。目もその淵も、鼻の頭も真っ赤っかだ。  
「……ホント?」  
「そりゃ、バスでは怒ってたけどさ……って、話し聴いて! 頼むから」  
再び泣き始めたメイコの目元をカイトは焦りながら拭う。  
「泣かないで、大きく息吸って――」  
「うぅ……」  
ようやく落ち着いてきたメイコの背をぽんぽん叩き、カイトは溜め息交じりに口を開いた。  
「……あのね実はさ。メイコは知らないと思うけど、僕の今回の誕生日ツアーでメイコにコーラスの依頼がきたのは、僕がお願いしたからなんだ」  
「え?」  
初耳だった。きょとんとしたメイコの頭を撫で、カイトは苦笑する。  
「誕生日に一緒にいられたらいいなーって思って。ゴメン」  
「……」  
「だけどいざツアーが始まってみれば、メイコは仕事として参加してるから僕のことなんてちっとも構ってくれないし、打ち上げも毎回さっさといなくなっちゃうしねー」  
「ああいうお酒の席はちょっと……」  
コンサートが終わる度に行われた打ち上げでは、カイト狙いの女の子が周りを固めていて、あんまり見ていたくない光景だったからだ。  
「部屋に遊びに行こうとしたけどメイコは相部屋で無理だし、僕の部屋に呼ぼうにも取りつく島もない」  
「だって……そんなの、公私混同……」  
「うん……メイコなりに仕事を頑張って、僕を祝ってくれるのはなんとなく分かってたけど。  
 でもやっぱり淋しかったんだ。下心満載でゴメンね?」  
ぎゅーっと苦しくない程度に抱き締められ、泣きやんだメイコは素直に身体を預けた。カイトの語る知らなかった裏事情に驚いて、すっかり涙は引っ込んでしまっていた。  
「……ようやく仕事終わって後は帰るだけって時に、あの態度はちょっときつかったな。妬いてくれてるの、嬉しかったよ。でもタイミング悪いっていうか……。他人の目ばっかり気にするメイコに、すんごいイラついた。  
 ……だから意地悪したくなって、無理矢理した」  
嫉妬していたことがバレていたことに、メイコの頬が染まってきまり悪く視線を逸らす。  
「せっかくの誕生日で近くに大好きな彼女がいるのに、当の彼女は他人行儀でそれどころか近寄ることもできない。もう、我慢とかできなかったよ」  
「……ごめんなさい」  
カイトが女の子と一緒にいるのを見てるとイヤな気分になるから、目に入らないようなるべく近づかないようにしていた。  
事情を知らなかったとはいえ、カイトがなにを考えているか気付こうとせずに、自分の気持ちばかりを優先してた。  
――傍にいたかったのは、メイコだって同じなのだ。妬いていたのがいい証拠だ。  
「や、もう怒ってない。結局いい思いさせてもらったしね。サービスエリアじゃ仲直りしよーと思ってバスに戻ったんだけど、いいもの見れたし!  
 それに無理矢理っぽかったから、なんか犯してるみたでいつもとは違う興奮が…………」  
「やっ、やだ、止めてよ!」  
バスでのアレコレを思い出し、ついカイトの肩をべしべし叩いてしまうメイコを、カイトは笑いながらラグに優しく押し倒した。  
「ちょっと、カイト!」  
「メイコ、ツアー開けだからしばらく休みでしょ? 今夜はいっぱい仲直りしようよ。ね?」  
「いっぱいって……ひゃぁ、まっ、そこ汚な……」  
「誕生日はおあずけだったし、バスもシチュ的に結構よかったけど可愛い声聴けなかったからな〜。たくさん声出してね」  
「あっ、やん、うぅん……」  
愛撫を再開しながらカイトは器用にメイコの服を剥いでいく。  
後始末したとはいえ、まだカイトの残滓にまみれた性器を撫でられ息が詰まった。厭らしい指先の動きが呼び水になって、奥が疼く。  
ツアー中、彼氏なのに袖にされ続けたカイトは程良く欲求不満のようで、身体を綺麗にしたいと訴えるメイコに「シャワーは一回してから」と譲らない。  
抵抗を根こそぎ奪う愛撫に堪らず喘ぐ唇を、鎖骨の辺りを舐めていたカイトに塞がれてしまう。  
これじゃ声なんて出せない――「誕生日おめでとう」すら言えないじゃない! 身体の表面も内側もいいように弄られてはどうすることもできない。  
心中悪態をつきながら、メイコは深く舌を絡ませるカイトの首に自分の腕を回した。  
 
おしまい。  
 

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