「あ、いたいた。KAITO」
「なに? めーちゃん」
「今日バレンタインでしょ」
「チョコくれるの? 嬉しいなあ」
「そう思って準備したんだけど、ついつい自分の趣味でこんなの買っちゃったhttp://www.chocolatestadium.com/20_52.html」
「あはは、めーちゃんらしいね」
「んでもって、どんな味なのか気になったから一口摘んでみたのよ」
「僕へのプレゼントなのに…」
「そしたら意外と日本酒とチョコって合うもんだから、ついヒョイヒョイと」
「え? て事は?」
「うん、全部食べちゃった」
「えええ〜?」
「あはは、ごめんごめん」
「しくしくしく」
「でも食べたのついさっきだから」
「何のフォローにもなってないよ」
「そう? まだ私の口の中は日本酒チョコの味が充満してるけど?」
「???」
「ニブいわねえ。今なら味わう事ができるわよって言ってるのに」
「え? そ、それって…」
「MEIKO姉さんも不器用よね。あれ、キスして欲しくてわざとチョコ食べたのよ」
「そうなんだ。ところでリン、俺の分は?」
「煮干しならあるけど」
「何故煮干し?」