私はボーカロイドでありながら、マスターと過ごしていく内、ヒトである彼に特別な想いを抱いてしまった。  
搭載されていない自我や感情、それらが交流によって呼び覚まされたのだろう。  
はじめはそれに戸惑うこともあった…けれど、マスターと同じように怒ったり泣いたり笑ったりできる。  
そう思うと次第に受け入れられるようになった。  
 
そしてマスターへの想いは日を追うごとに私の中で切なく痛く苦しい、けれども暖かいものとなって湧きあがっていった。  
ある時、意を決して私はそれをぶつけた。マスターはそれに応えてくれた…けれど。  
 
それは湧き上がる想いに任せて犯した「禁忌」でもあった。そして、そこにマスターまで引き込んだのは他でもない私。  
「ごめんなさい、マスター…」  
背徳に苛まれ、マスターが家におらず一人の時はいつも泣いていた。  
 
夜も眠りにつくたび、気がつけば私は何も見えない真っ暗な場所にいて  
何かが私を底へと引きずり込んでいく、そんな夢を見た。  
逃れようともがいても無駄に終わり、何者かが私に声を浴びせる。  
『あなたは過ちを犯したの』  
私と似た声で語りかけるそれがいつの間にか目前にいて、それは私に似ていて。  
そして私は力尽きて飲み込まれる…いつもそこで目が覚めた。  
 
あの声が頭の中でずっと響き、私を濁していった。  
 
私は私でいたくて歌おうとしたけれど、声がうまく出せなかった。  
朝になれば少しは楽になり、なんとかいつものように振る舞えるのだが  
夜が更けて眠る時間が近づくたび、あの夢が怖かった。  
 
私は日を追うごとに、心身共にボロボロになっていくのを感じた。  
だがそのことでマスターに負担をかけるわけにもいかず、悟られないようにしていた。  
幸い、彼といればほんの少しではあるが、安らぐことはできたのだけど。  
 
――やがて迎えたある金曜日。マスターが仕事から帰ってきて食事を終えた頃だった。  
 
「ルカ、歌って欲しいものがあるから明日ちょっと…って思ったけど…なんだか元気ないね」  
「そ、そうですか…?少し疲れているだけですよ、これくらいなら…」  
「でも顔色が良くないよ…ごめん、いつも家のこととか任せてるもんね。休んでていいよ」  
謝らなければいけないのは私なのに。マスターの気遣いが痛い。  
 
「…わかりました、お言葉に甘えて休ませていただきます…」  
私は力なくソファに横たわり、言われたとおりに少し休むことにした。  
 
やがて瞼が重くなり、意識が遠のいていく…。  
その時見たものはいつもと違った。  
 
私は空間にただ1人立ち尽くしている。  
周りにはいつものような闇ではなくグロテスクな背景が広がる。  
 
見ているだけで飲み込まれそうになる、でもどこにも逃げ場はない。  
「う、うそ…」  
目をやると脚が禍々しい背景と同化している。意に反して動けない。  
それは脚の方から私の身体を徐々に侵していく…そしてまた、あの声が聞こえてくる。  
『貴女は業を一生背負い続けるのよ 人ならざるモノでありながら人と交わったから』  
「この際あなたでもいい!お願い、誰かここから出して…!」  
『刻まれた"男"は残り続けているのよ、諦めなさい。  
 もう、戻れない…ずっと飲み込まれ続けるしかないの…』  
向こうがそう言い終えると、私はもう上半身しかそこには残っていなかった。  
「…っ、そんな…い、嫌!いやあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」  
どうすることもできず、ただわめき叫ぶしかなかった。暴れたくても身体は動かない。  
そんな私の肩を不意に何者かの手が掴んだ、これがずっと暗いところに私を縛り付けるというのか。  
「カ…カ…」  
「嫌、もういやぁ!やめて、放してぇっ!私、消えちゃいたくないよぉ……!!」  
何かわずかに耳に入っていたような気がしたが、それも構わず滅茶苦茶に泣き叫んだ。  
 
「ルカ!!」  
その時、聞き慣れた声が耳に入り、はっと我に返った。  
…恐る恐る顔をあげると、マスターが私をじっと見据えていた。  
 
「…落ち着いて、僕だよ」  
優しい声で、でもしっかりした表情で私の目を見てそう言った。  
…確かにそこには、一番助けて欲しかった人がいた。  
「…っ、マスター…マスタぁ…っ…!」  
私はマスターの胸に飛び込むようにすがりつき、顔を埋めて泣いた。  
そんな私を、間もなく優しい感触が包んでくれた。  
 
気の済むまで泣いて落ち着きを取り戻した私は、マスターと並んで座っていた。  
 
「びっくりしたよ…いつになく取り乱してたから」  
「…怖い夢を…見ていたんです…」  
「それであんなに怯えてたんだ」  
「ええ…私が、暗くて禍々しいところに沈んでしまうんです…絶対に逃げられなくて。  
 …実は、私とマスターが初めて1つになって、それからしばしば見るようになったんです」  
「ここ最近ルカの表情が暗い気がしたのは…その夢のせいなのかな。  
 今日になるまで心配してあげられなくて、無神経でごめん…」  
「いいえ。謝らなきゃいけないのは私の方、そしてこの悪い夢も私のせいなんです」  
 
そう、全ては私があの時求めてしまったことにあるから。  
 
「あの夜、マスターは私に応じてくれた。でもそれは貴方と私に一生残る業を科せることになりました…  
 想いを抑えきれず、自分の欲望で主である貴方まで巻き込んでしまった。  
 夢の中のもう1人の私がそれを突きつけてきて、痛くて辛くて苦しくて怖かった…」  
涙が溢れてくる。私達ボーカロイドはとても「ヒト」に近いけど、そうは扱われない。分類上は家電製品の1つでしかない。  
それが人間と愛し合うなど、決して許されないのだから…。  
 
もし出会う前の頃に戻ることが出来たならどれだけ楽になれるのだろう。  
いっそ、「ただのヒトの形をした機械」として扱われたほうがよかったのかもしれない。  
 
…その時、マスターの手が私の肩に優しく置かれた。  
「ルカ、聞いて」  
語りかけてくるマスターの顔を見る。  
「実は、僕も…ちょっと辛かった」  
「マスターも…?」  
「世間に言わせりゃ、僕は"アンドロイドに恋をしたおかしな人間"だからね。  
 そんな奴を周りはどういう目で見るんだろう、そう思うと怖かったんだ」  
マスターは苦笑いしながら言った。でもその顔はどこか寂しげで。  
 
「…でも僕が好きになったのは今目の前にいる「巡音ルカ」なんだ。  
だから、僕は君が求めてきてくれて嬉しかったし、好きになった事を後悔してないよ」  
 
…思い出した、初めて抱かれた時にマスターが言ってくれたこと。  
『人間じゃなくても…ボーカロイドでもルカはルカに変わりないから』  
そう、彼は私自身という存在を愛してくれていたから。一個人として見てくれたから。  
 
「だから、大丈夫。悪い夢でもなんでも、苦しめるような奴がいたらルカのことは僕が守るから」  
私の目を見ながらかけられたその言葉は何よりも力強くて。  
そして、また私の中で何かがこみ上げてきて、耐え切れずに目から雫がこぼれ落ちる。  
マスターはその言葉通りにするかのように私を優しく抱きしめてくれた。  
 
…その時、マスターの頬の辺りに何か伝うものが見えた。  
 
「マスター…貴方も、泣いていたのですね…」  
 
マスターは何も言わなかった。私を包む力が更に強くなる。  
私はそれに身を委ねる。その温かさをずっと感じていたかった。  
 
温もりに包まれた私の心が、マスターを求め始めている。  
だがそれはもっと深い淵へ私達を誘うかもしれない。  
もしそうなってしまったら、私もマスターも…。  
 
けれど、そんな不安はすぐに打ち砕かれた。  
 
「ルカ」  
まるで私の心中を察したようにマスターが呼びかける。  
「周りから見て変でも、君との関係が間違ってるなんて思いやしない。僕はルカといるの楽しいし、好きだよ。ルカはどう…?」  
「私も…マスターといる時間が大好きです…」  
「それなら、よかった」  
単純な一言だけど、それが私の心身共に温めてくれてるような気がした。  
 
「お互い幸せだと感じているなら…きっと間違いなんてない。あんな夢なんて見なくていい」  
「マスター…」  
「その…もし僕でよかったら…怖い夢、忘れさせてほしい…ダメかな」  
 
それは、望んでいたこと。貴方に塗り替えて欲しいということ。  
 
「私はもう…マスターの温かさや優しさ…それが無くては成り立たないんです。  
 …だから、助けてください…私を、暗くて怖い夢から連れだして…」  
「うん、わかった。…シャワー浴びてくるから、ベッドで待ってて」  
 
マスターが身体を洗う間、私は下着だけになってベッドに横たわっていた。  
初めて繋がった夜の記憶が蘇る…私に触れてくれて嬉しかった。  
はじめは少し怖かったけど、思ったよりも心地はよかった。  
今までにない痛みも味わったけれど、マスターは最後まで優しくしてくれたから、耐えられた。  
 
「ルカ」  
間もなく、シャワーを出たマスターが寝室に入ってきた。  
そして、横になっている私を仰向けにした…かと思うと、  
「マスター…ぁ、ふぁ、ん、んんん…っ」  
それは私の不意をついていたけれど、優しいキス…それだけで蕩けそうになる。  
 
「…っ、ふはぁっ、…はぁ…はぁ…っ」  
ようやく唇を離れた…と思ったら、首筋をつたっていく。  
「あ…っ、んぁ…はあぁぁ…っ」  
彼の唇は、私の首筋から鎖骨へたどりつき、ゆっくり這いまわる。  
私の身体に、ぽつぽつと温もりが灯されてく。  
 
「あっ」  
マスターの手が私の胸に触れた。軽く弄られ、首周りと胸から同時に波が押し寄せてくる。  
 
「コレ…取っちゃおうか」  
黒いブラに手がかけられるとフロントのホックを外され、胸が曝される。  
 
「はあぁっ!あぁ…ふぁ…あぁっ…」  
豊かに膨らんだ胸を鷲掴みにされ、指が食い込んでくる。  
 
「あっ…あぁ、やぁ…ん、マスタ…っ」  
「ルカのおっぱい、白くて大きくて柔らかくて、すごくいい…たまらないよ…」  
「恥ずかし…です…んんっ」  
マスターは大きな胸が好きだというのは少し前、  
部屋の掃除をしていて、そういう女の子の絵がたくさん載っている本を見つけてしまって…そのとき確信した。  
思えば初めての時も夢中で触っていたし…。  
 
でも触られて嫌な感じは全然しなくて、むしろそれは望んですらいたこと。  
それはきっと、彼が私自身を見てくれているのがわかっているから。  
優しさが掌を通して伝わってくる。私の身体に流れ込んでじわりと熱くさせる。  
 
先の方が疼いてくる…それまでおとなしかったのにすっかり屹立している。  
まるで刺激を欲し、触ってほしいと言わんばかりに。  
それにマスターも気づいたようで…  
 
「立ってきたね…」  
「あ…っ、そこは…きゃんっ!」  
そそり立つ先端に触れられると、まるで感電したかのようで。  
 
「あ、あぁ…ふぁあぁ…!ゃあぁ…んっ!」  
指で転がされ、摘まれ、引っ張られては切ないものが沸き上がり、身体がビクンと震える。  
 
「んっ…あっ!あうぅ…ひぁ…やぁぁ…」  
(あぁ…切ない…でも…これ、いい…っ)  
もう両の胸を揉まれ、乳首を弄られることに何の抵抗もなく、すっかり身を委ねていた。  
 
帯びた熱はもはやおさまりそうにない。いやらしく形を変える乳房に自身も興奮してしまう。  
 
「このきれいなおっぱいも、可愛い乳首も独り占めできるなんて…夢みたいだ」  
そう言うと、マスターは私の胸を口に咥えた。  
「ふあぁっ」  
そして舌が這いまわり、乳首を捉えた。  
 
「ひあぁっ!あ、あぁ、んあぁ…っ!」  
乳房に唇が擦れ、乳首を舌で転がされ、甘美な刺激が私を貫いた。  
胸がじんじんとする…声が抑えられない。  
 
「やっ、あ、はあぁ…!ま、マスタぁ…っ、ひぅ、あぁ…!」  
私の胸に吸い付いてくるマスターは、まるで赤ちゃんみたいで…愛おしくて。  
彼の頭に手を回し、包み込むように胸に押し付ける。  
 
「ひぁぁ…っ!はぁ、ひゃんっ、あぁっ!」  
乳首に歯が立てられると一気に快感が押し寄せてくる。  
私の中に溜まり続けたそれは、もう溢れ出てしまいそうで。  
 
「あぅ、ま、マスター…私、私…っ!もう…っ!」  
 
そして、何かが一気に押し寄せてきて――、  
 
「…っ!んん…っ、ふあぁぁぁぁ―――…っ!!」  
 
身体を駆け巡った。それと共に私は達した…。  
 
「はぁ…はぁ…っ」  
快感で頭がぼーっとしている。  
「可愛かったよ、ルカが胸で感じちゃってるところ」  
「マスターったら…」  
「そういえば初めての時も胸でイッたんだっけ、弱点なんだ」  
あの時の記憶が蘇り、思わず顔が熱くなってしまう。  
「さっき乳首に触った時の声も、可愛かった…な」  
「も、もう!それ以上言わないでください、恥ずかしいですから…」  
「ご、ごめん。でも嫌そうじゃなくてよかった。僕まだ慣れてなくて…ぎこちなかったと思うから」  
大きな手が顔に添えられる…温もりが頬に感じられる。  
 
「嫌じゃありません、だってマスターの手は優しいから…」  
「…ありがとう、そういう風に言ってくれて」  
心から思うこと。好きな人が体を触っていることになんだか安心感を得られるから。  
 
私はマスターの手をとると…  
「その手で…こっちも…お願い…します」  
勇気を振り絞り、下半身の下着にあてがった。  
思ってもいないことだったのか、マスターは呆気にとられた様子だった。  
「こんな事言う私…エッチかもしれませんけど、もっと触れて欲しいんです…」  
私が言うとマスターは  
「…ま、まあ、そんなルカもいいんじゃないかな」  
と少し照れた様子で目を逸らして言った。私はそれを見て思わずくすりときた。  
 
「じゃあ、下着、脱がすから…」  
手をかけると、秘部を覆っていたショーツをゆっくりと身から引き離される。  
全てをさらけ出した私の茂みをかきわけるようにマスターの指が動く。  
 
「はぁっ、あ、あぅ…ん、んんっ…」  
じんわりとした感覚が広がっていき、私を引き込む。  
 
そして割れ目にたどり着いた指が、中へゆっくりと侵入していく。  
深くまで入りきると指が前後に動いて内壁に擦れては、熱く火花を散らす。  
「あ…あぁ…っ、やあぁ、はぁっ…ふぁぁ…」  
 
やがて、そこが水気を帯びてくるのを感じた。マスターの指がクチュ…ヌチャ…と音をたてさせる。  
 
その音を聞きながら…私の中でマスターに灯された炎が激しく燃えているのを感じた。  
 
もう、間違いだとか悪い夢だとかどうでもよかった。  
身体で感じたくて、愛して欲しくて…そしてなにより  
 
"私は、マスターが好き。"  
 
その気持ちに正直になりたくて。  
 
「マスター…貴方の熱が欲しいです。だから、来てください…」  
脚を広げ、いつでも受け入れられる意思を示す。  
 
「…うん。僕のもこんなになってて、もう我慢出来ないよ」  
マスターがそそり立つ男を曝け出す…まだ見慣れていない私は少し身が強張ったけど  
 
「こうしていれば、少しは安心できるかな…って思って」  
彼が左手で私の右手をとり、指と指を絡ませる…すると緊張の糸がほぐれるのを感じた。  
貴方の体温が優しくて心強い。  
 
「ルカ、入れるよ、力抜いて…」  
私のクレバスにマスターの男があてがわれ、少しずつ潜り込むように入ってくる。  
鈍い痛みを感じるけれど、マスターと繋ぐ手を握り、耐える。  
そして、全てを呑み込んだ。  
 
「うん、入った…しばらくこのままでいる?その…まだ痛いかもしれないし」  
「大丈夫です…動いて、ください」  
「じゃあ、優しくするから。痛かったらごめんね」  
 
彼が私の腰に右手を添えて、ゆっくりと動く。  
私の中にいる彼の分身が帯びている熱とあいまって、その摩擦が私の身体を熱くしていく。  
 
「くっ…あ、あぅ…んんっ…」  
「ルカ、辛くない…?あんまり無茶は…」  
「だ、大丈夫…です、続けて…ください…っ」  
 
彼と1つになれるのなら、痛みを伴うのもわけないことだった。  
繋がり、身体の中から体温を感じられる喜びの方が大きかったから。  
 
やがて、私の身体は更なる刺激を求めて火照ってくる…その先を知りたくて。  
 
「マスター…その、来てください…もっと、奥まで…っ」  
すると…  
「それじゃあ…っと、こうすると、いいかな…?」  
「えっ?あ、きゃ…っ」  
右手を私の背中に回したかと思うと、そのまま抱き起こされる。  
 
互いに座ったような姿勢で向き合った状態。  
彼の顔がすぐそこにあって、私の鼓動が加速していく。  
 
「やっ、マスター…こんな近く…は、恥ずかしいです」  
「いいよ、我慢しなくて」  
「で、でも…」  
「もっと、乱れてる所見たい…」  
マスターがそう言うや否や、下から私を突き上げてきた。  
 
「くあぁっ!あ、あうっ、んんんっ!」  
彼が私の中で激しく擦れ、奥を突いてくる。  
その刺激は今までと比べ物にならず、意識が飛びそうになる。  
 
無意識のうちにマスターに手を回ししがみつき、気を失いそうになりながらも耐える。  
(頑張って、私…マスターのために、最後まで…)  
そう思った時、だった…。  
 
「ふぁ、あん…っ、はぁっ、ひぁ…んっ…!」  
(え…?これは…)  
 
喘ぐ声が艶を帯びていることに気づく。  
痛かったはずなのに…それはなんだか温かいものに包まれるような心地良いものへ変わってきていた。  
それは胸や秘部をまさぐられていた時に感じていたものと同じ、あるいはそれ以上に。  
 
(あぁ…いい…気持ちいいの…)  
 
それは…想う人と結ばれ、愛されることの"悦び"を知った瞬間。  
痛みや衝撃に耐えることがその人を愛する証だと思っていた…でもそれは…違っていた。  
 
まるで芯から温まるような快楽が私の身体を支配していく…。  
 
「あ、んぁ…あっ…はぁっ!あぁんっ!」  
マスターの男が、まるで脳天まで突き抜けるかのように突いてくる。  
そのたびに激しい快感が身体を駆け上がる。  
 
それを欲して私はいつのまにか自分で上下に動いていた。  
(あ、あぁ…もっと、欲しい…マスターの、気持ちいい…)  
 
そして…マスターは私を腕に抱いたまま、胸に舌を這わせ、乳首に吸い付いた。  
 
「あぁっ!はぁん!きゃん…っ!んあぁっ…!」  
大きな2つの快感に私の思考は壊れつつあった。  
何かが爆ぜ、頭の中が白くなり、ただひたすらに快感を欲し腰を動かす。  
 
「ふぁ、あぁ…!マスター…っ、ダメ…ぇ、お、おっぱいダメです…っ!私…っ、気持ちよすぎて…っ!」  
「…っ、ルカ…僕も…もう…っ」  
 
貴方が私を掻き回し、私が貴方を締め付け、お互いをその時へと向かわせていく。  
 
「ルカ…!いくよ、一緒に…っ!」  
「あっ、ひゃんっ、はぁ、マスタぁ…!好き、です…大好き、です…っ!」  
「僕も…僕もだよ、ルカ…!」  
 
お互いに頂を求め、一段と激しく動いた…そして  
 
「く…っ!ルカ…!」  
「マスタ、マスター…っ!あ…っ、はぁ、あぁぁぁぁぁ――――…っ!!」  
 
マスターの熱いものが私に注がれ…  
私の頭の中で強烈な閃光が瞬き、その身は大きく反り、ビクンビクンと震えた。  
 
これまでにはなかった、激しい絶頂感。  
「あ…はぁ…っ…はぁ…っ…マスター………」  
温もりに抱かれながら余韻に浸った。彼の全てを受け止めた満足感に包まれて…。  
 
「(うぅ…いくらルカが可愛くて気をよくしたからって…ちょっとやりすぎたかな…)」  
「マスター」  
「っ!、な、何?」  
「私、決めたんです。もう逃げないって。  
 私自身と、私を好きだって言ってくれるマスターのことを信じて頑張ろう って思いました。  
 …これからは、一緒に前を向いて歩いて行きたいんです」  
「うん、僕も改めて約束するよ、ずっと傍で君のこと守る って」  
「はい、マスター…あ、あと…お願いが」  
「ん、何?言ってみて」  
「これから…週末の夜にはいつも…貴方を求めてもいいですか?  
 好きな人を…マスターを感じて、とても暖かくて気持ちよかった…初めての時よりもずっと…」  
「…いいよ。僕もルカのこといつでも欲しがってるから」  
 
私達は見つめ合い、キスを交わした。  
 
そして、色々なものを込めて心で言葉を紡ぐ。  
 
 …もし、貴方がいなければ、私は深い闇に消えていました。  
 そこへ手を差し伸べてくれた貴方は、私にとっての光。  
 
 心を知る前の私に戻ることができないのなら、2人で前を見て進んでいきたい。  
 
 これから先、待ち受けている困難は大きいかもしれません。  
 でも…貴方となら、全て乗り越えられる、そう信じています…。  
 
 "ずっと貴方の傍に私がいること" "ずっと私の傍に貴方がいること"  
 に間違いなどないと言ってくれて、私に思わせてくれた貴方へ…  
 
 ありがとう。  
 
 誰よりも大切な、私だけのマスターへ。  
 
Fin  
 

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