20××年12月某日―――。  
 
「クーリースーマースーが こーとーしーもー やーってっくっるー♪  
 …ってことで、ミク姉ちゃんとレン、サンタさんにお願いするものなにか決まった?」  
「サンタなんて信じてるのか?子供だなぁ、リンは」  
「そんな事言っちゃう悪い子のレンは、サンタさんからプレゼントもらえなくても知らないよーだ」  
「もう、2人ともせっかくのクリスマスに喧嘩なんてしちゃダメだよ」  
 
「3人ともウキウキしてるわね」  
「しかし、ルカは残念だったな。マスターさんが生憎仕事で」  
「ええ…でも忙しい時期だから仕方がないと思ってます。  
 それにメイコ姉さんにカイト兄さん、ミクとリンとレンに呼んで頂いて嬉しいです」  
 
ルカは、自分のマスターにして愛する人と聖夜を過ごしたかった。  
けれども彼は立派に社会人、この時期は忙しくなる。それはこの日も例外ではなかった。  
 
兄弟達といることも幸せだが、  
だけども自分の隣に彼がいれば、きっとそれ以上に素敵な日になったはずなのに。  
それ故か、ルカの顔はほんの少し曇っていた。  
 
「…ねぇルカ、ちょっといい?」  
「あ、はい、メイコ姉さん」  
 
「今はダメでも、あの人、仕事からそのうち帰ってくるでしょう?  
 きっとそれからでも遅くはないと思うんだけど…」  
「そうですね、私も思います、例えばサンタのコスチュームを着るとか、Xmasソングを歌うとか…」  
「それも王道でいいけど…こういうのはどうかしら、えっとね…」  
 
メイコがルカに耳打ちをする、そして…  
 
「えぇぇぇーっ!ほ、本気ですか!?」  
「ちょ、ちょっと、声張り上げすぎ!一応、周りにはヒミツなんだからっ」  
 
幸い、カイトのほうは妹や弟たちと談笑しており、気づかれた様子はない。  
 
「あ、あの…やるんですか?それを本当に…」  
「決まってるじゃない。信じがたいでしょうけど、結構少なくないみたいよ」  
「でも…そんなことして引かれたり、しませんか?」  
「大丈夫よ、あの人はルカの気持ちをきっと汲み取ってくれるわ。  
 …むしろ、拒んだりしたら男として失格とさえ思うの。  
 だから、自分自身もあの人のことも信じてあげて、ドンといきなさい」  
 
ルカは不安を憶えたが、メイコは先輩として、そして姉として敬っている存在。  
そんな彼女の言葉を聞いていると、背中を押してくれているようで自然と頼もしかった。  
 
そして日が沈んだ頃。ルカが待ち望んだその時がきた。  
 
「マスター!おかえりなさい」  
「ただいま、ルカ。ごめんねイブだってのに仕事で…って、その格好…!」  
 
マスターの目に入ったのはサンタのコスチュームを着たルカだった。  
 
「帰って来て即効、こんな可愛いサンタさんに出会えるなんて…似合ってるよ、それ」  
「ふふっ、ありがとうございます、着替えたかいがありました」  
「肩出してるからこの季節には寒そうだけど、平気?」  
「寒くないと言えば嘘になりますが…でも、マスターと過ごすなら心は暖かいです」  
 
ああ、彼女ときたらどうしていちいちキュンとさせるような台詞を言ってくれるのか。マスターは思った。  
 
「さて…ケーキ買ってきたし、後で一緒に食べようか」  
「はいっ、私もお料理作って待ってました、ではいただきましょう」  
 
手料理とケーキで、2人は満たされていった、お腹も心も。  
 
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※  
 
ディナーの後、シャワーで今日の汗を流したマスターが言った。  
「あ、ごめん、遅くなっちゃったけど…はいこれ、ルカへのクリスマスプレゼント」  
鞄から1つの包を取り出し、ルカに手渡す。  
「わぁ…あの、早速開けてみてもいいですか?」  
「もちろん」  
 
中には2つで1セットの、お揃いのブレスレット。  
「お互いこれをつけてると、ずっと一緒にいられる…っていう、そういうおまじないがあるんだって…だから、さ…その…」  
頭をかきながら説明をするマスターの姿がルカには愛おしく感じられた。  
…なにより、自分のことを想ってこれを買ってきてくれたのが嬉しかった。  
 
「とても、素敵ですね…ありがとうございます。  
 そういうわけで、お礼と言ってはなんですがせっかくのイブですし、歌わせてください」  
帰り道、クリスマスの定番ソングが流れており、それはマスターの耳に入ってきた。  
でもやっぱり、彼にとって最高のXmasソングというのは…。  
 
「うん…聴かせて、ルカ」  
 
澄んだ歌声が響く。2人も待ち望んでいた瞬間。  
曲は馴染みがあっても、ここでしか聴けない歌。  
片や想いを込めて、片や想いを馳せた。  
 
やがて歌い終えると、拍手が聞こえたと同時にルカが顔をほころばせた。  
 
「ありがとうルカ。すごくよかったよ。  
 今日も仕事で参ったなって思ってたけど…そんなの全部吹っ飛んじゃった」  
「こちらこそ…そう言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます」  
 
その時…ルカは、意を決したようにじっとマスターを見つめ始める。  
真剣な眼差しに、マスターは思わず緊張する。  
 
「あの、マスター…すみませんが、捧げたいものが、まだあるんです」  
「え?」  
「少しの間、後ろを向いて待っていただけませんか?…私がいいというまで、振り向かないでくださいね」  
「あ、うん、わかった」  
 
数十秒後。  
 
「………。  
 
 えっと…もういいですよ、マスター」  
 
「あ、はいはい…って、ちょっ…!」  
 
マスターは焦った、なぜならば…  
ルカがその身に先程まで来ていたサンタ服ではなく、リボン「だけ」を巻いていたから。  
胸を手で覆いつつ…顔はややうつむき加減で恥じらっている様子。  
 
ただでさえ魅惑の肢体をもつ彼女なのに、巻き付いた大きめのリボンは大事な部分を隠しながらも  
ところどころ食い込み、非常に肉感的な様を出している。  
 
(…やっぱ、見間違いじゃない…っ!ルカの柔らかい部分が、こぼれそうで理性が…っ!)  
視線を外そうとする…が、本能には抗えず、釘付けになってしまう。  
 
「その…プ、プレゼントは、私、です…っ。  
 
 だから、マスター…存分にいただいてくださいっ…!」  
 
顔を赤らめ、目をつむりながらもルカは愛する人の前で勇気を振り絞った、  
そして、その台詞はマスターに残っていた僅かな理性を完全に砕いた。  
 
「あ…きゃぁ…っ!」  
 
ぐいと引き寄せられたかと思うとそのままソファに投げ出され、マスターが覆いかぶさった。  
 
リボンが解かれ、肌をさらけ出す。  
ふくよかに膨らんだ双丘のその頂には小さな桃色の果実。  
マスターの手が伸び、包み込んだ。  
 
「ん、んんっ…」  
軽く揉みほぐされると、ルカの口から声が漏れ出す。  
やがて、指が屹立した頂に触れると…  
 
「っ、あ…っ!んぁ、はあぁっ」  
ルカはそこからくる刺激に思わず身を捩らせる。  
「はっ、あぁ…っ、んっ…」  
 
「相変わらずここが弱いね、ルカは」  
「そ、そんなこと…っ、きゃんっ…!」  
「あるよ、だってこんなに感じちゃってるもの。可愛いよ、ルカ」  
 
愛する人の手が、ルカの敏感な胸を責め立てる。しかしその愛撫は優しく、嫌悪感など感じたことはない。  
 
「あ、そうだ…悪いけどちょっと待ってて」  
ふとマスターがその場を去る。何かを思いついた様子だったが。  
 
「今日はイブだし、ちょっと趣向を凝らしてみようって思ってさ」  
戻ってきたマスターの手には…先程食べたケーキの苺とクリームを乗せた皿。  
「ま、マスター、もしかして…」  
「そのまさかだよ」  
 
そういうとスプーンでクリームを取り…ルカの豊かな胸に乗せ始めた。  
 
「ひゃっ!?ま、マスター、何してるんですか…!」  
あっけにとられているうち、結構な量が塗りたくられた。  
やがて、そこに苺が乗せられると。  
 
「できた。世界に1つしか無い、ルカのケーキの完成、なんて…」  
(え…えぇ〜…)  
 
胸を口で愛撫されるのはいつものことで、ルカ自身もそれは嫌ではなかった。  
 
しかし今回はクリームが乗っており、不慣れな感触に戸惑っていた。  
だがマスターはそんな様子もおかまいなしといったところで…。  
 
「じゃあ、いただきます、っと」  
「え、あ…ふあっ!あっ、はぁんっ!」  
 
胸に吸い付かれ、舌が擦れて、甘い感覚がルカを駆け抜ける。  
舌で白いクリームが伸ばされ、柔らかい乳房に拡がっていく。  
 
「ルカのおっぱい、おいしいよ。ずっとこうして食べていたいな」  
「あぁ、わ、私も…気持ちいい、です…っ」  
舌が胸を這いまわり、ルカはその感覚にたまらず身をよじらせる。  
 
「ん、マスタぁ…っ、もっと…もっと味わってください…っ」  
マスターの頭に優しく腕を回し、包み込む。  
「うん、こんな最高のケーキ、食べ残すわけにいかないよ」  
 
残り僅かになったクリームを舐めとろうと舌での愛撫が強くなる。  
また、空いているほうにも手を伸ばし、まさぐりだす。  
 
「あ…っ!んぁ、あふっ、はあぁっ!」  
より強い感覚をおぼえ、半ば悶え出す。  
その手が、舌が、柔肉を優しく弄んでルカを徐々に熱くしていく…そして、  
 
「ん…んんっ、あ…っ、や、やぁ、あぁぁ…―――っ!」  
 
頂へと上り詰めた。しばし仰け反り身を震わせると、荒い息遣いと共に惚ける。  
 
「…っ、はぁ…はぁ…マスター…」  
「ルカ、すごく可愛いよ」  
優しく顔に手を添える。  
 
「それだけじゃない、今日のルカは…なんだかすごく、「モノにしたくてたまらない」んだ」  
ズボンを脱ぎ、すっかり屹立した自身を露わにした。  
 
「…して、ください…。私も、あなたを感じたいです…この聖なる夜に…」  
ルカも自ら割れ目を広げ、受け入れる準備をする。  
 
そして…マスターがルカの中へと入っていく。  
 
奥まで進み、つながった2人は互いを確かめあうように抱き合った。  
 
「ルカ……」  
 
マスターがルカの身体を抱き起こすと、そのままゆっくりと上下させ始める。  
肌でも、結ばれた部位でも、それぞれの温もりを感じ、快楽へと昇華させていく。  
 
「…っ、んっ、あ…はぁ、や、んあ、あぁっ」  
 
そそり立ったマスターの男がルカを何度も突き上げる。そのたびルカの身体には甘い刺激が走り、喘ぎを漏らす。  
 
「ふぁ、んっ、はぁん、ま、マスタ…っ」  
2人にはもう、目の前の相手しか見えていない。ただひたすらに快感を、そしてお互いを求めた。  
 
マスターのルカへの想いは、次第に激しくなっていく動きに顕れ、ルカを悦楽に浸らせてゆく。  
身体とともに弾む豊満なその胸を、また貪るように吸い付き、味わった。  
「あぁ…っ!マスタぁ…、き、気持ちいい…もっと…っ!」  
ルカは大好きな人を身体で感じる悦びを、全身で味わっていた。  
 
「あ、ひぁ…っ!やっ、あ、くぅん、マスタ、マスタぁ…!」  
 
やがて、互いに限界へと近づいていく  
「―っ、ルカ…っ!ぼく、もう…!」  
「ふぁ、やぁ、私も…っ、はぅ…っ、んぁっ!あ…ああ、あぁぁぁぁ―――っっ!!」  
 
マスターにしがみつく腕に力を込めたその直後、ルカの頭の中は真っ白に瞬いた。  
それと同時に、マスターも自分の想いを、ルカの中に吐き出した…。  
 
絶頂に達し、力の抜けたルカを支えてあげるマスター…互いに荒く息をしながらもしばし見つめ合った後、唇を重ねた。  
 
愛し合ってすっかり充ちた2人は、寄り添いながらベッドにいた。  
 
「その、ルカ…急にあんなことして、やっぱりちょっとびっくりしたよね…ごめん」  
「あんなことって?」  
「さっきクリーム塗ったアレ…ちょっと興味があって、それで今日が絶好の機会だ!って思ってさ…」  
「私は…いつもと違うドキドキを味わえて、悪くなかったですよ?」  
そう言いながら優しく微笑むルカが愛おしくて、思わず抱き寄せる。  
 
「ふふ、マスターったら…」  
「あ、でもそういうルカも、あれには驚いたよ。ルカの性格上、まさかあれをやるなんて思ってなかったし」  
「…その、じつは…。…メイコ姉さんに言われたんです、忘れられないイブにしたいでしょ、っていうから」  
「そ、そうなんだ…でも、ありがとう。ぼくはとても嬉しかったよ。  
 今のぼくには、ルカがこうしてそばにいてくれるのが最高のプレゼントだから、ね」  
「…私も、あなたなら応えてくれるって信じてました。そう言っていただけて、幸せです」  
 
「ルカ。メリークリスマス」  
「Merry Xmas. マスター…」  
 
互いに抱擁しながら微笑み合う。2人の左腕には同じ柄の腕輪。  
また深く、より強く結ばれたような気がした、そんな聖夜だった。  
 
※おまけ  
 
(ルカ、うまくいったかしら…ま、あの2人ならきっと心配することないわね)  
「メイコお姉ちゃん」  
「あら、どうしたのリン」  
「もっと飾り付けできないかなって思って、ツリーにリボン巻こうとおもったらごっそりなくなってたんだけど…  
 あたし達の用意したプレゼントにしたってそんなに使ってないよね、知らない?」  
「あ、あら…そうなの、でもまあいいんじゃない?あはは…」  
「…?」  
 
終  
 

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