「バイバーイお姉ちゃ〜ん」  
…「愛」か  
あの日、星界山の第5星界でカモシレーヌから「愛をさがす」という  
試練を受けた、まだ幼き少女ヒミコは「愛」を手にいれて帰っていった。  
見送っていた娘は「さてと、あたしもあの人のところへ帰ろうっと」と、  
言い残しその場で姿を消した。  
 
その頃、神部界のシンボルである創界山の聖龍殿では盛大な催し物が  
とりおこなわれていた。  
あの伝説の救世主、ワタルや星界山の皇子、海火子もいる。  
神部界を救うためにドアクダーと戦っていたあの頃に比べたらの幼さが  
なくなり、背も伸び、男らしくなっていた。ヒミコよりも3つ年上の  
ワタルや海火子は21歳。成人していた。そしてヒミコを嫁にすると  
言い続けていた虎王こと翔龍子も立派なオトナに成長していた。  
ヒミコは18歳の誕生日の時に翔龍子と婚約していた。神部界では結婚  
適齢期の年齢である。そしてこの日はいよいよ翔龍子とヒミコの婚礼の日。  
そして創界山を治めている女王聖龍妃から翔龍子に代がわりする日でもあった。  
 
「翔龍子様いえ聖龍王様、本日は誠におめでとうございます。」  
もんじゃ村のおじじやおばば達が翔龍子にあいさつしていた。  
「おめでとう!虎王…いえ聖龍王様」  
ワタルが少し照れ笑いをする。  
「でも俺より先に結婚するとはなぁ」  
海火子が憎まれ口を言う。  
「ありがとう。ワタルも海火子も遠いところからよく来てくれた。」  
「なんだよ〜。照れるじゃんか!」  
3人で談笑していた。  
 
 そこへ武宝や他の家臣達が慌てて翔龍子たちのもとへやってきた。  
「大変でございます!ヒミコ様が…ヒミコ様が…!!」  
「ヒミコがどうしたというのだ?!」翔龍子が武宝に問いただす。  
「時の流れが急におかしくなりどこかへ流され…戻れなくなって  
 しまったのです!」  
翔龍子は手にしていた扇子を落とした。顔はどんどん硬直していく。  
「虎王…じゃない…翔龍子様!ヒミコはどこへ?!」  
ワタルが翔龍子の肩を揺さぶりながら問う。  
「…星界山で旅をした時、愛を探すという試練があったのをそなたは  
 覚えているか?」  
「えっ?」  
「ああ、覚えている。ワタルもシバラクのおっさんもクラマもヒミコも、  
 オレも試練をうけたさ」  
つづけて翔龍子は話す。  
「あの時、ヒミコは未来の自分に会ったのだ。今度は自分が過去の  
 自分に会いに行く番だと言っていた。時の流れを利用してカモシレーヌの  
 世界までたどり着けるように聖龍殿にある時の扉から出発させたのだ。  
 過去の自分に会うまで、過去の自分が愛を手にするまでは、結婚しないと  
 言うので少々危険だったが時の流れを使ったのだ」翔龍子は後悔と  
無気力でいっぱいの様子だ。「そんな…ヒミコー!」ワタルは床をたたいた。  
なにもできない自分に悔しさを感じて。海火子も悔しそうだ。  
 
「翔ちゃん…あたしはどうなるの…」  
ヒミコが時の流れの中で呟いている。  
「あたしは翔ちゃんのお嫁さんになれないのかな…。たすけて翔ちゃん…  
 たすけてー…虎ちゃーん!」  
心のなかでヒミコが叫んだ瞬間、翔龍子の心にもその声が瞬間的に聞こえた。  
聞こえたというより感じとったという方があっている。  
その時、翔龍子は自分の剣を手に取り時の扉にむかった。  
「翔龍子様ー!!」  
「虎王ー!!」  
武宝やワタルたちがとめるのを振り払い、翔龍子は時の扉を開け、  
中に入っていった。  
武宝は大慌てで他の家臣を急いで呼び集めている。  
ワタルと海火子は呆然とその場に座り込んでしまった。  
「虎王…」  
 
 翔龍子は霧の中を歩いている。  
「ヒミコー!ヒミコー!」  
必死にヒミコを呼んでいる。  
その時、時の流れが変わった。  
 
ゴゴゴ…  
 
「うわっーー!」  
 
 翔龍子は必死に地面をはって耐えている。しばらくして時の流れが止まった。  
その時、誰かの体がこっちにむかって流れてくる。なぜかその体は浮いていた。  
体はゆっくり翔龍子の方へ向かってくる。  
「ヒミコっ!」  
その浮いていた体はヒミコだった。しずかに抱き寄せ地面に下ろした。  
「ヒミコっ!ヒミコっ!」  
なんども呼びかけるが目を覚まさない。  
翔龍子はヒミコにそっと口づけをした。するとヒミコはうっすら目を開けた。  
「虎ちゃん…」  
「気づいたか?ヒミコ!よかった…」  
翔龍子はヒミコを抱きしめた。「  
翔ちゃん…」ヒミコも翔龍子の背中に腕を回して抱擁に答えた。  
「ごめんね。あたしさっきせっかく翔ちゃんにチューしてもったのに  
 虎ちゃんとまちがえちゃた」  
「なにを言っておるのだ。虎王と予は一心同体。予の中の虎王が予に  
 ヒミコを助けに行くよう時の扉に入る勇気をくれたのだ。  
 予が翔龍子だろうが虎王だろうがどちらでも良いのだ。そなたが無事なら…!」  
今度はヒミコから翔龍子にキス。ヒミコから甘い香りがする。  
一旦唇をはなすとヒミコはこう言って微笑んだ。  
「助けてくれてありがとっ。翔ちゃん!」  
 
翔龍子はヒミコの甘い香りに誘われもう一度キスをする。  
今度は濃厚な…。ヒミコの口の中に翔龍子の舌がはいる。  
「くちゅ…くちゅ…っんっ…ふぁ…」  
しばらく2人は抱き合ったまま濃厚なキスを交わす。  
翔龍子の手はヒミコはの胸の上にある。  
「ちょっと!翔ちゃん!?だめ…こんな時に…こんな所で…」  
「こんな時にだから、ヒミコを感じていたいんだ」  
翔龍子はヒミコの忍び装束の隙間から手をいれてヒミコの胸を  
揉みながらほっぺたやうなじ、首にキスをする。  
「あっん…だめだよ…翔ちゃん…」  
 
 翔龍子とは「ハジメテ」ではない。何度もカラダを重ねている。  
当然、翔龍子はヒミコのカンジるトコロは知っている。  
嫌がっているヒミコをその気にさせることなんてカンタンだ。  
「もう…だめ…。おかし…く…なっちゃう…」  
いつのまにかヒミコの下半身は一糸纏わぬ姿になっていた。  
「嫌がっていたわりには濡れているぞ」  
翔龍子は意地悪くそう言うと、ヒミコの大事なところをイジる。  
指で転がしたりつまんだり、指を入れたり出したりしている。  
そのたびにヒミコからはいやらしい蜜があふれだす。  
「いや…あっ…んっ…はぁ…あっ…もうだめっ…ー!」  
ヒミコはイッてしまった。  
 
顔を赤らめて恥ずかしそうに肩で息をしているヒミコは  
力がぬけてその場で倒れてしまった。横になりながらヒミコは言う。  
「翔ちゃん・・・はぁはぁ・・・、イジワル!・・・はぁ・・・今度はあたしの番だよ…」  
ヒミコは着物をすこしずらし、下にはいている下着を脱がす。  
 
 すでに大きくなった翔龍子のソレをていねいにナメる。下から上へナメたら  
ゆっくりと口に含んだ。  
「あいかわらず…上手いなぁ…。…ヒミコ…。予も…もうガマンできぬ…。よ…いか?!」  
翔龍子はヒミコの口の中にアツいモノを放出させた。  
 
 膝をついていたヒミコを抱き起こし、壁に手をつかせバックの体勢にした。  
すぐに勃ったソレを今度はヒミコの大事な所へあてがう。  
「翔ちゃん…いじわるしないで…!恥ずかしい…」  
「ヒミコの恥ずかしい格好を見ていたいんだよ」  
しかし、しばらくして翔龍子もガマンできなくなってきたのか、  
愛液で潤っている、今まさに自分のモノでいじわるしているトコロへ一気に貫いた。  
「あぁっー…!翔ちゃん…」「ヒミコ…。ヒミコの中はあったかくて…気持ちイイよ…。」  
「もう…カラダが…アツくなっ…てきて…あっぁ…もうダメ…だよ…ー!」  
「一緒にイこう…ヒミコ…愛してる…ー!」  
…2人とも果ててしまった。  
 
『あたしの…愛は…今ココにあるんだ』  
ヒミコは薄れゆく意識の中でそう感じていた。  
 
翔龍子はヒミコの頭をなでながら永遠の愛を誓った。  
 
時の扉から出れた2人は、早速婚礼の儀式の準備をした。  
「聖龍王様、ばんざーい。王妃様、ばんざーい。」  
 
2人は創界山の王と王妃になったのだ。  
皆の祝福を受けながら、聖龍王となった翔龍子と  
妃になったヒミコが宮殿の中から外へ出てきた。  
 
2人見つめあって「永遠の愛」を誓うのだった。  
 
 
<余談>  
婚礼の儀式中、終始顔を真っ赤にしているワタルと海火子の姿があった。  
実は・・・翔龍子を助けに時の扉の中へ入っていっていたのだ。  
 
そう、ワタルと海火子は時の扉の中で翔龍子とヒミコの「アレ」を見てしまったのだ。  
 
「おいおい、お前だってヤったことないなんてことないだろっ??」  
「そりゃ、年頃だからバリバリ・・・だけどさぁ〜。あの2人だぜ。  
 ヤってるところ見たからバチがあたるかもよ・・・」  
 
2人を見る目が変わってしまったワタルと海火子であった・・・。  
 
≪完≫  
 

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