サーカスもないし、あたしは帰る。
ミッシーズミアでそう宣言した通り、レベッカは一人で帰ることにした。
が、駅でひどく重要なことに気がついた。
「チケット、なかったんだ」
お小遣いは、ないではない。けれどお金を積み上げても、チケットは手にはいらない。
しかたがないので、チャックを捜して頼み込もうと、ライラベルへ戻ったものの、チャックの姿はどこにもない。
あとはハンターになるしかない? けど、見習いになるためだけにも、ものすごくたくさんの課題をこなさなければならなかったはず。
どうしようと広場のベンチに座り込んでいるうちに、お腹もグゥと鳴り始める。
が、そのとき財布が無いことに気がついた。
そういえばギルド会館の前で、目つきの悪い男とぶつかった。あの時スラれたんだ! と思ったが、後の祭りだ。
大慌てでギルド会館まで戻ったものの、もちろんあの男の姿は、影も形もない。
呆然としているところに声をかけてきたのが、ナイトバーンだった。
「困ってるようだな」
~ 中略 あなたの想像通り ~
そしてレベッカは、今日も数え切れない男たちの前で股を開いていた。
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