少年、ロディ・ラグナイトは悩んでいた。  
この上なく悩んでいた。  
それはもう、自分がホムンクルスだったと知った時や、アームを使って人々から白い目で見られた時以 
上に悩んでいた。  
何をそんなに悩んでいるのかと言えば。  
実に、彼の『仲間』である三人の少女と、それぞれ関係を持ってしまったことを、である。  
セシリア、ジェーン、マリエル。  
いずれもが魅力的な女性であり、またかけがえのない仲間だ。  
その三人が三人とも自分に好意を持っていた上に、いずれも半ば流されるような形だったとはいえ関係 
してしまったのである。  
これはいくらなんでもまずい。  
自分がそんなに好かれていたことも予想外だし、関係したのも当然予想外というか、今でも信じられな 
いくらいだ。  
しかし、それが事実であることは、あれからの三人の反応を見れば簡単に分かる。  
セシリアは宿に泊まる時になると何故か一緒の部屋になりたがるし 
(ザックの配慮であれから一度もそんなことにはなっていないが)、  
ジェーンはあまり変わらないものの目つきが妙に大人びた感じになっている。  
マリエルが一番困ることに、顔を合わせると途端に真っ赤になって俯いてしまうのだ。  
こんな状況を今は亡きゼペットが知ったらどう思うか。それを考えるとまったく頭を抱える他ない。  
案外、褒めてくれるかもしれない――というのはさておき。  
三人は、まだ辛うじてロディが自分以外の子と関係したのを知ってはいないようだが、それも時間の問 
題だろう。  
その時が来たら、最悪の修羅場が発生するのは間違いない。  
自分はどうしたらいいのか。全ての悩みはそこに帰結する。  
下手を打てばみんなを傷つけてしまう。かといって逃げてしまってはそれこそ最低だ。  
堂々巡りに悩みぬいた挙句、ひとまずロディは信頼のおける友人に相談してみることにした。  
 
「……まあ、だいたいそんなこったろうとは思ったが」  
こういう時に相談できる相手といえば、結局のところザックくらいなものだ。  
「……ッ」  
「いや、まあ、な。あの子らのお前に対する視線を見ればそりゃあ簡単にわかるってもんだろ。  
 しっかしお前、ある意味羨ましい状況ではあるが……ちっと同情するなあ」  
悟りきった顔でザックは頷く。  
その懐からハンペンが顔を出して、続けるように言った。  
「モテモテってのはいいけど、こりゃまずいよね。で、ロディとしては誰が一番なのさ?」  
「ッ!?」  
露骨な質問にロディの全身が強張る。  
だが、そんな亜精霊の頭を軽く撫でると、ザックはふうっと息をつきながら続けた。  
「こいつは……良く言えば優しいっていうか、アレだな。悪く言えば朴念仁だ。  
 大方、三人とも平等に好きってとこだろ?」  
「…………」  
思い切り複雑そうな顔をしてから、小さくロディは頷いた。  
「やっぱりな。いや、まあ、責めてるんじゃないが……誰かを選ぶことは出来ないってとこか?」  
「……ッ」  
「優柔不断ってかなぁ……見事に三人から惚れられてるからな、お前。  
 となると、選ぶべき道は一つ――だろう」  
「ッ!」  
その言葉に、ロディはぐいっと身を乗り出した。解決策がある、と。  
勢いに少しだけ押されてザックは身を引くが、ともかくあくまで冷静に答える。  
「つ、つまりだな……いっそ、アレだ……」  
「……?」  
「三人まとめて頂いちまえ」  
しばらく、ザックの顔をじっと見つめた後――  
おもむろに、ロディは懐からアークスマッシャーを取り出した。  
 
結局なんの解決にもなっていない。  
相変わらず頭を抱えながらロディは宿に戻ってみたが、そこにはセシリアとジェーンが二人揃って語ら 
っていた。  
問題の三人のうちの二人がいたので、少しばかりロディもびくっとする。  
「ああ、おかえりなさい、ロディ」  
気にせず、セシリアはいつものように軽く声をかけてきた。  
ジェーンも気づいて、手をあげて挨拶する。  
「丁度いいとこに来たわね、ロディ。また新しい遺跡が見つかったんだけど……」  
内心の動揺を隠しながら、曖昧に笑いつつロディは二人に近づく。  
もっとも普段から喋らない彼のこと。態度くらいしか怪しい場所はないので、それほど目立たずにいら 
れる。  
話を聞いてみると、どうやらジェーンがまた新しい遺跡を発見し、その探索に自分達の助けが借りたい 
というのだ。  
「ちょっと前の遺跡じゃ散々だったからね。今度は多分大丈夫、だと思うんだけど」  
「そういえば、ロディとジェーン、二人揃って罠に引っかかって……私達も見つけるのに手間取ってし 
まいましたし」  
セシリアの言葉を聞いた途端――ロディとジェーンは揃ってびくりと身体を硬直させた。  
「二人とも、どうしたんですか?」  
「え……い、いや、ちょっと、あはは……」  
ロディはともかく、妙に不自然なジェーンの態度にセシリアは少し眉を顰める。  
「あの時は……助けに行くまで、結構時間がかかってしまいましたけど。まさか、その間に何かあった 
んじゃ……」  
「な、な、なんでもないわよッ、ね、ロディッ!?」  
「……ッ!」  
慌てて、ロディもぶんぶんと首を縦に振る。  
しかし、露骨な動揺が二人から見て取れるせいか、セシリアはますます不振そうに顔をしかめた。  
「本当に何か……あったんじゃないんですか? 考えてみたら、色々思い当たる節もありますし」  
「だ、だから、何もなかったってばッ! 疑り深いんだからッ……」  
どうもジェーンは嘘が下手である。冷や汗など流し始めては、ますますセシリアの疑いは深くなるのに。  
実際、セシリアの疑惑は確信へと変わりつつあるようだ。  
「あの後、妙にジェーンの歩き方が不自然だったような……」  
「そ、それはッ……その」  
 
あの後、つまりロディとジェーンが交わり、そして救出された後のこと。  
何しろ、ジェーンは初めてであったし、中に随分沢山出されたというのもある。  
歩き方がぎこちなくなってしまっていたので、あの時点から既に妙な目で見られていた。  
とりあえず、その場は足を怪我したなどという理由で誤魔化していたのだが。  
「今考えてみると、やっぱりおかしいです。だって、ヒールをかけようかって言ったのに、いらないっ 
て……」  
「か、軽い怪我だったんだから……」  
「それに、あれからなんだかロディに妙にくっつこうとしてたようにも思いますけど」  
「き、気のせいよッ」  
段々空気が不穏になってきた。  
間に入ろうにも、普段から喋りなれていないロディにそんなことが出来るはずもなく、傍観しているし 
かない。  
「気のせいって、それにしては怪しいところが多すぎますッ!」  
「あたしは知らないわよッ! だいたい、そんなのあんたが気にする必要ないでしょッ!」  
この話の流れは極めてまずい。傍観しつつも、ロディは焦りを隠せなくなってきた。  
どうにかなだめようと、二人の間に入ろうとしたその瞬間――  
「私はッ……私、ロディのこと好きなんですからッ!」  
「なッ……!」  
セシリアが。どうにも耐えかねたと言うべきか、暴発したと言うべきか――  
顔を真っ赤にして、そんなことを叫ぶ。  
「だから、そんなことされたら平気でいられないんです……ッ!」  
「そッ……そんなのッ……」  
完全に硬直してしまったロディだが、ジェーンは今の言葉で余計に火がついてしまったようだ。  
彼女もまた――  
「あ、あたしだって、ロディのこと好きなんだからねッ!?」  
「うッ……」  
大声で叫ぶ。宿の主人がなにやらニヤニヤとしているのがわき目に見えるが、そんなことはどうでもい 
い。  
 
「もうッ……言ってやるわよッ! あの時のこと、全部ッ!」  
「や、やっぱり何かやってたんですかッ!」  
その場にいる三人ともに顔が真っ赤である。  
ただ、興奮してきている女性陣と違い、ロディはもう何がなにやらといった様子で完全に停止してしま 
っているが。  
「ええ、勿論ッ! ロディに告白して、それで……えっと、しッ……しちゃったんだからッ……」  
流石にその部分は声が小さくなった。とはいえ、セシリアが受ける衝撃は変わらない。  
二、三歩後ろに下がってしまう。  
「そ、そんな……」  
「でも誤解しないでよッ!? ……あれ、あたしがロディに無理いってやってもらったんだからッ。  
 だから……そんな、特別な関係とか……そんなのじゃない、から……」  
ちょっと考えれば、しておいて特別でもない、というのは無理のある話だ。  
ジェーンは自分で納得しているようだが、セシリアはそうもいかない。  
「そういう問題じゃッ……ない、でしょうッ……」  
「い、いいのッ。それで」  
「……だ、だったら……」  
今度はセシリアがまた何か口を開きかけた。  
硬直していたロディが、思い当たってどうにかしようとするも――やはり、何も出来はしない。  
「私だって、ロディとッ……ひ、一晩中ッ……」  
「なッ……なんですってッ!?」  
最悪の展開である。  
最早、三人ともに言葉もない――が、それは言葉が出てこないからではない。ロディはその通りとはい 
え、あまりに言うべきこと、言いたいことが多すぎて、ジェーンとセシリアは何も言えなくなってしま 
っているのだろう。  
「なッ……そ、そんなッ……」  
「ろ、ロディがッ……そのッ……」  
にらみ合いは、そのまま緊張に耐えかねてロディが気絶するまで続いた。  
 
「じゃあ、やっぱりあんたがロディに無理強いしたんじゃないのッ」  
「あなただって、ほとんど強引に迫ったんじゃないですか……」  
ロディが気づくと、ようやく興奮が落ち着いたらしい二人がそれなりに冷静に話しているのが見えた。  
「……まあ、ちゃんとあんたの誘いを断らなかったロディもロディだけどね」  
「……あなたの強引なやり方に乗ったロディもロディですけど」  
急に矛先が自分に向いてきたようだ。  
まだ気絶している振りをしながら、密かに様子を伺ってみる。  
「で、どうするの? こんなこと言うのもなんだけど――あんたと、えと、してた……って、あたしは 
ロディのこと好きだから」  
「私だって……それくらいで、諦めるようなのはありませんッ……」  
喜んでいいものかどうか。ある意味嬉しいが、やはりある意味厄介な話だ。  
そうやってロディは影で悩み、ジェーンとセシリアは冷たい戦争を続けていた、のだが。  
ふと、セシリアが恐ろしいことを呟く。  
「……そういえば、先日マリエルとも……」  
「……ええッ!?」  
その言葉に、ロディは跳ね起きた。  
あの後はどうにかしてセシリアを誤魔化したものの、やはり危険な話に変わりはない。  
「ロディ、気づいたんだ? ……でも、マリエル……?」  
「マリエルの家にちょっとお邪魔して……その時。やっぱり、あれも……」  
また二人からの視線がひどく痛い。  
考えてみたら、自分はとてつもなく最低なことをしたんじゃないか―ーと、ロディはやや震える。  
それなりに真実ではあろう。  
「なら、本人に確かめましょう。今からテレポートして……連れてきます」  
「うん……この際、はっきりさせようじゃないの」  
勝手に話が進んでいる。けれども、無力なロディには結局どうすることも出来なかった。  
 
「……そ、その……えと、はい……しました……」  
マリエルは案外あっさりと白状した。  
もう、予想通りだったのか。ジェーンとセシリアは動揺している様子はない。  
「やっぱり……ロディったら……」  
「で、でも、あれはその……じ、事故だったんですッ……」  
「いいからいいから。あたし達、みんなそうだし」  
「……え?」  
二人とも、マリエルに全てを教え込む。  
もうどうにでもなれと、ロディもやや投げやりな表情になった。  
「……そんな」  
「これが事実よ……で、マリエルは……今、ロディのことどう思う?」  
「……ちょっと酷い人……です」  
ぐさりと、ロディの胸にその言葉が突き刺さった。けれど。  
「でも……やっぱり、私も……」  
「でしょうね……」  
結局のところ、三人ともに諦める様子はないらしい。  
男子冥利につきる話なのか、それとも最大の不運なのか。微妙なところだ。  
しばらく、気まずい沈黙が部屋に満ちる。  
「……こうなったら」  
口を開いたのはジェーンだった。  
「いっそ、この場で決着をつけるってのはどう?」  
「決着?」  
きょとんとした様子で、マリエルが呟く。  
「そう、決着。誰がロディを射止めるか、ってね……」  
「それはッ……」  
「だって、三人ともにしちゃったんなら、ある意味ここからがスタートラインじゃないッ」  
「……そう、かもしれませんね」  
色々抗議したい気分だが、やっぱりロディは何も言えないでいる。  
 
「でもどうやって決着をつけるんです? 戦うのなら……マリエルが、ちょっと」  
ちらりと、エルゥの少女を見てセシリアが口ごもった。  
ジェーンとセシリアは、渡り鳥としてなかなかの戦闘力の持ち主ではある。  
しかしマリエルはエルゥと言っても、戦いなどはしたこともない。性格も穏和だ。  
「ノンノンノンッ。そんな物騒な話じゃないわッ。……誰がロディを一番満足させられるかってのでど 
う?」  
「ッ……!」  
聞いていたロディが一番驚いた。  
薄々気づいていたらしいセシリアとマリエルは、ある種仕方なさそうに頷くだけだが。  
だが、ロディは必死で否定しようと首を振る。けれど。  
「……今更、そんなのが通じると思う? ロディ」  
ひどく冷たいジェーンの声に、首を振るのを止める。  
「……もう、この際それしかありませんね」  
「……恥ずかしい、ですけど……」  
覚悟を決めたらしい二人の声も、ますますロディの否定を止めさせてくる。  
「わかったら……じゃ、みんな。ロディ剥いちゃおうかッ」  
「ッ!?」  
ジェーンの言葉に硬直する間も無く、取り押さえられたロディは簡単に衣服を剥がされてしまった。  
それから、やはり三人も裸になる。準備は万端といったところか。  
 
三人ともにロディの裸を見るのは初めてではない。それどころじゃないこともしたのだし。  
だが、やはり均質のとれた少年の身体を見るに、三人ともにため息をついた。  
「相変わらず、ロディっていい身体してるよね……」  
「ええ……」  
マリエルだけは無言で、ひどく顔を赤くしてじっと全身を見ている。  
しかし、三人に晒されているロディは、格別恥ずかしさも大きい。  
特に股間の部分をじっと見られると、百魔獣の王に一兆℃の火球を食らったかのように全身が熱くなっ 
てきた。  
全身、というより、その一部分がまたひどく熱い。血が集中してきているようなのだ。  
つまり、それは一つの結果を生み出すことになる。  
「わッ……な、何もしてないのにッ、ロディッ……」  
むくむくと、ロディのペニスが起き上がってくる。  
もう、この時点で死んでしまいそうなほどにロディは気恥ずかしくてたまらないのだが、三人は目線を 
逸らさない。  
「これが……あたしの中で暴れてた、のよね……その上、あんな沢山……白いのを出して……」  
「それは私だって……」  
「……その、私も」  
いちいち三人揃ってそんなことを言わないで貰いたい、とややどうでもよいことを考える。  
「……じゃ、あたしからいくわよ?」  
「え……あ、どうぞ」  
最初に手を伸ばしたのはジェーン。そっとロディのペニスを掴んでくる。  
「ッ……」  
「……じゃあ、前みたいにしてあげる」  
そう言うと、少しだけ逡巡した後――ジェーンは、口を開いてロディのそれを呑み込んできた。  
前と同じ――いや、前よりも暖かく、湿った口の感触が伝わってくる。  
舌を使ってあちこちを舐め、くびれなどもそっと刺激する。  
「ッ!」  
前よりも、その動きはいやらしく、そして上手になっているかのようだ。  
お陰でますますロディのペニスは大きく膨らんでしまう。  
 
少しだけ口を離すと、ロディの方を見てそっとジェーンは笑った。  
「あれから、果物とかで練習したんだ……また、ロディとする時が来たら、って思って」  
その言葉に、セシリアが少しむっとする。  
「……やっぱり、狙ってたんじゃないですか……」  
「い、いいじゃないッ」  
適当に誤魔化すと、また口に含む。  
ちろちろと、鈴口を舐めたり、軽く歯を這わせてみたり。  
確かに練習の甲斐はあったらしく、ロディの昂ぶりも段々大きくなってきた。  
ちゅっ、ちゅっと小さな音が聞こえてくる。  
「……ジェーン、結構上手なんですね……」  
感心したようにセシリアが漏らすと、ジェーンは少しだけ得意そうに、にっと笑った。  
と、下半身に集中していたロディは、突然唇を暖かいものでふさがれる。  
「ッ!?」  
「あッ……マリエルッ?」  
あおむけになっているロディのペニスにジェーンが口付けしていたが、ロディの唇にはマリエルが今口 
付けをしていた。  
ジェーンの口技をじっと見ていたセシリアと、それに意識を集中させられていたロディは気づかなかっ 
たのだが。  
「んッ……」  
つん、と、舌をロディの唇にあててくる。応えるように開かれた口の中へ、マリエルは舌を伸ばした。  
ロディの舌と、マリエルのそれを絡み合わせてみる。  
「ず、ずるいですッ……!」  
セシリアは抗議するが、元々ルールなどは特にないようなものだ。  
ジェーンはかえって意地になったかのように、ペニスへの攻撃を強める。  
一人残されたセシリアは、仕方なくロディの身体をぺろぺろと舐め始めた。  
「ッ……!」  
三人に責められる格好となり、たちまち昂ぶりは限界を告げる。  
「んッ」  
口の中で膨れ上がったペニスを感じ取ると、ジェーンは思い切って舌の先で発射口をつついてみた。  
瞬間――ぴゅるるっ、と、ジェーンの口の中に苦くて熱いものが飛び出てくる。  
 
ロディの舌も緊張したように震えるのを、絡ませていた舌で感じ取ったマリエルは、唇を離してジェー 
ンの方を見る。  
こくこくと、喉を鳴らしてロディの精液を飲み込んだジェーンは、ペニスから口を離すと得意そうに笑 
う。  
「これであたしが一歩リードねッ」  
「……でも、私やマリエルが手助けしたようなものですし」  
「それはッ……あんた達が勝手にやったんじゃないッ」  
水を差されてジェーンは少し頬を膨らます。  
「だって、何もしないのは……」  
「じゃあ、次からは公平にするために、他のは手出し禁止ってことにする?」  
「まあ……仕方ないですけど」  
そうやってジェーンとセシリアが話している隙に、そっとマリエルが今度はロディのペニスに顔を近づ 
けた。  
「あッ……また、マリエルッ……」  
「……じゃあ、次は私が……しますね」  
二度にわたってマリエルに出し抜かれ、少々セシリアは不本意そうに眉をしかめる。  
だがマリエルがロディのペニスを口に呑みこんだ途端、その目は驚きで見開かれた。  
マリエルは――  
唇をつかってきゅうっとペニスを締め付けつつ、頭を上下させてより強い刺激を与え出したのだ。  
「ッ……!?」  
まるで膣内のような強い締め付けが生み出される。  
同時に、舌でもペニスを刺激され、発射したばかりなのにロディのそれはすぐに最大になった。  
「す、凄い……」  
驚きながら見守るセシリアとジェーンには気を払わず、マリエルは一心不乱にロディを高めようとする。  
唾液と先走りが口の端から漏れ、大きくなったペニスは小さなマリエルの口に収まりきらないほどだ。  
それでも、必死で締め付けるうちに、またロディは限界に近づく。  
二度目の発射――それを導こうと、きゅうっとマリエルは口をすぼめた。  
そして。  
ぴゅっ……と、やや勢いは弱くなったものの、マリエルの口の中にも白い液が流れ込む。  
収まりきらずに口から漏れた精液をそっと手でぬぐった後、微笑みながらマリエルは口を離した。  
 
「……私も一つ……です」  
「み、見事ね……」  
ジェーンは唸る。セシリアは、また見かけによらないマリエルの口技に、言葉を失ったようだ。  
「じゃ、じゃあ、次はセシリアだけど……」  
「……あ、はい。でも……これ、考えてみたら後の方が不利じゃないですか?」  
「……今頃気づいたの?」  
ジェーンは少し呆れたように呟く。  
考えるまでもなく、当たり前の話だ。そもそも短時間に二度、三度も出すのは普通のスタミナでは難し 
い。  
ロディの場合は基礎体力が凄いというのもあるのだろうが、それでも流石に厳しいものがある。  
「それじゃ、最初から仕組んでたんですかッ!?」  
「だって……」  
「い、いいです。私だって頑張りますから」  
自棄のようにそう言うと、セシリアは萎えたロディのペニスを見る。  
もうほとんど呆然としているロディ本人と同様、それも力を失ってしまっているが。  
「私、お口っていうの……やったことないんですよね……」  
「……勝ったわ」  
小さく呟いたジェーンを一瞥してから、ふと思いついたように身体を低くする。  
その乳房を、ロディのペニスにくっつけてみたのだ。  
「セシリアッ、あんた……」  
「こ、こういうのも、男性の方って喜ぶんでしょうッ……?」  
「うー……」  
一応、知識としてはジェーンにもある。が、まだ彼女はそれほど身体が発達している訳ではない。  
この中では、年長者と言える――マリエルの実年齢はともかく――セシリアは、それでも可能な方だろ 
う。  
そっと乳房でロディ自身を包み込むと、ぎこちなくも刺激しはじめた。  
 
「………ッ」  
柔らかい感触がペニスを包む。  
口の中とも膣内とも違う、独特な柔らかさだ。  
ゆっくりとした動きが、なんともいえない快感を生み出す。  
立て続けの快感で意識が朦朧としていたロディも、新しい感触にふっと覚醒した。  
自分の下半身に、セシリアが全身で刺激している。  
「ッ!」  
「ふふ……段々、元気になってきました……」  
その通りに、三度目ながらロディのペニスはゆっくりと硬度を取り戻し始める。  
激しい快感ではないが、むしろこのゆっくりとした刺激が新鮮で、ロディはまた興奮しはじめた。  
「あ、あたしだって、あとちょっとしたらこれくらいッ……」  
「……私、まだ何千年かしないと駄目ですね」  
二人の嘆きに少し得意になると、段々なれてきたセシリアは動きを速める。  
「ど、どうですか、ロディッ……?」  
「……ッッ」  
柔らかいセシリアに包まれる感触は、確かに快感を呼んでいる。  
とはいえ――まだ、セシリアとて経験もなく、それに二度も出しているロディには、少々物足りない刺 
激だ。  
しばらく続けて、ペニスの硬さと大きさがまた元に戻ったあたりで、セシリアは止まってしまった。  
「……や、やっぱり、三番目は不利……です」  
「だって仕方ないじゃない?」  
身体を離すと、一人不満そうに頬を膨らます。  
「それに……考えてみたら、これからだって沢山してもらうこともあるんですから。  
 私達は三人いるけど、ロディは一人しかいませんし……なんとかしないといけないと思います」  
「う……それはそうよね……」  
と、セシリアがふっと顔を上げる。  
「じゃあ……こうしてみます」  
目を閉じて意識を集中させる――と、部屋の中央に大きな光る何かが出現した。  
「え、えッ?」  
「オードリューク……力を貸してくださいッ……」  
 
生命のガーディアン、オードリューク。  
その力を具現化させたセシリアは、ロディに生命の力が流れ込むように祈った。  
また妙なことに借り出されたオードリュークの心境は不明だが、素直に巫女たるセシリアに従ってその 
力を行使する。  
「……わあ……」  
途端、ロディのペニスが完全に硬さと大きさを取り戻す。  
同時にオードリュークはふっと消えたが、力を取り戻したロディに三人ともが釘付けになった。  
「セシリアッ……あんた、またえらいことしたわね……」  
「ちょ、ちょっとした、そのッ……い、いいじゃないですかッ」  
ある意味不遜極まりない行いなのだが。  
「と、とにかく。じゃあ、私から……」  
「ッ……」  
呟くと、セシリアはロディの上にのしかかった。  
「最初の一周で、私だけアレでしたから……今度は、私が貰いますね……」  
「う……ん……」  
不承不承頷いたジェーンとマリエルをわき目に、セシリアは自分の秘所にロディのペニスを近づける。  
上から、ゆっくりと腰を落として――セシリアの膣口に、ロディの硬くなったものが呑み込まれていっ 
た。  
「んッ!」  
「う、うわ……」  
「……凄いです……」  
入っていくシーンが、残りの二人の目にはっきりと映る。  
ずぷずぷ……と、音まで聞こえるかのように、太いロディのペニスがセシリアを串刺しにしていくのだ。  
「お、おっきいッ……!」  
オードリュークの力を借りたロディのペニスは、前にも増して容積を増している。  
一晩かけてロディと愛し合い、初めてのショックもほとんど消えたセシリアにしろ、それは一段と圧迫 
してきた。  
「す、凄ッ……ロディッ……」  
ゆっくりと腰を下ろし――ようやく、全てが収まる。  
同時にくちゅ、と、接合部から愛液が漏れ出した。  
 
「は、んあッ……」  
腰をゆっくりと上下させる。  
ちゅぷ、ちゅぷと水音も聞こえるようだ。  
ロディの方も、大きく敏感になったペニスによって快感を耐える表情になる。  
「ッ……」  
「あ、ん、す、凄いッ、大きい、です、ロディッ」  
たまらない顔で、セシリアは動く。  
腰を上に動かすと、つられてロディも突き上げ、下に落とすと子宮口にまで届く。  
「ひああッ!」  
セシリアのあえぎも一段と大きくなった。  
その交わりの部分を見せ付けられるジェーンとマリエルもまた、息を荒げる。  
「い、いやらしいわねッ……」  
「……ん……」  
ふとジェーンが隣を見ると、マリエルがそっと自分の秘所に指を這わせていた。  
「やだ……」  
言いながらも、ジェーンもまた同じようにする。  
ベッドの上では、ぐちゅ、ぐちゅとセシリアをロディが突き上げていて。  
それを見ながら、ジェーンとマリエルは自分を慰める。  
「んッ……あ、あたしも、あんなふうに、いやらしくなるのかなッ……」  
指を二本、自分の中に入れて。ジェーンは悩ましげに呟く。  
マリエルも同じだ。じっとペニスが出入りしている部分を見つめ、無心に自慰をしてしまう。  
「……ロディとセシリア、凄いッ……」  
そんな二人の声が聞こえたのか、ますますセシリアの動きは大胆になる。  
自分の胸に手をやりながら、じゅぷっじゅぷっと腰を動かすのだ。  
「ロディッ、すご、凄いッ、いいです、うああッ!」  
「……!」  
勢いよく上下するセシリアに、ロディも遠慮なく突き上げを行う。  
動きが同調して、ますますお互いが昂ぶる。  
 
ロディもまたセシリアにあわせて、下から激しく突き上げる。  
セシリアの膣内は、激しく蠢動するセシリア本人のようにロディを締め付け、一刻も早く精を得ようと 
するのだ。  
「ふあ、ロディッ……気持ちよすぎてッ……うあッ……」  
息も絶え絶えになるセシリアを、ロディは力強く突く。  
下から、大きなロディのものによって貫かれ、ほとんどセシリアは意識が飛びかけていた。  
たらりと愛液は流れ、ロディの股間をぐちょりと濡らす。  
「ふ、あ、あ、んッ……」  
声もなくなってきたセシリアの腰をしっかり掴むと、ロディは思い切り強く突き上げた。  
「あッ……ひあああッ!?」  
それが、セシリアの絶頂を招く。  
きゅうッ……と突き上げたロディもまた締められ、少しセシリアに遅れてロディのペニスも弾けた。  
びゅるるるるるッ。  
だくだくと、セシリアの膣内にロディの精液が流れ込む。  
位置の関係から、膣口から少し零れるものもあるものの、粘度の高いそれはたっぷりと中に残った。  
「……う、あ……ロディ……」  
耐えかねて、セシリアは崩れ落ちる。  
ロディの上に倒れこむと、そっと口付けを交わした。  
「はぁ、はぁ……ん、お、終わったの?」  
息を荒くした少女の声がする。  
絶頂の余韻にひたりながらそちらを向くと、ジェーンが顔を真っ赤にしてこちらを伺っていた。  
「は……い……ふふ、これで私も……ロディと……」  
「うッ……じゃ、じゃあ、次、あたしの番ッ。マリエル……いい?」  
同じように顔を赤くしているマリエルは、そう聞かれると小さく頷いた。  
控えめな彼女に少々悪い気はしたが、ジェーンは気を取り直してロディの元に向かう。  
「ほら、セシリアッ……」  
「う……その、ごめんなさい……」  
気だるい様子で、セシリアはゆっくりと身体をどかす。  
それなりに広いベッドなので、横にセシリアが倒れてしまってもまだ余裕はある。  
 
「うーん……まあ、仕方ないか、セシリアも疲れたみたいだし……じゃ、ロディッ」  
こちらも余韻にひたっていたロディを起こすと、ジェーンは少し逡巡してから、四つんばいになってみる。  
「……?」  
「そ、その、ね。あたし、まだ多分……ちょっと痛いから……  
 聞いたんだけど、後ろからだと痛みもちょっと……減るって言うからね」  
「……」  
なんとも複雑な表情でロディはその言葉に従う。  
綺麗な白いジェーンの尻をそっと撫でると、びくりと彼女は震えた。  
「ひッ……ロ、ロディッ。そんなのいいからッ……」  
出したにも関わらずやはり力の滾っているペニスを、ジェーンの秘所にあてがう。  
ちらちらと後ろを伺って、ジェーンは少しだけ心配そうな顔だ。  
「ねッ……早く……」  
「……ッ!」  
いつかのように催促されて、ロディもあの時と同じように――  
一気に、ジェーンの中へと入っていった。  
「ふッ……ほ、ホントにッ……お、おっきッ……!」  
オードリュークの力で、余計にいきりたったロディは。  
「い、痛ッ……まだちょっとッ……」  
まだまだ未熟なジェーンの秘肉には、いささか大きすぎる。  
それでも、我慢できないほどではない。  
「ふうッ……ん、大丈夫だから、ロディッ……」  
健気にそう言うジェーンに、ゆっくりとロディは抜き差しを始める。  
ジェーンの腰をつかんでゆっくりとだが力強く彼女の膣内に入っていく。  
ぎゅっとシーツを掴んで、ジェーンはそれに耐えているようだ。  
「んッ……ロディ、おっきいねッ……」  
息を吐いて、ロディを受け止める。  
初めてに比べたらよほど痛みは少ないが。それでも、入れたばかりの今は圧迫感によってジェーンも少 
し辛そうだ。  
 
あくまでゆっくりロディはジェーンを貫く。  
最初は歯を食いしばっていたジェーンも、段々と力が抜けてきた。  
「あ、ん、んッ……」  
それと同時に、ロディの動きを少しずつ早くしてみる。  
ずッ……ずちッ……ずち、ずちゅッ。  
ロディのペニスが膣内をかき回すのを、ジェーンはシーツを掴んで受け入れる。  
甘い痺れが生まれてくるのに、小さな戸惑いが彼女を包む。  
「ふッ……んッ……」  
息を吐きながら、そっと後ろのロディを確かめる。  
彼は緊張したような面持ちで、自分の中に出し入れをしている。  
こんな状況でも、少しだけ不安そうな顔で――ジェーンを傷つけていないかと不安な顔で、抜き差しを 
しているのだ。  
それが少しおかしくて、くすっとジェーンは微笑んだ。  
「……?」  
「あ……なんでもないッ……」  
余裕が少し出てきたのだろう、そう判断して、ロディはまた動きを早く、強くしてみた。  
「んッ!」  
ずん、と深く貫いたところで、ジェーンは呻く。  
「……ッ」  
ロディは一旦動きを止めて、そちらを伺う。  
はあ、と息を吐いてからジェーンはにっこりとした微笑をロディに向ける。  
「ちょっとびっくりしただけ……もう、大丈夫だから」  
「…………」  
躊躇いながらも、ロディはずん、ずんとまた突き込みを再開する。  
「は、ふあ、んッ……」  
ようやくこなれてきた秘肉から、ロディのくれる快感を受け取って、ジェーンも素直にあえぎはじめた。  
 
「……ロディ……」  
その横で身体を横たえていたセシリアは、複雑な顔で二人を見る。  
どう割り切ろうと、自分のすぐ近くで他の子とそんなことをしているロディを見るのは辛いものがある。  
独占したい――けれど、それは多分、他の二人も思っているはず。  
自分だけが抜け駆けするようなことは出来ないし、ロディだってそんなことは望まないだろう。  
少しだけ涙が零れたけれど、ぬぐおうとも思わない。  
と。そうして、ぼんやりロディとジェーンの交わりを眺めていたセシリアは――  
先ほどまでロディが入っていた場所に、ぞくっとする感触が走った。  
「えッ!?」  
そこには、マリエルがそっと秘所に口付けているのが見える。  
「ま、マリエルッ!? ……んあッ」  
「……ロディの種……ん」  
セシリアのヴァギナに舌を這わせ、零れ出すロディの精液を舐めている。  
「や、やめてッ……ん、あッ……」  
「こんなに沢山……ロディのが……」  
美味しそうに、セシリアのそこを舐め取る。  
お陰で敏感になっていたそこは、ひくひくと震えて新たに愛液を流してしまう。  
「ひ、あ、ああッ……」  
「……あ、セシリアも……喜んでくれるんです、か……?」  
「そ、それは……んッ、くッ……」  
マリエルの舌使いは妙に上手い。  
細かに動いて、セシリアを昂ぶらせてくる。  
 
「あ、ああ……マリエル、なんでッ……」  
ロディの精液と、セシリアの愛液を沢山舐め取った後、マリエルは顔をあげた。  
「私……セシリアも、ジェーンも……ロディも、みんな大好きです……」  
「……え……」  
「だからみんなで仲良くできればいいなって……それで、セシリアにも……」  
この交わりはロディと三人の交わりではなく、四人での交わり――  
マリエルは、そう言いたいのだろう。  
「……って、それは……い、いくらなんでもッ……うあッ!」  
「……セシリアも、気持ちよくなってくださいね」  
ぺろぺろと、マリエルは舌を使う。  
もう、セシリアの中にあったロディの精液は、入り口にあったものはほとんど流れ、マリエルの喉に収 
まっている。  
今マリエルが舐め取っているのは、セシリアの愛液ばかりとなっている。  
「セシリアのも……美味しい、です……」  
「そ、そんな……う、あ……」  
止めることも出来ず、セシリアはマリエルに翻弄されてしまう。  
ぴちゃぴちゃと、ミルクを舐める猫のようにマリエルはセシリアをすする。  
「ぃッ……や、やめて、マリエルッ……ま、また、私ッ……」  
「……気持ち、いいんですね……」  
ちゅう、っと、マリエルは吸い込んでみた。  
吸い込んだ以上の愛液が、セシリアから流れ出る。  
「ほ、本当に、もうッ……」  
「……ふふ……」  
舌をすぼめて、そっとセシリアの中に入れてみる。  
そうして、肉壁をつついたと同時に、またセシリアは背筋を反らせて――  
「あ、あ、う、うああッ!」  
マリエルによって、達してしまった。  
 
横で行われていた少女達の絡みを見せられて、ジェーンは少し呆気に取られたままロディに貫かれてい 
た。  
「ま、マリエルって案外大胆なんだ……はぁッ」  
ロディもそれにはやや驚いていたが、気を取り直してジェーンを突く。  
もう、痛みはほとんど消えた。  
「あ、はッ……」  
「……ッ」  
素直に受け止める快感は、ジェーンの身体に刻み込まれていく。  
段々とロディの突き込みも早くなり、ジェーンの尻とロディの腰がぶつかる音が小さく響き始めた。  
「あ、あ、んッ……」  
とろとろと、繋がった部分から愛液が垂れて、シーツをぽたぽた濡らしていく。  
ロディも、慣れてきてもなお強く締め付ける秘肉に刺激され、ジェーンを掴む手に力が入ってしまう。  
「う、あッ……ロディ、凄ッ……いッ、よ……んッ!」  
快感が強すぎて、ジェーンの手が崩れた。  
身体を支える場所が肩になって、もうロディのなすがままになったことで余計に快感が走る。  
「あ、あたし、ロディにッ……ロディに好きにされてるッ……」  
後ろから貫かれていることが、ロディによって支配されているようにも思える。  
ロディにいいように嬲られる――そんな言葉が頭をよぎると、ジェーンはたまらなく愛液を流し出して 
しまう。  
「ッ……!」  
そのせいか、締め付けは一層強くなった。  
いつまでもロディを捕らえておこうと、きゅうきゅうと締め付けてくる。  
「ロディ、あたし、おかしッ……ふあッ」  
無意識の行動にしても、それによって生み出される快感は凄まじいものだ。  
ロディも夢中になって、力強くジェーンを貫く。  
ずん、ずんっと、奥まで響くように打ち付ける。  
「ぁ……んッ……」  
もう身体全体から力が抜けて、ジェーンは弱く喘ぐだけだ。  
 
力の抜けたジェーンを責めていたロディも、限界を感じ始める。  
無意識のうちに、射精を要求するジェーンの膣壁がもたらす快楽は、ロディを強く責め立ててくるのだ。  
「ッ!」  
「あ……ッ」  
腰の動きが早くなって、ロディもいよいよ切羽詰ってくる。  
「は、早くて、う、うあ、ああッ!」  
「……ッ!」  
口からは唾液が流れ、ジェーンはもう意味のないあえぎしかでない。  
すぐに、ロディのペニスも膨れはじめた。  
「………ッ」  
「ん、ああ、ああああッ!」  
そして、一番奥に打ち込んで――ロディは、溜まった欲望を解放する。  
ぴゅるッ……ぴゅるッ。  
やはり、凄まじい勢いで精液は中に流れ込む。  
「た、沢山ッ……前より、すごッ……い……」  
「…………」  
奥の奥まで精液は流れ込み、ジェーンの中を埋めていく。  
少しだけ逆流した白い液は、ジェーンの愛液で汚れたシーツの上にまたぽたりと垂れた。  
そうして勢いが止まったところで、ロディはそっとペニスを抜く。  
同時にジェーンは足も崩れて、身体をベッドに投げ出してしまった。  
「……う……ロディ、前より……気持ちよかったッ……」  
「…………」  
やっぱり複雑な表情で、まだいきりたっているペニスをもてあまし気味に、ロディはため息をつく。  
すると、一人でじっと待っていたマリエルが、静かにロディの元にやってきた。  
「……ッ」  
「ずっと……待ってました……」  
嬉しそうに微笑んで、ロディに顔をすりつける。  
「……」  
「あったかいです……ロディ」  
 
胸元から顔を離すと、マリエルはそっと視線を落とした。  
じっと何かを眺めているので、ロディもそれを追う、と、その先にあったのは。  
「……本当に元気、ですね」  
「ッ!」  
もう通算四度も放っているというのに、最初の頃とちっとも変わらない、むしろ力を増しているかに見 
えるロディ自身。  
ただ、セシリアとジェーンの愛液、そして自分の精液に塗れ、なんともどろっとした有様だ。  
今のままでもマリエルの中に入るのには支障はないのだろうけれど――マリエル本人が、ペニスに顔を 
近づける。  
「ちょっと、綺麗にしますね……」  
上目遣いでロディを見てから、またぺろりとペニスを口に含む。  
「ッ…!」  
今度は射精を促すような口の動きではなく、ゆっくりと味わうように舌で舐め回してくれる。  
幸せそうな微笑で、三人分の体液をぺろぺろと舐め取っていくのだ。  
「……ッ」  
射精直後で敏感になっているペニスには、それでも相当の快感が訪れる。  
しかし、マリエルはあくまでゆるゆると舌を這わせ、射精に至らない快感を維持している。  
むずがゆいような、甘い責め苦はマリエルによって続けられ、我慢できなくなってきたところで彼女は 
口を離した。  
はあ、と小さく息をつくと、また上目遣いでロディを見る。  
「三人の味がして……美味しかったです」  
小さく微笑んで、精液や愛液の代わりにマリエルの唾液とロディの先走りで塗れたペニスの先をちろり 
と舐めた。  
それから、ジェーンとセシリアが横になって随分狭くなったベッドの上に身を横たえる。  
仰向けになると、マリエルはそっと足を開いた。  
幾分大胆な行動なのだが、流石にこんな状況では彼女もたまらないのだろう。  
「……お願いします」  
それでも、いざ頼む時は少し俯き加減で小声になってしまう。  
今までの口技で昂ぶりは最高潮に来ているロディは、こくりと頷くと小さなマリエルに覆いかぶさって 
いった。  
そして、遠慮なくペニスをマリエルの秘所に沿わせる。  
「……ん……」  
その時を予感して、小さくマリエルは身体を震わせる。  
ふっとロディが顔を上げると、そうやってじっとこちらを見ている彼女と目が合った。  
少しだけ怯えているような彼女に頷いてあげると、ロディは一気に――貫く。  
 
「んッ……!」  
以前と同じ、小さなマリエルの膣内はジェーンと比べても狭い。  
ただジェーンと違うのは、もうこの時点でマリエルはほとんど痛みを感じていないようなのだ。  
多分にあの時の激しい交わりが、かえって肉を慣れさせたのだろう。  
「痛くない……です……けど……ん、ロディ……」  
けれど、前よりも大きなロディは、マリエルの中をずぶずぶと掻き分けて侵入してくる。  
確かに痛みは薄いのだが、体格の関係で埋められる感触にマリエルはうめいた。  
「ふッ……う、本当に……セシリアとジェーンが言った通りに……今のロディ、大きい、です……」  
「……ッ…」  
セシリアのどうにも不遜なガーディアンへの祈りは、相変わらず効果を発揮し続けているようだ。  
罰当たりというべきか、パスカーの民が聞けば卒倒しそうな話ではあるが。  
ともあれ、繋がっている今はそんなことを考える余裕もなく、ロディはゆっくりとマリエルの中で暴れ 
始めた。  
「んうッ」  
歯を食いしばって、マリエルは声をあげるのを耐える。  
こういう時に素直に声を出せないのは前の時と同じようだ。  
「…………」  
ゆっくりと押し込んで、再びマリエルの一番奥にまで挿入れたところで、ロディは顔を近づけて彼女と 
唇を重ねた。  
「あ……ロディ……」  
唇を離すと、マリエルは少しだけ寂しそうな顔になる。  
だが、ロディはそれに構わず少し速度を上げて抜き差しを始めた。  
「ぃッ……あ……」  
なんとか声を抑えるマリエルに、ずちゅずちゅとロディは突き入れる。  
前もそうだが、こんな彼女に声をあげさせることが少年には何か嬉しく感じられるのだ。  
大きく敏感になった自分のものがもたらす快感に、自身苛まれながら――ロディはマリエルを貫いてい 
く。  
「ん、あ、ロディッ……ぃッ……ん……」  
潤んだ瞳で自分の上のロディを見つめるマリエルは、快感にあえぎながらもその目を逸らさないでいる。  
自分の為に動いてくれるロディを見ていると、それだけでもなんだか幸せになってくるのだ。  
花を育てる喜びとは、また違った悦び――千年の生の中でも、味わったことのない快感が、マリエルを 
昂ぶらせる。  
 
ほとんど夢中でマリエルを貫くうちに、かえってロディの方が高まってきた。  
何度も射精したはずだが、生命のガーディアンはなおも命の源を吐き出させようとロディに働きかけて 
くる。  
ずんッ、ずんッ、と力強くマリエルの中をかきわけ、貫き、愛液を受け止める。  
「……ん、ぁ、ぃ……ぃッ……」  
小さな声でマリエルは快感を告げる。  
それを受けて――ロディは、堰を切ったように更に激しく突きいれ始めた。  
「あッ!?」  
急に激しくなった動きに、マリエルも我慢を超えて叫びを漏らしてしまう。  
「ふあッ……ああッ! ロディ、急にッ……んあ……!」  
「ッ……!」  
声をあげると同時にマリエルの膣内もまた複雑性を増してきた。  
周りのセシリアとジェーンにまで聞こえてしまう。  
彼女達はまだ絶頂の余韻でまどろんでいるが、あまりはしたなく叫んでは見られてしまうかもしれない。  
「ロディ、もっと、ゆっくりしてくだッ……ひあ……ッ」  
じゅちッ、じゅちッ。  
肉と液が擦れて、濁った音を立ててくる。  
もうがむしゃらに突き刺すと、あふれ出した愛液が接合部だけでなく周りをもぬらしていくのだ。  
セシリアとジェーンの二人の愛液でしめっていたシーツは、ますますそれで汚れていく。  
「あ、んッ……あ、ああッ……!」  
耳に届くマリエルの喘ぎが、締め付ける秘肉と重なってロディの快感も高める。  
「はぁ、はぁ……ろ、ロディッ……も、もうッ……」  
マリエルは自ら限界を告げた。頷いて、ロディは最後の突き込みを行う。  
ぐ、ちゅッ……子宮口にまで打ち込んで、背中を震わせてロディは動きを止めた。  
その突き込まれたペニスの大きさが、マリエルの精神を焼ききる程にとろけさせ――  
「ロ……ディッ……ん、私ッ……うぁぁあッ!」  
手をぎゅっと握り締めて、マリエルは絶頂を迎えた。  
「ッ!」  
それにより、ロディを包む肉壁も細かく強く振動する。  
その先にあるマリエルの胎内目掛けて、ロディも白く熱い液を吐き出していった。  
 
びゅッ……びゅるッ。  
子宮の中に精液が注ぎこまれるのを感じ取り、マリエルは熱くため息を吐く。  
「あ、この感じ……ロディが私に入ってきてッ……んッ……」  
「ッ……」  
マリエルは、ことのほか射精を嬉しそうに受け止める。  
勿論セシリアだってジェーンだって絶頂は気持ちよさと嬉しさが占めているのだろうが、マリエルは格 
別らしい。  
「ロディの種……いつも、本当に……元気ですッ……んッ……!」  
それが花を咲かすことを夢見ているのか、マリエルの顔は気持ちよさより嬉しさの微笑みが大きい。  
やはり複雑な気分にはなるものの、ロディもマリエルの中に植えつけるように射精を行う。  
びゅる……ッ。  
発射される精液の勢いは、何故だかますます強くなっていくかのようだ。  
セシリアの中に注ぎ、ジェーンの中を埋め尽くしても、勢いは弱まるどころかむしろ強くなっている。  
やがてマリエルからあふれ出すほどに注いでから、ようやく精は止まった。  
「……あ……終わった……ん、ですか……?」  
胎内の感触から、マリエルは小さく尋ねる。  
「沢山……私の中に、出して……植えてくれたんですね……」  
一番の笑顔を、射精の余韻で動けないロディに向けた。  
その笑顔に、戸惑いながらも笑顔で返したロディだが――  
まだ、身体を貫くロディのペニスは力を失っていないことに、二人ともが気づいた。  
「……ま、まだ……大丈夫なんですか?」  
戸惑うマリエルに、自分自身も戸惑いながら頷くと、彼女はまた小声になって言葉をつむぐ。  
「あ、あの……でしたら、私も……もっと、ロディに……」  
「……ッ……」  
「大丈夫、ですから……このままで……」  
戸惑いながらも頷くと、また奥深く突き刺していった。  
 
「この格好だとッ……ん、あッ……」  
まだ二人とも敏感なままなので、あえてゆっくりとロディは動く。  
それによって余裕を得たマリエルは、喘ぎとともに小さく呟いた。  
「……ロディの顔、見られるから……見えるところがみんなロディだから……嬉しいんですッ……ん… 
…」  
告白しながら、マリエルはロディのペニスを受け止める。  
甘い痺れが身体の全てを覆い、最高の上の最高の幸せが身体を包む。  
「気持ちいいですッ……ロディ……え?」  
そうやって、二人が繋がっていた、その時に。  
「……マリエルばっかり、二回目は……ずるいです、ロディ」  
いつの間にか、ロディの後ろに回っていたセシリアが、その乳房を少年の背中に押し付けながら耳元でそう囁いた。  
「ッ!?」  
「……私も、またロディの欲しいですから……お手伝いしますね」  
言いながら、ロディの背中を舌で舐めていく。  
ぞくっとするような感触が背中に走って、マリエルの膣内のペニスがびくんと跳ねる。  
「あッ!?」  
それで天井を突かれたマリエルも、余計に快感を感じてしまう。  
後ろからセシリアに刺激されて、ロディは板ばさみのようになり混乱した動きになる。  
それが、マリエルにはますます快感になり、膣内の締め付けも厳しくなっていく。  
「ふふ……ロディとマリエル……気持ち良さそう……」  
後ろからロディをぺろぺろと舐めながら、セシリアは呟く。  
その手はロディをきゅっと抱きしめ、腰を突き入れるロディの動きと共に前後する。  
ロディだけでなく、セシリアにまで見られている――ことが、余計にマリエルを高めていき。  
「あ、や、やあ、セシリアッ……み、見ないでくださいッ……や、あッ」  
「マリエルだって、私とロディの……見てたんでしょう……?」  
うっとりとしながら、セシリアはその手をロディの身体に這わせ始めた。  
やがて、激しく抜き差しされている場所にたどり着く。  
「ッ!」  
「あ……ここで、ロディとマリエル……繋がってるんですね……」  
 
セシリアは、そのままロディのペニスの根元に手を添える。  
ひんやりとした感触が、先端の熱い肉に包まれた感触と対照的に伝わってきて、ロディは全身をびくり 
とさせた。  
「熱くて、びくんびくんって……あ、マリエルもこんなになって……」  
後ろから声をかけられる。ロディもマリエルも、そのショックで混乱しながら――それでも、動きは止 
まらない。  
「や、セシリア、言わない、で、い、あ、ああッ……」  
「ふふ……」  
少しだけ羨ましそうにセシリアは笑うと、ロディの首筋にそっと口付けた。  
「!」  
それが契機になって――ロディは、ずんっと一際強くマリエルの中に突き入れる。  
「――ぁッ……!」  
不意うちの形で強い快感を流し込まれたマリエルは、ぴゅっと愛液を迸らせた。  
そして――膣内のペニスを、ぎゅっと強い締め付けで迎える。  
「ッ……」  
だくん。  
セシリアに導かれて、マリエルをまたイかせて。  
ロディもまた、五度目の射精を行っていた。  
「あ、おなかの、中、にッ……んッ……」  
「またマリエルの中に出してるんですね……」  
セシリアは、その様子をじっと見ている。  
もう先ほどの射精によって、ほとんど満杯だった膣内からはこぽこぽとでも言わんばかりに精液が逆流 
している。  
「はぁ、あ、ああッ……」  
息も絶え絶えにマリエルは射精を受け止めているが、やはり顔は幸せそうだ。  
――そうして、長く続く精の放出も、マリエルがくったりする頃にようやく止まる。  
ロディ自身ももうほとんどふらふらだが、ペニスだけは依然として硬い。  
「…………」  
後ろにくっついていたセシリアを、ちょっと恨みがましい目でロディは見る。  
「あ……そ、その……オードリュークって、す、凄いですよねッ」  
「…………」  
はあ、と。ロディは深くため息をついた。  
 
「……あ、ロディ、また、気持ちいッ……あ、ひあッ!」  
セシリアとロディは向かい合って繋がりながら、気持ちよさそうに喘いでいる。  
もうロディも自棄にでもなったのか、何度でも立ち向かっていくつもりらしい。  
連続で二度注がれて、気持ち良さそうに横になっていたマリエルは、微笑みながらそれを見つめていた。  
「……やっぱり、ロディって優しいです……」  
「……なーんか、節操なしって気がちょっとしてきたんだけどね」  
ふっと横を見ると、ジェーンも意識を取り戻したらしくマリエルの横に来ていた。  
「あ……」  
「次はあたしだよね……ロディ、どれくらい体力持つかな?」  
「……多分、私達が満足するまで、きっと」  
「……だよね。ロディ、タフだもん」  
二人の少女は顔を見合わせて、ふふっと笑った。  
夜はひどく長くなりそうで――ジェーンは、小さくあくびをしてから、ぱんっと自分の頬を張って気合 
を入れなおした。  
 
四人が眠りから覚めたのは、もう太陽が空高く上りきった後になってから、であった。  
「……あ、おはよ、ロディ」  
一番に気づいたジェーンは、目の前のロディにそう挨拶する。  
一瞬混乱したものの、すぐに昨夜のことを思い出し――ふう、とため息をついた。  
(まあ、もうなんていうか……今更だもんね)  
が、直後に自分の股間にある妙な異物感に気づいた。  
「……えーと、あッ!」  
そこは――まだ、繋がったままのロディと自分が、ある。  
「うわッ……よっぽど疲れてたんだ……」  
それから目を覚ましたロディが、あたふたと離れて――  
マリエルとセシリアも目を覚まして、しばらく混乱が続く。  
 
「で、結局誰が一番だったんだっけ?」  
「それは……その」  
正直を言うと、4人とも記憶はひどく曖昧だった。  
「私は……5回目からはちょっと……」  
「あたしもそれくらいで……」  
「……私、最低でも6回は」  
まあ、つくづくオードリュークの加護を得たロディは相当なものだったのだろう。  
しかし、これでは決着がつかない。  
「……つかないんですよ、決着が」  
「そうよね……どうしよう? これじゃ、意味ないじゃないッ」  
ロディも思い切り脱力している。何のためにあそこまでしたのか。  
「……あの、やっぱり……」  
と、マリエルがそっと口を開いた。  
またにらみ合いになりかけていたセシリアとジェーンは、揃ってそちらを向く。  
「な、何ですか?」  
「……その、今までと同じで……いいんじゃないでしょうか」  
「今までと同じ、って……」  
つかず離れず――そういうことだろうか。  
ロディはなんとなしに賛同したくなったが、セシリアとジェーンは同時に首を振った。  
「駄目よッ。だって、そんなの……もう、あれだけやっちゃったのにッ」  
「今決着をつけないと、また同じことの繰り返しになってしまいますッ」  
こういう時は妙に息が合う。  
「すみません……」  
マリエルはしゅんとして下がってしまった。  
 
結局なんの解決にもなっていない。  
三人が揃って頭を抱えていると――ロディは既に考えることを放棄したようだが――、セシリアがぽん 
と手を打った。  
「こういうのはどうでしょう?」  
「ん?」  
ジェーンとマリエルが身を乗り出してくる。  
「私とロディが結婚するんです」  
「なッ……何考えてるのあんたッ!」  
「落ち着いて聞いてください。私と結婚したらやっぱりロディがアーデルハイドの王になりますから… 
…  
 そうしたら、側室として貴方達を迎え入れればいいんですッ」  
「……あ、あんた……」  
ロディは――盛大に頭を抱えてテーブルに突っ伏している。  
ともあれ、ジェーンはセシリアをきっとにらむ。ところが。  
「その……いいと思うんですけど……」  
「いいのッ!?」  
マリエルは賛同してしまった、が。  
「でも、やっぱりロディの一番のお嫁さんは……私もなりたいです」  
「う……」  
そんなところで妥協しない。  
またにらみ合いが始まったことで、ロディはもう本当にどうしようもなく頭痛を覚えていた。  
――あるいは。  
案外、このままずっとこんな関係なのかも――と、とてつもなく凄まじい悪寒をも覚えつつ。  
 

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