「ふぃー、危うく全滅させられるとこだったぜッ」  
そう叫ぶのはアルノー。あとの3人は皆とうに気絶してしまっている。  
彼一人が、スケベ本との死闘に勝ち抜いたのだ。  
好奇心は猫を殺す、と言うが、真っ先に本に気付き、皆にばれない様にそれを開いたアルノーが生き残り、  
その存在にすら気付いてなかった3人が倒れてしまっているのだから皮肉なものだ。  
「ふふふふ、邪魔者が入らない内にお宝を堪能するといたしますかッ!」  
そう言うと、彼はスケベ本を食い入るように眺め始めた。  
 
10分後、その戦利品に十分満足した彼は、沢山あるうちの1冊を荷物に忍ばせ、  
ようやく3人を起こしにかかろうとしていた。  
しかし、起こそうと顔を覗き込んだ瞬間、ある考えが浮かんだ。。  
「そうだ、おこちゃま達の荷物にこのスケベ本忍びこませとくかッ!!  
どんな反応示すか見物だなwww」  
そう言うと、彼は彼等の荷物に1冊ずつ本を入れ始めた。  
「ジュードとユウリィと・・・ラクウェルのに入れたら半殺しにされそうだな・・・・・・よし、この2人だけにしとくかッ」  
そして何事も無かったかのように3人を起こすと、彼等は休息をとりに町に帰っていった。  
 
こうして町に帰り着いた一行は、早々と宿をとり、そして食事を始める。  
「今日は散々だったね・・・本なんかに襲われるし」  
ジュードのその一言で、スケベ本との戦いに話が移っていった。  
「そうね・・・あんなに大量に魔術を使える本が襲ってくるなんて・・・・・・私達何か恨まれるような事したかしら?」  
「おおよそ死者の霊か九十九神でも宿ったのであろう。いかにもな土地だったしな」  
「(あら?ひょっとして俺が悪いって事に気付いてない?ラッキーッ!)」  
 
「でも倒せて本当良かったよねッ。ねぇ、アルノー」  
「あぁ、俺の剃刀の様な鋭い思考により繰り出される強力な魔術の数々、お前にも見せてやりたかったぜッ」  
「バカを言え。お前はもっぱらサポート役だったであろう。私が力尽きた時には敵はもう2匹しか残っていなかったぞ。  
ジュードが早々に力尽きたからと嘘を吹き込むな。」  
「そうですよッ。殆どラクウェルさんが倒してたじゃないですか。最後に残った僅かな敵を  
アルノーさんがとどめをさした、それだけの事でしょう?」  
「ありゃ・・・バレてた?」  
「なーんだ、アルノーが活躍したんじゃなかったのか。つくづくお調子者なんだから」  
「なにぃ?おこちゃまにそんな事言われる筋合いは無いぞッ」  
「うわッ、痛い痛い、アルノーやめてよッ!!」  
・  
・  
・  
こうして談笑の時も過ぎ、各々部屋に散っていった。  
死闘の疲れが今頃出てきたのか、皆くたびれ果てた顔で部屋に入っていく。  
ただ一人、戦利品を思い一人ときめくアルノーを除いては。  
 
ジュードの部屋。  
彼が鞄の中から寝巻きを探していると、鞄の底に触り慣れない感触があった。  
他でもない、アルノーが忍ばせたスケベ本である。  
「あれ?これ何だろう・・・・・・本?・・・・・・・・・ッ!!!!」  
その本には女性のあられもない姿がこれでもかッ、とばかりに散りばめられていた。  
「わ・・・何・・・何でこんなものが・・・」  
あまりの恥ずかしさに本を壁に投げつけてしまった。  
 
しかしジュードも男である。  
恥ずかしさが収まると、その本への興味に負けて恐る恐る拾い上げ、  
周りに誰もいないのを確認して読みふけり始めた。  
「す、すごい・・・女の人ってこんな感じになってるんだ・・・」  
ジュードは母親と一緒にお風呂に入っていた頃の事を思い出した。  
おぼろげながらに浮かぶ母の裸体、それと同じものが、それ以上に鮮烈に目の前に広がっている。  
その光景に、ジュードは鈍器で殴られた様な衝撃を受けていた。  
 
しかも、これだけでもショッキングなのに、その本にはあろう事か漫画まで載っていた。  
漫画・・・つまり、男と女の交わりを描いた漫画である。  
そこには、自分と同じ位の歳の男女が、互いの性器を口で慰め合い、そして性交へと至る様が艶かしく描かれていた。  
「何を・・・やってるんだろう・・・?」  
何をやっているかなんて当然ジュードには分からない。  
ただ、気持ち良さそうに嬌声をあげる登場人物を、何か気持ち悪い、と思う事しか出来なかった。  
 
しかしその内に、彼は、自分がそれを見て興奮している、という事実に薄々感づき始めていた。  
股間は見た事も無いほど膨らみ、息もあがってきている。心臓がバクバク言っている。  
自分の血がゴーッ、と激しい音をたてながら流れているのが耳で聞いてとれる。  
彼が未だかつて体験した事のない感覚であった。  
「はぁ・・・はぁ・・・何だか苦しいや・・・・・・ひょっとして病気になっちゃったのかな・・・早く寝ようッ!!」  
そう叫ぶと、ジュードは本を鞄の奥深くに隠して布団に入る。  
一眠りする事でこの不思議な感覚から抜け出したい、とでも思ったのだろう。  
しかし、未曾有の体験をして興奮してしまった心は鎮まる事を知らず、結局その日は殆ど眠れぬまま苦悶の夜を過ごしたのだった。  
 
その一方で、ユウリィもスケベ本との邂逅を果たしていた。  
荷物を整理していると、見慣れない本が入っている事に気付く。  
「あら?これは何かしら・・・・・・ッ!・・・なッ!!」  
色白のユウリィの肌が一気に真っ赤に染まる。  
「な、なんでこんなものが私の荷物に入ってるのよッ!!!」  
叫んでみたものの誰も答えてはくれない。  
行き場の無い怒りと恥ずかしさに、ユウリィは身悶えするばかりであった。  
「何よ、こんなものッ!」  
そう言って本をゴミ箱に捨てると、着替えもしないまま布団に潜り込んでしまった。  
 
しかし、時間が経ちそんな感情が収まるにつれ、彼女の中にわずかながらあったその本への興味が頭をもたげだす。  
ちょっと見てみたいな、でもこんなの見るなんて不潔だッ、相反する二つの感情が彼女を苛んでいた。  
しかし、そんな葛藤を数分間繰り広げた末に、彼女はついにその本を拾い上げた。  
「うわ・・・凄いナイスバディ・・・男の人ってこんなのが好きなのかな・・・・・・?」  
などと言いながらページをめくっている内に、例の漫画のページに行き着いた。  
「ッ!!!!!!!!!!」  
とっさに本を投げ捨ててしまう。しかし、今度はさほど時間が経たない内にまた拾い上げ、再び読み始めた。  
「これがセックス・・・・・・・・・」  
 
顔を真っ赤にしながら、彼女は修道院での事を思い出していた。  
自分より年上の修道女やシスター達が談笑していた男との体験談。  
何を言っているのかよく分からない。しかし、男と女がそういう事をする、というのは次第に分かるようになっていった。  
しかし、それも想像上での事である。  
たとえ漫画とは言え、男と女の行為が生々しく描かれた様を見て、ユウリィは激しい衝撃を受けていた。  
口淫など見た事も聞いた事も無かった。それが、彼女の目の前で繰り広げられている。  
「こんなに・・・いやらしいものだったなんて・・・・・・」  
彼女の中にあった、美しい交わりのイメージが音を立てて崩壊していく。  
2人が快感に顔を歪める様、それは彼女の眼には醜いものとしか映らなかった。  
「・・・・・・もう・・・寝よう・・・・・・・・・・」  
そう言うと彼女は本を捨て、不貞寝するかの様に布団に潜り込むのだった。  
 
次の日、起き出して来たジュードを見て3人は仰天した。  
「ジュードッ!どうしたのその顔ッ!?」  
「うん・・・・・・昨日殆ど眠れなくて・・・・・・」  
ひどいクマとやつれきった表情、誰が見ても病人にしか見えなかった。  
「どうしたんだよ、お前疲れてたんじゃないのか?眠れなかったってどういう事だよ?」  
「・・・・・・・・・ちょっと考え事をしてて・・・」  
あんなものを見たせいで眠れなかったなんて言える訳も無い。  
「とにかくジュード、お前は今日一日寝ていた方がよい。どう見ても病人にしか見えんぞ」  
「いや、そんな事ないよ・・・・・・・・・ほら、こんなに元気ってうわッ!!」  
「危ないッ!」  
元気な様を装って飛び跳ねてみたものの、バランスを崩して倒れかけてしまう。  
そこを辛うじてラクウェルに抱き止められた。  
 
「ほら言わん事じゃない・・・ってジュード、酷い熱じゃないかッ!!何で言わないんだッ!!」  
「えへへ、熱なんかないよ・・・・・・」  
「バカッ!! とにかく今日一日安静にしてるんだ。私達は私達で行動するから」  
「大丈夫だよ・・・僕も行  
「「「寝てなさいッ!!!」」」  
「は、はい・・・」  
三人の綺麗なハモリに気圧されて、結局ジュードは宿屋に残る事になった。  
 
「でも置いてきぼりにするのはよくないわよね・・・ねぇ、私は残ってジュードの世話をしようと思うの。  
あなた達2人でギャラボベーロに行ってきてくれない?」  
「うーん、そうだなぁ・・・たとえ半日とは言えおこちゃま一人だけにしとくってのもなぁ・・・・・・」  
「それがいいかもな。それじゃユウリィ、あなたに彼の世話を任せてもいい?」  
「えぇ、任せといてッ」  
こうして、ユウリィもまた宿屋に残る事となった。  
 
疲れ果てたのか、それとも卵酒が効いたのか、  
熟睡するジュードの横でユウリィは昨日の事を思い返していた。  
(あんな事をするなんて・・・私にはとても無理かも・・・)  
しかし、彼女はまたシスター達の談笑を思い出していた。  
男との体験を嬉しそうに話す彼女達。とっても気持ちいいと言っていた彼女達。  
それを考えると、昨日の本に描かれていた事もまんざら嘘じゃないのかもしれない。  
でも・・・  
「あんなに気持ち悪い事するなんて・・・・・・」  
そう言いながら、彼女はジュードに目を移していた。  
あどけない寝顔で眠る彼。彼もあんな事をするようになるんだろうか?  
愛する人と一緒に。それって・・・・・・私?  
「(激しく首を振る)何言ってるの私はッ。ジュードが私の事好きだなんて限らないじゃないッ」  
そう自分に言い聞かせるものの、自分がジュードを好きな事に変わりは無い。  
なら、もし、もし相思相愛になったら、私とジュードはあんな事を・・・・・・?  
 
「う、うーん・・・・・・」  
「ッ!!!ジュ、ジュード、起きたの?」  
(? 何か焦ってる・・・?でもそんな事より)  
「ユウリィ・・・皆と一緒に行ったんじゃなかったの?」  
「えぇ、病人を置いてけぼりなんてあんまりひどいから、私が残って看病する事にしたの。  
2人は予定通りギャラボベーロへ行ったわ」  
ふと周りを見回すと、ユウリィの横には水の張った洗面器とタオルが置いてあった。  
彼女がずっとつきっきりでタオルを変えてくれていたようだ。  
「ありがとう・・・おかげで大分楽になったよ」  
「そう、よかったわ・・・・・・・・・ところでジュード」  
「何?」  
「考え事をしてて、って一体何を考えてたの?」  
「ッ!!!」  
その瞬間昨日の光景が奔流の様に脳裏を駆け巡り、顔が一気に紅潮する。  
「? どうしたの?」  
「い、い、いや、な、何でもないよ、ただ眠れないなぁ、ってだけで・・・・・・」  
しどろもどろになりながらも、何とか誤魔化そうとする。  
「あんなに疲れてたのに眠れないなんて余程の事よ。どうしちゃったの?」  
「え、えっと・・・それは・・・・・・その・・・あの・・・・・・」  
 
(かわいい・・・こんなにあたふたするなんて・・・何かあったのかな?  
・・・・・・そうだ、ちょっとジュードをいじめてやろう。気晴らしにもなるし)  
 
「どうしたの?隠してないでお姉さんに話してごらんなさいッ」  
そう言うとユウリィは顔を近づけてきた。  
 
無論、ユウリィにしてみれば軽くふざけてみただけの事だ。深い意味など全く無い。  
しかし、ジュードにとっては違った。  
昨日あれだけ興奮して、その興奮冷めやらぬ内に、女の子が目の前に顔を近付けてきている。  
昨日の興奮を呼び覚ますには物足りないが、それでも彼を刺激している事に違いは無い。  
ゆっくりと、しかし確実に欲望の炎が燃え広がっていっているのを彼はまだ知らない。  
 
「や、やめてよ、何も隠してなんか無いよ・・・」  
更に真っ赤になりながら顔をそらす。  
「ますます怪しいわね・・・何か私に言えない様な事なの?」  
「いや・・・その・・・・・・」  
「ふーん、どうしても言わないのね・・・ならこうよッ!!」  
そう言うと、彼女はジュードのお腹の上に布団の上からボンッ、と飛び乗った。  
「痛ッ!!何するんだよッ!!」  
「ジュードが言わないからじゃない。早く白状しないともっと痛い目にあうわよぉ」  
 
完全にバカにして遊んでいる。  
しかし、2人の距離は更に縮まって、最早布団一枚隔てただけになっている。  
布団一枚向こうでは、ユウリィが自分の上に乗っているのだ。段々と昨日の興奮が呼び覚まされ始める。  
 
「い、いえないよ・・・あんな事・・・・・・」  
「『あんな事』?ますます知りたいなぁ。えーい教えてくれないとこうだッ」  
「痛い痛いッ!飛びはねないでよッ!!」  
「あはははははは・・・ どう?教える気になった?」  
そう言うと、またユウリィは顔を近付けてきた。  
真っ赤になってるジュードが可愛いのだ。  
 
しかし、ジュードの中ではもう理性が限界に近付いていた。  
ユウリィが、女の子が自分の上にいる、と考えただけで動悸が収まらない。  
でも、そんな事をするなんて・・・・・・  
そう思ってるうちに、また彼女が顔を近づけてくる。吐息が顔にかかる。ほんのりといい香りが鼻腔をくすぐる。  
答える代わりに、ひどく複雑な表情をして返事の代わりにした。  
 
そんなジュードを見てユウリィは更にいじめたいと思った。  
かわいいなぁ・・・もっと困らせちゃえッ!  
「ひょっとして・・・私の事が好きなの?」  
 
予想だにしなかった質問をされてジュードは更に動揺し、そして遂に理性が飛んだ。  
 
「ユウリィッ!!!!!」「きゃッ!!!」  
気付くとジュードは凄い力でユウリィを押し倒していた。  
一瞬後、2人は互いに驚いた顔をして見つめあっていた。  
「ご、ごめんッ!!!!つ、ついうっかり・・・・・・」  
慌てて飛び起きるジュード。ユウリィは驚いたまま固まっていた。  
(ジュードに・・・押し倒されちゃった・・・・・・でも何だろうこの気持ち・・・・・・何か凄く・・・)  
「本当にごめんッ、痛くなかった?」  
「え・・・えぇ、私は大丈夫・・・」  
(やっぱり私はジュードの事が好きなのかな。こんな事されてもちっとも腹が立たない。  
それどころか何か嬉しかった・・・・・・こうなったらこの際はっきりさせようッ)  
「本当にごめんね、もうあんな事しな  
「ねぇ、ジュード」「な、何?」  
「あなたさっきの私の質問に答えてないわよね」  
「え・・・あれは・・・その・・・・・・実は・・・・・・・・・・・・・・・僕の鞄に何故かエッチな本が入ってて・・・  
それを読んだら興奮して眠れなくなっちゃって・・・・・・」  
赤面するユウリィ  
「そ、そうじゃないわよッ!!私が好きかどうか、って事」「えッ!そうなのッ!?」  
「そうよッ!!・・・・・・ッ、ねぇ、ジュード、ひょっとしてそれってこんな本じゃなかった?」  
そう言うと彼女は、自分の部屋からゴミ箱に捨てたスケベ本を持ってきた。  
「ッ!それだよッ!! ・・・って何でユウリィが持ってるの?」  
「それが分からないの。私こんなもの入れた覚えも拾った覚えも無いんだけど・・・」  
「僕も・・・・・・」  
「「あッ、アルノー(さん)の仕業かッ」」  
図らずもハモってしまいバツの悪そうな顔をする2人。  
「そうか、それでかぁ・・・」  
「私もおかしいと思ったのよ・・・・・・」  
そして2人して顔を合わせて笑い合った。  
しかし、ユウリィはすぐに真面目な表情に戻る。  
「オホン・・・じゃあ私の質問に答えて」  
「え?」  
「もう、何度も言わせないでよッ!!私の事好きなのッ!?」  
沈黙が続く。話を切り出したユウリィにしてみれば永遠とも思える時間だった。  
 
そんな中、ジュードは興奮冷めやらぬ状態ながらも、彼女の質問の意味を考えていた。  
(好き・・・好きって何だろう・・・?母さんの事は好きだ。シエル村の人達も好きだ。  
無論ユウリィだって好きだ・・・・・・・・・でも・・・そういう好きとは何か違う・・・・・・  
何かユウリィを見てたら複雑な気分になるんだよな・・・・・・・・・ひょっとして・・・・・・  
これが人を愛してるって事なのかなぁ・・・・・・・・・・・・)  
 
「うん・・・好きだ・・・・・・」  
「本当ッ!?」  
「愛・・・してる・・・って事になるのかな?」  
愛してる、の意味は正直よく分からない。でも、自分がそう思ったのだからそういう事にすればいいや。  
彼はそう思っていた。  
「嬉しいッ!!」  
自分が全く予想してなかった答えが彼の口から出てきた。想像以上の答えであった。  
それがあまりに嬉しくて、思わずユウリィはジュードに抱きついていた。  
 
(ッ・・・もう・・・限界・・・・・・)  
 
「ッ!?」  
ジュードはユウリィの唇にむしゃぶりついた。  
あの漫画の見よう見まねで、舌をユウリィの口に滑り込ませる。  
「ん・・・んふ・・・・・・(きもちいい・・・)」  
最初は驚いていたユウリィも、次第に恍惚の表情を浮かべ始めた。  
そして、2人が舌を絡め合う音だけが部屋に響き渡った。  
 
「ぷは・・・・・・ごめんユウリィ・・・もう・・・抑えられない」  
「・・・・・・いいの・・・とっても気持ちよかった・・・・・・」  
そしてまた熱い口づけをする。そんな不器用なやりとりが数分間続いた。  
 
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」  
「気持ち・・・よかったね」  
「う、うん」  
真っ赤になりながら答えるジュード。そんな彼を見ていとおしく思うユウリィ。  
そして、彼女は、今一度勇気を振り絞って聞いてみた。  
「ねぇ・・・・・・ジュード」  
「なぁに?」  
「あの漫画に描いてあったような事・・・・・・してみたい?」  
本当はあんな事したくない。怖い。でもジュードがしたいんなら、  
あれがシスター達が言う様に気持ちのいいものなんなら・・・・・・  
「・・・・・・よく・・・分からない・・・してみたいような気はするけど・・・・・・何だか凄く・・・怖いんだ・・・・・・」  
紛れも無い本心だった。自分とユウリィがあんな感じで交わるだなんて、彼の想像の域を遥かに越えていた。  
「うん、それは私も・・・・・・あんな事するなんてとても怖い・・・・・・でも・・・ジュードとなら・・・・・・」  
 
2人は見つめ合っていた。  
 
「うわ・・・・・・凄く大きい」  
むきだしになったジュードの生殖器を見て、ユウリィは驚きと恐れの入り混じった声をあげた。  
とは言っても13歳のそれである。怒張しているとは言えそんなに大きい筈は無い。  
しかし、こんなもの見た事も無い彼女にとってはとてつもなく巨大だった。  
「無理しなくて・・・いいよ?」  
ジュードが気を遣って声をかける。  
 
(いや・・・ここで私が頑張らなきゃお話にならないじゃない・・・・・・)  
 
「ううん、大丈夫・・・・・・こうすれば、いいのかな?」  
そう言うと、漫画の見よう見まねでジュードのそれを口に含んだ。  
「う、うあああぁぁぁ・・・・・・」  
体験した事のない快感が彼を襲う。  
「大丈夫?」  
「う、うん・・・へいき・・・・・・」  
「じゃあ、やるね」  
 
ユウリィは顔を動かし始めた。  
(やっぱり・・・気持ち悪い・・・・・・)  
何か変な味がするし、うっすらと生えている陰毛が、顔に当たってチクチクする。  
それでも我慢して続けていた。ジュードがあまりに気持ち良さそうな顔をしているから。  
しかし、歯が当たったりムラが大きかったりととても上手と呼べるものではなかった。  
 
「うああ・・・あ・・・う・・・うっ・・・・・・」  
(き、きもちいい・・・・・・・・・こんなに・・・きもちいい・・・・・・なんて・・・・・・・・・・)  
ジュードは既に恍惚の表情を浮かべていた。  
自分の怒張したそれを温かい粘膜が包み込む、それだけで至高の快感が全身を駆け巡っていた。  
しかし、たまに当たる歯がそれを萎えさせ、結果的に射精を遅らせる事になっていた。  
 
その一方で、時間が経つにつれ、ユウリィの心境も段々変わってきていた。  
(なんか・・・凄く・・・・・・いい気分・・・・・・)  
昂ぶってきた心がそう思わせるのか、ジュードの恍惚とした顔がそうさせるのかは分からない。  
しかし、彼女は確実にその行為に酔っていた。  
 
「あ・・・あ・・・・・・・う・・・・・・あぁ・・・・・・・・・」  
じゅぷ  ぐちゅ  ぶちゅ  びちゅ  
 
ジュードの喘ぎ声と、ユウリィが立てる卑猥な音だけが支配する部屋。  
その状況を変えたのは、ジュードだった。  
「あっ、あっ、あっ、な、何か・・・・・・でそ・・・・・・う・・・・・・はぁ・・・・・・・はぁ・・・・・・・」  
そんな彼にはおかまいなしに、ユウリィは単純作業を続けていた。  
「ユウリ・・・も・・・やめ・・・・・・このま・・・まじゃ・・・・・・で・・・・・・」  
最早聞こえてないのか、やめる気配は全く無い。  
「う・・・うぅ・・・やめ・・・・・・うぁっ・・・ぁあああああ、あああああああああああ!!!!!!!」  
 
ユウリィは突然ジュードに頭を押さえつけられた。と同時に口の中の物が膨張し、凄まじい勢いで液体を発し始める。  
「ッ!!!げほっげほっ・・・ごほっ・・・」  
ユウリィの口におびただしい量の体液がほとばしる。  
そんな事態を全く予測していなかった彼女は、それを喉に詰まらせむせ返った。  
それでも液体を出し止まない生殖器は暴れ回り、ユウリィの顔は体液まみれとなった。  
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・・・・ごめんよユウリィ・・・大丈夫?」  
ようやく射精の快感から解放されたジュードは、やっとの事でユウリィを気遣う声をかける事が出来た。  
「う、ううん・・・大丈夫じゃない・・・・・・げほっ・・・おいしくないし・・・・・・喉につまっ・・・ごほっ・・・たし・・・」  
「あぁぁぁ、ごめんよぅ、本当にごめん」  
「いいの・・・謝らないで・・・・・・あなたの声は・・・げほっ・・・聞こえてたのに・・・やめられなかったの・・・・・・」  
事実その通りだ。あの漫画を見て、何か液体が噴出す事は知っていた。  
しかし、そんな事は完全に頭の中から消えていた。それだけあの行為に酔っていたのだ。  
「そんな事言っても・・・・・・」  
「いいから謝らないで」  
ジュードのそれを咥えてる時、自分は確実に快感を感じていた。  
きっとシスター達が言う快感ってこういう事なんだ・・・  
 
「じゃあ・・・次は僕の番だね・・・・・・」  
「うん・・・」  
ユウリィはゆっくりと服を脱ぎ始めた。  
次第に、色白の美しい肌が姿を見せ始め、そして一糸まとわぬ姿となった。  
「きれい・・・」  
「やめてよ・・・はずかしいじゃない・・・・・・」  
顔を真っ赤にして恥ずかしがるユウリィ。  
そんな彼女をこの上なく美しいと思った。  
 
「うわぁ・・・こんな事になってるんだ・・・」  
生え揃った恥毛をかきわけると、ユウリィのそれが姿をあらわにした。  
「・・・・・・・・・」  
ユウリィは真っ赤になって言葉も出せない。  
 
(でも・・・どうすれば・・・いいんだろう?)  
 
さっき大量に射精した彼は大分冷静さを取り戻していた。  
必死に漫画を思い返してみる。確か漫画の中の男は顔をうずめてなめていた。  
(よし・・・やってみよう)  
 
「んっ・・・ひゃっ・・・」  
「どう?」  
「うん・・・なんか・・・・・・きもちいいかも・・・」  
「そう?じゃあこのまま・・・・・・」  
「・・・・・・ひぁっ!! んん・・・」  
実際かなり気持ちよかった。  
ジュードがなめている、というのもあるかもしれない。  
「あぁっ・・・ぅぁっ・・・・・・は・・・・・・ん・・・・・・・ふぅっ」  
 
(凄い・・・ユウリィがこんなに気持ち良さそうな声出してる・・・・・・)  
驚くと同時に、自分が快感を与えてるという事実に何だか誇らしくなった。  
 
「あ・・・そこ・・・そこが一番・・・気持ちい・・・・・・」  
「これ?」  
と言うと、小さな蕾のような突起をつまんだ。  
「ひぁあッ」  
(これ・・・なのかな?)  
 
「ふ・・・ふぅっ・・・ふあ・・・・・・ふあ゛あ゛・・・うああ・・・い・・・イク・・・・・・ッ」  
ユウリィの声が段々と緊迫してくる。  
そんな声を聞いて、ジュードもまた興奮し始めていた。  
ユウリィがどうなってるのかよく分からない。でも、自分がさっき興奮した時とそっくりだ。  
なら、もっと強く刺激すればユウリィも同じ様に・・・?  
「うあああ・・・うあ・・・ふあああ゛・・・・・・い・・・ジュ、ジュード・・・ジュードーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」  
 
「うわッ」  
ジュードの顔に水がかかる。  
「何だこれ・・・・・・どうだった?」  
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・・・ジュード・・・・・・ありがと・・・・・・・・・はぁ・・・とっても・・・・・・いいきもち・・・・・・・・・」  
最高に気持ちよかった・・・イクってああいう事なのか・・  
 
そして、彼等は遂に全裸で見つめあっていた。  
これから何をしようとしているのか、2人とも何となく分かっていた。  
しかし、2人とも腰が引けて、何だか怖くて、何も言い出せなかった。  
そんな状態が数分間続いた。  
 
沈黙を破ったのはジュードだった。  
「ねぇ・・・・・・やめ・・・ようか?」  
最早、未知のものへの好奇心より、恐怖の方が先立っていた。  
「・・・・・・・・・」  
なおもユウリィは押し黙っている。  
これは肯定ととっていいのだろうか?それとも・・・・・・  
 
「うわッ!!」  
突然ユウリィが抱きついてきた。予想外の事態に彼は慌てふためいた。  
「な・・・どうし・・・」  
「怖い・・・怖い・・・・・・」  
ユウリィは震えていた。彼女も同じ気分だったのだ。  
そして、何かにすがりたい一心で抱きついた。その対象が偶然ジュードだったのだ。  
 
ユウリィの柔らかい肌が自分の肌に触れる。吐息が胸にかかる。  
そんな状況にくらくらしながらも、彼は彼女に手を回して言った。  
「・・・ごめんね・・・・・・僕が変な事言ったばっかりに・・・」  
「ううん・・・・・・ジュードはなんにも悪くない・・・・・・わたしが・・・こんなだから・・・・・・」  
ユウリィはジュードの体に体重をまかせていた。  
苛烈な旅を続けていくうちに段々とたくましい体つきになっていくジュード。  
そんな彼の体に自分は抱きついている。  
何だか恥ずかしく思うのと同時に、何故だかとても安心できた。  
 
「やっぱり・・・やめよ  
「ううん、このままでいさせて」  
彼の言を遮って言った。少しずつ恐怖心は収まってきていた。  
ジュードに抱きついて安心できたからかもしれない。  
それと同時に、萎えかけていた好奇心が再び大きくなっていった。  
 
「うん・・・分かった」  
ジュードもすんなり承諾した。実際、2人して抱き合っているのはとても気持ちよかった。  
(女の子がこんなに柔らかいものだったなんて・・・まるでマシュマロみたいだ)  
そして、彼女と同じく、彼の中の恐怖心も段々と収まりつつあった。  
 
こうして数分間、2人は何も言わずに抱き合っていた。  
2人とも、自分の中で段々と本能が燃え上がってきているのを感じていた。  
「しよっか」  
「・・・うん」  
 
ベッドの上で2人は対峙していた。  
ユウリィが足を開く。彼女の濡れた秘部があらわになった。  
ジュードは抱き合っている時から既に、股間を怒張させ続けていた。  
もう彼の意識の殆どは、興奮に支配されていた。  
「ここで・・・いいのかな?」  
「うん・・・多分」  
秘部に先端が当たる。だがしかしなかなか入ろうとしない。  
彼は少しずつ焦っていた。  
 
(どうすれば・・・いいんだろう?)  
 
段々とパニック状態になっていく。しかし、そんな彼の様子を見てユウリィが口を開いた。  
「落ち着いて・・・大丈夫よ・・・・・・」  
(そうだ・・・落ちつこう・・・・・・落ちつけ・・落ちつけ・・・)  
その時、ふとあの漫画がフラッシュバックした。  
(確か・・・両足を持ち上げて入れてたような気がする・・・・・・)  
その通りに体を動かした。そして、先端を押し当てると一気に突いた。  
 
「ん・・・ん、あ、あああああああああッ、痛いッ、痛いーーーーーッ!!!!!!!!」  
ユウリィは絶叫した。凄まじい痛みが彼女を貫いた。  
この世のものとは思えない痛みだ。  
(痛い・・・痛いよぉ・・・・・・)  
彼女は泣いていた。そして、いかにも気持ち良さそうに描いていたあの漫画を呪った。  
 
その一方で、その瞬間ジュードの体には凄まじい快感が襲い掛かっていた。  
(あ・・・あぁ・・・・・・気が遠く・・・なりそう・・・・・・)  
しかし、ユウリィの絶叫で我に返った。  
彼女は泣いている。苦痛の表情を浮かべている。  
そんな顔を見ている内に、彼の中に罪悪感が芽生えてきた。  
「ご、ごめんッ!!すぐ抜くからッ!!!」  
「いいのよ・・・ジュード・・・・・・とっても気持ちよかったんでしょう・・・・・・?」  
あの一瞬の表情を見れば明らかだった。  
「で・・・でも・・・・・・」  
「いいから・・・・・・私にかまわず・・・続けて・・・・・・」  
(言いだしたのは私だ。どれだけ痛くても、責任をとって最後までやらないと・・・・・・)  
 
「うあっ、あっ、あああぁっ、あぁ、ん・・・あ・・・」  
ゆっくりとではあるが、彼は腰を振っていた。  
(すごい・・・・・・さっきの・・・ひじゃないや・・・・・・)  
次第に真っ白になりつつある頭で、彼はそんな事を考えていた。  
直接的な快感だけじゃない、全身に触れるユウリィの柔肌や、  
彼女と交わっている、という事実が彼を更に興奮させていた。  
「っ・・・・・・んっ・・・・・・くッ・・・・・・・・・」  
その一方で、ユウリィは激痛を必死に耐えている。  
ジュードの動きが止めどなく痛みをもたらす。全身がバラバラになりそうな苦痛だった。  
しかしそれでも、彼女は耐え続けていた。ジュードの事が好きだから、快感を感じてるならそのままでいさせてあげたいから・・・・・・  
 
「くぅッ・・・・・・」  
ジュードの動きが激しさを増し始める。  
もうジュードの理性は飛んでいた。本能の、欲望のおもむくままに腰を振っていた。  
「はぁっ・・・はぁっ・・・くあぁっ、ぐぅっ・・・・・・うぅっ・・・うあ、うああああああああああああああああああッ!!!!!」  
 
そして彼は果てた。燃える様に熱い体液がユウリィの中へと降り注ぐ。  
「う、熱ッ・・・」  
それと同時に凄まじい激痛が止み始めた。ジュードのそれが大きさを失っていったからだ。  
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・」  
(きもち・・・・・・・・・・・よかった・・・・・・・・・・・・・・・・・)  
ジュードはユウリィの上に倒れこみ、絶頂に達した喜びをかみしめていた。  
 
しかし、時が経つにつれ興奮も冷め、それによって再び罪悪感が彼に芽生え始めた。  
あんなに痛そうにしているのに、自分の欲望にかまけて腰を振ったのだ。自分はなんて酷い人間なんだろう。  
「ご・・・ごめん、今すぐ抜くから・・・・・・うわっ!!血がッ!!!」  
ジュードが抜いたものには白濁した血がまとわりついていた。その事実が彼の心に更に追い討ちをかける。  
「ごめん・・・本当ごめん・・・・・・あんなに痛そうにしてたのに・・・・・・」  
彼は泣いていた。全身を苛む罪悪感が更に大きさを増す。  
それに為す術も無く、子供の様に泣いていた。  
 
だが、ユウリィの中では違った。  
確かに痛かった。あんな痛みを経験するぐらいなら死んだ方がマシだとも思った。  
(でも・・・何だかとっても変な気分だった・・・・・・)  
始めは痛みしか感じなかったが、その裏で、次第に何とも言えない感覚が全身に回り始めていた。  
それは、さっきジュードが口でしてくれた時に感じたものと同じだったような気がする。  
(痛かったけど・・・苦しかったけど・・・・・・でも確かに・・・・・・私感じてた・・・・・・・・・)  
そんな事を考えていると、ジュードが突然泣き始めた。  
自分にした事を激しく悔いているのだ。  
そんなジュードを抱き寄せて彼女は言った。  
 
「いいのよ・・・私が望んでやった事なんだし・・・・・・そんなに泣かないで・・・」  
まるで母親が子をあやすかの様に優しい声だった。  
自分にした事で泣いているジュード、そんな彼がかわいくて、いとおしくて。  
「それにね・・・私・・・・・・実は少し気持ちよかったの・・・」  
気持ちよかったのかどうかは分からない。しかし、あの感覚は確かに快感を感じた時のものだ。  
「だから・・・気にしないで・・・」  
「本当に?」  
「本当よ・・・あなたは何にも悪くない・・・・・・だから・・・」  
そう言うと、ユウリィは更に強くジュードを抱きしめた。  
 
そんな中、ユウリィの中にはある感情が芽生えていた。  
(また・・・・・・してみたい)  
凄く痛かったけど、自分はあの時確かに快感を感じていた筈だ。  
あの痛いのは嫌だけど、ひょっとしたら、慣れればあの痛みはなくなるんじゃ、  
シスター達が言ってた様に気持ちよくなるんじゃ・・・・・・  
 
(う・・・きもちいい)  
ユウリィに抱きしめられたジュードは、また欲望の炎が燃え始めるのを感じていた。  
いくら心では萎えていても、体は正直だ。  
あれだけ精を放ったにも関わらず、彼のそれは再び怒張し始めていた。  
(ダメだ・・・これ以上僕のせいでユウリィを苦しめるなんて・・・・・・)  
本能と理性の狭間で、彼は激しく葛藤する。  
そんな彼に、ユウリィが声をかけた。  
 
「ねぇジュード・・・・・・・・・また・・・してみない?」  
「えぇッ!?」  
驚いた。さっきあんなに痛そうにしてたのに・・・  
「確かに痛かったけど・・・・・・何か・・・変わるような気がするの・・・・・・」  
何だそれは。そんなに都合のいい事なんてあるわけ・・・  
「だから・・・ね・・・もう一度・・・抱いて・・・・・・」  
「でも・・・・・・ダメだよ、きっとまたさっきみたいになる」  
「それでもいいの。その時は今度こそ私が悪いんだから・・・それにジュード、あなたとってもきもちよかったんでしょ?  
だから・・・もう一度付き合って・・・」  
断る理由が無かった。奇しくも今また欲望の炎が燃え上がりつつあったところだ。  
ジュードはもう一瞬葛藤した末に、頷いた。  
 
2人は今またベッドの上で見つめ合っていた。  
「本当に・・・いいの?」  
「うん・・・・・・入れて・・・」  
「じゃあ・・・」  
さっきと同じ様に体を動かす。程なくして、ユウリィの秘部をジュードのそれが貫いた。  
「う・・・・・・・・痛・・・・・・・・・・・・」  
やっぱり痛いものは痛い。しかし、心なしかさっきよりマシなような気がする。  
「ほ、ほら、だから言ったじゃないか。やっぱりや  
「いいから続けてッ!!」  
(怒られちゃった・・・)  
 
「うっ、ぐぅぅ、くぁあ・・・きもち・・・・・・いい・・よぉ・・・・・・」  
ジュードは嬌声をあげていた。相当感じているようだ。  
と同時に、ユウリィも少しずつではあるが感じ始めていた。  
(痛いけど・・・・・・大分楽に・・・なったような・・・)  
ユウリィの中に大量に放たれた精が潤滑液になっているのかもしれない。  
彼女は大分痛みから解放されていた。  
その代わりに、何とも言えない感覚が彼女の体を支配する。  
自分に抜き差しされるジュードのものの感触がはっきりと分かる。  
そして、彼のものを咥えた時、そして口でされた時に感じたのと同じ感覚が全身に広がり始める。  
「・・・・・・・・・ぅ・・・ぅぅ・・・・・・ぅぁ・・・・・・くぅ・・・・・・」  
少しずつ、彼女も声をあげ始めた。  
 
「はぁっ、はぁっ、う゛・・・ふぁぁ・・・・・・ゆうり、ゆうりぃ・・・・・・」  
「はぁ・・・はぁ・・・・・・ジュード・・・きもち・・い・・・・・・」  
もう2人とも本能で動いていた。理性は完全に飛んでしまっていた。  
「はぁ・・・ユウリィと・・はぁ・・・こんなことできるなんて・・・・・・う・・・ぼく・・・とっても・・・・・・しあわせ・・・・・・」  
「わた・・・しも・・・・・・よ・・・ふあ゛あ゛・・・・・・こんなに・・・・・・きもちいい・・・・・・・・・なんて・・・・・・ひぅっ」  
「あ・・・あぁ・・・ユウリィ・・・・・・ユウリィ・・・で・・・出る・・・ぐあぁぁあ・・・」  
「いいわ・・・だして、出してえええええ・・・・・・」  
「うっ、くっ、くぁああああ、ぅぅ・・・・・・うああああ、うあああああああああああああああッ!!!!」  
 
絶叫とともに、ジュードが果てた。灼ける様に熱い精がユウリィの体内にほとばしる。  
 
「んんんん・・・んあ゛あ゛・・・ひああああああジュードオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!」  
そしてユウリィも絶頂に達した。  
静かになった部屋に響き渡るのは、絶頂に達した2人の荒い息だけだった。  
 
しばらくして、ユウリィが口を開く。  
「ジュード・・・・・・ありがと・・・・・・・・・すごく・・・きもちよかった・・・・・・」  
「ぼくもだよ・・・ユウリィが・・・よろこんでくれて・・・・・・よかった・・・」  
そう言うと、二人は抱き合って熱い口づけを交わした。  
 
 
「はぁ・・・・・・結局負けちまった・・・もっと鍛えなきゃダメかぁ・・・」  
「お前は臆病過ぎるんだ。補助魔法ばかりかけていても勝てるわけが無いだろう」  
「それは分かってるんだが・・・」  
こんな会話を交わしながら2人が帰ってきた。そんな2人をジュードとユウリィが揃って出迎える。  
「お帰りッ!!どうだった?」  
「あぁ・・・私は勝てたんだがこの男は全敗だ」  
「な・・・そういう言い方は無いだろッ!!一度惜しい所までいったじゃないかッ!!」  
「でも負けは負けだ」  
「くぅぅ・・・」  
「あははは、相変わらずアルノーらしいやッ」  
「なにをおこちゃまッ!! ・・・そう言えば体調はよくなったのか?」  
「うんッ!!ばっちりッ!!」  
「で、結局何で眠れなかったんだ?」  
意地悪をして聞いてみる。アルノーには大体想像がついていたのだ。  
「う・・・それは・・・・・・」  
(ふふふ、顔が真っ赤になってる・・・図星だなッ)  
 
「ジュードは呪いにかけられてたみたいです。あの本の」  
 
突然ユウリィが割って入った。予想外の事態に困惑するアルノー。  
「え・・・呪いって・・・どういう事?」  
「昨日戦った本がいたでしょ。あの本が強力な呪いをかけていったみたいなんです。だから私が解いてあげました」  
こんな嘘をサラリと言う。まぁ嘘とは言い切れないが・・・  
「そ・・・そうなのか?な、ならいいんだが・・・」  
「あ、そうだ、アルノーさん」  
「何だ?」  
「こんなものが私の荷物から出てきましたよ。もう、自分の荷物と間違えて私の荷物に入れるなんてせっかちさんですねッ」  
そう言ってくだんのスケベ本を取り出した。アルノーの顔がさっと青くなる。と同時にラクウェルの顔が紅潮する。  
「これは・・・・・・昨日戦った本にそっくりだな・・・・・・まさかお前・・・」  
「い、い、いや、そんな事ないって、これは俺が拾った本で」  
「なら何故ユウリィの荷物に入っているんだッ!?」  
「ぅ、ぁ、それは・・・」  
ふと横を見ると、ジュードとユウリィがニヤニヤして見ている。  
(あいつ等ッ・・・)  
「どうやらきつい仕置きが必要な様だな。いたいけな少女にこんな本を読ませようとするとは・・・ッ!!!」  
「ぁ、ラクウェルさんやめてあーーーーーー・・・・・・」  
 
「あーすっきりしたッ!!まったく、アルノーさんったら余計なことを・・・」  
「あははは・・・」  
ジュードは笑うしかなかった。ユウリィにいたずらするのはやめとこう・・・  
「・・・でも、おかげで・・・ね?」  
「ッ!」  
赤面するジュード。確かに、あのいたずらのおかげで結ばれたのだから悪いとは言い切れない。  
「まぁ・・・そうだよね・・・・・・あとでヤキソバでもおごっとこうか?」  
「そうしましょうか・・・・・・さて何を混入させようかしら・・・うふふふ」  
(うぅぅ、やっぱり怖い・・・)  
将来はきっと尻にしかれるんだろうな、という事を暗に心配するジュードだった・・・  
 
 

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