湯気の向こうでかすかに声が聞こえた。  
「はうぅ。もうだめですぅ」  
「ダメよ、キャロル。せっかくの温泉なんだからしっかり温まらないと!」  
5thご一行は、旅の途中で偶然温泉を見つけた。先に男性陣にさっと入ってもらい、後は女の子だけでゆっくりと温泉を楽しんでいた。  
「でも、もうのぼせちゃいますから、先にあがらせていただきます、ハイ」  
確かにキャロルは真っ赤な顔をしていた。  
「湯ざめしないようにきをつけてくださいね」  
「ハイ」  
キャロルが去り、レベッカとアヴリルが残された。  
レベッカは空を見た。満天の星空。かすかにゴボゴボと湯の湧く音。  
「気持ちいいね」  
「そうですね」  
アヴリルが返事とともに、近づいてきた。いつもは白いアヴリルの頬も、かすかに紅く染まっている。  
綺麗だなあ、とレベッカは素直に思った。思わずそのまま口に出してしまう。  
「アヴリルって綺麗だよね」  
「ふふ。ありがとうございます。でもレベッカもかわいいですよ」  
とたんにレベッカは真っ赤になった。  
「あ、あたしッ!?そ、そうかな」  
「そうですよ」  
アヴリルがくすりと笑って手を伸ばした。湯から持ち上げられた白い手がレベッカの頬へと触れる。  
温泉に浸かっていたにしては、冷たさの残る手だった。  
「すべすべです」  
「お、温泉のせいじゃない?」  
アヴリルは微笑んだまま、指先を動かした。頬を滑り降り、レベッカの唇に触れる。  
「ア、アヴリル…?」  
「レベッカはかわいいですよ」  
白く形の良い指先が、紅く染まった唇をつうっと滑った。そして唇を指先で押し広げ、口内に入れる。  
驚きでレベッカの目が大きく開かれた。  
それと同時に、もう片方の手も持ち上がる。唇の感覚に集中していたレベッカは気がつかなかった。  
その手は胸へと伸びる。  
「――――ッ!」  
「むねもこんなに大きくて、うらやましいです」  
アヴリルの手は、そっと胸の形をなぞった。乳首に指先が触れた瞬間、思わずレベッカの口から吐息が洩れた。  
でも、すぐにその手は離れてしまう。  
 
「きもち良いでしょう?」  
アヴリルは相変わらず微笑んでいた。いつものアヴリルの笑顔。でも、目が鋭くて怖い。レベッカの身体が震えた。  
「アヴリル、やめて」  
「やめてほしいのですか?うそをついてはいけません」  
突然アヴリルの手に力が入る。ぎゅっと胸を揉んだ。  
「痛ーッ!」  
叫ぶと、アヴリルはすぐに力を抜いた。  
「ごめんなさい。でもレベッカがうそをつくのがいけないんですよ」  
アヴリルはレベッカの腕を引いた。抱き寄せて、唇を重ねる。  
驚きて叫ぼうとしたのだろう、唇が開いたのを狙い、アヴリルは舌を差し入れた。  
逃げようとするレベッカの舌を見つけ絡ませる。強く吸うと、レベッカの身体の力が抜けた。  
息ができないほどの激しい口付けに、頭がぼんやりしていく。ざらついた熱い舌の感触が気持ちいい……。  
唇を離すと銀色の糸が垂れ下がった。  
アヴリルの手はレベッカの豊かな胸へと伸び、今度は優しく揉み始める。アヴリルの手では余るほどの大きさ。  
湯でほんのりとピンク色に染まり、さらに中心の一層濃い色をした乳首は、誘うようにつんっと宙に向けて立っていた。  
「とてもきれいですよ、レベッカ」  
「お願い。やめて」  
力の入らないレベッカにできるのは、ただ首を横に振ることだけ。  
「どうしてですか?ほら、こんなに硬くなってるのに」  
「やッ!」  
アヴリルはレベッカの乳首を摘んだ。そこは鮮やかに紅く染まり、確かに硬く大きくなっていた。  
繊細な指先が敏感なそこを弾いたり摘んだり、好きなように弄りだした。  
唇を噛んで耐えていたレベッカだったが、次第に声が零れだす。  
「うふふ。かわいい声です。もっときもち良くしてあげますね」  
アヴリルの片手は胸を揉んだまま、もう片手は滑らかな肌を下へと降りていった。  
しばらく形の良いヘソを弄って遊び、さらに下へ。湯にたゆたう柔らかな毛を掻き分けていく。  
 
アヴリルの指は、硬くなっている部分を見つけた。そっと擦る。  
「や、だめッ!」  
その刺激で、急に我に返ったレベッカが暴れ出した。アヴリルの肩を押し返し体を離そうとする。  
アヴリルが首をかしげた。  
「どうしてですか?」  
「どうしてって…」  
「きもち良いのでしょう?」  
「でも、こんなの!」  
アヴリルはふうっとため息をついた。  
「しかたありませんね」  
アヴリルは残念そうな顔をしている。  
レベッカはほっとしていた。止めてくれるんだ。今日のアヴリル、絶対におかしいよ。  
なのに、体のどこかで残念に思っている。だって体の奥がうずいている。あの部分がとくんって。  
レベッカが羞恥心からうつむくと、急に抱きしめられた。  
目の前にアヴリルの綺麗な銀色の髪が広がった。  
耳に息がかかる。手の冷たさとは全然違う、熱い息。そして、なにか熱い湿ったものが耳たぶに  
触れた。  
「――――ッ!」  
瞬時に判った。舌だ。アヴリルはやわやわと耳たぶを噛む。舌を出して、耳の縁をなぞる。  
「ぅっ…」  
ダメ。一旦は収まりかけていた体の疼きが蘇る。  
レベッカの反応に気がついたのか、アヴリルの手は、再び胸を揉みだした。  
「あ、はんっ…」  
アヴリルの唇は、ゆっくりと首筋へと移動する。所々で止まって、レベッカの柔らかい肌を吸い  
甘噛みし、跡を残していく。鎖骨の形を舌で辿った。  
「………アヴリル、ダメだよ。あたし、のぼせちゃうから」  
レベッカが吐息の合間にようやく囁いた言葉に、意外にもアヴリルは頷いた。  
「そうですね。このままだとのぼせてしまいますね」  
「でしょ?だからもう皆の所へ戻ろう」  
「それにこのままだとこれ以上はやりにくいです。だから、ここにすわってください」  
にっこり笑ったアヴリルは、温泉の縁にあった岩を指した。  
「ええッ?!」  
戸惑うレベッカに、アヴリルは繰り返した。  
「いいから座りなさい」  
もう目が笑っていない。アヴリルというよりも氷の女王だ。凍てつくような視線が怖い。  
でもその冷たい視線が体の奥底を熱くとろけさせていく。  
レベッカは、アヴリルの言う通り、膝から下だけは温泉に浸かっている状態で岩に座った。  
岩は冷たくて、お尻を冷やす。  
でも、それ以上にじっと見つめてくるアヴリルの視線が居心地が悪かった。  
「レベッカ、やっぱりあなたはきれいですよ」  
アヴリルはレベッカの胸を掴み、口を近づけた。  
「アヴリル………ああっ」  
 
アヴリルの唇に胸の頂点を吸われた瞬間、レベッカは背中を仰け反らせた。  
思わずアヴリルの背中に手を回す。  
アヴリルは乳首を口に含んで吸い、舌の先で先端を突付き或いは噛んで、レベッカの感覚を  
揺さぶる。左右の乳房を交互に舐めまわし、空いている方は指で刺激を与えるのを忘れない。  
「あ、はっ、んっ…」  
もうレベッカに声を抑えることはできなかった。アヴリルが繰り出す感覚に溺れていく。  
アヴリルがくすくすと笑った。その息が乳首にかかるだけで、レベッカは声を上げてしまう。  
「レベッカはびんかんですね」  
「そんなッ!」  
「わたくしも、きもち良くなりたいです」  
アヴリルは自分の胸を下から支え、前に突き出した。  
「レベッカほど大きくないのがざんねんですけれど」  
確かに小ぶりではあったが、夜でも肌の下から光り輝いているぐらいの白さが目立ち、その頂点は  
つんと立っている。その乳首を、レベッカの乳首と擦り合わせた。手と体を動かし、自らの胸で  
レベッカに刺激を与えていく。  
指とも舌とも違う柔らかい感触に、レベッカは気が狂いそうだった。  
叫ぼうとするとアヴリルに唇を塞がれる。  
舌を絡めながら、いつしかレベッカもあわせて体を動かしていた。  
足も自然に開いていく。その隙にアヴリルは体を割り込ませた。より体の密着度が増し、互いの  
体の、肌の感覚を存分に味わった。  
「ふふ。レベッカくすぐったいですよ」  
「…………え?」  
快楽で潤み焦点を失った瞳で、レベッカはアヴリルを見つめた。  
「レベッカのけがおへそに当ってくすぐったいのです」  
「――――ッ!ご、ごめん」  
「いいのです。レベッカが夢中になってくれてうれしいです」  
アヴリルはレベッカの太腿をするするとなでた。  
「んっ」  
レベッカは思わず足を閉じようとするが、間にアヴリルの体があるので閉じる事ができない。  
「だめです。開けておきなさい」  
命じられると、レベッカは動きを止め、素直に足を開いた。  
アヴリルの手は、太腿の内側へ入り込み、上へと登っていく。艶のある毛を掻き分け、今度こそ  
奥へと進んでいく。  
 
「しっかりぬれてます」  
「だって、それはお湯に入ってたから」  
「またうそですね。だって」  
アヴリルの人差し指が、いきなり閉じていた花弁を押し広げた。その奥へと指先を差し入れる。  
「あんっ!」  
「こんなに中までぐちょぐちょにぬれてます。これはお湯じゃないでしょう?ほら、どんどん  
あふれてきます」  
アヴリルが指をそっと動かすと、レベッカの中はぎゅうっと締め付けてきた。  
「ああ、指でもきついぐらいです。やっぱりはじめてだったのですね」  
アヴリルがうっとりとした顔で呟いた。  
指先をさらに奥へと入れ、空いている指で少し上にある蕾を弾いた。  
「ひゃあ!」  
レベッカが思わず叫ぶ。  
「ここ、きもち良いのですね」  
アヴリルは、すでに充血し膨れているクリトリスを徹底して責めだした。膣へと入れた指も  
中を掻き回すように動かし、きついそこをほぐしていく。  
「あ、あ、あ」  
レベッカの口からは途切れなく声が零れ、いつしか腰もアヴリルの指の動きに併せて動いていた。  
こんなの、ダメなのに。気持ちよくて、何もかもがどうでも良くなっていく。腰からとろけそう…  
はしたなくも艶かしいレベッカに、アヴリルは目を細め呟いた。  
「ざんねんです」  
「………え?」  
「本当でしたら、どうぐでもっといじめてあげたかったです。それとも、せっかくのしょじょ  
なのですから、ほんものをあげてもよかったですね」  
「んっ、そん、な」  
アヴリルはにっこりと笑って、膣へもう一本指を入れた。親指は絶えずクリトリスを擦っている。  
「でもそれはまた今度ですね。きょうはおあずけです。わたくしの指でがまんしてくださいね」  
急に指を素早く出し入れした。かと思えば奥深く入れ指を曲げ、内側の壁を突付いて遊ぶ。  
「ああ、やだ、だめぇ…!」  
レベッカの体が痙攣する。絶頂が近いのが判った。アヴリルは乳首に歯を立てて吸い、囁く。  
「いってください、レベッカ。わたくし、レベッカのそのかおがみたいです」  
同時に指の動きを、一気に激しくした。  
「や、だめ、あ、あああッ!」  
レベッカの意識の中で、何かが白く弾けとんだ。  
朦朧とした意識にアヴリルの声が届く。  
「わたくし、これからもっともっときもち良いことおしえてあげますね。  
ディーンにはまけませんから」  
こうして、アヴリル先生のレベッカへの深夜の秘密の授業が行なわれるようになったのだった。  
 
おわり。  
 

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