XFネタバレあり
「ん……はぁっ」
薄闇に包まれた部屋の中、窓際に設えたベッドの上で女は喘いだ。
乱れた夜着を弄り、湿った下着越しに秘裂を撫でたためだった。
「あ、あぅ……うう……」
軽く触れただけ。――それも自分の手で。それなのに、思い出してしまう。
彼の感触を。彼から仕込まれた快楽と、被虐欲を。
「ッ!くああっ!!」
下だけでは足りず、すでに揉み解して硬くなった乳首に、ぐっと爪を立てた。
痛い。電流が体を走るほどに痛いというのに。
「ん、んんっ、い……っ。きもち、いいよぉ……」
あっさり快感にすり替わる。
浅ましい雌に成り下がったと、心の中の冷静な自分が嘲り笑うのが分かる。
恥ずかしい、情けない、死にたいとも、思う。
でもそんな羞恥心や常識なんて、どうでもよかった。
「もっとぉ……もっと虐めてぇ……ぐちゃぐちゃにして、クレッセンっ」
今は、彼のことだけ考えていたかった。
彼女――ユーリアはかつての恋人の名前を繰り返し、さらなる快感を求めて手を伸ばす。
秘部から溢れる蜜を指で掬い取り、さらに自身に深く沈める。
「ひっ……ひあ、ああっ!ひゃぁあんッ」
慣らす、なんてことはしない。そんなことをしたら彼は怒るから。
少しだけなら構わない。いつもより乱暴に抱かれるだけ。
それは彼女にとってもむしろ喜ばしいことだった。でも、具合を間違えると彼は自分に触れてくれなくなる。
そうなると体も心もどうしようもならない。そうして戦場で不覚を取り、死に掛けたこともあった。
「ああ……あ、ぁあああん!!」
過去を振り返りながらも手は緩めない。下も上も満遍なく弄ってやる。
深く深く、膣に挿入する指はすでに3本。もちろん陰核への刺激も怠らない。
「ふあ、ああん、クレッセン、クレッセ、ひあうっ」
そうして彼が教えてくれた一番の性感帯に辿り着く。そこを思い切り擦りあげ、ついでに陰核を握り潰さんばかりに捻った。
「――っああああぁ!あふっ、あああんんんーーッ!!!」
迎えた絶頂に、はしたない笑みを浮かべて彼女はベッドに倒れこんだ。