俺の四肢を奪ったヤツが、女を抱けだとさ。
目に見える傷さえつけなきゃ、何をしてもいいってよ。
我より恐ろしい女だと、ヤツは笑いやがる。
躾けきれぬ前に目覚めれば、八つ裂きだとよ。
女が完全に目覚める前に、躾けろだとさ。
氷のように冷たい女の体。
白い胸に指食い込ませて掴み上げ、その顔を舐めあげる。
俺の熱いのを、口にもマ●コにもケツにもたっぷり注ぎ込む。
人形みてぇに悲鳴一つも上げやしねえが、一瞬後にはこっちが逝かされるかと
思っただけで、エキサイトしっぱなしだったぜ。
「いやぁ!! キャロル! 見ちゃだめ!」
一緒に探索に入ったはずのアヴリルの姿は消えレベッカはキャロルを抱き寄
せて見せまいとするが、彼女の記憶はまぶたを閉じても流れ込んでくる。
「な、なんだ?」
「ディーンも見ちゃだめーっ!」
「でも俺、なんかドキドキする」
「ディ、ディーンには早すぎるんじゃないかな?」
「チャックも見ちゃだめーっ!」
レベッカは叫ぶが、見えてしまうものは仕方がない。
泣き出したキャロルをかかえたまま、さらに叫ぶ。
「グレッグ! さっさと脱出してよっ!」
「お、おう」
目覚めたものの、すぐに再戦する気には、なれなかった。
「一人にしてください」
そう言うアヴリルに、艦長は天路歴程号の一室を提供した。
レベッカも、気まずすぎて誰とも目を合わせられないし、話し合う気にもなれはしない。
全員パニック状態だといっていい。
だから、艦長や乗員たちのぎこちない視線に、気づかなかった。
記憶は、天路歴程号でモニターされていたのだ。
「ヴォルスングは、ああやってリリティアを目覚めさせ、かつ屈服させようとしたんだろうな」
「リリティアとして目覚めれば、我らは一瞬で・・・」
「ああ、そうなったら、俺たちは殺られる前に殺らなきゃならん。だがあの方法なら……」
「我々が、リリティアを屈服させられるのでしょうか」
「リリティアは無理だろうよ。だがアヴリルならどうだ? アヴリルの体に、俺たちを覚え込ませれば」
艦長は不敵に笑う。
「まず俺が突撃する。殺すよりは人道的だしな」
レベッカとキャロルの二人部屋。
泣き疲れたキャロルが、やっと眠ったところだ。
レベッカは頭を振って、あの記憶を追い払おうとするけれど、直接意識を繋いで見た記憶は、あまりにも鮮明だ。
ふいに扉が開いて、ディーンが入ってきた。
互いに顔が赤い。互いに息が荒い。
知られるのではないかと心配になるほど、股間が熱くなっている。
「レベッカ」
「な、なに? ディーン 静かにしてね。キャロルがやっと眠ったところだから」
「じゃ、じゃあさ、俺たちの部屋に来ないか?」
普段なら、どうってことなかっただろう。
けれどレベッカは、気づかぬうちに、何かを期待していた。
けれどまさか、年長の二人がいる部屋で、何か起きるとは思っていなかった。
艦長は絶倫で、そしてテクニシャンだった。
一端アヴリルを組み伏すと、快楽の虜にするまで、さほど時間はかからなかった。
「こういうのは、カルティケヤにもヴォルスングにも、無理だからな。
さあ、いかせて欲しいか? いかせて欲しいなら、今後俺の言うことに従うと、
約束しな」
「あ、ああ! いかせてください!」
「なら、約束しろ」
「約束、します! だからッ!」
順番待ちの乗員たちに見守られながら、アヴリルはついに約束した。
ちょうどそのころ、ディーンたちの部屋。
「ダメーッ! いっちゃダメーッ!」
すでに露わな姿になり、横たわったディーンの上にまたがったレベッカが、叫んでいた。
「みんな、アヴリルの所にも、キャロルの所にも、いっちゃだめなんだからーッ!」
「そ、そんな。そこまで見せつけておいて殺生だよ」
「まったくだ。それともレベッカが、俺たちの相手をしてくれるってのか?」
「してあげるから! ディーンがいいならッ してあげるからッ!」
「俺たち、仲間だもんなッ! レベッカ! してやってくれよッ!」
数時間後、やけにイカ臭くなった天路歴程号で、誰もが疲れながらも穏やかな顔つきになっていることに、キャロルは首をひねるのだった。