-実験X回目- (ヘイズが来るX人前のファンメイの話)  
 
 
 
 暴走。  
 それが何を意味するのか、ファンメイにはようやく理解できた。  
 生まれてくる自分に向けて、託した記憶。  
 今度はきっと――。  
 でももう遅い。  
 目の前には既にうつろな目をしたシャオロンが”浮いて”いる。  
 そう、浮いているのだ。  
 首から下は漆黒の触手に変じ、あらゆる方向へ伸びている。  
   
 ――もう助からない。  
   
 分っている。そんなことはもう分っているのに――。  
   
「シャオロン!」  
   
 でも叫ばずにはいられなかった。  
 一瞬、シャオロンがファンメイの方を向いた。声に反応したのだろうか。  
   
「……メイ……」  
「シャオ……?」  
   
 ――信じられない!    
   
 シャオは覚えていてくれた。まだ意識があるんだ、そう希望に頬がゆるんだファンメイは、次の言葉を聞いて絶望に突き落とされる。  
 
「メイ……俺……メイが……欲しい!」  
   
 突然、ものすごい勢いでシャオロンを形作る触手が飛び跳ねた。  
 ファンメイめがけて、気持ち悪く体をくねらせながら迫ってくる。  
   
「きゃあああああっ!」  
   
 無数の触手は一瞬でファンメイの体に巻きついて、その自由を奪った。  
   
「メイ……メイ……」  
   
 触手は繊細な動きでファンメイの体を這うと、服を見つけて先端をハサミのように変えた。  
 そしてたちまちのうちに服を切り裂くと、ファンメイを裸にしてしまう。  
 ファンメイは次に何が起こるか分らずに、ただその体を恐怖に震わせている。  
 しかし、ファンメイの体を襲ったのは、想像していたような恐怖ではなかった。  
   
「あっ……」  
   
 触手は先端を、今度は幾重にも枝分かれさせて、それぞれ独立した動きでファンメイの体を撫でさすった。  
   
「ああああ!」  
   
 ファンメイは突然の愛撫に、否応無く快感を引き出される。  
 それもそのはず、人間では到底出来ないような繊細で激しい愛撫は、ファンメイを感じさせるためだけに行われているのだ。  
   
「ああん……何っ……シャオ……やめて」  
   
 触手の愛撫に抵抗することはできなかった。  
 いや、口ではかろうじて抵抗の意志を言うものの、その体は心地よい快感に完全に屈服していた。  
   
「あっ……あっ……ダメ・・・・・・だめぇ……」  
   
 目を閉じ、すでに抵抗の欠片も見えないファンメイの体は、しっとりと汗ばみ、秘裂からは愛液が溢れつつあった。  
 
 ――うそっ! こんな、体を触られてるだけなのにっ。  
   
 ファンメイ自身、自分の体の変化に戸惑っていた。どうしようもなく、気持ちいい。  
 やがてファンメイは触手に拘束されながらも、モジモジと体をくねらせ出した。  
 気持ちいいのが、アソコにも欲しい。それはファンメイの体が出す無意識のサインだった。  
 触手もファンメイの体の変化に気づいたのか、その動きをピタリ止める。  
   
「あっ……やめ……ないで」  
   
 思わず口に出してからハッとする。いつのまにか心まで快感に侵されていたのか。  
 触手はファンメイの哀願が聞こえたように、ブルっと震えた後、ファンメイの秘裂に向けて、一番太い一本を伸ばしていく。  
 ところどころイボが付いていて、ぬらっと光る太い触手。  
 快感に忘れていた恐怖が、またファンメイの中で膨れ上がった。  
   
「いやぁ……そんなの入らない。死んじゃう。絶対死んじゃう!」  
   
 しかし触手はゆっくりと目的の場所へ進んでいきそして――。  
   
「いやああああああああああああ!」  
   
 メリメリ。  
 肉を割く音さえ聞こえそうなほど無理やりに、触手はファンメイの胎内へ侵入した。  
 ファンメイはあまりの激痛に目を白黒させて叫ぶ。  
 しかし、その苦痛はいつまでも続かなかった。  
 
「えっ……何っ?」  
   
 動きが止まっていた他の触手たちも、さっきまでの倍以上の激しさで愛撫を再開したのだ。  
 とたんに、再びファンメイは快感に襲われる。  
 そして、あろうことか――。  
   
 ――うそっ。なんで……なんで気持ちいいの?  
   
 あんなに痛かった胎内の触手も、もはやファンメイに新たな快感を与える存在だった。  
 胎内で、1000以上の細い触手に姿を変えて、ファンメイの膣壁を内側からめちゃくちゃにかき混ぜる。  
   
「かっ……はっ……!!」  
   
 あまりの快絶に声さえ出せずにファンメイは快感を受け止める。  
 1000本の触手が、膣の全ての場所を同時に責める。  
 それは、この世で感じられる快感のおよそ考えられる範囲を遥かに上回る激薬だ。  
   
「あああああああああああああああ!!」  
   
 叫び。叫んでることすらもう認識できはしない。与えられる快感に反応して、反射的に声をあげていた。  
 やがて最後の瞬間が迫る。  
 ファンメイは意識の中の光が次第に大きくなって、爆発の瞬間が近いことを悟った。  
   
「メイ……大丈夫、怖くない。……最後は……気持ちいいままで」  
   
 シャオロンはその時だけは、確かに元のシャオロンだった。  
 しかしファンメイはもはやそれを見ることはできない。  
 快感が限界に近づいている。  
 そしてその時は訪れた。  
   
「あああああああひあああああああぅぅううあ!!!」  
   
 この世で最後に感じた、それは絶頂。  
    
 そして実験は繰り返される……いつか来る、開放の時を求めて――。   
 
 

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