「確かにくっついてくるのはうれしいんだけど・・・やっぱり悩ましいんだよなあ・・・。」
そしてため息。
西ヨーロッパ山岳地帯の研究施設跡。
ここで天樹錬は自分でも気付かないままにこのサイクルを繰り返していた。
繰り返しているのが自分の部屋というのがせめてもの幸いか。
こんな事食堂で繰り返していたらエドやファンメイ、そして何よりもフィアに変に思われてしまう。
「襲っても嫌がらないだろうし・・・って何考えてんだ僕はっ!」
いつのまにか危険な方向に思考が向かってしまい、大慌てでその思考をかき消そうとするがなかなか消えてくれない。
こんな時にフィアが来ちゃったら・・・と思った瞬間。
コンコン。
「錬さん、入っていいですか?」
来てしまった。