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夕方時の雑踏の中を譲刃は目を輝かせ元気に走っていく。  
このところ立て続けに起きた地震のせいで、会えなかった草薙と久しぶりに会う約束をしていたのだ。  
それが嬉しくて、足が自然に速くなってゆく。  
約束の場所につき、人混みの中でも目立つ草薙の大柄な姿を見つけ、手をふりながら駆け寄っていく。  
「草薙さーんっ!」  
「おうお嬢ちゃん久しぶりだな。元気だったか?」  
「はいっ元気いっぱいです!」  
草薙を見上げにこっと笑う。  
「そりゃよかった。犬鬼も元気そうだな。」  
優しい笑みを浮かべながら譲刃の抱いている子犬鬼を大きな掌で撫でる。  
「さてと、お嬢ちゃん今日はどこに行くんだ?」  
「えっと・・・実は今日はどうしても草薙さんに連れていってほしい所があるんです」  
「俺に?どこに行きたいんだ?」  
譲刃は少しの間うつむくとやがて思い切ったように顔を上げて言った。  
「あのっ・・草薙さんのお家に行きたいんです!」  
意外な譲刃の答えに草薙は思わず驚いた顔をする。  
「俺の?そりゃかまわんが・・」  
草薙がそう言った途端ぱっと譲刃の顔が明るくなる。  
「本当ですか?!」  
「あ、ああ。」  
「ありがとうございます!」  
 
「ここからだと少し歩くが・・それでもいいか?」  
「はいっ」  
そうして二人と一匹は雑踏の中を歩きだした。  
 
それから数十分後、譲刃たちは草薙の家の玄関の前に立っていた。  
「うわぁなんだかドキドキしてきました。」  
譲刃がはしゃいだ声を上げる。  
「大したものはないからなあまり期待せんでくれよ。」  
草薙が苦笑しながらドアを開ける。  
「じゃ、入ってくれ」  
「あ、お邪魔します!」  
譲刃は少し緊張しながら草薙の家に入っていった。  
「わあっこれが草薙さんのお家・・・。」  
草薙の部屋はシンプルできちんと整理されており一見簡素な部屋に見えた。  
しかし、いたる所におかれてる鉢植えなどの植物が草薙らしい温かみを感じさせてくれる。  
「すまんな散らかってて。」  
「そんなことないです。すっごく素敵です!」  
嬉しそうに草薙の部屋をきょろきょろと見回す  
犬鬼も珍しそうに部屋のあちこちをフンフンと嗅いでいる。  
「あ、犬鬼っ草薙さんの部屋を散らかしちゃだめだよ。」  
慌てて犬鬼を抱き上げる。  
 
ちょうどそのときキッチンから草薙の声が響いた。  
「お嬢ちゃんその辺に座って待っててくれ」  
「あ、はーい。」犬鬼を抱いたままテーブルの傍らにちょこんとすわった。  
しばらくすると草薙が少し申し訳なさそうな顔で入ってきた。  
手にはウーロン茶が入ったコップを二つもっている。  
「すまんな、お嬢ちゃんがくるのが解ってりゃもう少しましなモンを用意したんだが・・・。」  
譲刃は慌ててブンブンと首を振った。  
「とんでもないです!私がいきなり来ちゃったんですから。それに・・・」  
「それに?」  
「草薙さんのお家に来れただけですっごく幸せです。」  
「・・・ありがとよ。」  
その後二人はしばらくとりとめもない話をしていたが、譲刃が不意に黙り込んだ。  
「お嬢ちゃん?どうした?どこか具合が悪いのか?」  
急に元気がなくなった譲刃を草薙は心配そうに覗き込んだ。  
「ううん、違うんです。あのね草薙さん・・・今日私もう一つ草薙さんにお願いしたいことあったんです。」  
「もう一つ?」  
「はい、でもなかなか言う勇気がでなくて・・。」  
譲刃の声が次第に小さくなってゆく。  
「お嬢ちゃん・・俺にできることならできるだけ協力するぞ。」  
 
「ほんとですか?」  
「ああ、で何を頼みたいんだ?」  
草薙がそう言ったとたん譲刃の頬がぱっと赤くそまった。  
「あの・・わ、私・・・草薙さんと・・・そのっ・・・」  
譲刃の声はしどろもどろになり、最後の方はよく聞き取れなくなっていった。  
真っ赤になってもじもじしている譲刃を草薙はしばらく訝しげに見つめていた。  
やがて譲刃が言おうとしていることの意味がわかり愕然とする。  
「お嬢ちゃんまさか・・・・」  
草薙の問いに譲刃はコクンと頷く。  
「お嬢ちゃん・・・本気で言ってるのか!?」  
信じられないという目で譲刃を見つめる。  
「解ってます草薙さんはまだ私のことそんな風には見れないって。」  
譲刃はうつむいて手をぎゅっと握った。  
 
「こんなの私の自分勝手なわがままだって解ってます。でも・・でも私、草薙さんをもっともっと近くに感じたい」  
「お嬢ちゃん・・・」  
「それにこんなにしょっちゅう地震が起きるんじゃ、いつ草薙さんに会えなくなっちゃうかわかんないし・・・」  
譲刃の細い肩が小さく震える。  
草薙は何も言えずただ譲刃を見つめ続けた。  
「だから・・・だからっ・・」  
譲刃の声が涙声になる。犬鬼が心配そうに譲刃にすり寄った。  
「お嬢ちゃん・・・」  
 
草薙の手がそっと譲刃の頭を撫でる。  
「・・・解った。」  
「草薙さんそれじゃあ・・・」  
顔を上げ草薙を見つめる。  
草薙は真剣な顔で譲刃を見つめた。  
「だが本当にいいのか?お嬢ちゃんは後悔しないのか?」  
譲刃は草薙の目を真っ直ぐ見てきっぱりと言った。  
「しません。だって私・・・草薙さんのこと大好きだから」  
「お嬢ちゃん・・俺はこんなガタイでガサツな奴だからな、もし本当に辛かったら言ってくれ。」  
そういって譲刃の傍らにいる犬鬼の頭をぽんっと叩く。  
「もしお嬢ちゃんを泣かしちまったらこいつに噛みつかれるからな。」  
「はい!」  
 
 
 
・・・・数分後。  
草薙の大きなベッドに譲刃は腰掛けていた。少し赤い顔で草薙を見上げる。  
「草薙さん・・・」  
草薙は小さく頷くと譲刃の肩をそっと掴み、優しく譲刃を横たえる。  
そして気遣うようにしてそっと譲刃の制服を脱がしてゆく。  
草薙の手が下着に触れたとき一瞬体を固くしたが、ぎゅっと恥ずかしそうに目をつぶり草薙に身を委ねる。  
そして草薙が下着を外すと、譲刃の幼さの残る裸体が完全に露わになった。  
譲刃の無垢な体を眩しく感じ、草薙は思わず触れるのを躊躇する。  
だが、意を決したように手を伸ばし、まだ発展途上の胸の膨らみにそっと触れる。  
「あっ、やっぁ・・」  
馴れない刺激に譲刃の体はビクッと震える。  
草薙はいたわるようにして譲刃の胸を優しくそっと愛撫する。  
譲刃を気遣っているのか、もどかしいくらいのソフトな愛撫。  
しかし快感に慣れていない譲刃には充分刺激が強く、草薙の手が動く度に譲刃の唇からは甘い声がこぼれる。  
 
「あっ・んっ・・」  
譲刃のかわいらしい胸の頂はすでに固くなりつつある。  
しばらく草薙の手は譲刃の胸を愛撫し続けていたが、やがてゆっくりと下腹部へと降りていった。  
 
そしてついに譲刃の敏感な部分に触れる。  
胸への愛撫でかなり感じていたのか草薙が触れた途端にクチュッという軽い水音が響いた。  
「あっ、やっぁ・・」  
自分でも殆ど触ったことのない場所にふれられ思わず足を閉じそうになる。  
しかし、  
(嫌がったらたぶん草薙さん止めちゃう・・・)  
そう思い足を閉じそうになるのを必死に耐える。  
そんな譲刃を気遣ってか、草薙の大きな手はいたわるように優しく譲刃の秘所を愛撫してゆく。  
 
「ああっ・・ん」  
譲刃が甘い声を漏らす度に、草薙の指に絡みつく蜜の量も増えてゆく。  
草薙の指が動く度にクチュクチュと聞こえてくる水音も次第に大きくなっている。  
譲刃は水音を奏でている自分の秘所が次第に熱くなってゆくのを感じた。  
熱を帯びてゆくにつれ頭がぼうっとしてくる。  
(私の体にこんなに熱くなるところがあったんだ・・・)  
 
ぼんやりとそんなことを考えてたときに、不意に電流のような刺激が譲刃の体を駆け抜けた。  
「きゃあっ?!」  
感じたことのない強烈な感覚に思わず悲鳴のような声がでる。  
草薙の指が譲刃のもっとも敏感な突起に触れたのだ。  
「す、すまないお嬢ちゃん、痛かったか?」  
譲刃の反応に少し狼狽した草薙が、心配そうに譲刃の顔をのぞき込む。  
「大丈夫です、ちょっとびっくりしちゃっだけです。あの・・・それよりも・・・」  
「どうした?」  
譲刃が少し緊張した瞳で草薙を見つめる。  
「草薙さん。私もう大丈夫ですから。その・・・」  
消えてゆく語尾に続く筈の言葉を草薙はすぐに理解した。  
「ああ・・・解っている」  
 
草薙がひどく真剣な目で譲刃を見つめた。  
「お嬢ちゃん、もう一度聞くが本当にいいんだな?」  
「はい。」  
譲刃も同じくらい真剣な瞳で、草薙を見つめ返す。  
 
「解った、お嬢ちゃんいくぞ・・・。」  
 
「は、はい。」  
草薙の手がそっと譲刃の両足をそっとひらく。  
譲刃は思わずぎゅっと目を瞑る。  
草薙は己自身を譲刃の秘所にあてがうとゆっくりと挿入させていった。  
「いっ痛っ・・」  
強烈な痛みと、異物感に思わず顔をしかめる。  
固く閉じた目からは涙がぽろぽろとこぼれてくる。  
「大丈夫か?」  
草薙が心底心配そうに譲刃の顔をのぞき込む。  
「へ、平気です」  
譲刃は弱々しく草薙に微笑みかける。  
小さな譲刃の体はすぐに壊れてしまいそうで怖かった。  
草薙は譲刃の体になるべく負担をかけないように、ゆっくりと体を動かした。  
譲刃も草薙が心配しないようにと、必死に溢れようとする涙を堪える。  
「く、草薙さん・・・・」  
荒い息の下から譲刃が小さな声で草薙の名を呼ぶ。  
「お嬢ちゃん、どうした?やっぱり辛いのか?」  
譲刃はふるふると小さく首をふった。  
「ううん・・あのね草薙さん、手を握ってくれますか?」  
「・・・ああ」  
草薙の無骨な手がそっと譲刃の小さな手を握る。  
「草薙さんの手、あったかいです。」  
草薙を見上げ嬉しそうに微笑みかける。  
草薙も優しく笑みを返し、譲刃の頬をもう片方の手でそっと撫でた。  
 
手の温もりで安心したのか、譲刃の体の緊張が解けていくのがが解る。  
「このまま続けても・・・大丈夫か?」  
「はい、大丈夫です。」  
さっきよりもしっかりした表情で答える。  
そのまま手を繋いだ状態で草薙は再び動き始めた。  
 
「あぁっ・・はぁっん」  
譲刃の口から漏れる声に、次第に痛み以外のものが混じり始める。  
(なんか・・・体の中がすごく熱いよ・・・)  
 
今まで感じたことのない強烈な感覚が、譲刃の中にこみ上げてくる。  
このまま何処かに連れていかれるような気がして、思わず繋がれた草薙の手を強く握る。  
「草薙さんっ、草薙さん・・・っ」  
頭の中が一気に真っ白になってゆく。  
そして、そのまま譲刃の意識は遠のいていった。  
 
 
 
顔に何かざらざらとした冷たいものがに当たっている。  
「ん・・・」  
うっすらと目を開けると、犬鬼がペロペロと譲刃の顔を舐めていた。  
「・・・犬鬼?」  
どうやら少しの間眠ってしまっていたらしい。  
ベッドから身を起こして部屋を見回すが、草薙の姿は無い。  
「草薙さん・・・?」  
「お嬢ちゃん、目が覚めたか?」  
不意に隣の部屋から草薙の声がした。  
「あ、は、はいっ・・・って、きゃあっ」  
自分がまだ裸であることに気付き、慌てて服を着る。  
そして草薙の声がした隣の部屋へとおずおずと入っていった。  
草薙はやや気まずそうな表情で座っている。  
「お嬢ちゃんその・・・。」  
譲刃の顔をみるなり草薙が思い切った口調で切り出す。  
「はい?」  
「体は・・・大丈夫か?」  
「え?」  
「あ、いや、お嬢ちゃんに無理させちまったんじゃないかと思ってな。」  
草薙の言わんとすることに気づき、慌ててぶんぶんと首を振る。  
「あ、大丈夫です!どこも痛くないですから!  
それに無理言っちゃったのは私の方だし・・・。」  
「お嬢ちゃん・・・。」  
 
二人の間に少し気まずい沈黙が落ちた。  
譲刃の傍らにちょこんと座った犬鬼は、不思議そうに首を傾げ、微妙な空気が漂う二人を見つめている。  
 
沈黙を破るように譲刃が犬鬼を抱きかかえてぱっと立ち上がった。  
「あ、あのっ私帰りますね。あんまり遅くなるとみんな心配しちゃうから。」  
「あ、ああ。じゃあ外まで送るぞ。」  
 
草薙の家から外へ出てからも、二人の気まずい空気は続いていた。  
(どうしよう・・・。)  
自分が望んだことだったとはいえ、こんな気まずいままだと、次からは草薙は会ってくれないかもしれない。  
そう考えると譲刃の気持ちはどんどん暗くなっていった。  
「あっあの・・・」  
草薙の顔を見上げ、譲刃が何か切り出そうとする。  
しかしそれは草薙の思わぬ言葉に遮られた。  
「お嬢ちゃん次はいつ頃会えそうだ?」  
「えっ?」  
一瞬ぽかんとするが、すぐに我にかえって答える。  
「は、はい・・えっと来週の土曜日なら大丈夫です!」  
「そうか、じゃあこの前お嬢ちゃんが言っていた、美味いケーキの店にでも行かないか?」  
譲刃は少しびっくりした顔で草薙を見つめた。  
そして満面の笑みで  
「はい!」  
と頷いた。  
「じゃ、またな。気をつけて帰るんだぞ」  
「はい!草薙さんまた今度!」  
草薙に手をぶんぶん振りながら元気よく道を駆けだしてゆく。  
草薙がまた会ってくれると言った。  
そのことが譲刃には嬉しくてたまらなかった。  
「犬鬼・・・私今までよりももっと、草薙さんのこと好きになっちゃったよ」  
走りながら傍らの犬鬼にうれしそうに語りかける。  
「草薙さんのいる世界を絶対守ろうね、犬鬼!」  
 
絶対に守りたい。大切な人のいる、大切な場所を。  
 

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