: 140%"> 闇の運命を背負う者  

───ギンッ!  

一瞬にして世界が凍り付いたのを感じ取った閑華は  
凍った人で溢れかっている大通りの真ん中で臨戦体勢をとった。  
緊張を彼女の胸を蝕んでいく。あの戦いは決着がついたのに何故?  
「・・・あ、閑華くん、身構えなくていいんだよ」  
隣を歩いていた螺郷がいつもののほほんとした口調で閑華にそう話しかける。  
「しかし、所長───」  
「今のは私がかけたものだからね」  
「・・・・・・は?なにゆえ、ですか?」  
「少し、面白いことを思いついたものでね」  
螺郷の眼鏡の奥の瞳が妖しく光る。  
その様子を見ただけで閑華は、彼がなにをしようとしてるのか悟った。  
「い、いけません、所長、こんなところで・・・」  
「何故?誰も見ていないし、閑華くんだってしたいだろう?」  
さも当たり前のように言い放つ。  
「けど───」  
「いいから早くスカートをめくりなさい」  
「・・・・・・はい」  
螺郷の提案が本気なのを感じ閑華はコクリと頷いた。  

「・・・ちゃんと言いつけを守ってるようだね」  
震える手で閑華がタイトスカートをめくりあげると、螺郷は嬉しそうににこりと笑う。  
真昼の何も隠すことが出来ない日差しに照らされて、白い太股と下腹部が露わになる。  
その肉付きのよい太股には、黒のガータベルト。そして昨夜の螺郷の言いつけ通り  
最も布地で覆うべきトコロになにもない、下着のイミをなしてない白いレースがあった。  
そう、閑華はほぼノーパン状態で昼下がりの大通りを闊歩していたのだ。  
先ほど螺郷が言ったとおり、濡れはじめていた閑華は  
早く事務所に帰って螺郷としたい───と、思っていたのも事実。  
しかし、いくらしたいといってもこんなトコロで・・・そんな閑華の迷いをしってか知らずか  
螺郷は彼女の細腰を引き寄せる。  
「あっ・・・」  
乳房を腰をとってないほうの手で服の上から強く揉まれ閑華は甘い声を出した。  
螺郷を諫めようとふりむきざまになった時にキスをされ彼女はそれ以上何も言えなくなる。  
キスはどんどん深く絡みつくようになり、閑華の唇からは唾液がツツーと流れおちた。  
その間にも、腰を抱き寄せていた螺郷の手は止まらず下へと移動しむき出しのソコにに触れる。  

───くちゅっ  
「んっ・・・んんっ」  
塞がれた唇の奥でこもる嬌声。  
「閑華くん、もうこんなにグチャグチャじゃないか・・・」  
唇を離しそう耳元でささやく螺郷の低い声に閑華は更に躰を熱くさせた。  
「しょ・・・しょちょう・・・じかに触ってください・・・」  
もう、止まらなかった。布越しに伝わる胸の刺激を強くして欲しくて閑華は懇願する。  
「ああっ・・・はぁっ・・・んっ」  
焦らされることなく、痛いほどにそそり立った胸の先端をつままれ、  
蜜であふれてるトコロを掻き回され閑華は愛撫におぼれてゆく。  

───ギンッ!  

・・・・・・え?  

───ギンッ!  

なにが起こったのか、彼女には最初理解できなかった。  
頭のナカが真っ白になり、わけもわからずすがるような目つき螺郷を見上げる。  
彼女と目が会った螺郷はニヤリと笑った。  

「閑華くんがね、あまりにもいやらしいからだよ」  
もの凄い勢いで羞恥が閑華の内を駆けめぐる。  
螺郷はあろうことか、この大通りのど真ん中で空間凍結をといたのだ。ほんの一瞬だけ。  
確かに秒にも満たない瞬間だったかもしれない。  
だがその一瞬で閑華の快楽に身悶えするあられもない姿は周囲の人たちの網膜に焼き付いた。  
その証拠に穏やかな顔をしたまま凍り付いた老女は、その一瞬で表情を驚愕に変えていた。  
他にも隣をすれ違う親子、そして反対方向からくる若者の集団にも見られたかもしれない。  
「───っ!ひどい!ひどいです!所長!」  
閑華の涙ながらの抗議も螺郷は余裕の笑みで交わす。  
「・・・でもね、閑華くん、君のココは濡れたんだよ」  
頭のナカで閑華がそれを理解したとたん、太股まで愛液が垂れたのを螺郷は見逃さなかった。  

「・・・・・・・・!」  
羞恥の色が濃くなる。  
けれど、閑華自身も螺郷のその一言によってまた濡れたのをはっきりと感じた。  
───ああ、私はもう戻れないトコまで来てしまったのね・・・・・・。  
観念し、熱の篭もった眼差しで螺郷を見つめる。  

「・・・早く・・・来て、くだ、さい・・・」  
意地悪げに見つめ返す螺郷。ますます視線に熱をこめる閑華。  
フッと螺郷が優しげに笑みをもらし、折れた。  
「そこのガードレールに手をつけて」  
「はい・・・」  
「・・・やはり君は最高の秘書だね、決して私の期待を裏切らない」  
「・・・所長が・・・私をこんな風にしたんです・・・」  
「わかってるよ・・・クッ」  
言葉をつぐむと共に、螺郷は自分自身を閑華のナカに潜り込ませる。  
「ああっ・・・!しょ、しょちょう・・・!」  
待ちこがれた感覚に閑華の全身はうちふるえた。  
凍り付いた車の窓に、恥ずかしい場所全てをさらけ出して、男に突かれて悦んでいる  
彼女自身を見つけたが、それすらも今の閑華にとっては快楽だった。  
いやらしい水音と声が凍った世界に響く。  

「っは・・・あああっ・・・しょ・・・ちょっ・・・ぁっ」  
「クッ・・・しずかっ・・・くんっ」  
「もう、だめ・・・ですっあああああああっ!」  
「・・・・・・ッ!」  
閑華に強く締め付けられ、螺郷も耐えきれず達した。  
白濁が閑華の太股を伝い、落ちる。  

そして、世界が再び時間を取り戻す。  
「悪かったってば、閑華くん」  
「もうっ!所長なんてシリマセン!」  
「んーと、じゃ、次はとかないから、ね?」  
「そういう問題じゃありませんっ!今度したら散々未払いのお給料払ってもらいますからねっ!」  
「ああああ、ごめんなさい、もうしません」  
口ではそう言ってる閑華だが、螺郷にはわかっていた。  
またあのようなことをしても彼女は抵抗しないだろうということを───  
もうすでに自分の手のナカに墜ちたことを───  
「・・・君はずっと私だけの有能な秘書でいてもらうよ」  
プリプリと怒り早足で先にいってしまった秘書にむかって、彼はこっそりとつぶやいた