「はい和己君、これ飲んで。」
イヨが怪しいピンク色の液体が入った小瓶を和己に差し出す。
「何ですかこの怪しい液体は。」
イヨのことなので特に危険はなさそうだが、一応聞いてみる「あなた男らしくないって悩んでたでしょ、これを飲めば一発解決よ!」
イヨが満面の笑みでいう、対して和己は不安そうな面持ち。
「大丈夫よ!死にはしないから、念のため解毒剤もあるし・・・・」
「今思いっきり毒って言いましたよね?」
和己は明らかにひいている。
「つべこべ言わずに飲めや!」
「ちょっ、まって、がぼごほ・・・」
目にも留まらぬ速さで和己を押さえつけて、薬を流し込んだ。
「うえぇぇぇ不味い。」
吐き出そうとしているが、薬は既に胃の中だ。
「さぁこれで準備はオッケ〜。」
イヨが奥からドラム缶のようなものを引きずってきた。
「そっ、それは!」
「そう記憶発掘寝台よ、まぁ改造したから全くの別物よ、名前は実験が成功したら考えましょう。」
ネタバレだから分からない人は四巻を読むのをオススメしよう。
とか言ってる間にイヨは気持ち悪そうにしているが和己を記憶発掘寝台改に叩き込んだ。
「薬の効果を促進させるだけだから安心してね、じゃスタート!」
和己は必死にもがいているがその動きも徐々に弱々しくなっていく。
「お、お姉さん・・・」
不安そうな和己にイヨが言う
「大丈夫よ、ほんの二時間ぐらい寝るだけだから、起きたときが楽しみね。」
寝ぼけ眼の和己にイヨが微笑んだ
「双葉ちゃん達にはちゃんと話しておくからね、起きたあなたを見たらきっと驚くわ〜、なんてったって・・・」
和己は薄れゆく意識の中、その言葉を最後まで聞き取ることができなかった・・・・
二時間経過・・・・
「そろそろ二時間ね。」
イヨは時計をみて微笑んだ。
「さぁ目覚めろ和己君!」
ぷしゅーー・・・
煙を出しながら記憶以下略が止まる。