< 銭湯へ行こう(仮) >  
 
 
どーんと壁に空いた大きな穴。  
そして、  
「ママ殿、そのこれは決して」  
「……(怒)」  
!◆△%*−♪死  
 
 
「ただいまー って! ガーゴイル何逆さにぶらさがってんだよ。びっくりしたじゃねーか」  
「うむ、これには深い訳が」  
「……どうせ、何か壊したんだろ?」  
双葉が家の横の方を見ると風呂場のあたりに大穴が空いていた。  
 
「……おい。これじゃー 風呂はいれねーだろーがっ!」  
ドロップキックが炸裂しロープでつり下げられたガーゴイルが激しく回転を始めた。  
 
 
和己が帰宅すると、ガーゴイルが事情を説明し、まだ怒り収まらぬママが今日は銭湯に行くようにと告げたのだった。  
 
「行ってきます」  
行ってらっしゃい、と晩ご飯の準備の途中なのかおたまを持ったママに見送られ  
和己と双葉は銭湯に向かった。  
 
「あはは、じゃあ百色さんが来てお風呂にビームが」  
「ったく、笑い事じゃねーだろ兄貴! おかげで今時流行ってない銭湯に……」  
「ちょっと、声大きい!」  
双葉は遠慮無く大声を上げる。  
商店街の間の道を奥にしばらく進むと目的の銭湯があった。  
 
 
「うわーーやめろっ、そっちは男湯だろうがバカ兄貴っ!」  
「だめだよ、1年前来たとき一人なのを良いことに女湯で大暴れしてママに」  
「ひーーっ、思い出させるなっ」  
「とにかく僕が監視するからね」  
「んだよー、銭湯ったら風呂で一泳ぎって相場は決まって」  
「ほら! さ、行こう。」  
半分引っ張られる双葉と共に 男 ののれんをくぐる。  
番台のおじいさんにお金を払い脱衣場へ向かった。  
 
 
「なんで兄貴をみて驚くじーさんが多いんだ?」  
「なんでだろう」  
不思議そうな和己。  
 
「……女だと思われてんだよ」  
「そういう双葉ちゃんは男の子だと思われている様な気がするけど」  
「そーかよ!」  
早々に服を脱ぐと浴場に向かう。  
「双葉ちゃん! ちょっとまってー」  
ガラガラ と浴場の扉を開けると閑散とした洗い場に、広い浴槽。  
 
「はぁ、、双葉ちゃん。気持ち良く走って飛び込もうとせずに体を洗おうね」  
何とか間に合った兄につかまれ、駆け出そうとしていた双葉は仕方なく近くのシャワーをひねった。  
 
「しっかし、ガラガラだな…ってあたしたちだけかよ」  
「みんな家のお風呂に入ってるんだろうね。そういえば駅の向こうにスーパー銭湯ができるとか」  
 
「つぶれっぞ、ここ…っ、あちち」  
浴槽に足をかける。  
少し熱めのお湯にゆっくり慎重に入っていく。  
 
「ふぅ、いい湯だー」  
頭にタオルを乗せるとオヤジになっている双葉。  
一方、  
「あちっ、あちち」  
「ははは、兄貴なにしてんだよ、本当にちんこついてんのか? って付いてるか」  
「な、何言ってるんだよ双葉ちゃん! お風呂はぬるい目が好きなだけだよ」  
 
「ふ、双葉っ!?」  
突然先客であろう、だれかが浴槽の端の方で飛び上がる。  
「ん?」  
どっぷりと風呂につかりいい湯を堪能している双葉が横を見ると、ライオンの口からわき出るお湯を頭の上から浴びて固まっているクラスメイトの姿が見えた。  
 
「なんだトシじゃねぇか。居たのかよ、気がつかなかったぜ」  
トシ、こと石田歳三は双葉を指さしその指先はぷるぷると震え。  
次に真っ赤になり、立ち上がり。  
 
「な、なんで! お前がこっちにいるんだよ!」  
慌てて周りを見回すが、いつもの見慣れた男湯に間違いなかった。  
「兄貴が連れてきたんだよ。……おまえチンコちっちぇーな」  
「!!!」  
口をぱくぱくしながら、急に内股になり両手で隠しつつ、すぐにお湯の中に戻った。  
 
全く恥じらいというものを感じていない双葉は、無遠慮に歳三の横まで移動する。  
真っ赤な顔をさらに真っ赤にしつつ固まっていた。  
 
「知らないじーちゃんだけかと思ったらトシがいるとはな。あ、兄貴もきてるぞ、ってさっき言ったか」  
「うう、熱い…」  
ようやく右足を浴槽につけた和己は、左足にチャレンジしているようだ。  
 
「そ、そそ、そうかよ!」  
「……なんだよ? やけにケンカ腰だな」  
様子のおかしな原因に不思議と全く心当たりのない双葉は、挙動不審な歳三をみて首をかしげる。  
 
「そうだ、今日の宿題の算数、無茶むずかしくねーか、半分も分からなかったからやってねーよ」  
「そ、そうだな、難しいな…」  
「明日学校でうつさせてくれよ…って、美森に頼んだ方がいーか」  
「あ、いや、別にうつしても良いぞ…」  
思わずそんなことを言ってしまう。  
 
「そうか? じゃーよろしくな。……ふぅ、暖まったし体洗うか。トシはもう洗ったのか?」  
「はっ、いや、まだだだっ」  
「なら一緒に洗おうぜー!」  
がしっと歳三の手をつかむと、ばさーっと立ち上がり洗い場へ向かった。  
「おい! ちょっとふた」  
「あちちち、双葉ちゃんお湯揺らさないで!」  
ようやく腰のあたりまで使ってプルプルと震えている和己が抗議する。  
「何してんだ、あのおかま兄貴は…」  
 
「ふう、えーと、お湯は、これか。おい、何つっ立ってんだ?」  
不審さきわまる歳三を見上げると、股間を必死で隠し、あたふたとしていた。  
「なにやってんだおまえ…、早く座れよ。男ならそんなもん隠して恥ずかしがるなっ!」  
双葉が強引に手を引きはがす。  
「あ」「!」  
 
「(?? ゾウがキリンになってる)」  
 
そこにはしっかり勃起したものが。  
「ばっ、、、、、、馬鹿やろー」  
歳三は浴槽にかけてあったタオルを秒速で取りに行き腰に巻くと脱出を計る。もはや風呂どころではない。  
 
「おい、まてよっ」  
身軽な双葉はあっさりと歳三を捕まえると、強引に洗い場に座らせる。  
「いてっ、お、おれは出るっ!」  
 
目の前に仁王立ちの双葉。  
「にげんなよっ!」  
「!! はうっ」  
 
刺激の強すぎる光景だ。  
思わず水の中ではよく見えなかったピンク色のまだ真っ平らな胸に視線がロックする。  
双葉はしゃがみ込むとしっかり立ち上がってタオルを持ち上げている部分を指さした。  
「な、なぁ、それ、どうなってんだ?」  
そういう間も歳三の視線は下の方に降りていき、双葉のあるところに釘付けだった。  
 
そんな様子は気にせずクニクニとタオルのふくらみを指先でいじってみる。  
「!? わっ やっ、やめろっ」  
あわてて股間をガードするが、火が付いた好奇心は収まらない。  
「隠すなよ……、さっきはそんなんじゃなかっただろ? なんか……病気か?」  
「ちっ、ちがう。男はそういうの見たら、こうなるんだっ」  
「そういうの見たら?」  
双葉は後ろを見てみる。  
富士山の絵は消えそうだった。  
他には、兄を見るとようやく肩まで浸かったようで、リラックスしていた。  
 
「兄貴か?」  
「違うだろ!」  
そこは激しく否定する。  
 
「??」  
他には…自分がいるだけだが…。  
そう思い見下ろすと、まだ全く成長の気配を見せない胸、その下には…。  
 
双葉の顔に赤みがかかる。  
「てっ、てめーもしかしてあたしのハダカ見てやらしいことを」  
「しかたないだろ! お前が堂々と見せびらかすのが悪いんだっ」  
「や、やらしー」  
「だっ、だからっ」  
なぜか悪人にされようとしている。  
言い訳をしようとするとさらに酷くなりそうで言葉に詰まる。  
 
「……まぁ、男湯に入ってるのはあたしだし。でも、なんで裸見るとそんなになるんだ?」  
「いや、これは男の」  
「よく見せろよ」  
何の遠慮もなくタオルが奪われる。あわててガードするが、  
「おーーすげー」  
まさに、急所を捕まれた。  
「!!!」  
「さっきのしょぼいチンコと比べたら、無茶苦茶でけー」  
「ばばばばばば、」  
「ババ??」  
「馬鹿やろーさわるなっ」  
ぐにっ  
「うはっ!」  
「えっ、なんだよ、急に変な声出すな」  
「に、握るな…そこ、弱いんだから」  
竿の部分を握ったままの双葉。  
興味津々だ。  
 
「おもしれー!」  
クニッ クニッ  
「ばっ、ばかっ、」  
抵抗しようとしたがどうしたことかまったく力が入らない。  
「ん? なんかまたでかく…」  
 
「わっ、ああ」  
ビクンと震えるとそこから透明の液体がピュッと飛び散る。  
「えっ、な、っ」  
さすがに驚いて手を離す。  
 
「きたね! しょんべんかけるなっ」  
「ちがうっ! それは」  
「うわ、ねばねば…してる、……これなんだよ?」  
「しらねーよ、気持ち良くなったら出るんだろ!」  
 
もうやけくそで怒るしかない。  
「おれのばっかり、いじるなよ。お前も見せろ!!」  
「チンコなんてついてねーぞ」  
「ち、違う、そこ…だ」  
 
別にいいけど、と恥ずかしげもなく。  
「うーん、なんか、微妙にはずいか……ううーん」  
「なんだよっ!?」  
「いや、ちょっと、、なんでもねー。好きに見やがれっ!」  
視線に少し恥ずかしさと妙な感覚を感じた双葉だったが、思い切って両足を広げる。  
 
「! ……す、すげー、本当についてない」  
「当ったり前だろうがっ!」  
「……さわって、いいのか?」  
「よくねーよ。見るだけだけだろうが スケベ!」  
「お前は触っただろ! どっちがスケベだっ」  
「分かったよ。ちょっとだけだかんな…」  
 
われめの左右におそるおそる手を添えるとその中を露わにする。  
「……ん」  
言葉は出なかった、秘密の扉の中は小学4年生の知識では謎だらけの秘密の世界。  
なぞの構造物の指先でつついてみる。  
 
「ひゃっ、こそばいだろ」  
「あ、悪ぃ…」  
 
柔らかい感触が気持ち良く指の腹でわれめにそって上下に撫でてみる。  
しばらく続けると、心なしか双葉の肌がピンク色に染まり、呼吸が少し荒くなってきた。  
本能だろうか? そんな様子に歳三の股間は限界までいきり立っていた。  
 
「な、なぁ、あたしにも触らせろよ。トシばっかり触ってるだろ」  
「え、ああ、」  
相手の性器に触れようとすると、自然と69の体制になった。  
もちろん二人ともそんな言葉は知らないが。  
 
「うわ、、さっきより、…でけー」  
手のひらで包むように持つと、びくんと歳三の体が反応した。  
 
「んっ、」  
それに負けまいと指先で開いたわれめの中を往復する。  
次第に指先にお湯とは違うなにかねっとりしたものが付いてくる。  
 
「……なんか、変な感じが…ぁ」  
「おれもっ、もっと動かして」  
「お、おう……んっ」  
しゅこしゅこと、いきり立ったおちんちんを刺激する。  
その様子を目の前で見ている双葉はだんだんと下半身になにかむずむずとした感じを覚えていた。  
その感覚は歳三の指先がくちゅりと音を立てるたびに電気が走ったような刺激になり、  
思わず出しそうになる声を堪える必要があった。  
 
「なんか、トシっ、やめろっ、わっ、っっ」  
双葉が軽く震える。  
歳三の指先に生暖かい体液がさっきよりずっと大量にたれてきた。  
 
「うわ…… おいっ、双葉?」  
「ぅう。なんか、すげーきもちよかった、、何がどうなったんだ」  
「それが、イクってやつだと思うけど」  
「行く? どこへだよ……」  
「いや、知らないけど。なんか本にそう書いてあったから」  
「本?」  
 
しまったという様子で口をつぐむ。  
「あっ、いやっ、何でもない!!」  
「怪しいな… エロエロな本をどっかに持ってるんじゃねーか?」  
「違う! あれはたまたま借りただけで、読んでねぇよ! (…ちょっと見たけど)」  
「やっぱり持ってるじゃねぇか! じゃあ、それ見せろ!」  
「な、なんで双葉にみせないといけないんだよ、、」  
「見せなかったら、この事学校で言いふらす」  
「お前が始めたんだろーが!」  
「一度エロ本ってのを見たかったんだよな……」  
ふふ、と楽しそうに笑う双葉だった。  
 
 
なぜこんな事になったのかはよく分からないが、ともかくエロ本とやらを  
歳三の家に見に行くことになった。  
 
しぶしぶ承諾した歳三と、好奇心を隠さない双葉は、さっさと体を洗った。  
 
「うーんと、」  
髪のゴムを取ると、ばさっと双葉の髪が広がった。  
 
「えっ、双葉……?」  
初めて見る髪を下ろした双葉にオドオドする歳三だったが  
双葉は不思議そうにするだけだった。  
そうしている間に髪の毛を素早く洗う。  
 
 
「おーい、兄貴。ちょっと用事が出来たからトシん家寄って帰る」  
「ちゃんとつからないと風邪引くよ?」  
「もうのぼせそう」  
「そう? 分かった」  
ようやく体を洗おうかとしている兄に声をかけると双葉は脱衣場に向かった。  
 
なぜか凄い勢いで風呂場を脱出し服を着た歳三が双葉をちらりと見ると正反対を向いた。  
 
「?変なやつ」  
体を拭くと、新しい服を取り出す。  
東宮家で頂いてきたスパッツを穿くと。  
「じゃ行くか」  
「……ああ」  
 
「じいさん、いい湯だったぜー」  
挨拶すると銭湯からまっすぐ歳三の家へ向かう。  
 
「お前ちゃんと体洗ったのか?」  
「ああ」  
「まだ興奮してるのか??」  
「うん」  
「してるのかよっ」  
「あー…ああ」  
 
歳三が「うん」「ああ」とか、ぼーっとしたまま生返事しかしないので、  
石田薬局すなわち歳三の自宅までは不自然に無言な時間が流れた。  
 
「(あー、オレは一体何をしてるんだ…。 なんで双葉にエロ本見せなきゃなんないんだよー)」  
そう思いつつ双葉を見ると、まだ湿っている髪が肩にふれ、いつものポニーテールの印象とはまるで違う  
とても不思議な、錯覚のようなものに捕らわれる。  
 
ガチャ  
 
「ただいまー、って居ないか」  
「なんだ、留守か? じゃまするぜー」  
 
歳三の部屋に来るのは何ヶ月ぶりか。  
意外と散らかっていない部屋に案内されると、お茶持ってくるといい、下へ降りていった。  
 
「んー、やっぱりベッドの下か?」  
遠慮無くベッドの下をがさごそとやっているとなにやら紙が出てきた。  
 
国語 テスト 23点  
「けっこう良い点取ってるじゃねぇか……」  
苦手教科の多い双葉だった。  
 
「持ってきてやったぞ、!!ってなにやってるんだ」  
「おー、頂くぜ」  
麦茶を取るとガブガブと飲み干す。  
 
「おい、人の部屋を荒らすな! って、テスト!」  
「んー、いや、なんか隠してるかなと思って……」  
引き続き部屋を荒らそうとする双葉を強く止めると、  
どかっと座り麦茶を飲み干す。  
 
「で、どこにあんだ?」  
「あ、ああ…」  
 
ガサゴソ  
「これだけど」  
むやみにケバケバした表紙のそれには  
丸秘体験談、なんたらコミック  
などなどと書かれていた。  
 
「おー、これが噂に聞くエロ本。トシ…ヘンタイ」  
ジト目  
「だーかーらなー」  
 
「でもちょっとは読んだんだろ?」  
スケベ親父互換の怪しい笑顔で歳三をつつく双葉。  
 
「いや、それは……その、まぁ」  
「おっ、スゲー」  
「もう見てるのかよ!」  
「んー、トシは宿題でもしておけ」  
「……はぁ」  
 
まさか本当に宿題をするわけにもいかず、とりあえずその辺にあったマンガを読んでみるが、  
ベッドの上で意外にも大まじめな顔で鑑賞(?)を続ける双葉。  
「(結構過激なこと書いてあったけど……大丈夫かな)」  
 
そんな心配はまったく気にせず、ページをめくる。  
「(うっわー、小学生でニンシン! オナニーってこういう事だったのか…、SEXってなんだ?)」  
「……なぁ、おい」  
「……」  
「双葉! いつまで読んでんだよ!」  
「え? あ、あぁ、、なぁ、これって……よくわからねーんだけど」  
「(オレに聞くなよ…)」  
 
ばさっとページの中身を向ける。  
「えっ、そ……それって」  
「どう読むんだこれ?」  
 
小陰唇を開いて私のクリトリスを…  
 
「ば、ばか、しらねーよ!!」  
「バカって何だよ…… いかにも知ってそうだな。気持ちいいのか。なぁ」  
「いや、だから」  
「ちょっと、してみねーか?」  
「はあっ!?」  
「はあっじゃねーよ、イヤなのか?」  
「何を…するんだよ……」  
「セックス?」  
「! ……なんでっ」  
「べ、別にいいだろ……。気持ちいいって書いてあるから……試して」  
双葉の顔に赤みがさす。大体自分が恥ずかしいことを言っていると言うことは理解しているようだ。  
 
「……」  
「なんだよ」  
「オレは、しらねーからな!」  
「きゃっ!」  
 
歳三がベッドの上に移動すると双葉を押し倒し両手を押さえ込んだ。  
すると思いのほか女の子っぽい悲鳴が聞こえ、少し動揺する。  
しばらく手に力が入り、押さえつけているが、しばらくするとそれもなくなった。  
 
「……急に…びっくりすんだろ。あ、そこ、さわる、、んっ」  
服の上から触った胸はほとんど何のふくらみも感じられない。  
さっき裸を見たときに無かったことは分かっているが、やはりそこをいじるのはなにか緊張して、興奮した。  
 
すこしだけ双葉が動揺したのか、その表情に歳三は興奮を増した。  
「き、、キス、するぞ」  
「ん……、しろよ」  
どこで覚えたのか、双葉は目をゆっくりつぶった。  
これで唇がたこさん状態になれば、また引き返せたかもしれないが、  
わずかに開いた唇から熱い呼吸が聞こえるだけだった。  
 
「!」  
ちゅっ  
 
わずかに触れた唇から全身に広がる感覚。  
驚いて唇を離すと、双葉も驚いたように目を開いていた。  
 
「あ……、やめんなよ、、男だろ」  
よく分からない理論だったが、勇気を出しもう一度唇を重ねる。  
 
ちゅっ……、……。  
唇が重なったままゆっくり時が流れる。  
鼻から呼吸する空気がこそばゆい。  
 
「(た、たしか…舌とかいれて……)」  
大人のキスの仕方、といったものを思い出すが、そうした途端に今の夢のような時間が終わりそうな恐怖も感じる。  
「ん……っ」  
 
目の前の双葉は髪を布団に広げ、閉じた目から光るもの、少しの涙が見えた。  
何かが弾けて消えていった。  
 
ちゅぴっ、  
舌を差し込むように動かすと、すぐに唇に触れる。  
「あ、んっっ、ん……」  
 
舌先が双葉の舌先と触れ合う。  
一瞬逃げた双葉は、おずおずと舌先をまた触れさせ、次第に大胆に絡めてくる歳三と動きを合わせる。  
「んぅ」  
ちゅく、ちゅ、  
 
舌先が離れ、歯茎に沿って舐めると、今度はさっきより深く舌を入れてくる。  
「んーっ、うっ、んっ…んん、、」  
 
舌同志の絡み合いでお互いの唾液が混ざり、ぴちゃぴちゃと、さらにいやらしい音を立てる。  
舌先から魔法のように未知の感覚があふれ、唇をさらにつよく押し当てる。  
 
すると次第に、しかしハッキリと体が震えてしまうその感覚双葉に迫った。  
 
「ん、! んっ、あ!」  
双葉が突然、強引に唇同士を離す。  
「はぁ、はぁ。なんだよ…?」  
心地よい感覚が消え不快感をあらわにした歳三が双葉を見る。  
 
「……わりぃ。なんか、変になりそうな…ちょっとまって」  
起き上がろうとする双葉に、仕方なくどいてみるが、また倒れ込む。  
ばふっ  
「頭打つぞ。あぶねぇな」  
 
息が荒い。  
「なんつーか……ジンジンして、力がはいんねぇんだ」  
「…お前も、興奮してるんじゃ……あ」  
双葉の股の所、スパッツの色が変わっている。  
何かで湿った様子。  
 
指先でいじってみる。  
「ぎゃっ! どこ、さわってるんだよ!」  
あまりに大きく反応するから慌てて弄るのをやめる。  
 
「そういうのを、感じてるって、言うんだろ」  
「電気みたいなのが、…… うぅ」  
 
スパッツに歳三の手が伸び、下ろそうとする。  
少し間があり、腰が軽く浮かされた。  
嫌がられると思っていた歳三はためらう。  
 
「はやくしろ! 恥ずかしいっ」  
「わっ、分かったって」  
悪戦苦闘しながら脱がし終わる。  
 
「パンツがびしょ」  
「は、恥ずかしいこと言うなっ」  
「うわっ、ちょっとまて! そんな、あッ」  
下着を思い切って脱がせると、両足を開いて閉じられないように手で押さえる。  
その秘密の場所を十分に観察したかったからだ。  
普段なら足の力でねじ伏せられそうなものの、その時の双葉はほとんど力が入っていなかった。  
 
そして部屋の明かりにしっかりと照らされたそこは、透明な液体を一筋垂らした。  
 
「やめろっ、そんなの、恥ずかしい」  
「もっとよく見たい…」  
「恥ずかしいだろっ!」  
 
ゆっくりそこを開くと、誘うかのように入り口がひくひくと動いた。  
数センチまで迫った歳三には少しだけ開いた縦のワレメが目の前にあった。  
左右に広げてみたり押してみたり十分に観察する。  
動かすたびに、双葉から弱々しい声が響いた。  
「すげぇ、、こんな…なってるなんて」  
「やあ、、やめっ、あっ」  
その上にある突起に気がつく。  
 
口を近づけ、舌先で上下に舐める。  
「ふひゃっ!? あっ、あ」  
そして突起にキスをする。  
「や!! ひゃぁ! なっ、あああっ」  
ちぅ、ちゅぷ、ちゅ  
 
唇で挟み舌先で転がすと、それに連動して双葉が大きく震える。  
 
「あう! いッ……やっ、ああぁ!!」  
トロッ  
 
さらに愛液が流れ出し歳三の口の周りがヌメヌメしたその粘液でよごされる。  
「あ……」  
口が離れる、ほぼ同時にむき出しにした下半身からソレが入り口に触れた。  
 
「い、入れる、のか……」  
答えるまもなく腰が前に進む。  
双葉の両足ごと全体が挿入されようとするペニスに押し込まれる。  
 
「はうっ、、、つてっ! 痛い! ばかっ、痛い痛いっ、ぁっ、ああ…はぅ」  
「締め付けてッ、くる」  
中の感覚は初めての刺激を与える。  
 
「うぇっ、あ……」  
「、、入った……」  
いささか強引に、結果的にそれは苦しい時間を短くしたが、挿入されたペニス。  
二人の間が密着し、双葉の分泌した粘液で歳三はすんなりと奥まで入ることが出来た。  
双葉は痛みのためか目が潤んでいて、荒い呼吸を整えようとしている。  
歳三の呼吸が荒いのは興奮のためだろう。  
 
「双葉……。すげ、、中が、キモチイイっ」  
「……ばか。痛いって…言ってるだろ」  
「でも、我慢できねぇよ」  
「好きにしろっ あ゛! いっ、て、」  
ちゅる  
腰が引き出され、体内に入っていたペニスが姿を露わす。  
すぐに挿入されまた密着する。  
「あぁ、……んん」  
 
痛みに耐えるために唇を噛んでいた双葉。  
しばらくすると、口が半開きになり、痛みとは違う何かで体が震え始める。  
 
「んっ、あっ。やっ、なんかっ、うぅ…」  
「(何か双葉がかわいい)」  
歳三に貫かれた双葉はその下で痛みとそうでない何かに耐えつつ震えていた。  
 
「(やべぇ、歳三のが、きもちいい…)」  
双葉は双葉で体の感覚を制御できず、モジモジと腰を動かす。  
ちゅる、じゅっ  
 
ピストン運動が急激に早くなった。  
「ふたばっ、なんかっ、でるっ」  
「あっうっ、激し」  
「ああぁぁぁ!!! っ」  
ぴたんと奥まで挿入すると何かがペニスを駈けぬけた。  
 
びくっ、びくっ  
 
それまでにない放出感に震える歳三。  
「トシぃっ、なんか、でてる、あっ、ああ」  
「あぁ…」  
 
胎内に温かい体液が放出され、歳三につかまると大きく数回震える。  
「双葉…好きだっ」  
「…… ばか、順番、逆だつーの」  
 
 
「これが精子……」  
自らの体内から流れてきた白い液体を指先ですくってみる。  
「オレ、出なかったと思うけど…これが精通?」  
「せいつう?」  
「……精子が出るようになること」  
「ふーん」  
不思議そうに精子をねちゃねちゃといじる。  
 
「なぁ、上、もう少し」  
そう言うと同時に双葉の胸のあたりに手をかける。  
「まだ触りてーのか、ヘンタイが」  
「こっちはよく見てないんだよ」  
胸に膨らみは感じられないが、直接露わになると先端のピンクの部分がよく見えた。  
「キレーだ」  
「あっ」  
 
ちろちろ  
 
舌の先でその感覚を楽しむ。  
次第に堅さを増してゆく。  
「わっ、あっ、や、や、や、めっ!!」  
「んっ」  
妨害するように右手を出した双葉に顔を退ける。  
 
「なんだよ急に」  
双葉はモジモジしつつ口を開く。  
 
「なんか痛かったけど気持ち良かったというか…」  
「あ、あの…」  
「なんだよ?」  
「その…さっきの す、す、…好きだ の返事は…」  
「……ちっ」  
「ちっ、ってなんだよ! ちっ、って」  
「ばろー、恥ずかしいだろうがっ。こんな事好きでもない奴とやるかよ!」  
「じゃあ…」  
 
裸のままの双葉に抱きつくと、容赦なく幸せを全身で表現する。  
「うわっ、なんか、あたってる!」  
 
意外とオープンな双葉の影響か、数日で公認カップルになるとは思っていなかった歳三は満足そうに双葉を抱き締め直した。  
「わっ、なんだよっ」  
「双葉……」  
 
その様子を窓の外から見ていたガーゴイルも安心した。  
「うむ……」  
 
 
安心したのかよ!  
 

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