「わあ、センパイ凄く似合いますよ」  
手をあわせて心から喜んでいるのは、ポニーテールの女の子、片桐桃だ。  
「似合っても全然嬉しくないよ、桃ちゃん…」  
困ったように答えているのは、桃の先輩である吉永和己だ。  
(こんな姿、双葉ちゃんに見られたら、またオカマだなんだと言われるんだろうなあ…)  
桃に見つからないように、こっそりため息をつきたくもなる。  
なぜなら和己が今着ているのは、中世ヨーロッパのお姫様のようなフリフリのドレスだからだ。  
 
「センパイ凄く綺麗ですよ」  
「あ、ははは…」  
 
そもそも、なぜ和己がこんな格好をしているのかというと、学園祭で演劇部が行う演目に協力する約束をしてしまったからだ。  
(桃ちゃんに頼まれたからって、やっぱり断ればよかったかなあ)  
ただでさえ、女の子に間違われる自分の容姿にコンプレックスがあるのだから、  
女優など引き受けるつもりはなかったのだが、後輩である桃に  
「あの…センパイが卒業する前に一回でいいんです。一緒に演劇してくださいっ!」  
高校最後の夏休みに、そう頼まれて断れる和己ではなかった。  
 
「でも、桃ちゃん凄いね。この衣装、桃ちゃんの手作りなんでしょ?」  
「だって、センパイとできる最初で最後の演劇だし、はりきっちゃいました」  
そう言って照れたように笑う桃を見て、和己はドキッとし、つい後ろを向いてしまう。  
「で、でもさ、別に桃ちゃんと会えなくなるわけじゃないし」  
「それはそうですけど…高校生のセンパイとの学園祭の思い出はつくれなくなっちゃうじゃないですか…」  
「……」  
それっきり二人とも沈黙してしまう。  
他の演劇部員は皆舞台装置の作成などで出払っており、この部屋には和己と桃の二人しかいない。  
 
「そ、そろそろ衣装合わせはいいかな? えっと…ほら、舞台装置の方も手伝いに行かないと」  
なんとなく、気まずくなってきた雰囲気を誤魔化すかのように、言う。  
「そ、そうですね。じゃ、センパイ、こっちを向いてください」  
「あ、うん」  
そういって、振り返ろうとする和己。だが、いつの間にか緊張していた身体はすぐに言うことを聞いてはくれず、  
「あっ!?」  
「きゃっ!?」  
と、何かにつまづき桃の方に倒れこんでしまった。  
 
「あ…」  
「っ…」  
和己が桃に覆いかぶさる形で見詰め合う二人。吐息が頬にかかる距離にお互いの顔がある。  
「……」  
「……」  
 
耳元に心臓ができたかのように、自分の心臓の音がうるさい。  
言葉を口にした瞬間、この時が終わってしまいそうでお互い何も言えず見詰め合う二人。  
ずっと、そうしていたかもしれないし、ほんの数十秒だったのかもしれない。  
不意に桃が  
「…センパイ……」  
消え入りそうな細い声で言った…ような気がした。  
「……桃ちゃん…」  
そういって、お互いの顔が、唇が近づき…そして……桃がそっと目を閉じた。  
 
「っ…センパァイ…んん…っ! はぁ…」  
切なそうな、桃の声。  
「ちゅぱ…ちゅ…桃ちゃん、気持ちいいの?」  
制服をずらし、桃の胸を吸っていた口をはなし、和己が問いかける。  
「あの…すごくドキドキして…」  
と、顔を真っ赤にして答える桃。  
「僕もすごくドキドキしてるよ。んっ! …ちゅ…」  
と、また胸を責めだす和己。  
 
「ふっ…っ…セ、センパァィ…。ダメ、気持ちいい…」  
口と一緒に胸を責めていた手がワキ、ろっこつ、へその順に下がっていき…。  
「んっ…あっ…はっ…センパイッ!」  
そして、和己の手が太ももにかかり、内側へ滑り込んでいき、スカートの中へ入っていく。  
 
「っ!? センパイ、そこは…」  
細く切なそうでいて、何かを期待する桃の声。和己はそれをずっと聞いていたいと思った。  
「…桃ちゃん」  
そういって、再び桃にキスをする。  
「ん…」  
そして、ゆっくりと桃のパンティを脱がしていく。  
かすかに、桃の身体がビクッとなったが、すぐに和己にその身をゆだねた。  
パンティを脱がし、和己の手が桃の秘所に軽く触れた。  
「んんっ!!」  
と、桃が反応するが、和己はキスをやめなかった。  
桃とキスをしたまま、ゆっくりじらすように、桃の秘所をいじっていく。  
 
「んっ! んんっ! うんっ! ふっ! …っ!!」  
口をふさがれ、逃れることのできない声が桃と和己の口に消えていく。  
それでも、和己は桃から唇をはなすことはなく、むしろその中へ中へと舌を入れていく。  
桃は苦しそうで、それでいながら気持ちよさそうに吐息を和己の口へもらしていく。  
その吐息をもっと味わいたくて、和己は桃の秘所をいじっていた指を桃の中へと侵入させた。  
「ふっ…んっ!」  
和己の予想通り、甘美な吐息が桃から漏れる。  
十分にそれを味わってから、和己はようやく唇を桃からはなした。  
「ぷはっ! どう桃ちゃん? 気持ちいい?」  
「はひ。気持ちいいです、センパァィ…ひゃん!」  
和己の問いに桃はとろけたように答えた。  
 
「あん…いいよぉ…センパイ…センパイ、いいよぉ…」  
「桃ちゃん、もっと、もっと桃ちゃんに触れたいんだ…」  
そういって、和己は自分のモノを衣装から出す。  
ソレはもう十分に大きくなっていた。  
「ん、はっ…うん。いいですよ、センパイきてぇ…」  
そういう桃の秘所も愛液が太ももにまで垂れていて、準備ができていた。  
 
「いくよ、桃ちゃん」  
ごくりとつばを飲み込み、ゆっくりと、本当にゆっくりと、だが確実に桃の中に入っていく和己。  
「んんっ!!」  
「ごめ、桃ちゃん、痛い?」  
桃を気遣いつつも、もっともっと、この甘美な感覚を味わいたくて桃の中に入っていくのを止めることができない。  
「中に、センパイが中に入って…んふっ!」  
「桃ちゃん…桃ちゃんの中すごくイイよ…ああ」  
「っ! 〜〜〜〜〜〜あ…はあぁぁぁっ!!」  
ついに、和己のモノが最後まで桃の中に入る。  
「桃ちゃんの中、気持ちいいよ…」  
「わたしも、センパイの気持ちいいです…」  
そういって、再びキスをした。  
 
「んっ…センパイ、わたしなら大丈夫…だから…動いて…ください」  
「桃ちゃん…」  
桃の言葉を受け、和己の腰が動き出す。  
「んっ、あっ、ああっ、はあっ、んっ、ひゃ!」  
「桃ちゃん、凄くいい、凄く気持ちいいよ」  
「センパッイッ! わっわたしも、気持ち、んっ! いいですっ、ああっ!」  
 
ドレスを着ながら、制服姿の後輩の女の子に腰を打ち付け続ける和己。  
はたから見ると、二人とも女の子としか見えない。  
それがまた、二人を盛り上げていく。  
 
「あ、はっ、ふっ! センパイッ! センパイッ!! 好きです。好きですっ、センパイ」  
「はあ、桃ちゃん。僕も、僕も好きだよ、桃ちゃん」  
「ほんとっ、んっ! うれしいです、あん!」  
「はあ、はあ、ん、凄い締め付けてくるよ桃ちゃん」  
「あ〜っ、はっ、あんっ! んあっ! センパイのが…んっ、わたしの、あんっ! 中でこすれて…」  
「いい、気持ちいいよ…桃ちゃん、はぁ…んっ!」  
「わたしも…いいよぉ…センパイッ! もっと、もっと動いてぇ…」  
 
腰を動かしながら桃の胸に吸い付く。  
「ひゃん! センパイ、ああっ、胸も一緒だなんて、だめぇ…」  
「んちゅ、ぴちゃ」  
「っ!〜〜〜はぁぁ…だめぇ、きもちいいのぉ…」  
「桃ちゃん、もう僕…」  
「わたしも、わたしももう…ああ〜〜〜」  
「んああぁ〜〜も、桃ちゃぁぁぁん!!」  
 
そういって、今までで一番強く一番奥へ打ち付ける和己。  
それと同時に  
「あっあっあっ! センパイッ〜〜〜〜〜〜〜ふあああああんっ!!」  
お互いにイキあい、同時に果てる二人。  
 
「ふぁ…熱ぅ…んぁ…」  
「はあ、はあ、はあ。桃ちゃん、大丈夫?」  
「はあ、ん、はぁ…はい…大丈夫です…」  
 
そして、またキスをした。  
 
「あのさ、桃ちゃん」  
「あ、はい! なんですか、センパイ?」  
 
お互い、衣装と制服のままだったせいで、後片付けが大変だった。  
その片づけが終わり、部室を出るときに不意に和己が桃に声をかけた。  
「確かに高校生の僕と、学園祭の思い出を作るのは今度で最後だけどさ、これからは二人の思い出をたくさん作っていこうね」  
そういって、頬を赤らめ、部室を出て行く和己。  
 
一瞬、何を言われたのか理解できなかった桃だったが、  
その顔が徐々に笑顔に変わっていく。  
そして、  
 
「はいっ! センパイッ!!」  
 
と、今日一番の笑顔で和己に抱きついた。  
 

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