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○月×日  
今日もヨシュアは膣で出した。何度言っても避妊するつもりはないみたい。  
子供を作りたくない訳じゃない。ただ今はまだ正遊撃士として駆け出したばかりなので時期尚早だと思う。  
というかヨシュアがそう言ってたんじゃなかったっけ? うーん。  
 
△月□日  
生理が来ない。ただの不順なのか。それとも……。  
もしそうだった場合ヨシュアはどんな顔をするんだろうか。  
今度それとなく聞いてみようかな。  
 
△月◎日  
『おろせよ』  
 
ヨシュアの答えは単純明快だった。  
どうしてなのヨシュア……。  
 
□月△日  
今日病院で正式に診断がおりた。三ヶ月だそうだ。  
ヨシュアに事実を告げるのが怖い。この間のやりとりが脳裏を過ぎる。  
でもあれは仮定の話。きっと膨らんでくるお腹を目の辺りにすればヨシュアも考え直してくれるよね。  
 
□月□日  
話を聞いたヨシュアは笑っていた。いつもと同じ大好きな笑顔を見せてくれた。  
その笑顔で、以前と変わらない言葉を口にした。  
 
□月◎日  
 
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめん なさ い  
 
 
そうして、またヨシュアは膣で出す。私の言葉はいつから届かなくなったんだろう。  
揺れる体と意識の中で考える。私へと出入りするヨシュアの影をぼんやりと見つめながら。  
ねえヨシュア。どうして? ねえヨシュア。私のこと嫌いになった?  
違うよね。そんなことないよね。いつも笑ってくれてるもんね。ずっと私を見てくれてるもんね。  
 
うん、大丈夫。ほら、今だって笑ってくれてる。そうだ、それだけで、私は幸せになれるんだから。  
 
 
――――パチンッ  
 
 
ただ一つだけ気になることは  
 
 
よしゅあ いつから あなたは めがねをかけているの  
よしゅあ いつから あなたの かみはあおくなったの  
よしゅあ どうして あなたは わらってしかいないの  
 
再びお腹の辺りに熱が広がっていく。ほんの一瞬触れた疑問など溶かす様に。  
心地よい、絶望感にも似た靄に包まれながら、私の意識はゆっくりと沈んでいった。  
 
――――大丈夫。起きたらきっと、また変わらない、変わることない笑顔で――傍に居てくれるよね「ヨシュア」  
 

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