***  
 
ベッドに腰掛けたエリィに、その両手に顔を包まれたロイドが、ついばむようなキスを繰り返しながら、上着とシャツを脱ぎ捨てる。  
 
「ちゅ…んん……ちゅるっ…」  
 
いつまでも餌をねだる雛とその親鳥のように、ロイドは優しく、しかしファーストキスとは比べ物にならないほど激しく、彼女の唇をくわえ、口膣に侵入し犯していく。  
じゃれるように絡まる舌が、ちゅぷちゅぷと淫靡な音を立て、ロイドの欲情を急速に駆り立てていった。  
彼にむさぼられ、悦びの灯るエリィの目に、ロイドのはだけた上半身が映る。バランスのとれた肉付きは、まさに健康体そのもので、その筋肉は相当鍛えられている事を物語っていた。  
ガイの背中に追いつこうとする努力が、そこにも垣間見える。  
 
「…はむちゅ…んちゅ……やあ…。」  
 
エリィを堪能したロイドの舌が彼女の濡れた下唇をしゃぶり、つつ、と首筋をうなじのほうへ下ると、そのまま耳までじわじわと舐め上げる。  
 
「ひゃうんっ。」  
 
びくびくと体を震わせ、紅潮したエリィの横顔に、ロイドはそのまま激しく押さえ込み、乱暴に犯したくなる衝動を必死に抑え、下の脱衣にうつった。  
かちゃり、とベルトと止め具をはずし、重力にまかせてズボンを落とす。その下から、張り詰めた彼の下着が現れた。  
 
(…あんなに…ロイド、苦しそう…。)  
 
強い正義感と意志をもつ彼が、盛んなお年頃ながら、淫らな謀略をはねのけたのは、まだどこか納得がいく。  
しかし、内から湧き出る誘惑に耐え、事件解決から今この瞬間までも、彼女を気遣ってくれるその姿に、並ならぬ深い愛情を感じ、その苦痛を少しでも早く取り去ってあげたかった。  
彼の腰に、エリィの両手が伸びていく。  
 
「…エリィ…?」  
 
そのまま腰紐に指を差しこむと、するすると、彼の下着をおろしていく。張っていた頂点が下へと移動し、たくましい茎があらわになる。  
 
(…あ、すごい…こんなに太いんだ…。)  
「え、エリィ、そこはまだ…それに自分で脱げるから……っつ!?」  
 
先端まですっかり脱がし終えた瞬間、うなりをあげ飛び出した彼の剛竿が、へそを打ちぺちんと鳴った。ぴゅっと透明な飛沫が飛び、エリィの上着の胸部に付着する。  
 
「きゃっ…!」  
 
そのあまりに凶暴な全貌に、エリィが思わず手を引っ込める。彼女の愛用する導力銃を上回る体格に、太い血管がいくつも浮き出たそれは、上下に小刻みに脈打ち、皮を被ったヘビの頭のような先端が、ヌラヌラと光る一つ目でエリィを睨んでいた。  
ロイドは、自分の恥部を暴くべく腰をなぞっていったエリィの指の感触、エリィの眼前に晒してしまった羞恥心、布すれの刺激に、今にも達しそうになるのをこらえる。  
 
(…お、男の人って、こんなのをいつもしまっているの!?)  
 
やや混乱しながら、その先端を指でつついた。  
 
(や…なんか…でちゃってるよ、ロイド…。)  
「…!?」  
 
そのまま円を描くように正面を優しく撫でる彼女の指を、ロイドがあわてて押さえる。  
 
「あっ…ご、ごめんなさい、痛かった?」  
「いや…!」  
 
危なかった、今のは危なかった、心で呟きながらロイドは冷や汗が量産されたのを額に感じ、エリィの手をそっと押し返す。  
 
「…その、私……こんなにしながら、助けに来てくれたんだって思うと嬉しくて……。楽にしてあげたくて…。」  
「いいんだ、気にしないでくれ…」  
 
――むしろ拷問だったのは君を見つけてからだったよ。  
などと、とても直接言えるはずもなく、ロイドは不安そうなエリィに顔を重ねる。いよいよ彼の精神力も限界が近かった。焦るように彼女に向けて、請う。  
 
「え、エリィ…君の…」  
「うん。」  
「む……胸を見たいけど……いい、かな?」  
 
こんなときまで律儀なロイドに、エリィはくす、と微笑み、彼の頭に手を回すと、気品ある鼻先を、ロイドのそれにくっつける。  
 
「いいわよ…私はもう、あなたのものだから…見たいところ、全部見て?」  
 
いちいち崖から突き落とすような言動を容赦なく振舞う彼女に、ロイドは少し恨みながら頷く。  
彼女が纏う外套に手をかけ、ゆっくりとそのボタンを外し終えると、内側からの反発をうけ自然にエリィの前がはだけた。  
谷間を形成する女性の肌を見て、ロイドの下半身が歓喜したようにまた腹を打つ。改めて見る迫力に、彼は盛大に喉を鳴らすと、おずおずと、下着に包まれた豊かな膨らみを下から持ち上げた。  
 
「ん…。ロイドの手、あったかい…。」  
(や、やわらかい…!)  
 
IBCの夜から、何度か夢にまで見た感触。やわやわと指に力をいれるたびに、整った半球が歪に形を変える。下着の上からこれなら、直接触ったらどうなってしまうのだろうか、ロイドの頭の中は一瞬でその一点に埋まりきった。  
 
「…いい、よ。」  
 
察したように、エリィが促す。  
ロイドが、手を上に移動し、下着の隙間へと滑り込ませる。するん、とブラジャーがその甲に追いやられるように外れ、掌をささやかに衝いてくる存在を感じた。  
 
「…あん…。」  
「〜〜〜っ!」  
 
思わず漏れたエリィの甘い鳴き声と、握るに任せ沈んでいく右手に、ロイドは腰を引いたが、もう遅かった。  
睾丸が上昇し、透明な涙を流していた鈴口が、びゅるっ…、と粘度の高い劣情を吐き出す。たまらずロイドは、エリィの胸を激しく揉み、敏感な若芽を指の腹でつまみあげた。  
 
「あっ、やぁんっ!」  
 
突然の乱暴な愛撫に身をよじり、太股の表面に熱を感じ目を遣ると、ロイドの中心がゼリー状の液体をリズム良く放ち、エリィの閉じた足に撒き散らす。すらりと伸びた彼女を包むストッキングに、ぼた、ぼたと白い塊が落ち、じわりと染みを広げた。  
 
「……んんっ…。」  
「くっ…はぁっ……。」  
 
歯を食いしばり、尚も胸をまさぐる彼の手を感じながら、エリィが眼下の惨状に息を呑む。  
 
「…ロイド…私の胸、そんなに気持ちよかったの……?…」  
「…うぅ…。」  
「すごく熱い。これが…」  
(ロイドの…なのね。)  
 
最後の一滴まで搾り出すように肉棒が上下運動を繰り返し、エリィの太股に糸を垂らす。脚と脚の谷間を孕ませんばかりの濃さと量に、彼女が手を伸ばした。ぬる…とした感触が指を伝い、顔の前にもってきたそれを、手の中で弄ぶ。  
 
(…ロイドのにおい…。)  
 
下腹部を血がめぐり、熱を帯びるのを感じ、エリィは自分が発情しているのを改めて実感した。  
ロイドと同じように、自分も彼を激しく欲しがっている。それは、肉欲からくるものというよりは、エリィの心が放つ、彼にとって特別な存在でありたいという願望を、若い肉体が屈折して受け止めている結果だった。  
 
「はぁっ…ご、ごめんエリィ…せっかくの新品なのに、汚して…」  
「ロイドのなら、全然気にならないわ。私で感じてくれて…うれしい。」  
「エリィ…っ。」  
 
外部からの刺激なしの射精とはいえ、激しく果てたのにも関わらず、ロイドは血管の締め上げる音が聞こえてきそうなほどに、今だ怒張していた。その息遣いも、前にもまして荒くなっている。  
エリィは、この程度では彼がまるで十分ではない事を理解し、胸に張り付いたロイドの手に自分のを重ねる。  
 
「…だ、だめだ、君の全てを見たい。…脱がすよ。」  
 
返事の変わりに、エリィが目を伏せる。  
彼女の腰のベルトが抜き取られ、外套を脱がされると、美しいシルエットが現れた。ロイドは息を荒げながらもエリィを優しく押し倒し、ストッキングをショーツごとつかむと、一息に引き剥がす。  
エリィも、脱がしやすいように、両足をあげ彼に協力すると、つま先から最後の遮りが取り払われた気配と共に、上下の恥じらいに、隠さない程度に手を添えた。  
 
「…ロイド…。」  
 
無言で視線を落とすロイドに、エリィはかーっと音を立て顔が赤くなっていくのを感じた。  
はだけた胸は、片手で全て隠せるはずもなく、二つの蕾もぷっくりと、彼の愛撫により固く勃たされている。  
Y字に閉じた内股には、軽くそえられた指の間から、羽のように広がった彼女のロングヘアーと、同色の産毛が見え、その下にちらりと、柔肉にくるまれ充血した肉豆が顔を出していた。  
そこに彼は特に興味津々らしく、何度も他の場所に浮気しては、食い入るように見返している。  
 
これで、本当の意味で、彼に全てを暴けだしたことになる。ずっと以前から覚悟していたとはいえ、いざ現実に直面すると、その羞恥は想像を絶するものだった。  
彼の視姦に、脚をもじつかせ、エリィが顔を背ける。  
 
「もう…そ、そんなにじっくり観察して……えっち。」  
「あ、ああ!すまない…!」  
「…ロイドったら、そんなすぐにあやまらないの。別に責めてるわけじゃないんだから。」  
 
エリィが片肘をついて身体を起こす。添えられたもう片方の腕から、たわわにこぼれる胸に、ロイドの肉棒が大きく反応を示した。  
 
「これで服にかかる心配もないから、遠慮なく…いっぱい出していいのよ?」  
 
いじらしく囁きながら、ちゅっ、と可愛いキスの不意打ちを受ける。人差し指でつん、と唇をはじかれ、ロイドはお返しとばかりに彼女にむしゃぶりつき、二人してベッドに身を沈める。  
 
「んんっ…。ひゃむん…」  
「綺麗だ…可愛いよ、エリィ。」  
「あん…どっちなの?」  
「両方さ…。エリィは、綺麗で、可愛い…。」  
 
エリィの顔にキスの雨を降らせ、ロイドは再び、彼女の豊かな実りを、今度は両手で吟味した。  
それは彼の指と指の間に、牛皮に覆われたプリンのようにあふれ、それでも彼の掌には余り、そのまま円を描く動作に蹂躙される。キスはいつしか顔から、胸のほうへ徐々に下降し、その場所へと到達する。  
 
「ひううぅ…!ロイド、そんなに強く…あぅっ。」  
 
ロイドが、くわえたしこりを丹念に舌で磨きあげる。ざらざらとした舌に、敏感な部分を執拗に責められ、エリィが、普段の彼女と聞き違えるほどに淫らな声を上げ、よがる。  
そのままロイドの舌使いに抵抗してきたピンと硬い存在を、彼はこらしめるように、ねぶり、つつき、転がして、高く吸い上げた。  
 
「ひゃあん…っ!」  
 
エリィが背をそらす。そのまま彼女を解放すると、乳房が水のように波うち、形を戻す。彼の寵愛を受けた場所は、唾液にまみれ、痺れるほど勃起していた。  
 
「も、ばかあ…。」  
「い、痛かった?」  
「…ちが…へんな声でちゃうから、やだったの……。」  
 
消え入るような声で訴えるエリィの横顔に、ロイドが口付け囁く。  
 
「へんな声なんかじゃないよ…。もっと聞かせて欲しい。俺だけが知ってる、エリィの声…。」  
「もう…とっくに、あなたしか知らない私ばっかりで、いまさらそんな…あぅん!」  
 
再びロイドがエリィの胸に顔をずらすと、今度は反対を頬張る。  
 
「わたしなんか…あん、いいから、ロイドの…しないと意味、ないじゃないっ…!」  
 
エリィが必死に伸ばした両手で、彼の象徴を包み込む。  
びくっ、と背を反り、ロイドが予想外の刺激に跳ね起きる。  
 
「っ!…かはっ、エリィ!?」  
「やあ、こんなに膨らんで…。」  
「だ、だめだ、今君に、そんな、されたら…!」  
 
彼を包んだエリィの手が、ゆっくり上下し、さする。  
 
「私ばっかり、あなたに救われるのは嫌…だから、我慢しないで…」  
「そんな、俺は既に君にっ…ってぇ、ダメだ、そんな両手でなんて!」  
「こうすれば、きもちいいの?」  
 
グロテスクな肉の表面を、雪のように白く美しい十の指が、優しく撫で回す。  
今放てば、彼女の上半身に自分の汚濁が降り注いでしまう…そう考えながらも、さきほど一本で撫でられただけでも厳しかった彼にとって、それはもはや地獄の責め苦だった。  
 
「いや、本当にまず…いっ!?」  
 
しゅるん、と、ロイドの頭を覆う皮が、半分ずれる。  
エリィの顔の両側に手をつき、身体を倒すと、目を硬く閉め、打ち寄せる波をなんとか退ける  
ロイドが息をつきながら視界を回復すると、その先で残酷な仕打ちを続ける腕を揺らしながら、エリィが蕩けた目でこちらを見つめ、無垢な感想を述べた。  
 
「ロイドの、あつくて、かたぁい…。」  
 
きゅっきゅっ、と、エリィの手が彼の竿を握り締める。  
細い感触が雁首にからまり、覆う皮を完全にめくりあげた。神経をむき出しにした部位に、彼女のうねく指が触れ、退けたはずの波が、今度は数倍も高さを増し、跳ね返ってくる。  
 
「え、エリィっ…!」  
「きゃっ…すごい、まだ大きく…あんっ!?」  
 
ロイドがエリィの手膣の中で二、三、激しく腰を前後する。  
エリィの手が、彼の中を何かが突き抜けるのを感じたのと同時に、彼女の腕に挟まれ張っていた彼女の胸に、大量の精液が打ち付けられた。  
どくん、どくん…と、心臓が血液を吐き出すように、次々と排出される粘液が、彼女の母性の象徴に降り注ぎ、白く陵辱していく。  
 
「はぁあっ…。」  
「あんっ…さっきよりもいっぱい…。」  
 
相変わらず加減を知らない悪戯をうけ、彼の弱点は痙攣し、蓄えていた子種を搾取されていく。  
陵辱の標的は次第に下腹部へ及び、エリィの指を伝うと、彼女のささやかな陰毛にも、断末魔のような雫を落とした。  
 
「…ふふっ…私の手でこんなにだしてくれた……。」  
「はぁっ…はぁっ…。」  
 
エリィが、薄紅色に染まった胸からへそにかけて、つー、と伝ういくつもの感触に、うっとりとした声をあげる。  
その目の前で、ロイドが呼吸を整えるべく、一人奮闘していた。  
扇情的な痴態をさらす彼女を見ないよう目を閉じ、深呼吸をする。  
 
「…ん…。ロイドのミルク、美味しい?」  
 
そんな彼のことなどそしらぬ顔で、エリィが自分の胸に注がれた彼の劣情を指ですくい、口に運びながらとんでもないことを言い放った。  
ロイドの、波がようやく引き、穏やかになった水面に稲妻が走り、無数の竜巻と津波が台風をバックに押し寄せ、ロイドは諦めるように、彼女に襲い掛かった。  
 
***  
 
「あふっ…あむちゅ……ロイドぉ…。」  
 
ロイドが、彼の歯止めを狂わせる子悪魔の口を塞ぎ、その脇腹をくすぐる。  
 
「はうっ……っ!やあんっ、ひゃめっ…!」  
 
子供のような戯れから逃れようと身をよじると、反対側で待ち構えていた彼の手に、すっぽりと乳房が収まり、その先端をひねり上げられた。  
虚を突かれ、肩をすくめたエリィが、ひときわ大きな嬌声をあげる。  
 
「んんっ!やっ、そんなつよくしたら…形かわっちゃうっ…。」  
 
彼の手を掴みイヤイヤをするが、責め立ては勢いを増すばかりだった。  
脇腹を撫でていた手が、するするともう片方にもしのびより、絞るように揉み上げる。  
 
「くぅうん…!」  
「エリィっ……。」  
 
エリィのふくよかな感触を楽しみながら、ロイドが大きく姿勢を動かし、体重をかけないよう彼女に跨る。  
 
「ふあ…。」  
 
押し付けられた硬い熱を感じ、エリィが、自らの谷間の向こうに、さんざん粗相をした犯人を見つける。  
彼女の手で致命傷を受けたばかりのそれは、しかしまるで何事も無かった顔で起立していた。  
その持ち主はというと、血走った目で、鷹の如く両手に捕まえた獲物を凝視している。  
 
「くすっ…。ロイドったら、そんなに……おっぱいが好きなの?」  
「…え゛っ。」  
 
彼は思わず両手に力を込め、図星ですと言わんばかりの反応を返す。  
 
「きゃあんっ!…ほらぁ、そんなにしっかり掴んで…。解かってるのよ。ロイド、いっつも女の子の胸ばかり見てるの。」  
「い、いや、大体はその、不可抗力というかっ。」  
「そのくせ、私のは、ちっとも見てくれないんだから…。」  
 
エリィが拗ねたように、背けた顔から見上げてくる。  
 
「でもそれは…大切にしたいからであって。」  
「…ま、またそうやって調子のいいこと言って。」  
「いや、本当だよ!なんていうか、手が届かないって言うか、それこそ、女神みたいな、汚してはいけない存在っていうか…うっかり見たら、いろいろ我慢できなくなりそうで…。」  
 
無自覚もここまで来ると凶器のようなもので、からかい半分の嫉妬を吹き飛ばされると、エリィは思わず彼から目を逸らした。  
 
「そんな、大げさよ。なにもそこまで…。」  
「いや…俺も、自分でも驚くけど、君に関しては、これがまったく大げさじゃないんだ…。」  
「ロイド…。」  
 
エリィの反撃も、そこであっさり終了する。最後に、今まで蓄積してきた鬱憤の反動が、少しだけ出た。  
 
「それで…その女神だなんて言ってくれた私の胸に、そんな立派なものくっつけて…ロイドは何をするつもりなのかしら?」  
「うぐっ…。」  
「ふふっ。」  
 
寄せ集められ、彼の中に窮屈そうに収まる自分の胸に手を置き、エリィはロイドに真っ直ぐ向かって、彼の正気にとって天敵となる笑顔を見せた。  
 
「ロイド、かわいい…。皆がつい意地悪したくなっちゃう気持ち、わかるなあ。」  
「え、エリィ…、君はわかってて…!」  
「あっ…やぁっ…。そうよ、好きな人に…んっ…わかっててこんなこと言っちゃう悪い女なの…だから、私の胸に、気がすむまでおしおきして…。」  
 
ロイドが狙いを定め、彼女の要望に応える。すでにたっぷりと淫油が塗られたそこは、貫く槍を難なく通していった。  
 
「ああ…すごい、びくびくしてる…。」  
 
やがて彼女の中から顔をだすと、その先端ははちきれんほどに充血し、新たな分泌液を生み出していた。  
ロイドが顔をしかめながら、動作を開始する。  
 
「はあっ………。」  
「ううっ…くっ、やわらかいよエリィ…。」  
 
彼の中で禁忌としてきた場所に、自らを突っ込む背徳と、妄想をはるかに凌駕する快感に、腰の速度を徐々に増していく。  
谷間に溜まっていた濁流が、ロイドのその化身にまんべんなく纏わり、行為を助けた。  
 
「やだあ…これ、やらしい…」  
 
打ち付けられるたびに彼女の胸がはじけ、その衝撃が波となり表面を伝った。腰との接触部分は早々に赤みを帯び、その間で濁流の余りが蹂躙され、粘りを含んだ音を立てる。  
彼の手も、拘束した対象に、やわやわと愛撫を続けるのを忘れていない。  
 
「はっ…くっ…はぁっ…!」  
(こんなに必死になっちゃって…ほんと、かわいい。)  
 
引っ込んだかと思うと、顔を出しては、エリィの鼻先まで飛び出してくるそれを、彼女が色情を孕んだ目で見つめていた。  
やがてその下で、彼との『続き』を果たし、女性の艶をおびた唇が、おずおずと開く。  
 
「んっ…。」  
「…つっ…!?…くあぁっ、エリィっ…!」  
 
彼女がだらしなく伸ばした舌の上を、つるん、と亀頭が滑る。  
たっぷりの唾液を塗りつけられ、ロイドに電撃が走り、精巣がぎゅる…と音を立てて発射を警告するが、それを止められるほどの理性は、既に彼には残っていなかった。  
 
「ああっ、え、エリィ…!そんなっ……!」  
「うゆっ…ろいろ…ひもひいい?」  
「…っ!」  
 
彼女の前に突き出すたびに、柔肌に搾り出された透明な我慢の証を、可憐な口から伸びた舌が拭うように舐め上げる。  
あまりに淫乱な女神の姿に、ロイドの、既に超えている臨界点へ、快感が上乗せされる。  
同時に、ずくん、と全身の血が巡る。一度切られた堰が戻るはずもなく、ロイドは昂みへ上っていった。  
 
「あああっ、エリィッ!」  
 
数回の短い助走を繰り返し、ロイドが両手に満身の力を込め、大きく身を乗り出し、腰を突き出す。  
 
「きゃむんんっ?…はむっ!」  
「…うあっ!?」  
 
滑り込んできた舌の上で、ぷくっ、と膨張した傘の部分を、思わずエリィがくわえた瞬間、彼は絶頂を迎えた。  
それが何の感触なのか理解した途端、だめ押しの一撃がロイドの煩悩を直撃し、一度に通過できる容量を遥かに超えた精が暴発する。  
 
「…うぐうっ…!ううっ…!」  
「ん、んんーっ!…むぅう…っ。」  
 
ロイドが、痛いほどの射精感にうめきながらも、エリィの口内へと子種をぶちまけた。  
びゅるりと、紐状の粘液を次々に打ち付けられ、彼女は涙をにじませ、何度もむせそうになるのをこらえる。  
 
「んっ…んくっ。んくっ。」  
「くっ…ああっ、エリィっ……!」  
 
乳飲み子のように鼻を鳴らし、それを嚥下していく彼女を見て、ロイドの背徳感はピークに達した。それでも彼の分身は、壊れたポンプの様に、くみ出すのをやめない。  
普段の聖母のような彼女とのギャップも拍車となり、射精は長く続いた。  
 
「んっ…ぷぁぇ…っ。」  
「ふ、ううっ…ふうっ…はぁ………」  
 
ようやく下火になったロイド自身が、エリィの上唇から開放される。  
ちろちろと敷いたままの舌を動かされ、その上で今にも息絶えそうな紅茸が、情けなく精の残りを放つ。  
 
「…れろ…んちゅっ。」  
「はあっ…うっ!」  
 
最後の接吻を受け、大きく反り返ると、エリィが離れたそれをうっとりと見つめた。  
 
「…けふっ…。……あは…お仕置き、たくさんうけちゃった…。」  
「く、苦しくなかったか…?抑えが、利かなくて…。」  
 
ロイドが彼女から身体を離した。  
たっぷり彼女の胸を堪能した肉棒が、満足そうに宙へ浮く。  
 
「…ロイド……。」  
「え、エリィ!?」  
 
それを追うように体を起こし、エリィが再びそこへと口付けた。  
 
「ん…ロイド、べたべた…。」  
「これは、じ、自業自得だから…。」  
「綺麗にしてあげる…。」  
 
つぶやく様に告げ、ゆっくりとその全身を飲み込んでいく。  
 
「うっ、くああっ!?」  
 
そのまま根元までくわえ込むと、エリィは全体をねぶるように、丹念に舌を絡ませていった。  
たった今出したばかりだと言うのに、なんのためらいも無い彼女の奉仕を受け、あっというまに再充填が完了する。  
 
「!?…んあぷっ。」  
 
突然口の中で倍に膨れ上がったのに驚き、エリィが口を離した。  
ぶるんっ、と飛び出したやんちゃなロイドを見て、彼女が改めてその大きさに目を丸くする。  
 
「んっ……ちょっと、大きすぎよ?ロイドのここ。」  
「そ、そんなこといわれても…。」  
 
片手で竿を握り、一方の指でてかりを放つ頭を撫でながら、エリィが不服そうに見上げてくる。  
 
「これじゃ、はいりきらないじゃない…。」  
 
文句を言いながら、直立したそれを丁寧に舐めあげる。  
慈しむような優しい舌使いに、ロイドは彼女の肩に手を置きながらも、それを突き放すことは出来なかった。  
 
「はあっ…エリィ…。」  
「はむっ…ちゅむっ……まだ、辛い?ロイド……。」  
 
ひととおり舐め終わり、小さなキスを繰り返しながら、エリィが聞いてくる。返事をするべく彼女を見下ろすと、たわわな胸の隙間からそれは見えた。  
 
「ちょ、エリィ…。」  
「どしたの?」  
 
自分が何も着ていないのを忘れているかのように、油断しきり半開きにした脚に気付かず、エリィがきょとんとする。  
先ほど確認した肉芽の下に、まだ穢れをしらない固く閉じたスリットが伸び、その上にぽつんと一つの雫が珠となって佇んでいた。  
なんの覚悟もないまま、彼女の秘所の全貌を目の当たりにしてしまい、ロイドの中心に煩悩が集結していく。  
 
「くっ、手を…は、はな…。」  
「あ、またふくらんだ…出そうなのね。」  
 
エリィが絡ませた手を上下させ、つぶやいた。  
 
「全部は、無理だけど…。」  
 
彼女の縦一文字を凝視し、そこに無理矢理ねじ込むロイドの妄想に、視界ごと重ねるように、ぱくりと彼の剛直は咥えられる。  
エリィの口内と膣内を同時に突き進み、四度目は驚くほどあっけなく訪れた。  
 
「…くっ…ああっ!」  
「んむっ…!」  
 
頭を両手で掴まれたかと思うと、エリィの口に、限界までロイドの欲望が差し込まれる。  
そのまま直接食道に向けて射出されたものを、再びエリィは健気に飲み干していった。彼女の白い喉が音を立てるたび、貫く先端の表面を、粘膜がうねき締め付ける。  
 
「はあっ…!はあっ…!」  
「んっ…んんっ…!」  
 
目を閉じ、その脳裏で、エリィに容赦ない膣内射精を行いながら、ロイドが快感に身を任せる。  
想像の中で彼に犯されているとは露知らず、エリィはその情けをすっかり飲み干し、彼の手が緩んだのを感じ取ると、貫かれていた口を引き抜いた。  
 
「んっ、けほっ。ロイドったら、強引なんだから…。」  
 
自分の事を棚に上げて、エリィが彼女の中で痙攣を続けるロイドの先端を指でちょんとはじき、めっ、をする。  
 
「…ロイドので、おなかたぷたぷになっちゃった…。」  
「はあっ………エリィ…!」  
「あ、まって、まだ私口の中に…んっ。」  
 
構わずエリィの唇を奪うと、彼女の中を舌でなぞり、その名残を確かめる。  
 
(にがい…。)  
 
顔をしかめ、お世辞にも美味しいとは言えないその味を確認していると、エリィが口を離し、ロイドと額をくっつけた。  
 
「…だから言ったのに…。」  
「エ、エリィ、こんなものを俺は君に、二度も…。」  
「ふふっ…私にとっては、大事なものよ。」  
 
申し訳なさそうなロイドに、エリィが、自らのお腹を撫でて見せる。  
 
「ロイドが、私で気持ちよくなってくれて、だしたものだもの…。それに、あなたが中で溶けて、私の身体になるんだって考えると、凄く嬉しいの。」  
 
ぽっ、と顔を赤らめ続ける。  
 
「あなたの赤ちゃんの素でも、あるわけだし…。」  
「エリィ…。」  
「あっ…ロイド…。」  
 
彼女を抱きしめ、倒れ掛かる。  
二人の間で、往生際を知らない肉棒が、再び存在を主張していた。  
 
***  
 
「見るよ?エリィ…。」  
 
こく、とエリィは目を閉じたままうなずく。ロイドは彼女の両膝に手を置くと、壊れ物を扱うかのように、ゆっくりと押し開いていった。  
 
「やぁぁっ…。」  
 
脚を大きく開かれ、その中心部に彼の熱い視線を感じ、エリィは羞恥の声を挙げた。  
そろりそろりと、その場所を隠そうとする彼女の手を、彼が阻止する。  
 
「だめえ、そんなじっくり…。」  
「…濡れて、光ってる…宝石みたいだ…。」  
 
先ほど事故で見てしまったときに確認した水気は、間近でみると内股にまで及んでいた。  
太股の間に顔を割り込ませ、細部まで観察する。  
 
(そ、そんなに顔ちかづけて…。)  
 
毛穴すらほとんど無いそこは、絹のように白く滑らかで、肉厚の表皮が控えめに開き、ピンクのひだが見え隠れした。  
恥ずかしさのあまり声も出ないエリィをよそに、ロイドが荒げた呼気を吹きつける。  
そっとその割れ目に親指と人差し指を押し当てると、Vの字に開いた。  
 
「……っ!」  
 
顔を隠し、エリィが声無き声をあげる。ぱっくりと開いた部位を、ロイドは心臓が張り裂けそうなほど暴れるのを感じながら、食い入るように見つめた。  
全体はしとどに濡れ、血は十分に巡り、サモーナピンクに染まった表面が誘うようにうねっている。  
ロイドに見つめられ、その指の間で愛液を吐露する場所に彼は最初の興味を示すと、溜まった蜜を指で掻きとる。  
 
「…やぁっ…。」  
 
すくう度にエリィがぴくんと反応を返し、新しく蜜が玉となり溢れる。ロイドがその姿に興奮を覚えつつ、三度繰り返し絡め取ったものを舐めた。  
酸味を含んだ、薄い塩味のそれを、彼は丁寧に味わうと、足りないとばかりに直接分泌される場所へ勢い良く口付けた。  
 
「…やっ、ちょっと、ロイド!?…むゃあんっ…!」  
 
唐突な彼の密着に、抗議の声をあげるが、ぴったりと付けられた唇から吸い上げられる感触を得ると、甘い声に転じる。  
 
「だめ…あうっ!そんなとこ、吸っちゃいや…。」  
 
待てを解かれた犬の様なロイドの口周りに、エリィの愛液がまぶされていき、鼻腔を甘酸っぱい香りが包み込む。  
入り口を舌で押しつぶすように撫で、細くすぼめると、穴の中へと訪問を開始する。  
ちゅる、と先端が入ると、まるで吸い込まれていく感触にロイドは背筋をざわめかせ、ずるりと半分ほど彼女の中へ侵入した。  
 
「ああっ…やだ、ろいどぉ…。」  
 
ロイドの舌により入り口の形を卑猥に歪められ、内側をねぶられる快感が、エリィの脊髄を電気となって伝わり、天辺まで突き抜ける。  
泣きそうな声でその仕打ちに耐えながら、もどかしげに彼の頭を両手で抱え込むと、艶やかな鳴き声をあげ、ロイドの耳を楽しませた。  
 
「やっ…いゃぁっ……!…ふあんっ…」  
 
エリィの股間にすっぽりと沈んだロイドの頭が、水っぽい音を立てる。  
その音すらも、今のエリィにとっては彼の愛撫の一部であり、歓迎の涙となって、内部で暴れる舌先の戯れを助長させた。  
彼の所業はそのまま縁取りの外側に及び、存在もおぼつかない小陰唇をめくりあげると、唇で甘く挟む。  
 
声を必死に抑え、悩ましげに鼻の奥を鳴らすエリィに、ロイドはその起因が自分の行動にあるのかと思うと、愛しさが一層増して行った。  
それはやがて悪戯心を生み出し、打ち震える性器のさらに下にある、たっぷりの肉厚の谷を、彼がなぞりながら降下していく。  
 
「んっ…や、やだっ、ロイドっ!」  
 
ロイドの愛撫の行き先が怪しい場所へ向かったことに気付くが、エリィの腰は彼の腕にがっちりと固定され、微動だにしない。  
抵抗さえ許されず、期待と不安が入り混じった寒波が彼女の中を突き抜けていく。  
 
「ああっ、そこは、だめえぇ!?」  
 
やがてロイドの舌先がぷりぷりの白身のような感触をとらえ、思わず彼は手を差しこみ、強引に開いた。  
エリィの慎ましい菊門が、押しのけられた重厚な包みの奥にひっそりと露わになり、先客は既にその中心にまで伸び、丹念に舐め上げていた。  
小さな円をなぞるようにロイドが舌を滑らせ、花びらの数を数えていく  
 
「も、や…そんなきたないとこ……あんっ!ろいどのばかあっ……!」  
 
普段の日常で自分が、そこを露出して及ぶ行為の感触とは別次元の、外部からの刺激に責め立てられ、エリィは憤慨しながらも、思いもよらぬ悦楽に身をよがった。  
ロイドも、彼女が下だけをはだけて生理現象を処理する姿を想像し、その脚の間に割り込んで剥き出しになった部位を嬲っていると考えると、異常な興奮を覚えた。  
 
「ふゃんっ…!」  
 
ロイドにふやけるほど愛してもらった場所がきゅうとすぼまり、彼は上から伝う愛液を、陰核に至るまで一気に舐め上げた。  
その舌に引きずられるように、エリィの腰が跳ね上がる。  
 
「あっ!…ふうぅん…。」  
「綺麗だ、エリィ…。」  
 
痺れるような感覚を舌に残し、ロイドが素直に感想を述べると、エリィの口からため息が漏れた。  
 
「も、もうっ!どこに向かって言ってるの…あぁうっ!?」  
「うあ…すごい、勝手に入っていく…。」  
「あ、やっ、だめ、ゆびはゃめえっ…!」  
 
ロイドが膣口にあてがった人差し指が、軽く力を入れると同時にエリィに勢い良く飲み込まれ、その根元まですっぽりと包まれた。  
舌とはまた違う異物の乱入に、エリィが思わず脚を閉じ、ロイドの腕を挟みこむ。  
おかまいなしに彼が抜き差しすると、秘所全体が彼の指に合わせて妖しくうねった。  
 
「きゃうんっ!そんな、いきなりっ…あうっ!?」  
 
動き出したかと思うと、一気にハイペースに移り、突然の仕打ちを受けた膣口と、ロイドの指の隙間から、ぴっぴっ、とつゆが吹き出る。  
 
いたいけな女性の脚を割って、開いた穴は全て味見し、秘密の場所へ指を差しこみ蹂躙する。  
どれ一つとっても、普段のロイドには考えられない行動であり、それをまるごと一身に受けて、エリィは乙女心を直撃され、恥ずかしさと同時に、底知れぬ悦びを感じてしまっていた。  
 
「んっ、あっ、だめ、だめよろいど…わたしっ……、なにか、きて……!」  
 
必死で訴える彼女の声は、ロイドの次なる好奇心の前にはまったくの無力だった。  
再びエリィの片脚を押し開き、彼の指に穿たれる亀裂の上端に、ひくひくと蠢く小さな存在を見つける。  
 
「あ、やあっ、んやっ……ゆび、ぬいてぇ……!じゃないとわたし、ヘンにっ…!」  
 
うすく覆われたそこを、ロイドが唇で器用に剥き、恥辱に怯える暇を与えず容赦なく咥える。  
捕らると同時に待ち構えていたように舌が襲い掛かり、舐め回した。  
 
「ひゆんっ!?」  
 
ぎゅっ、とロイドの指を、肉壁が圧迫した。がくん、とエリィの腰が沈んだかとおもうと、バネに跳ね返されるように突き出され、彼の顔に押し付けられた。  
 
「くうううぅんんっっっっ…!」  
 
痙攣しながら浮かせた腰を押し付けられ、彼女の思わぬ反応に、二つの愛撫は勢いを増す。  
ロイドにマーキングをするかのように、激しく攻め立ててくる指の合間からスプレーを吹きつけるエリィに、動作にえぐるような回転を加え彼が応えた。  
 
「はううぅぅ…ぅぅ…ろいどおぉっ………!」  
 
自らの胸を抱きしめ、エリィは初めての絶頂に身を任せた。  
 
「はあぁっ…ふぅぅぅ…っ!」  
 
やがて律動の周期がおさまり、二三度大きく腰をのけぞらせ、彼女はベッドに沈み落ちる。  
指に感じていた緊張が緩んだのを確認すると、ロイドが両方の魅惑から名残惜しそうに撤退した。  
そこは共にすっかり充血し、ぱっくりと割いた果物のように、果汁をしたたらせている。  
 
「あ、はあんっ…。」  
「可愛かったよ…。」  
 
彼女の耳元で囁き、その首筋をキスしながら伝っていき、彼女の唇を吸い上げる。  
肩で息をし、すっかり上気した彼女の媚態に、ロイドの凶器はメキメキと鳴り、最終段階へと進化を遂げていた。  
 
「エリィ、君を、抱きたい…。」  
 
ロイドが静かに告げると、エリィは息も絶え絶えに、承諾するように目を伏せ、顎を差し出しもう一度とねだった。  
それに応え、彼女と舌を絡ませながら、ロイドはその中心へと再び手を滑り込ませる。  
手で全体を撫でると、エリィが口の中で反応を返し、彼の征服欲をくすぐった。  
 
「ぷあ……ろいど…。」  
 
ロイドはエリィの上気した視線を感じながら、その正面に移動し、膝を押し込み、浮いた彼女の桃のような臀部を大腿に乗せ固定する。  
すぼみすらもあらわになり、エリィの秘め所はあますことなく晒され、もろもろ剥きだしになったそこは、ふんだんに湧き出るシロップに包まれていた。  
 
あまりに強烈なその光景は、思春期の男性ならば、目にした瞬間勃起するのも待ちきれず射精しかねない。  
まして媚薬すら効能を及ぼしたとなれば、獣のように突き立て、思う存分蹂躙するだろう。  
すでに何度か果てているとはいえ、ロイドの息子はまるで満足していない。それでも誠実に段階をふむ彼が、いかに強靭な精神力を持っているかが解かる。  
無防備な彼女の肉ひだに、われ先にと割り込む欲望の権化を、たしなめるように自らの手で目的の場所へ導く。  
 
「あぅっ…。」  
(これは…本当にこんなところに入るのか?)  
 
圧倒的な径の差に、ロイドがまっとうな疑問を浮かべる。まるで海亀が蟻の巣の入り口を見つめるようなものだった。  
頭で入り口の周辺をなぞると、かすかに広がって見せるが、すぐに元に縮んでしまう。  
 
「…い…よ、ロイド…。」  
 
ためらうロイドを、ようやく呼吸も整ってきたエリィが後押しする。  
 
「でも…これはとてもじゃないけど…。君に苦痛を与えそうで…。」  
「ううん…むしろ、私が…それを望んでるから。」  
 
エリィが震える手を伸ばし、ロイドの汗ばんだ額を撫でる。  
 
「今まで、あなたのぬくもりに触れて、私は頑張ってこれた…。でも、優しくされるばかりじゃ、いつまでも、あのときの無力な少女のままのようで、怖いの。」  
「…。」  
 
ロイドは、支援課のビル屋上で、灰色の街を眺める彼女を見つけたときの、小さな後姿を思い出していた。  
それは今にも消え入りそうで、微かな存在だった。声をかけただけで、その闇に吸い込まれてしまいそうなほどに。  
 
「あなたになら、何をされても平気よ…。だから、この先私が受けるいろんな苦しみと、比較にならないくらいの痛みを、あなたの手で、与えて欲しい…。立派な女として、ロイドの隣を、歩いていけるように。」  
「…エリィ…。わかった。」  
 
ロイドが力強く返事を返す。  
彼は、エリィの望む選択肢が一つしかないことを改めて知り、添えられた手に、自分の手を絡ませると、上体を傾けた。再びその場所へとあてがい、腰に力を入れる。  
 
「…いくよ。」  
「うん…、きて、ロイド…。」  
 
うわずった声に誘われるがまま、彼はゆっくりとエリィを貫いた。  
 
「――っぁ…!」  
 
真っ赤に欲情したロイドが、彼女を押し広げ、その全身に激痛を走らせる。  
徐々に増す太さにあわせ、エリィの膣口はささやかな口を広げていくが、すぐに許容範囲を超え、ぷちりと裂けた。  
 
「…いっ……!」  
「…く、エリィ、大丈夫か?」  
 
絡めたロイドの手を力いっぱい握り締め、溢れそうになる悲痛の声を必死に抑えこみ、エリィが耐える。その姿に、ロイドは心配そうに声をかけるが、彼自身も今までとは桁の違う快感に、ほとんど余裕がなかった。  
 
「うっ……んっ…ぁっ!…」  
 
必死に頷くエリィに、ロイドは彼女の言葉を反芻し、再び挿入を進める。  
今の彼に思いつく最良の行動は、事を済ませ、彼女をなるべく早く解放することだけだった。やがて高い丘をこえ、先端部分がすっかり収まると、彼は一息つく。  
 
(…っ…これで、あとは…)  
 
エリィの感じる痛みに比例するように、ロイドは激しい締め付けをうけ、何度も達しそうになるのをこらえ、さらに奥を目指した。  
山を乗り越えた後は、存外すんなりと彼女の中へめり込んでいく。  
 
「あっ…ふぅっ………ふゃうっ…」  
 
痛々しいほどに広がった肉穴に飲み込まれていき、奥に抵抗を感じると、ロイドが腰を止めた。  
 
「は……あっ…。」  
「…エリィ…。」  
 
呼吸すらも辛そうにしながら、たっぷりと涙をためたエリィの目に、ロイドはキスを落とし、涙を舐め取る。  
 
「ん…あ…。ろい…。」  
「凄いよエリィ…こんなっ、くっ…。」  
「ああっ……ろいどの、はいっちゃって…る…。」  
 
苦痛に顔を歪ませながらも、エリィが嬉しそうに微笑む。  
口元を手で押さえ、小刻みに肩を震わながら、必死に笑顔を作る姿に、ロイドは罪悪すら覚えた。しかしそんな彼女のものとは思えぬほどに、下半身はロイドを凶悪に締め上げ、伸縮している。  
彼の煩悩と血流が集中した場所を、エリィのしっとりと濡れた柔肉が隙間無く包み込み、射精に至る快感のプロセスをことごとく省かせていた。  
 
「……だめぇ…がまん、しちゃやだあ……。」  
 
ロイドが顔をしかめ、警察試験で叩き込んだ数式を思い浮かべ、無数に伸びてくる限界の一撫でを避けていると、エリィがその耳元で囁いてくる。  
彼女は、ジンジンと火傷のような鈍痛に堪えながら、ゆっくりと腰をくねらせた。  
 
「な゛っ…え、エリィ!やめっ…!」  
「ひうっ…だして……んっ…!……わたしのなかで…きもちよくなってぇ…!」  
 
晴れて心身ともに本懐を果たし、理性の崩壊したエリィが、ロイドの顔を抱き寄せ、虚ろな目で見上げてくる。  
静かに彼自身をしゃぶっていた肉壷が、その精を絞りだすべく本性を露わにした。  
まるで差し込んだエリィの中から異次元へ繋がっており、無数の舌を持つ別の生き物に貪られているかような感覚に陥ると、ロイドは思わず腰を引き、若茎が半分ほど姿を現す。  
 
「うあっ…!?」  
「つうっ…ぬいちゃ、だめぇ……!」  
 
しかしエリィの両足に、獲物を捕らえる蟷螂のように腰を掴み戻され、ロイドを再び根元まで咥え込んだまま、彼女が腰を使う。  
 
「ったぁいい……あうぅっ…んんっろいどぉ…っ…!」  
「くっ…ああっエリィッ!」  
 
必死で避けていた快感の一撫でが、淫らに濡れた手で、一斉に彼の臨界点に襲い掛かった。  
エリィの首筋に喰らいつき、背中に手を回し全身を抱きしめると、尚も壊れたように動く彼女の下半身へ、思い切り突き立てた。  
 
「ひああんっ!」  
 
ごりっ、と最奥をえぐられ、エリィが一オクターブ高く鳴き、彼にしがみつく。  
ロイドの爆発した根幹が、マグマをのような欲情の塊を吐き出し、食い込んだ子宮口から、その内部に直接打ちつけた。  
熱い迸りをうけ、あながう術もなく、その場所はロイドを飲み干していく。  
 
「あっ…くうっ…!」  
「はっ…あ…なかで……でてるよぉ…」  
 
目を閉じ、彼に満たされていくのを感じながら、エリィはうっとりと打ち付けられる精を受け入れていた。  
彼女が絡ませた脚は、ぐいぐいとロイドをたぐりよせ、局部同士の接吻をさらに深くする。  
貫かれたエリィの秘めどころは、外観の穏やかさが嘘のように、その内部で最後の一滴まで搾り出さんばかりに、肉棒をしごき上げていた。  
 
「くっ…はぁっ…はぁっ…エリィッ…。」  
「…あっ…んむっ…。」  
 
ロイドが鎮まらない射精感に堪えきれず、エリィの唇を乱暴に奪う。  
容赦ない、それでも減衰を開始した射精を続けながら、彼女の口内を同時に犯した。  
 
「んむぷっ…くはぁっ!」  
「はうぅっ………ん……。」  
 
容量を超えた精液を受け膨らんだ彼女の子壷に、節操なく追加を注入しながら、長い絶頂は幕を引いていく。  
五度目にして最も長い法悦の余韻に浸り、ロイドは一日中走り続けたような疲労感と同時に、この上ない至福を感じていた。  
エリィもまた、愛しい人の子種が大事な場所に行き渡っていく幸福感に身を震わせ、じわじわと広がる彼の温もりが、鈍い痛みを忘れさせた。  
 
息をあらげながらも、ロイドはエリィにすっかり身を預けていたことに気付き、急いでひじをつく。  
 
「はぁっ…くっ…す、すぐどくから…。」  
「あっ…やあっ。」  
 
起こそうとした身体を、その背に回されたエリィの手が抱きとめた。  
 
「はなれちゃいや…。」  
「え、エリィ…。」  
「あなたの心臓の音、とても落ち着くの…おねがい、こうしてて…。」  
 
豊かな胸を押し当てられ、ロイドの身体から力が抜ける。  
完全に体重をかけない様に気をつけながら、彼女を抱きしめ、その首筋をついばんだ。  
 
「ふっ…あ…。」  
「ごめん、エリィ……。その、中に…。」  
 
くすっ、と彼女の微笑みが聞こえる。  
 
「考えなしにしたわけじゃないわ…。ちゃんと管理してるから、大丈夫よ。」  
「そ、そうか…。」  
「…つづき…待ってたんだから…。」  
 
かーっと顔を赤らめ、エリィが白状する。  
こんなに美しく、可愛く、心を逸らせる存在は、ロイドには他にまるで思い当たらなかった。  
改めて、彼女を無事に救い出すべく協力してくれた様々な人達、そして空の女神へと感謝をする。  
 
「まだ、夢みたい…あなたとこうして、ひとつになれたこと。」  
「俺もだ…。最近は特に、君がとても眩しくて、近づくのすら躊躇ってしまっていたから…。」  
「…も、もう、ロイドったら…。この先も、いったい何人がその無自覚な言葉に、だまされるのかしら。」  
 
照れながらも冷ややかな視線を送られ、ロイドが焦ったように取り繕う。  
 
「い、いや、ほんとに正直に言ってるだけだよ。」  
「…嬉しいけど、だからこそ不安だわ。前例も沢山あるし。」  
「またそうやって…俺がこんなに夢中になれるのは、君だからなんだ、エリィ…!」  
「ロ、ロイド…。」  
 
素直な告白に、エリィは毒気を抜かれ、巡る血に、下半身が悦び濡れるのを感じた。  
 
「好きだ、愛してるよ、エリィ。」  
「…ろいどぉ…。」  
 
たるん、と潤んだ目を緩ませ、甘えるように突き出されるエリィの唇を、ロイドが愛でる。  
 
「んちゅ…。」  
「はむっ…んっ…。」  
 
どれだけ思いを伝えても、どれだけ唇を重ねても、二人の想いは次から次へと生み出され、行き場を失い、血流に乗り全身を駆け巡った。  
窮屈そうに身体の中を暴れまわる感情に、身を擦り合わせ、お互いを感じあう。  
 
「んっ…エリィ…。」  
「はぁっ…ろいど…。」  
 
見つめあう二人も、未だ初々しく、熱い視線を交わした。  
 
「ふゃんっ…ロイドの…ぜんぜんおさまらないね…。」  
「す、すまない…」  
「…んーん、うれしいな…。わたしのなか、んっ…きもちいい?」  
 
小さくのの字を描くように、エリィが腰を揺する。  
 
「わった、タンマ、エリィっ…。」  
「やぁん…いったでしょ…つらいの、ぜんぶだしてって…。」  
 
これまで幾度となく、ロイドは窒息しそうな欲望の水面から顔を出すたびに、何度も押し返されていた。  
そしてまた再び、彼はその仕打ちを受ける。  
 
「あなたが、満足するまで…わたしを、犯して?」  
 
***  
 
けたたましい音が響く。  
顔をしかめ、ロイドがうめきながら、薄目を開いた。  
九十度傾いた景色を確認し、目を閉じると、それをぼんやりと頭の中で分析し終え、彼は飛び起き、あたりを見渡す。  
 
隅々まで整頓され、清潔に保たれた部屋は、窓から差し込む朝日に所々輝きを放っていた。  
自分の寝ているベッドの持ち主は既に不在で、隣に備え付けられた机の上で、目覚ましが喚いている。  
それを黙らせると、彼は下着を身に付けているのに気付いた。おそらく彼女が着せてくれたのだろう。  
移動し腰掛けると、そのまま起き上がった。  
 
テーブルの上に淹れたてのハーブティーと、書置きを見つける。  
 
『 一足先に本部へ行ってくるわ。ねぼうしちゃだめよ 』  
 
しめくくりに、キスマークが添えてあった。  
色っぽいピンクの口紅に、彼女の唇の感触を思い出し、昨晩の情事までもが一気に記憶に蘇り、ひとり赤面する。  
あの後、結局彼女の中に収めたまま、何度果てたのかも思い出せなかった。  
 
「エリィ…。」  
 
彼女の名をつぶやき、手紙を手にとると、そっとそのマークに口付ける。自分の行動にさらに顔を赤らめ、ロイドは身支度を始めた。  
上着を着ながらカレンダーを確認すると、前日の日付が、赤くハートで囲まれている。  
そしてその下に小さく、『L l o y d』と、美しい文字で綴られていた。  
 
(流石にこれは…普段は隠しておいてくれよ、エリィ。)  
 
ロイドの口から苦笑がもれる。  
いかに彼女が彼のことを想っているのかを、その痕跡から逐一思い知り、彼は心で何度も決心していたことを、改めて呟いた。  
 
「命ある限り、君を守り続けるよ…エリィ。」  
 
彼は書置きと共に置いてあった合鍵を握り締め、勢い良く部屋を飛び出していった。  
 
***  
 
彼女は携帯型の端末の上に手を滑らせ、データベースを照会していた。  
各所の導力ネットワークの状態を確認し、情報を取り入れると共に、その伝達が正常に行われているかを、チェックしていく。  
その傍らには、滅多に使うことのなかいヘッドフォンが置いてあった。  
 
「…ろいどぉ…。」  
 
ベッドの上から、キーアの寝言が聞こえた。珍しく寝坊をする彼女に、昨晩の気疲れが窺われる。  
少女は一瞬とめた手の動きを再開させ、夜中にふてぶてしく入ってきて、背中で丸くなっている存在に声をかけた。  
 
「…全部、知ってましたね?ツァイト。」  
 
返事が返ってこないのを受け、彼女は続ける。  
 
「現場に、あなたの仲間と思しき足跡が沢山のこっていました。有事の際は私たちの変わりに…。違いますか?」  
 
なおもだんまりを決め込まれ、ふう、とため息を漏らすと、少女は手を止め、時計に目をやった。  
その目の下は黒味を帯び、彼女が一睡もしていないことを物語る。  
 
(もうすぐ皆、起きてくる頃ですか。)  
 
端末を畳むと、エニグマを取り出し、キーホルダーにぶらさがるみっしぃに手を這わせる。  
 
(…ロイドさん…。)  
 
静かに目を伏せ、ティオは心で呟いた。  
 
特務支援課の長い一日は過ぎ去り、生まれ変わりを告げるように、窓の外を、陽が昇っていく。  
 
 
 
-End-  
 
 
 

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