「この子を放して欲しかったら、私の条件を聞きなさい。」  
 
「・・・・・言ってみなよ。」  
いまだに宙に浮かんで手足を組んだ姿勢を崩さず、ガチ姉は返事をした。  
 
「そうね、まずはそこのシロを解放しなさい。」  
「・・・・トロ、言われたとおりにしてやんな。」「ふわ〜い」  
 
トロが磔のシロを下ろしてゆく。  
シロは未だ意識を失ったままのようだ。  
 
「その子はこっちの側に寝かせなさい。」  
 
「・・・・で、今度はどうするんだい?」  
組んだ手足は崩さずに、ガチ姉は問いかけた。  
 
「あんた、この場はどうにかなるかも知んないけど、この後どうやって生き残るつもりだい?  
 そろそろ魔物たちも新しく生まれ始めている頃だし、出口の方にはじゅもんトカゲの巣もあんだよ?  
このダンジョンから逃げ出すことなんてできないぜ?」  
 
「私はわが主がここへ戻ってくるのを待つだけです。そうすればわが主が帰路を切り開いてくれます。  
 私は彼の指示に従うまでです。」  
 
レディは信念を貫く目で冷静に従者としての役目を全うしようとしていた。  
 
 
「ふ〜ん・・・」  
 
それを聞いたガチ姉はゆっくりと視線を落とした。  
 
 
 
「・・・・・ふふ・・・くくく・・・・あっはははは!!!」  
 
 
 
と、突然上を向いて高笑いを始めた。  
 
 
 
「なっ何がおかしいの!?」  
突然声高らかに笑いだしたガチ姉にレディは虚を突かれた。  
 
「うん?何がかって?くく・・  
お前のご主人とやらのクソ勇者殿は、もうここには戻ってこないぜ?」  
 
「!?どういうこと!?」  
レディが声を荒げる。  
 
「どうしたもこうしたも、あんたの大好きなご主人様はもう帰ってこないんだよ。  
 魔王退治だか何だかで乗り込んだつもりだろうけど、魔王の部屋に続く道には、破壊神様が大事に育てたしんりゅうがいるんだぜ?  
 
「しん・・りゅう・・?」  
 
「そ、しんりゅう。あいつは今までたくさんアホどもを食ってきた百戦錬磨の野郎だかんな。  
 あんたの勇者殿がいくらチートだからといっても、あいつと戦って生き残る確率は万に一つもないぜ?」  
 
 
しんりゅうとは、ダンジョンの中の生態系の頂点に君臨するドラゴン種の中でも最強の存在である。  
並居る数多の勇者たちを血祭りに上げ、その魔力と養分を取り込み続けたドラゴンからは、白く神々しい姿をした竜たちの王者が誕生する。  
全魔物の中でも随一の生命力と、計り知れない強さを誇る、まさにダンジョンのラスボスと言っていい存在だ。  
遠距離からの魔法や樽爆弾でも持ってこない限り、正面から彼らに挑む勇者には勝ち目などないだろう。  
ましてや単身で挑むなど無謀以外の何物でもない。  
 
それは、三賢者の1人であるカズヲとて例外ではない。  
つまり、単身このダンジョンに踏み込んだ時点でカズヲの死は確定していたということになる。  
 
 
「そ・・そんな・・認めない!!絶対にあるわけがない!!」  
 
「あんたの勇者さんがじゅもんトカゲたちと戦ってるのは見せてもらったけど、あの程度じゃ絶対にしんりゅうを倒すなんてできないぜ。  
 諦めな!あんたらの負けだ。」  
 
ガチ姉は確信をもって、カズヲの敗北を宣言した。  
 
「そんな・・」  
レディは、あろうことかしんりゅうを前に力尽きる主の姿を想像してしまった。  
 
主がいなくなったら、自分の存在意義はどうなるのであろう。  
 
そんな絶望感がレディを襲い、彼女は途方に暮れてしまった。  
そして、人質であるクロを抑える腕の力が緩んでしまったことにも気づけなかった。  
 
「スキあり!!」「ああっ!?」  
レディの動揺の隙をついて、捕らわれていたクロ不意打ちをして逃げ出す。  
動揺したところへの予想外の攻撃に、思わずレディは人質を逃がしてしまった。  
 
「遅いぞクロ」  
「ガチ姉ごめんね〜」ちゃっかりと舌をだすクロ。  
 
「さあ、これで形勢逆転だな。」  
 
主の敗北の現実を教えられ、さらにはその隙を突かれ人質すら失い、動揺を隠しきれないレディ。  
 
「まずはお仕置きといくか!」「キャハハハ!!やっとできるね、お・仕・置・き♪」  
 
「ひっ!」  
2人の小悪魔がぞっとするような腹黒い笑みを浮かべ、それに戦意喪失してしまったレディは素早く地中に逃げ込もうとする。  
 
「あっ!こらっ!!逃げないでよ!」「あぐっ、い、痛い!放して!!」  
 
「ガチ姉ぇ!こいつもう一回縛っちゃおうよ♪」  
「いいぜ!トロ、ちょっとこっち来な!」  
「ふえ?」  
 
トロを側に呼ぶと、ガチ姉は突然トロのローブを一気にめくり上げた。  
 
「ひゃわわ!?え?え?」  
 
「ちょっともらうぜ!」  
そういってガチ姉は、状況が飲み込めないトロの秘部に強引に指を突っ込み、かき回した。  
 
「えやあああ!!ガ、ガチ姉ぇ!?」  
 
ぐりゅぐりゅと膣内をかき回され、為すがままのトロはビクッと悶える。  
気が付けば、さりげなくトロの小さな乳首の方もこねくりまわし始めていた。  
 
「ぁ・・あふっ・・んあぁ・・」  
次第に白かったトロの顔が桜色に上気し、  
されるがままだった状態から、次第に腰をくねらせ始めるようになった。  
物欲しそうに小さく嬌声を上げるトロの唇をガチ姉が奪う。  
2人の少女が繰り広げる遊戯はなんとも耽美的な光景を醸し出していた。  
 
「そろそろかな?」  
そういってガチ姉は2本の指をトロの秘部にぐっと押しこんだ。  
 
「ひうっ!!」  
 
「よし!オッケーだな!これで・・・」  
そういってガチ姉がその指を一気に引き抜いた!  
「一丁上がりだぜ!!」「ひあああああああああっ!!!!」  
 
引き抜かれたガチ姉の指にくっついて、トロの秘部からフェロモンの糸が勢いよく引きずり出された。  
リリス類の愛液にはフェロモンの成分が多く含まれているため、このように採取することもできるのだ。  
 
「クロ!そいつをこっちに連れて来な!」  
 
クロに髪の毛をつかまれ抵抗できないレディは、それこそされるがままに両手をフェロモンの糸によって後ろ手に縛られてしまった。  
そして一方、ありったけのフェロモンを採られたトロは、シロの隣で同じようにぐったりとのびることになった。  
 
「くふふ、さて、さっきまで散々やりたい放題してもらったこのねーちゃんにはどんな罰がいいかな?」とガチ姉。  
 
「はいはーい!」  
隣の悪戯少女が無邪気な声を上げる。  
 
「こいつ、シロを色香でたぶらかしてた淫乱女だから、それにふさわしくイキ地獄がいいと思いまーす!」  
クロが少女の口から、少女らしからぬ提案を出した。『はらぐろおとめ』らしいといえば、らしいのだが。  
 
 

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