世界に平和はおとずれなかった。  
世界征服を成し遂げた、そこまでは良かったのだが  
破壊神はそこで終わるのを許さなかった。  
 
「破壊神様!…って  え”?」  
 
魔王の部屋にて  
 
つるはしは地面に置かれたような状態で  
地面をつつく事もなければ移動することもない。  
ただ転がっているだけの状態である。  
 
「は、破壊神さま?!ど、どうしたんですか?!  
破壊神様!?え・・・ねえちょっと、はk」  
 
返事がない、ただのつるはしのようだ。  
 
「ははーん、そうやって私を戸惑わせて楽しもうというワケですな!  
そうはいきませんぞ!」  
 
つるはしをつついたり触ったりして時間が過ぎた。  
触るのをやめ、その場に座り 佇んだ。  
「もしかして・・・5大陸クリアで飽きちゃったから口聞いてくれないんですか?」  
「5大陸もう一周するというのも楽しいと思いますぞ!」  
「・・・いや、私がしたいだけなんですけどね」  
「・・・魔王はさみしいですぞ、破壊神様。」  
泣くまいぞ、と魔王は思った。なぜなら自分は魔王だからだ。  
死んだのか、はたまた呼び寄せた呪文が解けたのかはまったく分からない。  
だが、今破壊神が動かないという事だけが魔王をさみしくさせた。  
 
魔王はつるはしを持ち上げた。  
さすがにこの地中に置きっぱなしにするのも良くないと思ったのだろうか。  
「重たいですね、さすが破壊神…様ッ!??」  
 
急激につるはしが重くなり、地面に落してしまった。  
その後黒い光が辺りを包みこむ。目を開けたと同時に  
女性が全裸で仰向けになって倒れているのを発見する。つるはしの姿は無い。  
 
急いで駆け寄り、抱え上げる。  
「まさか…破壊神様ですか?」  
こくりとうなずくが一言も話す様子はなく、  
魔王の顔や体などを観察するかのようにまじまじと見つめている。表情は読めない。  
「破壊神様の人・・・という事なんでしょうかね、これは  
 私も詳しくは知りませんが」  
「一言も話さないんですか?・・・・どこぞの主人公のようですな」  
「え、そ、そんな・・・ずっと見つめないでくださいよ  
 照れるじゃないですか、破壊神さ・・・んむtt」  
突然のキス。  
破壊神は魔王の首に腕を回し、しがみつく。  
耳元で、  ずっと こうしたかったの  
と聞こえた気がした。  
 
・・・それはただ、聞こえた気がしただけであった。  
まぎれもない魔王の幻聴であった。  
破壊神という禍々しい存在のお方が自分などに  
好意を寄せるなんてまず無いだろう有り得ないと思う自分、  
でもちょっと期待している、期待したい自分、  
そして今のこの現状。一瞬硬直するが  
すぐに理性を取り戻し、破壊神をひきはがす。  
「い、いかん、いかんですぞ!んな破廉恥な・・・!破壊神様、とりあえず  
 上着着てください、上着!」  
一糸纏わぬ破壊神の裸体に自分の上着を着せる。  
ブカブカしているものの、温かく着心地がよかったのか  
破壊神は手足をパタパタさせ嬉しそうにしている。  
見た目は若い娘、ひややかな見た目とウラハラに  
ときどき無邪気な行動、表情をする。  
「残酷さを兼ね備えた無邪気」と言っても良いかもしれない。  
また無口で、一言も喋る様子は見られなかった。  
一方の魔王はというと、破壊神の上着からチラチラと見える  
胸元や太もも、うなじ等につい視線がいってしまい、顔を抑え項垂れている。  
顔面を赤くして、ときどき指の隙間から破壊神を見、どんどん心拍数が上がっていく。  
(破壊神様・・・アナタと合体したい…いやでも・・・そんなこと  
を考えては・・・イケナイ!うわああああ)  
 
思考がグルグル回り出す。 その時。  
「いたな!」  
勇者ハジメが現れた。  
破壊神がす巻きにされたあたりで  
グルグル回っていた思考も止まり、一気に血の気が引く。  
服で勘違いしたのだろう。  
「よし、捕まえたぞ!」  
「え、ちょっと、何するんだ、うわぁt」  
 
「Σは、破壊神様ぁああ!!」  
 
普段であれば破壊神が地面を掘り、うまい具合に勇者を倒すわけだが  
今回は当本人が連れ去られてしまった。  
だが…今日の魔王は一味違う。  
「ここで私が行動に移さねば魔王の名が廃るってもんです!  
 待っててください、いま行きますぞ!!」  
 
魔王はハジメの行動習性をよく知っていた。  
なぜなら初めの頃、なかなか掘り方に慣れない破壊神のせいで  
何度も奴にす巻きにされたからだ。  
ただす巻きにされたらされっぱなしの魔王では無く、  
行動観察して「いざと言う時」に役立てようと学習しておいたのだった。  
来るであろう場所に先回りし、  
自分の持っている杖で地面を掘り、待ち伏せする作戦に出た。  
ニジリコケが数匹出たところで間引き、を繰り返し  
養分をためていくが、なかなか上手く集まらない。  
「(さすがにキツいですな…こんな作業を破壊神様は…)」  
さらに遠くから聞こえてくる足音が魔王の不安を駆り立てる。  
体力も限界に近付いてきた。  
「…ふぅ…これだけの養分があれば…!たのみましたぞ、ガジガジ虫!」  
 
ある程度養分が溜まった土を一気に掘りかえす。  
地面からガジガジ虫が3匹ほど現われ、  
ダンジョンを道沿いに這って行った。  
数分後その先で悲鳴が聞こえ、その音の先へと向かう。  
 
少し広めの場所につくと  
ホネとす巻きにされた破壊神の姿があった。  
「…殺ったか!  Σご無事ですか破壊神さm」  
 
上着が脱げかけて半裸に近く  
さらにその上からロープで無造作に縛られている、  
そんな破壊神の姿を見て欲情しない訳がなかった。  
 
「・・・・・」  
勇者に引きずりまわされた後にも関わらず  
表情に恐れや焦りといったものは無かった。  
あるとしたら、「少し不満」程度、  
体に巻き付けられた縄が体のラインを際立たせている。  
「・・・魔王」  
「ハ、ハイッ!」  
「解いてくれ。」  
すっ、と腕が伸びる。しなやかで、ひんやりとした腕だ。  
縄が擦れたせいか白い肌に痛々しく血がにじんでいる。  
言われるがままに、破壊神の体に巻き付いた縄を解いていく。  
胸元に食い込んでいる部分を解くと、程よい大きさの胸が  
やわらかく震え、触ってみたくなるのを抑えるのに必死になる。  
あまり器用でないせいか、なかなか解けない。  
「・・・まあうまく解けないにしても・・・あの時のガジガジ虫、  
魔王もやるときはやるんだな。素早い対応見直したぞ。」  
「それほどでもないですよ、一マス掘るにも大変でしたし」  
「・・・そのツエ…」  
ボロボロになった魔王の杖を見やる。土を掘るため犠牲になってしまった。  
「いいんですよ。破壊神様が無事ならばそれで良いのです」  
「・・・・」  
ふう、と息をつく。にしても疲れましたね、と言い終わろうと  
したその瞬間、破壊神が魔王を押し倒した。  
「・・・なっ?!破壊神様!?」  
「・・・楽しませて。・・・なんていうか、世界征服の他に」  
「・・・?」  
「世界ともっと別の、・・・魔王が欲しい・・・!」  
 
強引な形でのキス、押しつけるような形のものであったが、  
それは破壊神の緊張によるものだと察した魔王は  
破壊神の髪をすくように撫で、少しずつ舌を入れていった。  
やさしいキスに心を許したのか押し倒す姿勢から  
抱きしめる形になり、魔王の舌使いを一身に受ける。  
「・・・ぷはっ、・・・あの、破壊神様」  
「・・・何?」  
「もう我慢の限界なんです、愛しあいましょう!」  
「ちょっとまっ、・・・あっ・・・!」  
ひょいと押し倒されていた体制から押し倒す体制へ、  
解いた時に出た縄を破壊神の秘部にあてがい、上下に擦る。  
「どうです?キモチイイですか?」  
内心では、楽しいですか?と聞く。  
解けかかった縄が体と体の間で擦れ、それがまた刺激となっていく。  
あれだけポーカーフェイスだった破壊神が  
今となっては骨抜きで、とろんとした目をしている。  
「ふぁああっ、・・・ん、きもちいいけど切ない・・・」  
とろり、と愛液が伝う。もっと欲しそうにひくついているのを指で弄ぶ。  
「入れたいです。もう・・・いいですか?いいですよね?」  
「ん・・・魔王のソレ・・・」  
魔王の男根は、破壊神には入らないくらいいきり立っている。  
「本当なら舐めてもらってから…の方が興奮するんですが、  
はやく貴方と合体したいんです…!ええいっ」  
 
「・・・・ぁあああっ!!ふぁっ、あ、ま、おうっ、キツ、い!」  
水音と体のぶつかる音、艶かしい声が辺りに響く。  
「くふっ・・・ああ、破壊神様は締め付けがいいですな・・・・・んっ、っ」  
「・あっ・・・ん・・魔王は・・・・気持ちいの・・・っ?」  
こくりとうなづくと、破壊神は「うれしい」と呟いた。  
それが魔王に拍車をかける要因となり、勢いを上げさせた。  
ピストン運動に加え、首筋に舌を這わせたり、乳首を摘み、吸う。  
「あっ、ぁああん、ふぁああっ、もう・・・・・ぁあああっ!」  
「破壊神様・・・ッ、、中に、中に出しますぞ!・・・・・うっ」  
 
そのまま二人はダンジョン内で眠りに入った。  
大きな上着を布団変わりにして  
寒い分は二人の体温でどうにかする形で、  
コレから後の事は明日考えることにした。  
 
「・・・破壊神様起きてます?」  
「・・・ん?」  
「5大陸を、破壊神様ともう一周したいのです。  
また一緒に世界征服したら、きっと楽しいですぞ!」  
「・・・魔王・・・。」  
破壊神が何か言いたそうにうつむいた。あのね、と一言つぶやいた後、  
言うのが恥ずかしいのか目線を空している。  
「言ってくれなきゃ分かりませんよ。」  
魔王は破壊神の顔をのぞき込むと、  
破壊神はそれに合わせて相手の目を見、口を開いた。  
「・・・次はキャッスル挑戦してみる。」  
「・・・ワー!破壊神様がやる気になった!」  
「お前がす巻きにされないように頑張るよ。」  
「そう言ってくれると凄く嬉しいですなー。早く取り戻したいものです。」  
破壊神が魔王の手を握る。  
「でも・・・。」  
「でも?」  
「その前に・・・・・もいっかい、しよ?///」  
「いいんですか?・・・もう・・・・ふふふ、どうなっても知りませんぞ?」  
「次は・・・次はちゃんと城を取り戻せるよう・・・ふぁっ、やめっ・・・・」  
後ろからやんわりと胸を揉みしだく。  
「やめて、じゃありません、イイくせに。じっとりと綿密に愛させてもらいます」  
後ろから、耳元へ、低い声で囁く。  
「あっ、あっ、好き・・・魔王っ、好きっ・・・はっ・・・・んんっ・・・」  
「私も大好きですぞ、破壊神様、もっと鳴いて下さい、私のために」  
 
 
この後破壊神がキャッスルを攻略できたかどうかは謎である。  
 
 

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