「う〜ん」
眠りから覚めると、視界に入るのは知らない、天井。
見慣れた景色より狭く、酷く眩しい。
まだハッキリとしない頭を乱暴に振り、上体を起こす。
「ゆ、すけ?えらい早起きじゃない。」
動く気配に、隣に寝ていた人物も起き上がる。
―!?どうしてこの女がここにいる?しかも―
起き上がったのは、一糸纏わぬ女。
知った顔。話した事はない。
親しい戦友の、女。
「け、いこ?」
まて。待て待て。おれは誰だ。
俺は幽助じゃあない。
立ち上がり、歩き出す。
いつもより目線が高いのは気のせいか?
狭い部屋の中に、小さなバスルームがあった。
壁についている鏡を見る。
躯のパンチを顔面に食らったような衝撃を感じた。
なんだ?このしまりの無い顔は。俺の顔はもっと整っているはず。
あれだけ苦労して植えつけた邪眼も、跡形も無い。
ショックで鏡の前で固まっていると。
「ゆうすけぇ。おはようも言ってくれないの?」
背中に柔らかな感触。
というか。この女、こんなに甘ったるい感じだったか?
「待て、けい、こ。俺は――」
「なによ?」
女の手が、下へと滑る。まて、ソコを触るな。
「ふふっ。ゆーすけの、えっち。」
なんて事だ。俺は飛影だったはず。
なんで、どうして幽助の身体に憑依(?)してしまったのか!?