「ん・・・」
鳥のさえずりで、螢子の瞼がゆっくりと開いた。
隣には、いつもは上げている前髪がさらさらと額や頬をくすぐり、幼いころと変わらない寝顔をした幼なじみがいる。
こんなに近くにいるのに、明日いなくなるかもしれない
この人はきっと、戦わずにはいられない
ずっと私の腕のなかで眠っていて欲しいのに。
きゅん、と音がした気がした・・・せつなくて、胸が締め付けられて。
なんで他の人じゃだめなんだろう、なんでこんなに好きなんだろう。
そう思いつつ、幽介の睫毛をくすぐった。
「う〜、ん。けい、こ・・・」
!!
何の夢をみてるんだろう?