ワシの名前は痴皇。元・奴隷商人じゃ。
現在はなんの因果か娘・躯の植木鉢なんぞやらされておる。
躯は娘であると同時にワシの玩具奴隷でもあった。
あの頃はたいそう美しかった。
今もなかなか…あの腰つきはたまらんのう。ひひひ。
酸なんぞ被りよって、醜くなってしもうたとあっさり捨てたんだが…
こんなに美しく成長するのだったら、あの時捨てるんじゃなかったわい。
植木鉢にされていなければ、今すぐにでも押し倒してやりたいのう。
まぁ妖力の差は歴然としておるが、なんといってもワシは躯の“父親”じゃ!
また前の時のように偽の記憶を刷り込ませれば、
言うとおりになりそうだが…
それにしても、あのチビスケめ…まったく、余計な事をしよって…
ワシがこんな目にあっておるのも、全てあのチビのせいではないか…
げげ!チビスケがワシの事を睨んでおる!!?!
あわわわわ、ち、近づくなぁぁぁっ!!
おぉ!そうだっ、ち…飛影とやら、ワシと手を組まんか!?
お前、躯に惚れとるんだろう!?
先にヤラせてやるぞ?なんなら女の落とし方を教え…
「ドスッ」
うぎゃああああ!!!
これまで長年に渡り奴隷商人という職を生業とし、
欲望の赴くままに女達を慰み者としたばかりか、
実の娘までも毒牙にかけた男・痴皇。
ヒトモドキに寄生され「鉢男」として生まれ変わった時、
過去の悪行を悔い改め、
一観葉植物として人の心を癒せる事が出来るのか?