ああ、なんてことなの。
倉橋さんちの数子さんともあろうものが、
こんな気分になるなんてー!!!
お陰で全然っ寝られないじゃないよ!
こんな気分ったら、アレよ、アレ。Hなことよ。
わかってよね。
夜がこんなにムズムズする瞬間だなんて、
保健の教科書になんか載ってなかったじゃないよ。
ああ!それもこれも、私の敬愛する譲さんが
憎っくき清香なんかと結婚してしまったからだわ!
そーでなかったら、今頃あたしは譲さんの腕の中…。
幸せの絶頂にいたはずなのに!くっそー!
ああ、寝不足頭での法学の授業なんてかったるいなー。
余計な妄想で家族法どころじゃないっつーの。
まったく、
譲さんのようなパーフェクトな大人の男性を知らない
ア−パーギャルどもは勉のような
ツラだけで頭の悪りぃ男ひっかけて
ヒィヒィいってんだろうな〜。ばーか。
なんて強がり言ってしまうけど、
内心うらやましかったりして…いかんいかん!
あたしだって捕まえようと思えば男なんていくらでもよ!
でも、譲さんが離婚なさった時に男がいたら面倒でしょ。
だから、彼氏なんかつくらないのよ。ふん。
でもなー。
夜寝られないのよ、特に最近。
これって、発情期ってことか!?
こんなことなら、譲さんのお部屋に忍び込んで…
清香さえいなければ!!!!
このままじゃ日常生活にも支障が。
かといって、勉なんか家族みたいで今さらだし、
勉とやっちゃったら夏弓のこともあるし、
それこそ、この雑居生活に支障があるしな。
「委員長、起きてる?」夏弓の声だ。「起きてるわよ」
「山内さんが差し入れ持ってきてくれたよ。」
鉄馬が?
こんな時間に来るなんてめずらしいわね。
ま、どーせ勉目当てに決まってるんだから、あのくされホモ。
「やあ、数子ちゃん、しばらく来れなかったけど、調子どう?」
調子どう?だって!?最悪に決まってるじゃない。
「ふん、相変わらずお気楽なんだから、ホモっていいわね〜。」
「どうしたんだよ、数子ちゃん。
今日はえらい御機嫌斜めじゃないか?
譲氏のことでまたなんかあったわけ?」
「ええ、そうよ!あたしがこんな辛い目にあってるのだって
あんたがさっさと譲さんに手をださなかったからじゃない!
このくされホモ!!」
「だって、あの清香って女がいるんじゃ…。
俺だって、先生のことじゃえらく傷ついてるんだからな。
だけど、今夜はどうしたんだよ、数子ちゃん変だぞ。」
「ええ、そうよ、20歳の乙女は大変なのよ。」
まったく、ホモなんかにあたしの気持ちなんてわからないわよ!
実はあたしもHがしてみたい、だなんて、
口が裂けたってこいつには言えないわっ!
鉄馬ソファに腰掛け煙草をくゆらせつつ、
ムカムカしているあたしをじーっと眺めていたかと思うと、
「なにイラついてんだ?数子ちゃん、好きな男でもできたか?」
な、なんてこと言うのよ
「なに言ってるのよ、あたしは譲さんただ一人が…」と
言いかけた私のそばに鉄馬はさりげなく座り、
「どうした?目が潤んでるぞ。恋する女って感じだ。
とっても色っぽいよ」
と言い、悪戯っぽい目であたしを覗き込んでいる。
「な、なんてことゆーのよ、あ、あたしは」と息巻いたが
あとが続かない。
「相手は誰かな?そいつのことが気になって
夜も眠れないって感じだぜ。」と、ますます嫌味を言う。
「ふん、所詮ころびホモに乙女の気持ちなんてわからないわよ」
と言い、
あたしは書斎の鉄馬から逃れるようにして寝室へ逃げた。
ホモのくせにカンだけはいいんだから。
「数子ちゃん、入るぞ」と言って鉄馬があたしの寝室に
入って来た。
「なによ、先輩づらして、あたしにアドバイスでも?」
鉄馬に心中を見すかされた感じで、ふてくされたあたしは
入ってきた鉄馬に背を向けた。
「なんだよ、数子ちゃん、俺がせっかく心配してるのに。」
「ホモに話して解決すりゃ誰も苦労しないわよ」
ますます、イライラ、ムカムカしてきた。
こんな姿、譲さんに見せられないわ。
と、一人ぷりぷりしてると
急に鉄馬が後ろから抱き着いて来た!!
「な、なにするのよ!!」
「数子ちゃん、男が欲しいんだろ?」あたりだ。
「な、バカいわないでよ!あ、あたしは…」
倉橋さんちの数子さんともあろうものが…恥ずかしい!
「譲氏が万が一離婚するとしても、いつになるかだよな。
それまで数子ちゃんは乙女ぶりっこ続けるつもりか?」
ホモのくせに、女の気持ちなんか、それどころか
ホモにHの心配なんかされるなんて世も末だわ!
「御心配なく。あたしはそんじょそこらのギャルとは
違うんですもの。あたしのお相手は譲さんただお一人…」
「数子ちゃん、もう言うな」と次の瞬間鉄馬はあたしの
唇を塞いだ。「!!!」
「数子ちゃん、淋しいんだろ。」だめだ見透かされてる。
「そうよ、あたしだって人並みに抱かれたいって思うわよ!!」
そう言った瞬間、鉄馬はあたしを抱きかかえ、
そのままベッドに横たえた。
あたしは鉄馬にどう顔向けていいのかわからず、
真っ赤になって寝かされるままにいたら、
「まったく、数子ちゃんはそうゆうことを
絶対誰にも相談しないもんなあ。
それじゃイライラして体に悪いぜ。」と言い、
真っ赤になってるあたしに顔を近付けて来て、
「俺以外にアテがあるならいいけど…」と意地悪な顔で
あたしを見つめている。
いつものあたしなら、このくされホモ!と言って
突き飛ばしてるとこだけど、それが今夜は何も言えない。
だけど、こいつはホモなんだぞ!と唇を噛み締めていたら
鉄馬の奴、あ、あたしのスカートに手を入れて
あろうことかあたしの下着に、下着の中に手を、指を…!!
「数子ちゃん、濡れてるぞ」
「な、!!」はっきり言われて恥ずかしくて言葉がでない。
なんですって!!このあたしが鉄馬相手に!?ぎえー!
「俺なんかに興奮してくれたってわけか」と言ったかと思うと
顔を近付けてきて、あたしの唇をふさいだ。
あたしは恥ずかしいのと悔しいので
「な、なによホモのくせに!
女なんか相手にしちゃマズイんじゃないのっ?」
と言って、顔をそむけた。
鉄馬はくすくすと笑って、
「数子ちゃんは俺にとって女の部類に入らないしな」と言い
あたしの背中に手をまわし、ワンピースのファスナーを
一気に下げた。
あたしはとゆーと、鉄馬の意外な行動にあっけにとられた
とゆうか、こんなふうに服を脱がされるのに緊張しちゃって
手も足も動かない。
鉄馬はブラジャーとパンティーだけになったあたしを見て
「数子ちゃんも色っぽいんだな」と言い、あたしの
腹部に口付けをした。
そして緊張して固まってるあたしの頬にキスをして
「数子ちゃん、大声だしてもいいぜ」
なんて言ってウィンクをした。
あたしは恥ずかしくて何も言えず、ただされるがままでいた。
ブラジャーは外され、鉄馬はさりげなく乳房に手をかけた。
あたしが「うっ」と悶えた瞬間、
乳房の先に冷たい刺激を感じた。思わず「ひゃっ」と声を上げた
もうなにがどうなってるのか考えられなくなっていた。
いつのまにか鉄馬も服を脱いでいた。
乳首を舐められて、興奮してしまったのか朦朧としていたけど、
ぼんやりと見えた鉄馬の裸の上半身は以外とがっしりしてた。
鉄馬はあたしのパンティーを脱ぎさり、あろうことか
あたしの両足を開いて、指であたしの入り口をまさぐりだした。
「茂みの奥にはバラの蕾があるんだよ、数子ちゃん」
なんて言いながら、秘部の周りを指でなぞる。
びちゃびちゃと淫らな音が聞こえてきた。あ、もうだめだ…。
恥ずかしくて、でも体がいうこときかない、出ちゃうよ…
鉄馬が茂みの奥の蕾を指で摘んだ。「あっ!!!」
あたしは息があがって何も言えない。
鉄馬はそのぬるりとした舌で蕾を舐めた。
「数子ちゃん美味しいよ」
やめて、そんなこと言うの。恥ずかしいよー。
と思いつつ、あたしは興奮の絶頂。もう気絶せんばかり。
「数子ちゃん、怪我しないようにするからね」と言い、
鉄馬はその奥に指を入れた。
怪我しないように、ですって!?でももう十分痛いわよ!
鉄馬があたしの中で指を動かす。
あたしは何がなんだかわかんないのと、痛いので思わず
「て、鉄馬、痛いよっ」と小さく叫んだ。
「ごめん、もう大丈夫だから」と言ったかと思ったら
次の瞬間もっと大きいのがあたしの体の中に入ってきた。
「あんっ…!!」痛いのと、なんとも言えない感覚に
あたしは顔を歪めながら、目を開けた。
焦点が定まらない。そのうち朦朧としてきた。
鉄馬はあたしに覆いかぶさって、あたしの耳元で
「数子ちゃん…」と言い、耳を舐めた。
あたしは体が完全に弛緩して、
なにもかも我慢できなくなっていた。
鉄馬は背中にしがみついていたあたしの腕をもちあげて、
脇を舐めた。「ひゃっ、いやっ」
脇から一直線に乳首まで、やわらかな鉄馬の舌で舐められた。
あたしは、完全な悦楽に酔いしれていた。
「うっ、か、数子ちゃんっ、」
鉄馬が顔をしかめている。
自分でもどうしたものか、気がつかないまま
腹部に感じる太いモノをきゅーっと締め付けてしまったらしい。
あたしも返事もできないくらい、
意識が朦朧としていて、なにが起こったのかわからなかったが、
しばらくすると、ぬるっとした感じがして、
鉄馬があたしから離れて、あたしの横へ倒れこんだ。
あたしは全身から力が抜けて呆然としていた。
息がまだあがっている。
隣にうつ伏せになっている鉄馬もだった。
しばらくすると、
鉄馬がむくっと起き上がり、あたしの顔を上から覗いて、
「数子ちゃん、譲氏には内緒にしておくよ」
あたしはまだ意識が朦朧としていて、返事もできない。
「品行方正、成績優秀、家事万端、完璧な数子ちゃんがこんなに
よく濡れる子だんて知ったら飛んでくるかもな。」
と言って鉄馬は悪戯っぽく笑った。
あたしは、羞恥心でいっぱいだったけど、
なぜか鉄馬に肘鉄をくらわせる気もおこらず、
うっとりと鉄馬の胸のあたりを見つめていた。
「鉄馬…」「ん?なんだ数子ちゃん」
ありがと、なんて口が裂けたって言えないけど、
なんだか口元が弛んでしまうあたしだった。
(終)