「ん……んちゅ……んぅ」  
くちゅくちゅと僕と忍の唾液が絡み、吸い合う音が部屋に響く。  
ちら、と目を開けると忍の恍惚の表情が写る。  
多分僕も似たような顔をしていることだろう。  
僕は椅子に座っているので立っている忍とほぼ目線が一緒だった。  
互いに相手の肩に手を乗せていたが僕は再び目を閉じて忍の後頭部に手を回し、より強く唇を押し付ける。  
忍も僕の首に腕を回して舌を口内に突き出してきたので、それをねっぷりとしゃぶった。  
舌が絡み合い、快感で頭がじんじんと痺れてくる。  
「んうっ」  
僕の身体が跳ねた。  
忍の手がズボン越しに僕の股間に触れたのだ。  
思わず唇を離す。  
「苦しそうじゃな、今解放してやるぞ」  
くふふ、と笑いながら忍は僕のベルトに手をかけ、ズボンのチャックを下ろしていく。  
やがてびんと外気に晒された肉棒が忍の小さな両手にきゅっと包まれる。  
その手の暖かさと柔らかさに声が出そうになったが、その前に僕の口は忍の唇によって塞がれた。  
そのまま口内に舌が侵入し、舐め尽くされる。  
下半身は忍の手により様々な形で刺激された。  
亀頭が手の平に押し付けられる。  
カリ首が指の腹で擦られる。  
竿が指で作った輪っかにしごかれる。  
陰嚢がやわやわと手の平と指全部で揉まれる。  
僕はどんどん高みへと登っていく。  
だけど。  
忍のゆっくりとした動きは射精に到るには物足りなかった。  
思わず腰を揺すってしまうが、すっと忍は身体を離してしまう。  
「あ……」  
「そんな顔をするな、ちゃんとしてやるわい」  
にやにやしながらそう言うと忍はワンピースの裾から中に手を入れる。  
そしてするすると下着を脱いだ。  
それを僕の目の前で広げて見せつけたかと思うとそのまま肉棒を包み込む。  
「うっ!」  
ごしごしと柔らかい布地にしごかれ、僕は呻き声を洩らした。  
「ほれほれ、いってしまえ。儂の下着に出してしまえ」  
 
今度の忍の手の動きは明らかに射精へと導いていた。  
僕はあっという間に登り詰めてしまう。  
「あっ! 出る、出るよ! 忍の下着に、出すよ!」  
手の動きに合わせて僕も腰を振る。  
限界だった。  
「あっ、あっ、あ……あ……うああっ!」  
忍の手の中で下着ごと僕の肉棒が震えた。  
びゅるっ、と精液が尿道を駆け抜け、鈴口から噴射される。  
「あっ……あっ……あ……っ」  
僕はだらしなく声をあげ、忍の下着を白く汚していった。  
すべてを出し切って余韻に浸っていると、忍が口で後始末をしてくれる。  
頭を撫でてやると嬉しそうな表情をして影の中に消えていった。  
 
 
あれ、そういえばあの汚れた下着はどうしたんだろう?  
 
 

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