で、夜である。吸血鬼の時間だ。僕はなりそこないなので別に僕の時間ではない。  
 さてさて、明日に備えて早く眠  
「兄ちゃん」  
 ドアが開いてしまった。パジャマ姿の火憐ちゃんである。  
「ど、どうした? 兄ちゃんはもう寝るぞ」  
 体を浅く抱いて、上目遣いに……あくまでも上目遣いにこちらを見る火憐ちゃんは  
夜の闇と相まって、こう……非常にぐっと来るものがある。しかもパジャマ。  
 なんとなく見つめているとやばい感じがするので目をそらしたが、火隣ちゃんのほうは  
待ってはくれないようだった。らしくもなく、とてとてと歩み寄ってきて、  
「兄ちゃん!」  
 ぱふ、と抱きついてきた。うわあかわいい。  
「兄ちゃんに……されてから、あたし、変なんだよ」  
 背中に回された両手が僕のパジャマをつかむ。  
「あー……悪かった。今後はこういうことはしないように、」  
 背中に痛みがはしる。火憐ちゃん爪立ってる爪立ってる。  
「やだ。兄ちゃんにまたしてもらいたくて、変になるの」  
 人は一日でどこまで可愛くなれるかの選手権があったら、今の火憐ちゃんは余裕で出場決定である。  
シードも付くかもしれない。  
「い、いやでもな、僕たちはあれだ、その、若い男女……のまえに、やりたい盛り……じゃなくて、  
 惹かれあう雄と雌……いやいや兄妹、そう兄妹なんだぞ!?」  
 やばい。一瞬で流されそうになった。今すぐに火憐ちゃんを突き飛ばさないと取り返しの付かないことに  
なりそうだ。この僕に可愛い妹を突き飛ばせるはずが無いじゃないか!  
 それ以前の問題として、ゼロ距離だからもう突き飛ばすというアクションが不可能であることを追記しておこう。  
「あ、ホラ、アレ、火憐ちゃん彼氏いただろ?」  
「兄ちゃんは別だもん」  
 だもん。だもんですってよ。  
 ヤクイ。僕の中の何かが目覚めようとしている……  
「ね、兄ちゃん。しようよう。ねーえー」  
 声音が甘ったるい。めっちゃめちゃ媚び媚びです。胸は柔らかいし甘いにおいはするし、手のひらから尻の  
みずみずしい弾力が伝わってきてもう散々ですよ。謝罪と賠償を要求するニダ!  
「んふぅっ」  
 きゅうっ、っと体をちぢこませて、背伸びする火憐ちゃん。どうしたのかなあ。指先が尻の谷間にもぐりこんで  
湿り気を感じる。こりこりするのは火憐ちゃんのこう……括約筋だろう。  
 両手のひらに完全にすっぽりと収まってしまう尻肉を、ぐいと外に開いてみる。火憐ちゃんの両腕に力がこもり、  
僕の下腹部に擦り付けるようにおなかをぐいぐい押し付けてくる。  
「兄ちゃん、にいちゃぁん」  
 上気した頬と潤んだ瞳。  
 やばい。ガハラさんよりやばい。何が? とか考えてはいけない。  
「火憐ちゃん……」  
 こんなことはやめさせなければならない。兄として。というわけで火憐ちゃんを黙らせるために人差し指を  
顔の前に持っていって、あ、火憐ちゃんの唇すげーぷにぷにする。めっちゃ気持ちいい。  
押すだけじゃなくて触るか触らないかのところをスーッとなでてやると、びくんびくんと反応してくれるのも楽しい。  
「兄ちゃん……ん……」  
 目を閉じて顔を上に上げてきた。どうやら指では火憐ちゃんを黙らせることは出来ないようだ。これはもう  
唇を持って唇を封印するしかない。うん、そうしよう。  
 口付ける前に舌でよく味わう。きゅっと緊張した火憐ちゃんの唇の硬さを確かめるように、満遍なく舌でまさぐ  
る。  
唇全体が唾液でべったべたになってくると火憐ちゃんも緊張がほぐれてきて、僕に舌を絡めるようになった。  
 見事に黙らせることに成功したな。でも自発的に黙ってるだけだし、ちゃんと口をふさがなくては……  
というわけで火憐ちゃんを強く抱き寄せ、唇を重ねる。舌が動いてしゃべったりしないように、精一杯伸ばして  
絡みつかせる。火憐ちゃんも従順に、僕に抱きついて火憐ちゃんを黙らせるのに協力してくれた。  
 そのまま5分はやっていただろうか。そろそろ息苦しくなって口を離すと、火憐ちゃんは口を半開きにしたまま  
目の焦点が合ってないみたいだった。  
 これはいけない。酸欠症状だ。ほうっておくとテムレイならぬカレンエンジンを作り出してしまう。  
 ベッドで介抱しよう。  
 僕は火憐ちゃんを再度キスで黙らせると、風呂場へ向かった。性格には脱衣所のバスタオルを取りに行った。  
介抱にバスタオルは必須なのだ。何枚かとって、そそくさと出る。完璧に足音を消して階段を上がると、  
火憐ちゃんは立って待っていた。全裸で。  
 無言で近づいて、もう一度キス。重ねたバスタオルの上に腰掛けるようにベッドに押し倒し、  
「火憐ちゃん、もう乳首こんなにして……我慢できなかったの?」  
 とりあえず吸った。  
「はひぃいいん!」  
 それだけで火憐ちゃんは背をのけぞらせてしまう。これはいかん。  
 上半身を抱き起こして、普通にベッドに座った体制になった火憐ちゃんを後ろから抱きしめる。  
この体勢なら火憐ちゃんの唇をふさぎつつ両手を自由にすることが出来るというわけだ。  
 早速顔を上に向けさせ、強く唇を吸う。火憐ちゃんも、ちゅ、ちゅ、と吸い返してくれて、これで固定された。  
まずは乳からだ。ごくやさしいタッチで乳首周辺を執拗に撫で回す。だんだん火憐ちゃんの痙攣が激しくなって、  
乳輪のふちまで来た時には乳首に触らないように加減するのが大変だった。  
「火憐ちゃん、乳首いじって欲しいの?」  
 火憐ちゃんの意思を尊重してあげることにすると、  
「うんっ、いじって、にいちゃ、いじってぇ」  
 めろめろになりつつも可愛くおねだりしてくれた。ご褒美にそのぷにっぷにの唇を味わってやることにしよう。  
上下の唇を順番に吸って、口の中でもみくちゃにする。火憐ちゃんの体はだんだん重く、僕に体重を預けるように  
なってきている。  
 そろそろお望みどおり乳首をいじってやるとするか。  
 火憐ちゃんのそれは本当のさくらんぼのようにみずみずしく、赤い。しっとりと汗でぬれた胸をもみながら、  
じわじわと乳首に人差し指の腹が近づいていく。  
 唇を離し、軽くキスしてから、今度は耳を攻めることにした。火憐ちゃんの可愛い声を聞きたいからだ。  
 ついに、到達する。  
「ふああっ」  
 
 触れただけで、体中が震える。ぴとりと指をくっつけたまま、刺激の少ないように動かさない。  
「気持ちいい?」  
 火憐ちゃんは首を縦にぶんぶん振って、  
「もっと、もっと、してえ」  
 うーんかわいい。よーし兄ちゃんもっとやっちゃうぞー。  
「ねえ火憐ちゃん、今どんな風に気持ちいいか説明してよ」  
 じわり、と指を動かす。吸い付いた乳首が動かない程度に。  
「にいちゃんの、指が、あたしのっ、乳首に触ってて、あっ、ぞくぞくっ、して、気持ちいいの!  
 やぁだ、も、っと、動かしてよぉ!」  
 じたじたもがきながら乳首の位置をずらそうとするが、がっちりと火憐ちゃんの体をホールドして離さない。  
すでに何度も絶頂している火憐ちゃんの体は言うことを聞いてくれないようだ。  
「んー。火憐ちゃん、可愛くおねだりしてみてよ」  
「乳首、ぴんぴんでもうおかしくなりそうなのぉ! にいちゃぁん、何でもするからあ、  
 兄ちゃんのお嫁さんになったげるからぁ、何でもしていいからぁ!」  
 間髪居れずに言い出した。 これはかなりピクピクくるな。  
「兄ちゃんのこと、大好きだから、いっぱい、全部、してぇ!」  
 僕は火憐にキスをした。  
 親指と人差し指で乳首をはさんで、こりこりと押しつぶし、こねくり回す。  
 片方にはぎりりと、苦痛を与えるほどに強くつねって引っ張り、もう片方は触れるか触れないかの  
微妙な刺激を与える。  
 刺激を交代して繰り返していくと、火憐ちゃんの乳首はぷっくりと膨れ上がって、胸の頂点にさらに  
いやらしく自己主張していた。  
 クリトリスのようにそれをしごきたて、何度も絶頂する火憐ちゃんの痙攣を体中で味わう。  
 ふ、と胸から手を離す。絶頂の余韻に浸る火憐ちゃんは、黙って僕にもたれかかっていた。  
 僕は両手を火憐ちゃんの下腹部に這わせ、あっという間に火憐ちゃんの大事な部分へと到達する。  
ぬるりと、湿るというよりはぬかるんだそこには、粘ついた白い液体がわだかまっていた。  
「うわ……すごいな。本気汁って言うんだよこれ。火憐ちゃん本気で感じてるんだ」  
 指ですくって眼前に掲げると、プルプルと震えてたれ落ちない。躊躇なく口に含んだ。塩味だった。  
「やぁ……恥ずかしいよ兄ちゃん」  
「火隣ちゃんの味がする」  
 真っ赤になってうつむく火憐ちゃんの耳にキスをして、僕はいよいよ火憐ちゃんを攻め始めた。  
もうとろとろになっているそこは、僕の指をあっさり受け入れる。  
「すごいな……指一本でもうキツキツだよ。こんなにグチョグチョなのに」  
 もう片方の手でクリトリスの皮をむいて、押しつぶすようにこねる。  
「〜〜〜〜〜〜〜ッ!」  
 強すぎる刺激に、火憐ちゃんがひときわ強くはねる。同時に股間から液体がほとばしった。  
音がするんじゃないかと思うくらいの勢いで、火憐ちゃんが潮を吹く。  
 さらに続けて、指を深く挿入し、クリトリスを裏側から刺激するように指を曲げ、かき回す。  
「っが、あぁあああ、お゛あああああああっ!」  
 激しすぎる刺激に、殆ど白目をむいてのけぞる火憐ちゃんを抱きしめながら、僕は執拗に、思い切り、  
火憐ちゃんに快楽を叩き込んだ。  
 
 
 そのまま七回ほど絶頂させて、ようやく火憐ちゃんは失神した。  
「ふう……あぶないあぶない。妹と一線を越えるなんて出来ないもんな」  
 ゆっくりと口をあけさせて、火憐ちゃんの口の中を蹂躙する。ずっと痴態を見せ付けられて、僕も限界が  
近かった。喉奥で亀頭をキュっと締め付けられる感覚に逆らわず、喉の奥に射精する。  
 寝てはいても火憐ちゃんは、ちゅうちゅうと僕のものに吸い付いて、精液を飲み干してくれた。  
 火憐ちゃんの股間をぬぐい、ぐしょぐしょになったバスタオルを回収する。パンツとパジャマを着せて、  
お姫様抱っこで部屋へ連れて行った。  
 
 扉はかすかに開いていたから、両手がふさがっていても苦労はしなかった。  
 
 

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