まだ戦場ヶ原がデレデレになる前。  
貝木とのことがあった翌日の会話。  
まだ戦場ヶ原がツンデレからデレデレに変化する一歩前の話。  
 
「愛のままに我がままに私はあなただけを傷つけるわ」  
「傷つけるなよ! お互いを守るって誓っただろ!?」  
「嘘よ。私が阿良々木くんを傷つけるわけないじゃない」  
「いつも傷つけられてる気がするけど…」  
「阿良々木くんが私を傷つけるのよ」  
「そんなことするわけないだろ!」  
「昨日、初めてした時、私は血と涙を流したわ」  
「それはっ……」  
何て言って欲しいんだよ!!  
恥ずかしいだろ!  
「それから何度も私を弄んだくせに。その口はどんな言葉を使って言い訳するのかしらね」  
「弄んでなんかないぞ!」  
「私が『イヤっ、やめてっ!』って言ってもやめてくれないどころか余計に攻められたのを克明に覚えているわ」  
「それはお前が…気持ち良さそうだったから……」  
「そうね。確かに気持ちよかった。認めましょう。だけど『やめて』って言ったらやめてほしいわね」  
「その後僕に抱き締ついて寝るまでキスし続けたのはお前だぞ」  
「何か悪い?」  
開き直ったよ!  
「そういえば阿良々木くんって自分のことを僕って言うわよね」  
「ああ、そうだけど」  
「あなたはやっぱり変態ね。自分のことを私の僕だなんていつも色々な場所で言いふらしてるのね」  
「あれは『ぼく』って読むんだよ! 『しもべ』って読むな!」  
「あら違うの? だって阿良々木くんは私のモノなんでしょ?」  
「まあそうだけどさ、ぼくとしもべは全然意味が違う!」  
「あっ、イタッ」  
「いきなり話を変えたな。どうした?」  
「何が?」  
「今、イタイって」  
「阿良々木くん、そんなに私と一緒に居たいの? それこそしもべのように付き従いたいわけね」  
「んなわけがあるか!」  
「それともあなたは変態だけじゃなくてイタイ人間だったの?」  
「お前がイタイって言い出したんだろ! さっきのは僕を貶めるためのフリだったのか!?」  
「自分のことを卑下することないわよ。ミジンコ並みの自信なら持っていいと思うわ」  
「人のこと貶めたり、励ましたり…。どっちなんだよ」  
「私が言いたいのは、あなたは私だけのモノだってことよ」  
「僕も認めてるだろ」  
「だからあまり他の女の匂いを付けないでほしいわね」  
「女の匂い? ああ、妹のじゃないか」  
「浮気には寛容だっていったけど、やっぱり気持ちの良いものじゃないのよ」  
「うわきはしてないって」  
「やけにトーンが低くなったわね」  
「そんなことないぞ」  
 
「あらあら、阿良々木くんはもう神原のおばあちゃんと関係を持っちゃったのかしら」  
「メールをするだけの関係だ!」  
「……おばあちゃんにまで手を出すなんてどれだけ鬼畜なのよ」  
「手なんか出してないって」  
「ところであなたは私と付き合ってから何人の女性の裸を見たの?」  
「見てないって」  
「私だけだとでも言うの?」  
「あ、ああ。そうだ」  
「神原から聞いてるわよ」  
「なっ!? あいつなんてことを!!」  
「…本当に見てるとは思わなかったわ」  
「カマかけたのか!」  
くっ、引っかかってしまった!  
どうやって誤魔化そうか。  
そういえば僕が全裸を見たのって神原だけだよな?  
羽川は下着貰っただけで中身は見てないし、千石は上半身の裸だけでブルマは穿いてた。  
八九寺はたまに仲良しアピールをするために胸を軽く揉んだだけし……。  
火憐ちゃんは風呂上りにパンツ一枚の姿をよく目にするのと胸を揉んでキスしただけだからセーフだろ?  
月火ちゃんは服を脱がして裸を見て胸を揉んでキスをしたけど、まあ妹だし。  
忍は一緒に風呂に入ったけど、幼いから数に入らないだろう。  
だから大丈夫なはずだ。  
「神原の裸は後姿だけだぞ! それに欲情するというよりも芸術として見蕩れただけだ」  
「考えてた時間が長いわ」  
「な、んだと…、それくらいゆっくり考えさせてくれよ」  
「考えなきゃならないことがすでにおかしいわ。あなたの身が潔白なら即答できると思ったのだけれど」  
「そうだな」  
「阿良々木くん、あなたちょっと堂々としすぎね。これから色んなことをされるっていうのに」  
「僕に何をする気だよ!」  
「躾よ」  
「僕は動物じゃない!」  
「本能に従順なのは動物の証拠だと思うけど。特に阿良々木くんは下等な部類に入るわね」  
「ふっ、僕はもう負けないぞ。今まで通りにいくと思うなよ」  
「何? ミジンコ以下の自信しか持ってない阿良々木くんに何が出来るというのかしら」  
「僕は動物でもなくなったのか!」  
「知らないの? ミジンコは動くわよ。小さいけど阿良々木くんだったらきっと見えるわ。同類だから」  
まあ、血を吸われた後だったらミジンコも見えるかもしれないけど!!  
「じゃ行くわよ」  
「どこに行くんだ?」  
「それはお楽しみよ」  
「お前の楽しみは僕にとって拷問になることが多いんだよ」  
「本当のお楽しみよ」  
「き、期待しちゃじゃないか!」  
「じゃ行くわよ」  
こんな感じで僕は躾られそうになったけど、デレ始めたガハラさんの躾は少し物足りない気がした。  
僕は進む方向を間違えてるんじゃないだろうか……。  

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