結局、どれだけ探しても、八九寺の母親の家は見つからなかった。  
日が暮れて、辺りも暗くなってきた。  
一日じゅうずっと、猫のように僕の後ろにまとわりついていた八九寺は、目を伏せながら無理に笑顔を浮かべて僕に言った。  
「もういいです… 阿良々木さん、今日はありがとうございました」  
そう言いながらも、八九寺は後ろからぴったりとくっ付いたまま、僕から離れようとしない。  
「ん〜、そうは言ってもだな…」  
見下ろすと、僕にしがみついているちいさな腕に、柔らかそうな黄金色のうぶ毛がきれいに生え揃っているのが見えた。  
こんな小学生女子の迷子をほったらかして帰るわけにもいかないだろう。  
あまり家に帰りたくなかったこともあって、近くのラブホテルに二人で泊まることにした。  
「先にシャワー浴びてこいよ」  
「…い、いいですけど、絶対覗かないでくださいYO!?」  
耳まで真っ赤にしながらそう言うと、八九寺は、あのオープニングの絶妙な動きで男心を魅了してやまないミニスカートをすとんと落とし、  
もうどうとにもなーれ、といった感じで、着ている服を脱ぎはじめた。  
「……」  
小学生女子の身体を、童貞丸出しでガン見してしまう僕だった。  
成長の途上にある若い個体だけがもつ、のびのびとして屈託のないボディライン。  
余分な肉がまったく付いておらず、ほっそりとしてしなやかで、どこから見ても完全な少女体型。  
わがままボディと言うよりは、わんぱくボディといった感じ。  
第二次性徴が始まったばかりの、まだまだ中性的な感じが残っているスレンダーな身体からは、一日じゅう歩き続けたせいか、なげやりな  
けだるさが漂よっている。  
小学生女子の疲弊した肉体が放つ、だらしない色気に僕はつい見蕩れてしまった。  
「も〜、じろじろ見ないでください」  
そう言いながら、八九寺は前屈みになって、残ったぱんつから片足ずつ足を抜いて、一糸纏わぬすっぽんぽんになると、布切れをはらりと  
手から落とし、一丁あがりとでもいうように、まるでお人形さんみたいな裸体を見せ付けるように、くるっと回ってみせた。  
パイパンだった。  
パイパンのワレメ。  
僕は苦笑した。  
…見られたくないんだったら、わざわざファッションモデルみたいにターンすんなよな〜。  
 
これが、今どきの小学五年生女子のスタンダードな体形なのだろうか…。僕は、妹たちの小学校時代を思い出そうとしていた。  
 
すべすべの肌。つるつるの恥丘。 柔らかな丸みを帯びた二つの胸の膨らみ。  
まんまるのヒップがキュッと上がって、まるで脚が腰から生えているみたいに見える。  
ぴったり閉じていても、股のところに隙間が出来ちゃうほど細い太腿。  
まだまだ発育途上にある胸のふくらみは、できたてのプリンみたいだ。  
まるで芸術品のようなそのプロポーションは、その辺のグラビアアイドルより数段可愛い。まさに、美乳ロリ天使。  
天性のものだろうか、ときおり見せる小悪魔的なオーラがまた、男心をそそる。  
性欲を持て余したサルも顔負けの高校生男子にとって、その肢体はあまりにも刺激的だった。  
「ひょっほー、きれいなカラダしてんな〜、お前」  
目の前の完璧な形をしたお尻と、カモシカのように細く締まった脚に見蕩れながら、僕は感嘆の声を挙げた。  
白いほっぺが、湯気をあげそうなほど真っ赤になる。  
「だから見ないでってば!」  
そう言いながら、髪を結わえていたリボンをするりと解くと、似合いすぎのツインテールがばさっとはだけて、細い肩にふわりと掛かる。  
…素晴らしい。  
まだ幼さの残る引き締まったスタイルの美少女がぴょんぴょんと跳びはねながらバスルームに向かう。  
歩くにつれて小振りの尻が左右に揺れ、なめらかな肌の下で筋肉がくいっくいっと動くのが見えた。  
「恥垢とか、ちゃんと洗っとけよ〜」  
「…死んでください」  
 
僕は八九寺の脱ぎ捨てたぱんつを拾いあげると、顔を近づけ、大きく息を吸い込んだ。  
可愛らしい少女趣味のピンク色の下着。  
妹たちとはまた違う、砂糖菓子のような甘い匂い。  
僕のなかで、人としての大事な何かが壊れた。  
染み込んだ分泌物を舐め取ろうとするかのように舌を這わせた。  
ズボンのジッパーを下ろし、逸物をおもむろに取り出す。  
硬くなったそれをしゅこしゅことリズミカルにしごき立てていく。  
 
小学生女子の脱ぎたての下着にむしゃぶりつきながら、オナニーをしている男子高校生の姿がそこにはあった。  
ていうか、僕だった。  
 
僕は、ズボンとブリーフを脱ぎ捨てて、下半身すっぽんぽんになると、八九寺のリュックサックを頭からすっぽりと被った。  
むせかえるような小学生女子の汗の匂いが鼻をついた。その匂いを鼻腔いっぱいに吸い込み、堪能する。  
男心を痺れさせる未成熟の少女の匂いに頭がぼーっとなる。  
逸物を八九寺のぱんつで包み込んで、そのままこすり始めた。  
「うあぁっ、八九寺ッ、八九寺ぃー──ッ!!」  
すぐさま絶頂に達する。  
いくら何でも早すぎる気もするが、あんなきれいな裸体を見せ付けられたんじゃあ仕方がない。  
溜まりに溜まった白濁液が勢いよく放たれ、八九寺のぱんつを汚していく。  
「ひえええっー──!!」  
突然ひびきわたった黄色い悲鳴にふと、被っていたリュックサックから顔を出すと、バスルームからでてきたばかりの八九寺が、  
真新しいおっぱいとつるつるの恥丘をさらけだしたまま、全身から水滴をぽたぽたと落としながら、凍り付いていた。  
 
「…まったく、ありゃりゃぎさんはどうしようもない変態さんです! 鬼です鬼畜です! 頭蓋骨陥没して死んじまえです!」  
シャワーを浴びたまんまの姿で、精液でぬるぬるになったぱんつを洗面所でわしわし洗いながら八九寺が言った。  
つま先立ちになった足首から、太腿へと続くなめらかなラインが、息を呑むほど美しい。  
前から見るのと比べても負けず劣らずに魅力的な後ろ姿をぼんやり眺めていると、僕は、妹たちが中学に上がるまで、一緒によくお風呂に  
入っていたことを思い出した。  
二人の身体にボディソープを塗ったくって、ローションプレイごっこをするのは、とっても気持ちよかった。  
両親に止められてからは、おおっぴらにはやってないが…。  
半泣きになって八九寺が言う。  
「それにしても、なんなんですかー、このザー汁の量! べっとべとです! こんなに中出しされたら絶対妊娠します! …てゆうか、このパンツ、  
洗ったあとでも穿いたら妊娠しちゃいそうです〜!」  
「ごめんよ八九寺、今日一日、後ろからお前に抱きつかれたまま、あっちこっち歩いてたら、どうしようなくムラムラしちゃって…」  
鏡ごしにちらりとこっちを見て、八九寺は答えた。  
「阿良々木さん、…あたしだってラブホが何をするところかぐらい知ってますし、こうして男のひとと一緒に入っちゃったからには、これからどんなことを  
されるのかもわかってます… っていうか覚悟してます」  
「…そうなのか? 」  
八九寺はくるりと振り向くと、まっすぐに僕のほうを見て言った。  
「ラブホって… 男女が”裸の付き合い”をするところですよね?」  
ごくりっ、と喉が鳴った。  
「…まぁ、そうだな」  
 
八九寺は目を閉じて羞恥にぶるぶる震えながら、消え入りそうな声で言った。  
「抵抗してみたところで、わたしの力では阿良々木さんに敵わないってことは、今日一日のバトルでよくわかりましたし、せっかくのロストバージンなのに、  
無理矢理ヤられちゃうってのも嫌ですから… 今夜はおとなしく、阿良々木さんのされるがままになりましょう」  
「…え、ちょ、マジでヤらせてくれんの? ホントに!?」  
じっくり時間をかけて口説こうと思ってたのに、なんという聞き分けのいい娘だろう。  
そのちっちゃな身体で、高校生男子の底なしの性欲をすべて受け止めてくれるなんて、まるで天使のような女性じゃないか。  
体型だけでなく、性格までも理想の相手だったのだとわかって、僕は嬉しくなった。  
欲望丸出しの視線でじろじろと舐め回すように見ていると、  
「うう…… なんだか、これから生贄にされる動物になったような気がします〜」  
自分の置かれた立場をよくわかっていらっしゃる。  
「…つうか八九寺、途中で止めてってつっても俺もう止まんねぇぞ? お前みたいに可愛い娘にそんなこと言われたら我慢できない」  
「そんな甘っちょろい期待はしてません… 阿良々木さんが欲望のおもむくままに行動する、ロリコンの性欲魔人だってことは、もうわかってますから」  
「実はそうなんだ」  
僕はあっさりと肯定した。  
我ながら見も蓋もない。  
八九寺は身をよじりながら嘆いた。  
「ああ、なんということでしょう! …阿良々木さんは、このいたいけなわたしのつるぺたの肉体を相手に、AVから仕入れたいろんな性技の知識を実践しつつ、  
淫欲と凌辱の限りを尽くそうというのですね!」  
「なぜわかった!?」  
「…指マンとか、イマラチオとか、シックスナインやバックスタイルとか」  
「とりあえずそのへんは基本かな」  
「…松葉崩しとか、つばめ返しとか、帆掛け茶臼とか」  
「やけに詳しいな、おい!」  
「そして、生まれてから十数年のあいだ、来る日も来る日もずっ〜と見続けてきたAVから見よう見まねで覚えたテクニックで、このわたしの身も心も  
虜にしてしまおうというのですね?」  
「どんな乳幼児だったんだ僕は〜!」  
「はぁ…、まったく、典型的な童貞の浅知恵ですよね」  
「童貞で悪かったな!」  
「童貞のくせに風俗に行って、いきなり嬢をイカせられるとでもお思い?」  
「風俗嬢だったんですかぁー!?」  
「ちっちゃいは性戯!」  
「いやそれ微妙に字が違うし!」  
「性戯の味方!」  
「どんなヒーローか想像つかね〜!」  
「…スペルマン、とか?」  
「バチカンの枢機卿かよ!」  
話が前に進まない。  
 
「やっぱり予想してた通りです!」  
「何が?」  
「ありゃりゃぎさんは小学生女子にしか勃起しない淫行性欲魔獣です! 超絶変態ロリコン野郎の、下劣極まる極悪非道の悪鬼羅刹です!」  
「ハァハァ… もっと罵ってくれっ!」  
「ロリコンは死にやがれです!」  
僕はキメ顔で言った。  
「ロリコンで何が悪い!」  
「こいつ開き直りやがったです! しかも思いっ切りキメ顔で言いやがったです!」  
そうとも、僕はロリコンだ。  
今からこの素っ裸の女の子の身体に好きなだけ触れることができる、あんなことやこんなこともできる… そう思うと、高まりゆく快楽の予感に、  
身も心もぶるぶると震えてくるようだ。  
半ば吸血鬼の血がざわざわと沸騰し、ちょっぴり不死身の細胞の一つ一つが騒ぎ立てて、年端も行かぬ相手の肉体を欲しているようだった。  
八九寺は怯むことなく、腰に両手を当てて、その神々しいまでの裸身を見せ付けるようにして言った。  
「でも、わたしはじぶんを安売りはしません。…わたしは高いんですよ?」  
「…いくら?」  
精一杯の背伸びをするように、八九寺は言った。  
「さんぜ… いえ、ご、ごせんえんです!」  
 
「いいよっ」即答する僕。  
「…えっ?」  
「はい、前払い。朝までヤらせてもらうから、延長料金込みで、一万で」  
「わお? いーんですかぁ、わたしみたいなまだまだ発育途上のからだなんかに、こんなに払っちゃって〜」  
発育途上だからいいんじゃないか、と僕は思った。  
「こんなわたしに、阿良々木さんの性的欲求を満たしてさしあげられるのでしょうか…」  
むしろお前でなくちゃ満足できないんだ、と僕は思った。  
「僕も初めてなんで、よろしく頼むよ」  
「はい… 阿良々木さん、ふつつかものでございますが、よろしくお願い致しまーす」  
いや、裸の小学生女子にそうやって三つ指つかれても…。  
 
「では阿良々木さん、まずは、ん〜と、…そうですねぇ、フェラチオからはじめましょうか?」  
まるで子供のお遊戯のような気軽さで、濃厚なプレイを持ちかけてくる八九寺。  
「いきなりフェラかよ…」  
「おや、ソープでは、まずフェラで一発抜いてもらってから、お風呂場に行くのではないですか?」  
「お前はどこの泡姫だよ!」  
「まよいとお呼びください」  
「それって源氏名じゃねーし! 本名だし!」  
 
世界の一部地域では違法行為になっている、フェラチオという行為には、僕を惹きつけて止まない魅力がある。  
しかし、このばあい、それは途方もなく大きな危険性を孕んでいた。  
八九寺は、その可愛らしい外見とは裏腹に、なかなかどうして、これが立派な超危険動物なのだ。  
今日一日、指を噛み千切らんばかりの獰猛さをみせた相手に、いまここでオーラルセックスをしてもらうというのは、いくらなんでも学習能力がなさ過ぎるというか、  
まるで、がばっと開いたワニの口の中に首を突っ込むような、この上なくスリリングで危険極まりない行為であったが、刹那的な快楽を自滅的なまでに  
全身全霊で追及する僕には、ためらいはこれっぽっちもなかった。  
それは、年端もいかぬ少女に対して異常なまでに執着する、地獄から来た地獄のロリコン野郎であるところの僕にとって、極めて自然な、あるいは  
避けられない行為だったといえるのかもしれない。  
 
「そうだ八九寺、…口でしてもらう前に、ひとつ頼みがある」  
「なんなりと」  
「髪をツインテールにしてくれ」  
「…はい?」  
「いや、小学生のツインテールッ娘の頭を引っ掴んで、無理やり喉の奥まで犯すのが、小さい頃からずっと夢だったんだ」  
「うざいことをさらっと言わないでください。てゆうか、とっとと死んでください」  
 
「ちゅばっ… ちゅばっ… ちゅばっ…」  
僕の希望通りに、髪をツインテールに纏めた八九寺の頭が、リズミカルに前後に揺れる。  
サクランボみたいなちっちゃな唇が、僕のイチモツを玩具のようにもてあそぶ。  
ペニスが、温かくて湿り気が充満する空間に吸い込まれ、さらにその奥へと吸いあげられる。  
「ううっ」  
彼女の口の中のあまりの温かさと気持ちよさに、早くも放出してしまいそうだった。  
八九寺が顔を上下させると、せばめられた唇がじゅぽっ、じゅぽっと音をたてる。  
茎に軽く指を添えて、上下にしごき立てるのだが、つたない動きがもどかしく感じられる。  
ときおり、ペニスから口を離して、玉袋をやわやわと甘噛みして、僕を昂ぶらせてゆく。  
ペニスがじんじんと痺れ、腰の奥のほうで射精感がぐんぐんと昂まってくる。  
僕は、出来るだけ我慢して、小さなパートナーがくちびるを使って、僕の快感のために奉仕してくれるのを少しでも長く味わおうと頑張った。  
八九寺は、ペニスを咥えたままで僕に話しかけてきた。  
「ちゅばっ… ちゅばっ… ありゃりゃぎしゃん、ぎゃまんしてらいれ、らひてくらはい」  
「はっ、はちくじぃっ、しゃべるな、気持ちよ過ぎるっ」  
「ちゅばっ… まっひゃく、ありゃりゃぎしゃんは、ちゅばっ… ろうしようもなひ、へんひゃいひゃんれすれ」  
「でっ、出るっ!!」  
 
浅く咥えなおすと、八九寺は雁首のところをくちびるで容赦なく攻め立てる。  
「れろれろれろれろ」  
「あー─っ!!」  
「れろれろれろれろ」  
「ああー─っ!!」  
「れろれろれろれろ」  
「あああー─っ! はちくじぃー─っ!!」  
射精のあともしばらく、八九寺はペニスを咥え込んだまま、ほっぺたを凹ませてちゅうちゅうと吸っていた。まるで、尿道の中の最後の一滴まで  
絞り出そうというように。  
そして、ペニスを口から離すときに、名残惜しそうに、ちゅっ、と音を立てて先っちょにキスをした。  
あまりの気持ちよさに、僕はしばらく、ぼーっとして動けなかった。  
八九寺はあ〜んとして、口の中を僕に見せてくれた。  
精液と唾液が混ざり合い、どろどろに泡立って、小さな口いっぱいに溜まっていた。  
それをごくりと呑み込むと、ぺろっと舌を出してみせた。  
「阿良々木さんの手よりは、おいしくなかったですね」  
 
フレッシュな果実のようにういういしい、小学生女子の身体のあちこちを指先で思う存分もてあそぶ。  
真新しい肌はやわらかくて、まるで手にぴとっと吸い付いてくるようだった。  
連なる丘のようなボディラインを撫でまわしていると、くすくす笑いながら腰をくねらせた。  
「やだもー、くすぐったいですぅ〜」  
本人は「つるぺた」と言ってたけれど、八九寺の胸はなかなかどうして立派なもので、お椀を伏せたようなきれいなかたちをしている。  
まるで無重力状態で育ったみたいな、完璧なかたちだった。  
ピンク色の先端も、左右それぞれのほうを向かずに、ちゃんと揃って前を向いている。  
サイズだって、火憐ちゃんぐらいはありそうだった。  
むんずっと掴んでも、こちらの指を押し返してくるほどの張りがあり、手を離すとぶるるんっと弾んで、なにか非現実的な形状記憶物質で  
つくられたみたいに、また元の完璧なかたちに戻る。  
「おっもしれえええええええ」  
「小学生のおっぱいで遊ばないでください! ガキんちょかあんたは!?」  
「すまんすまん、真面目にやるから」  
おっぱいに頬をすり付けると、もっちりした乳肉がむにゅっと吸い付いてくる。  
キスマークをつけないよう注意しながら、乳首をくりくりと舌先で転がすと、その先端がだんだんと尖っていく。  
吸うと、びくんと腰が跳ね上がる。  
「くうっ、みごとなこうげきです、ホニャラ木さんっ!」  
キスの雨が、上から下へと、だんだんと移動してゆく。  
俗に言うまんぐりがえしの格好にして、まだつぼみのような女の花に舌を這わせ、ぴちゃぴちゃと音を立てながら啜り上げる。  
「ふぅぅん…」  
息苦しそうに喘ぎながら、少女の身体が弓なりになっていく。  
ピンク色の性器が華やかに赤みを帯びて、まるで花が開くように、もの欲しそうにぱっくりと口を開けてゆく。  
 
彼女のピンク色のつるつるした性器にあてがい、僕は言った。  
「八九寺、いくよ」  
ずぶり、と処女肉を割って、凶悪な肉の杭が打ち込まれた。少女の拳ほどもある亀頭が、ぎちぎちの膣穴をめりめりとこじ開け、処女の証を裂く。  
「い、いやー──っ! おかーさーんっ!!」  
ベッドの上を跳ね回る身体を抱きかかえ、押さえ込みながら、そのままぐいっと深く埋め込んでいく。  
硬く隆起した肉塊が、どくんどくんと熱い脈動を打ちながら、少女の穴を埋めつくした。  
八九寺の全身の筋肉がぎしぎしと音を立てるように激しく絞られたかと思うと、力が抜け、ぐったりとなる。  
体勢を整えて、容赦なくピストンを開始すると、食いしばった唇からかすかな悲鳴を漏らした。  
「い、痛いですー─ッ、ありゃりゃぎさん酷いですーッ」  
八九寺は涙をいっぱい溜めて、僕を懇願するような目で見上げた。  
僕は、彼女に顔を近づけ、その透明な涙をべろんと舐め取る。  
「処女の破瓜に流す涙うめぇw」  
「きめぇですッ、うぜぇですッ、存在が許されないです!」  
恥ずかしいのか眉を寄せ、泣きそうにも見える表情が、たまらなく可愛らしい。  
欲望器官を抜き差ししていくと、身体の深いところで肉と肉がぬるりとこすれ合い、淫らな水音をたてる。  
彼女は嗚咽とともに細い身体を獣のように激しくくねらせ、すべすべした内腿を僕の腰にぎゅう〜っと押し付けた。  
腰を持ち上げて、かき回すように突き上げていくと、熱い吐息をつきながら、僕自身をぎゅうぎゅうと締め付けてくるものだから、僕はあまりの気持ちよさに  
数ストロークだけで果ててしまいそうになった。  
小学生の肉体の芯の奥深く、どこまでも沈み込んでいきながら、すぐにでもぜんぶ吸い取られてしまいそうだった。  
 
僕は、四つん這いになった八九寺の尻を両手でぐいっと掴み、膣の奥深くまでペニスを突き込み、これでもかこれでもかとえぐりたてた。  
肉と肉が打ち合う、パンパンという乾いた音と、八九寺が漏らす歓喜のうめき声が室内に響いた。  
激しくのたうちまわる身体を支え、休むことなく連打を放つ。  
膣のなかで肉槍が突っ張り、ところ構わず暴れまくる。  
可愛い喘ぎ声をあげながら、彼女は達した。  
舐めるように何度も口付けを交わすと、僕の唾液をねだるように、舌と舌を絡ませてくる。  
セックスの名残を惜しむように、僕は、ひくひく震えるくちびるにキスをした。  
枕元に広がった、十代限定のつやつやの黒髪を見ながら、僕はふと、妹たちのことを考えた。  
 
深夜の三時頃、僕はベッドの上で目を覚ました。  
窓のカーテンを少しめくって、未だ朝と言うには早すぎて薄暗い外を見渡す。もし、太陽が上がっていたなら、黄色く見えていたことだろう。  
腰が砕けそうにダルい。  
僕は、セックスを覚えたばかりの小学生女子の好奇心と探究心、そして子どもの体力を甘く見ていた。  
ボロボロにされたのは、僕のほうだった。  
つい先程まで処女だったくせに、八九時の性欲は凄かった。  
発情した猿かと思った。  
上から体重をかけて被いかぶさって、細い身体も折れよとばかりに激しく突きまくっても、けろっとしている。  
僕が何度も射精して勃たなくなっても、八九時は許してくれなかった。しつこくおねだりしてきて、フェラチオしたり、パイ擦りしたりして無理やり勃たせ、  
自分でおまんこを広げて挿入をせがんできた。  
騎乗位になって、あのオープニングで見せたような激しい腰使いでガンガンに攻められたときには、何度イかされたか自分でもわからない。  
 
「ふわぁ〜、ん? …ありゃりゃぎさん、起きてたんですかあ?」  
シーツと肌がすれ合うさらさらという音を立てて、八九寺が起きてきた。  
ふらふらしながら立ち上がると、よたよたとバスルームに向かう。  
彼女が戸を閉めようとするのを、なんとなく、ふっと手を伸ばして邪魔してみる。  
「ちょっと、戸を閉めさせてください」  
「一部始終、見届けてやるよ」  
「…いいから死んでください」  
 
バスルームから出てくると、八九寺は僕の向かい側にちょこんと座った。いろいろと丸見えだった。  
さっきまでセックスしてたってのに、裸でいるのがなんだか照れくさい。  
激しい行為のあとで、僕は喉が渇いていた。口の中で僕自身の唾液と八九寺の唾液が混ざり合って、ねばねばしている。  
ペットボトルの清涼飲料水を、ふたりで回し飲みした。  
「八九寺、僕たちふたりはとうとう、引き返せない一線を越えてしまったんだな」  
「越えてしまったのは阿良々木さんです」  
「それは認めよう」  
「うぅ〜、アソコがヒリヒリします」  
「…僕のせいじゃないからな」  
「阿良々木さんのあそこは、何ともないんですか?」  
「……もう、煙も出ないよ」  
「ただれた生活してますね〜」  
八九寺は声を上げて笑った。  
 
「すっごく気持ちよくって、脳みそが溶けてなくなっちゃうんじゃないかと思いました。毎日あんなセックスしてたら、日常生活に支障をきたします」  
「それはこっちの台詞だ」  
「あんなに早く出し入れされたら、感じるところも感じません」  
「気持ちよかったって今さっき言ったじゃん!」  
「高校生のくせに、小学生女子ひとり、満足にイカせられないんですか?」  
「死にたくなったーッ!」  
「だいたい、阿良々木さんは動きが直線的なんです。激しく動かせばいいってもんじゃありません」  
「そうなのか…」  
「大切なのは、ペニスではなく愛情と優しさなのです」  
「悪かった!」  
「前の彼氏の方が上手でした」  
「うっそおー─ッ!」  
「嘘です。阿良々木さんが初めてのひとです」  
「……。」  
「ずっとイキまくりでした」  
「……。」  
「初めてのひとが阿良々木さんで、良かったです」  
「そ、そうか…」  
八九寺とは会話をしていても、なんかツボがぴったりハマるというか、ボケとツッコミの絶妙なコンビネーションをみせるのだが、身体、というかセックスのほうも  
相性がいいみたいだ。  
ぶーたらぶーたらしながら、くっちゃべってる八九寺の口元を見ていると、彼女と会話するときのわくわくするような楽しさと、オーラルセックスの気持ちよさが  
ごっちゃになって、このちっちゃな女の子とずっと一緒にいたいという、せつない恋心みたいなものが、僕の心の中いっぱいに膨れあがってきた。  
 
「なぁ、僕たち、試しに付き合ってみないか?」  
「ふふっ」  
八九寺はにっこり笑って、  
「阿良々木さんには、きれいな恋人さんがいっぱいいますからねぇ〜」と答えた。  
「まったく身に覚えがない」  
「そうですか? …あの朴念仁をうまいこと誘い出して、どっかに連れ込んで食べちゃおうと、皆さんそれぞれ、考えてらっしゃるみたいですけど」  
「そんな、僕が好きなのは八九寺だけだぜ?」  
「ん〜、そうですね〜」  
ウインクしながら言った。  
「阿良々木さんがもう少し、女の整理してくれるんなら、考えてもいいですよ?」  
 
                  おわり  
 

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