「うーん」
駄目だ、全然勉強に身が入らない。
もちろん原因はわかっている。
血液が脳に回らず、ある一ヶ所に集中しているからだ。
具体的に言うと股間。
昼間八九寺を抱いたものの、一方的にしてあげるだけで僕は一切気持ちよくなっていない。
いや、精神的には満足しているのだが、肉体的には欲求不満が渦巻いている。
仕方ない、一発抜いておこう。
「とりあえずうさぎさんパンツでもオカズにするか」
あの後色々あったものの、結局八九寺のパンツを手に入れることに成功しているのだった。
僕は机の引出しに手を伸ばす。
と、そこで頭を叩かれた。
今さっきまで僕の他に誰もいなかったこの部屋でそんなことをするのは新たな怪異でない限り一人しかいない。
「何すんだよ忍」
振り向くと案の定金髪ワンピースの少女がそこにいた。
忍野忍。
元怪異の王にして究極の吸血鬼。
今は僕の影に住む吸血鬼の成れの果て。
そうなった原因は僕にあるのだが、紆余曲折あって忍も今の生活にそれなりに満足しているようで、奇妙な共存関係にある。
が、なぜ今ここで姿を現したのか?
…………いやまあ、だいたい想像は付くんだけと。
「なに無駄撃ちしようとしておるのじゃ、このロリコンめが」
無駄撃ちって。
それに僕はロリコンじゃないぞ!
「ふん、儂やあの蝸牛娘相手にこんなにしおってよう言うわ」
忍は僕の股間を蹴る。
いや、蹴るというよりは足の裏を押し付ける、といった感じか。
そのままぐりぐりと大きくなった僕のモノを刺激してくる。
「う……っ」
思わず僕は呻く。
忍はくくっと声を出さずに笑った。
「ん、どうしたのじゃ? ほれほれ」
「う……あぁ」
巧みな動きに僕はつい脚を広げ、腰を浮かして押し付けてしまう。
が、すぐに忍はすっと足を離してしまった。
「あ…………」
「はっ、そんな残念そうな顔をしおって。もっとしてほしいか? ん?」
「そりゃ……まあ」
「ふん、ならば脱いでそこに座れ」
忍はそう言ってベッドを指差す。
今の椅子に座っている状況とどう違うのかわからないが、僕は素直に従う。
トランクスを脱ぐと、解放された僕の肉棒がびぃんと反り返った。
忍はそれを見てぺろりと舌舐めずりをする。
口でしてくれるのかと思って僕はベッドの縁に腰かけ、脚を広げた。
が、忍は僕の目の前まで椅子を持ってきてそれに座り、再び足で踏みつけるように僕のをいじりだす。
「あ、足で、かよ……っ」
「ふん、お前様のような変態はこれでも充分じゃろう」
しっとりとした柔らかな足の裏でごしごしと竿を擦られる。
指がカリに当たり、声を抑えるのに精一杯になってしまった。
「ふふ、声も出ぬか、ならば」
忍はひょいと態勢を変える。
がに股のように脚を開き、左右から両足で僕の肉棒を挟み込んだ。
「か、はぁっ!」
ぎゅうっと両足の裏で締め付けられ、悲鳴のような声が漏れてしまった。
ぐにぐにと色んな方向から刺激され、上下に擦られる。
足の指先が亀頭や割れ目をいじり、身体が浮くほどの快感が駆け巡る。
僕はぎゅっと目を閉じて歯を食い縛り、ともすれば流されてしまいそうな快楽の波に必死に抵抗した。
「ほれお前様、こっちを見てみい」
忍の声に思わず目を開ける。
そして僕の視界に忍の姿が飛び込んできた。
ワンピースの裾を捲り上げ、下着を脱いで小さな股間の割れ目を自らの指で開いているポーズ。
僕の位置から、がに股状態のその中身ははっきりと見てとれた。
ピンク色のその情景は僕の情欲を一気に高みへと押し上げる。
僕はもう我慢が利かず、忍の足の甲を掴んで肉棒に押し付けながら腰を振り始めた。
「うあぁっ、忍……忍っ」
「ははっ、そうじゃ。儂の足でイってしまえ! こんな小さな少女の足でしごかれて射精してしまうがよいわ!」
ぐりぐりと強弱もつけられて僕はもう堪えきれなかった。
射精感がすぐそこまで迫ってくる。
「し、忍っ、出る、出るっ!」
「よいぞ! 好きなだけ儂の身体にかけろ!」
忍はワンピースをばさりと脱ぎ捨て、肉棒の傾きを調整する。
「う、うぁ、あ、あ…………ああっ! あっ! あっ!」
びゅくびゅくびゅくっ!
物凄い勢いで精液が噴射された。
それは方向を誤たず、忍の顔や身体に降り注ぐ。
「あっ……あっ……あ……ああ」
腰を揺すって全てを出し切り、僕は大きくため息をついた。
忍は注がれた精液を指で掬い取って口に含んでいく。
全ての後始末を終えた後、改めて無駄撃ちをしないよう誓わされた。
まあ忍にとっては生きるための手段でもありご馳走でもあるからな。
無駄にするのは許せないんだろう。