「お兄ちゃん、火憐ちゃんから聞いたけどこの前のは歯を磨いていただけなんだって?」
「ああそうだ、別に変なことをしていたわけじゃないからな」
「ふうん…………」
妙な沈黙をする月火。
疑っているのだろうか?
「ずるい」
「え?」
「火憐ちゃんだけずるい。私にもしてよ」
何を言い出すかと思ったら。
月火まで甘え気味になるとは、最近僕の周りでデレるのが流行っているのだろうか?
「別にいいよ、歯ブラシ持ってきな」
「ううん、火憐ちゃんと同じなんて嫌」
おや、珍しい。
同じように扱われるのを嫌がられるとは。
「じゃあどうして欲しいんだ?」
「…………」
僕の質問に無言で右手を差し出す月火。
そこには耳かき用の棒が握られていた。
「私の穴を綺麗にして欲しいかな、なんて」
ちょっと上目遣いになり、照れたような表情をする月火。
やべぇ、ちょっと可愛いと思った!
僕は戦場ヶ原と羽川と八九寺に一筋なはずなのに!
まあ家族補正が入って可愛く見えた事にしておこう。
僕はベッドに腰掛け、ちょいちょいと月火を誘う。
「綺麗にしてあげるからおいで」
「…………うん」
月火はベッドに寝転がり、僕の脚に頭を乗せて耳を晒す。
僕はそっと耳掻きを月火の耳にあてがった。
「ん……っ」
くすぐったいのか気持ちいいのかわずかに声を漏らす。
僕は本格的に耳掃除を始めた。
最近はしてないけど月火に耳掃除してやるのは別に初めてというわけではないのでコツもわかっている。
時間をじっくりかけて左右とも綺麗にしてやった頃、月火は実に気持ち良さそうな表情で僕の服をギュッと握っていた。
「ほら、終わったよ月火ちゃん。起きろって」
「まだ……終わってないよお兄ちゃん」
「え?」
月火は仰向けになり、僕と目を合わせながら着物の下半身部分を少しはだけさせる。
細く白い生足が僕の目に飛び込む。
まあ妹の生足なんて興奮するものでもない。
せいぜいが日々健康的な生活しているかのチェックのために凝視してしまうくらいが関の山だ。
「私の穴…………綺麗にしてくれるんでしょ?」
「い、いや」
何を言い出すんだこの妹は!?
「月火ちゃんが汚いわけないよ! 綺麗綺麗!」
「じゃあ、ちゃんとチェックしてみて」
月火がわずかに膝を立てる。
はらりと裾が落ちて股間があらわになった。
ていうか。
「何で下着はいてないんだよ!?」
「着物の下には着けないよ普通」
何だと!?
てことは最近月火は大半をノーパンノーブラで過ごしていたのか!?
神原に近いのは火憐だと思っていたが、ひょっとしたら月火の方が合うのか?
「いやいや、さすがに外ではそんなことしてないって。家の中だけだよ」
「そ、そうか」
「もっと言うとお兄ちゃんがいるときだけ」
「…………」
どういう意味に取ればいいんだろう?
これが漫画やゲームなら『お兄ちゃんが好きなのっ!』ってことなんだろうけど、我が阿良々木家ではそこまで兄妹仲はよくない。
僕が戸惑っていると月火はちょっとむくれた表情になり、口を尖らせる。
「妹に恥をかかせるなんて最低だよお兄ちゃん」
もういいよ、自分でするから。
そう言って月火は自分の手を脚の付け根に持っていった。
「ひゃんっ!?」
びくんっと月火の身体が跳ねる。
指が激しく動き始め、戸惑いの色を出す。
「え、え、何で? いつもよりすごく気持ちいい!? 指が、指が止まらないっ!」
とりあえず妹が日々自慰をしているのがわかった。
いつも澄ました顔をしている月火の表情が快楽に歪む。
「と、止めて、お兄ちゃん、お願い!」
つい見入ってしまった僕は月火の声ではっとし、腕を掴んで押さえつける。
しばらくの間脚をもじもじとさせて太ももを擦り合わせていたが、それも止まってふぅふぅと息をつく。
月火が頬を赤く染めながら呟いた。
「ちょっとからかってやろうとしただけなのに……お兄ちゃんに見られてるって思ったら止まんなくなっちゃった……」
な、なんだと!?
ついこの前火憐が世界一可愛い女の子じゃないかと思ったが、さらにそれが訂正されそうだ。
ひょっとしたら銀河一可愛いのは羽川でも火憐でもなく月火だったのでは!?
僕は月火の頭を下ろして立ち上がり、あるものをベッドの前に用意して月火を起こす。
夢うつつのようで周りに気を留めず、ぼうっとしていたので僕にされるがままになっていた。
月火をベッドの縁に座らせ、後ろから抱きつくように僕も腰掛ける。
左手をお腹に回してともすれば崩れ落ちそうな月火の身体を支え、右手を右膝裏に回してぐいっと脚を開かせた。
先程綺麗にしたばかりの耳をぺろりと舐める。
「あっ」
月火は小さな悲鳴をあげた。
同時に意識を取り戻したようで、目の前の状況に驚く。
「え、え、お兄ちゃん!? こ、こんなの! やぁっ!」
腕の中でもがくが、力が入らないようでふるふると身体を揺らすだけだった。
視線を前に向けると、恥ずかしさのあまり顔を両手で覆ってしまった月火の姿が写っている。
そう、僕が用意したのは全身用の鏡、姿見だったのだ。
足を大きく開かせているので性器は丸見えだし、着物もはだけまくっているのでほとんど裸みたいなものである。
「な、なんで? なんでこんな!?」
「落ち着けって、月火ちゃん」
腹に回している手の指ですぐ下にある陰核を皮の上からちょんとつつくと、びくんっと身体が跳ねる。
くりくりと刺激しながら僕は耳元で囁く。
「身体をチェックしてほしいって言ったのはお前の方だろ、こうすれば見やすいからさ」
「ひっ、ひゃんっ、あんっ!」
「可愛い月火ちゃんの身体、隅々までチェックしてやるよ」
僕は月火の両手を掴み、ぐいっと押しのけて顔を晒す。
そこには普段全く見せることのない表情があった。
澄まし顔でも怒ってる顔でもなく、女の子の顔。
少し涙目になりながら唇をぎゅっと噛んでいる。
なんだかそれがすごく愛おしくなり、僕は月火を強く抱き締めた。
「ん……っ」
もう顔を隠したり暴れたりせず、僕の腕を握り締めてくる。
「お、お兄ちゃん、さっきみたいに…………して」
「ん、さっきみたいにって?」
「もう! お兄ちゃん意地悪過ぎ!」
ぷんぷんと怒る月火。
でも顔を赤くして下半身をもぞもぞと揺らしているのが可愛過ぎる。
ちり紙交換の車を奪ってご近所の皆様にこの可愛さを大音量で伝えたいほどだ。
僕は月火のうなじにキスをしながら指を秘口に押し当てた。
すでに愛液でぬるぬるになっており、指が簡単に埋まる。
月火は口を押さえて声がもれないようにしていた(どうせ今は家に誰もいないのに)。
しばらく膣内をかき回しているとたまりかねた月火が叫ぶように懇願する。
「お、お兄ちゃん、もっと、いろんなとこ、触ってっ!」
「いろんなとこってどこ?」
「ク、クリとか胸とか…………」
どうやら月火は中よりも豆の方が感じるらしい。
別にしてやっても良いんだけど。
「だめだよ」
「え…………?」
「僕は月火ちゃんの穴を綺麗にするのとチェックするのだけだったはずだ。刺激が欲しかったら」
僕は空いた手で月火の腕を取り、股間にあてがわせる。
指を重ねて陰核に押し付けさせた。
「自分でしなよ」
「あ、や、ああっ、あんっ!」
普段ならまず聞けないであろう嬌声をあげながら月火は指を激しく動かす。
もう片手は僕が導くまでもなく自主的に胸をいじりだした。
あまりの快感のせいか脚がびくんびくんと震え、背中を大きく仰け反らす。
僕は月火の耳元で促す。
「ほら、前、鏡見て」
「え、や、こんなのっ!」
自分の乱れた姿にうろたえるが、指の動きは止まらない。
僕の指を強く締め付け、息が荒くなる。
「なんでっ!? こんなの、やなのにっ! 指が、指が止まらないよお兄ちゃんっ!」
「まったくやらしい妹だな月火ちゃんは。実の兄に指を入れられながらオナニーするのを見られて、こんなに感じちゃって」
「いっ、言わないで! そんなこと!」
「いいよ、そのままいっちゃえよ。可愛い妹のイくところ、見ていてやるからさ」
そう言って僕は月火の耳の穴に舌を突っ込んだ。
ぐちゅぐちゅとかき回すと月火の声が一際大きくなる。
「い、いくっ、お兄ちゃんっ! 私、いくよっ!」
僕は抱き締める力を強め、指の動きを激しくする。
鏡を通して目が合った。
瞬間。
「あっ、あっ、あああああああんっ!」
月火はびくびくっと身体を大きく痙攣させた。
おー、いってるいってる。
暴れる身体を押さえつけ、イく様を鏡越しに見届ける。
ぶるぶるっと身体を震わし、ぎゅーっと力を入れていたかと思うと、ふっと脱力して僕にもたれかかった。
そっとベッドに横にしてやると、すごく満足そうな表情で大きく息をしている。
「月火ちゃん……」
そっと頬を撫でるとその手をぱしんとはたかれた。
月火はすぐにはっと飛び起きる。
「ご、ごめんお兄ちゃん、今のナシ!」
どうやら無意識の行動らしい。
まあ特に気にしてないからいいけど。
「うん…………その、ありがとうお兄ちゃん」
月火は顔を真っ赤にしながらそう言うと着物を整えながらぱたぱたと部屋を出て行った。
流れであんなことをしてしまったけど結局何が目的だったのやら。
…………とりあえずあとで忍にしてもらおうかな。
と、勢いよく部屋のドアが開かれる。
月火が忘れ物でもしたかと思ったが、そこにいたのはいつの間にか帰ってきた火憐だった。
「月火ちゃんだけなんてずるいぞ兄ちゃん、あたしもしてもらう!」
………………いい加減にしろよ変態シスターズが!