僕は八九寺を降ろしてリュックを背にして胡坐をかいた。  
「八九寺、ここに座ってくれないか」  
手招きしてポンポンと組んだ足を叩く。  
八九寺は言うとおりに座ろうとしてピタっと止まった。  
胡坐を見て、僕の顔を見て、それから自分自身を見て考え込む。  
どうやら僕の方を向いて座ればいいのか、それとも背を向けて座ればいいのか悩んでいるようだ。  
「あー八九寺、僕のほうを向いて座ると八九寺の脚はどうなると思う?」  
八九寺は脳内で想像しはじめる。…………ッポンと擬音がつきそうなほど赤面をした。  
頭がフットーしちゃったか。体勢的に考えて。  
「あ、スカートは下敷きにしなくていいぞ。僕は構わないから」  
「私が構います!」  
胡坐に背を向けて小さなお尻が乗っかる。  
ぱんつ越しじゃなく、スカート越しの感触だがこれはこれでいい。  
そのまま両腕で包み込むと借りてきた猫のように八九寺は大人しく収まっていた。  
子供のちょっとだけ高い体温が全身に感じられる。  
「なぁ、さっきはどうしてあんな無茶をしたんだ」  
「なんのことです?」  
「お前が、僕のを舐めてしゃぶって咥えて飲み込んだ事だよ」  
「気持ちよかったからいいじゃないですか。阿良々木さんが常々小学性の小さい口に  
 つっこんで掻き回してぶち撒けて飲み込ませたいと言っているのをやってあげただけですっ」  
「言ってねーよ。下品な事言うな」  
「その下品な事を小学性に行わせたのは阿良々木さんのほうですよ」  
まあ本気で止めようと思ったら止められたのは否定できない。  
「それでもさ八九寺は初めてだろうし、そんな無茶しなくてもいいんだぞ。」  
頭に顎を乗せて語りかけた。  
 
「初めて?」  
八九寺は不思議そうに首を傾げて顎が滑り落ちる。  
「えっ」  
「実は以前私が見える人に一ヶ月ほど数々の性戯を仕込まれていまして初めてではないんですよ。  
 今ではお口が性感帯になってしまうぐらいです」  
「嘘だよな?」  
「正直言ってその人に比べれば、阿良々木さんのキスの拙さと言ったらお笑い草でしたね」  
「ぅおえっ……」  
ショックで少し胃液が逆流する。  
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ  
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ  
「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ……」  
知らず口に出しながら手を投げ出して丸っこいリュックに倒れこむ。  
リュックは体重で潰れて埋まっていく。いっそこのままどこまでも沈んでいきたい。  
体は地獄に落とされ、心は虚無に飲み込まれ、魂は冥府に吸い込まれる。  
虚ろな目で夜空を見上げる僕にはもう星の輝きが映る事はなかった。  
処女じゃないといけないとか清らかな乙女の血しか吸わないとか考えた事もないが  
僕の八九寺が僕以外に触れられて悦んでいるのを想像すると死にたくなる。いやもう死のう。  
「……うっ……ぐす、えっう、えっ、えっ」  
ひきつけを起こしながらすすり泣く。人生でここまでマジ泣きしたのは生まれて初めてだ。  
僕ってこんなに情緒不安定だったのか。  
コホンと咳をして八九寺はなにか説明し始める。  
「私はその方に話しかけられたとき、いつものように嫌いですとじゃけんにしたんですが  
 それでも諦めず親切そうに私の手を取って案内しようとしてくれたんです。まるで阿良々木さんみたいですね。  
 その時の私はそれを不信と思うほど世間を知らなかったんですよ。  
 けれどです。最初からそのつもりだったんでしょう。私はそのままラブホテルに引っ張り込まれて  
 あれよあれよというまにリュックを降ろされ服を脱がされて気づいたら抱きしめられていたんです」  
聞いているだけで頭痛で脳が割れそうで、腹痛で胃が螺子切れそう。  
「そうするとすでに猛々しくそりあがった男の人のあそこが私のお腹にペタンとくっついて  
 私のおへそだけじゃなくお腹全体が隠れて見えなくなるぐらい押し付けられていたんです。  
 怯えて逃げようとしたんですが、ベッドに放り投げられてうつ伏せにお尻が突き出されるよう押さえられた私は大事な所を…………」  
「やめろー!聞きたくない!やめてくれー!うっうっ……」  
恋人を目の前で犯されてるかのよう泣き叫ぶ。  
「……阿良々木さん。どうして泣くんですか?」  
八九寺は向き直って僕の腹に手をつく。涙で視界がぼやけて顔が見えない。  
「……ぅ、ぐす、僕の八九寺が……僕以外に……」  
鼻をすすりながら途切れ途切れに答える。  
「悲しいですか?」  
頷く。  
「苦しいですか?」  
また頷く。  
「本当に人間が小さくて独占欲強いんですねぇ。  
 自分は両手で数えれないほどの人に手を出しているのに」  
僕の胸に小さい手を乗せて体重がかかるのを感じた。  
「……手…………出して……ない」  
両肩に八九寺の両手がかかる。  
視界が暗くなると唇に小さく柔らかな感触が伝わった。  
「嘘ですよ。誰かに仕込まれたなんてないです。ありえません」  
呆然としたまま僕は何も答えられない。  
「私は正真正銘処女で男の方とお付き合いもしたことないですっ。  
 阿良々木さんぐらいですよ。近づかないでくださいって言ってるのに  
 無理矢理でも道案内してくれる人なんて――――ついでに喧嘩したのも阿良々木さんだけです」  
キスをした八九寺は顔に流れる大粒の涙を唇で吸っていく。  
わずかに開いた唇が右目までをなぞり、左目を舌で舐め取られる。  
視界がはっきりすると八九寺がニヤリと笑っていた。  
 
「八九寺ーーーーーーーーーー!」  
肩の手を外して八九寺を抱きしめる。頬擦りする。キスもする。胸の感触も味わっちゃう。  
「もう!くそっ!くそっ!騙しやがって!泣いちゃうだろ!僕を泣かして楽しいのか!」  
「楽しいですよ。年上の男の人を泣かせるなんてなかなかできないですからね」  
もみくちゃにされながらもフフンと答えた。  
「触ってやる!僕を刻みつけてやる!」  
スカートの下から直接、手を入れてぱんつ越しにお尻を掴む。  
「みぎゃっ!」  
やらかい。両手でお尻を握ると指がくにくにと埋まって心地いい。  
その勢いでキスをしようとすると  
「がうッ」  
鼻を噛まれた。  
「いてぇ!なにすんだ!」  
「まだ話しは終わっていません!」  
「ここは傷心の僕を慰める流れだろ!傷つけた心を癒すために八九寺を抱きたいんだよ!」  
僕は力説する。傷つけた八九寺にはそれを受け入れる義務があるはずだ。  
「その前にまだお話があるから聞いてください!」  
寝ている僕から身を離しプリプリと八九寺は怒っている。  
「その前にって事はその後ならいいんだな?絶対だぞ。絶対だからな!」  
「うーん、ちょっとしくじっちゃいました。まあいいです」  
子供を叱るように一指し指を立て、一泊前置きを置いてから話しだす。  
「阿良々木さんは私の嘘を聞いて悲しくて苦しく、思ったわけですよね?」  
素直にうなずく。  
「阿良々木さんを好きな人全員が自分以外の女性に手を出している  
 阿良々木さんを見て同じくらい悲しいと思ってるとは思いませんか?」  
「……そうなのか?」  
「ええ、そうです。戦場ヶ原さんも神原さんも羽川さんも千石さんも忍さんも火憐さんも月火さんも……」  
「おい、まて妹まで入れるな」  
「……忍野さんもドラマツルギーさんも貝木さんも影縫さんも……」  
「なんで男もいるんだよ!っていうかお前忍野以外知らないはずだろ!」  
「なんでもは知らないよ。知ってる事だけです」  
「何も言ってないのに台詞パクりやがった!」  
なんつーか無駄に底知れない。  
「まあ、冗談はさておき、いつ誰に刺されてもおかしくないぐらい  
 阿良々木さんは手を出しすぎてるのですよ」  
えーこんなかで実際手を出したかな?って言えるのって  
戦場ヶ原と羽川と八九寺と傷物にしたということで忍ぐらいなもんだと思うんだが。傷物語だけに。  
妹とキスとか胸触るとか数に入らないし、たった3,4人じゃないか。  
「またよからぬ事を考えていますね。大体戦場ヶ原さんとお付き合いをしてるのでしょう。  
 私のような小学生に手を出さないで、いつものように戦場ヶ原さんといちゃいちゃぐちょぐちょくんずほぐれつしてればいいじゃないですか」  
そっぽ向いて頬を膨らませた。  
ん、あれもしかして勘違いしてる?そこは知らなかったのか。  
「いや、戦場ヶ原とは付き合っているけどキス以外まだそういう事はしたことないんだ。  
 プラトニックっていうとなんか恥ずかしいんだけど、あいつさ貞操観念が強いっていうか  
 どこか遠慮してるのかそういう所だと一歩引くんだよ」  
正確には引くというより押し切るか引き離すかのどちらかしかできない恋愛不器用人間だ。  
過去の出来事も原因の一つなんだろうけど元々そういうキャラなんだろう。  
「だからそのなんだ。僕にはそういう経験がほとんど無い。  
 あえていえばさっきの八九寺とぐらいなんだけど……」  
言っているまに八九寺の顔色が赤から青、黄色と点滅し続けて変わる。  
いよいよ人間離れしてきたな。  
 
「お前さ、もしかして戦場ヶ原に対抗するつもりであんな無茶したんじゃないか?」  
ビクッと停止して顔色が赤に固定される。  
「……なんのことだかわかりませんね。童貞の妄想もそこまでいけば感動的ですらありますよ」  
この状況じゃ憎まれ口にもなりゃしねえ。  
「へー、みんなが僕を好きっていうのも本当は八九寺が一番僕の事を好きなんじゃないか」  
考えてみるとそうでもなきゃ、八九寺自身を卑下してしまうような嘘はつかないだろう。  
少なくとも八九寺が僕を想って無理をしてくれるぐらいは自惚れてみたい。  
「それにお前、戦場ヶ原に対してちょっと冷たいよな。僕がお付き合いするのが不思議とか  
 更正して面白みがなくなっただとか、ヒロインの座に代わりに就いてもいいとか。  
 僕に色々言うのはいつもの事だけど八九寺が冷たい事言ったのは戦場ヶ原以外いないんじゃないか」  
まあ初対面で酷い事言われたし戦場ヶ原も八九寺が見えないせいで対応の仕方が難しかったかもしれない。  
ムスっと横を向き無言のまま聞いていた八九寺が話しだす。  
「まさか肘の皮をつねっても痛みを感じないほど鈍い阿良々木さんにばれてしまうとは思いませんでした」  
「それ誰も痛くないから。せめて腕の内側か手首よりの手の甲にしろよ」  
「ええ、そうです。私は戦場ヶ原さんに嫉妬して対抗するためにお口で阿良々木さんのをしゃぶってイカセました」  
ストレートすぎてちょっとだけこちらが恥ずかしい。  
「阿良々木さんが私の事を好いてくれてるのは間違いないと思いますが、それ以上に  
 私のロリロリボディより戦場ヶ原さんのグラマラスな肢体に興奮してしまうのはわかりきっています。  
 私としても阿良々木さんを惹きつけるためによりよい方法を取らざるをえません。……あと少しだけ容姿も負けてますし」  
少しだけかよとつっこみたいが、それよりもこいつ小学生なのにド直球で誘惑するためにエロい事をしたと主張してるぞ。  
聞き様によっては後ろ暗く腹黒い言葉なのだがなんの弱みも引け目も感じさせない。  
それだけに本気を感じる。僕を本気で誘惑して戦場ヶ原より私のほうが魅力的だと主張をしている。  
「八九寺は僕が思っている以上に僕を真剣に想っていてくれたんだな…………」  
「当然です。私はいつだって本気です。きっと阿良々木さんを慕っているみなさんも本気でしょう。」  
八九寺は寝ている僕のリュックに埋まった顔を持ち上げ凛とした表情で囁きかける。  
「―――阿良々木さんは私で本気になってくれますか?」  
さきほどお仕置きなどと言って奉仕したり、嘘をついて意地悪く笑った時とは違い  
その言霊は希望と不安が同居しなによりも勇気が満ちていた。  
僕はこの勇気を受け止め覚悟しなければいけない。  
「…ごめん、八九寺……」  
腕の力が抜けて離れていく――――――――――――――逆に僕が八九寺の頭を抱きしめ返した!  
「……ごめん、ここまで言わせて……僕が悪かった。僕は八九寺が好きだ。本気で好きだ。愛してる!」  
「いいんですか阿良々木さん。私成長しませんし好みの体型になりませんよ。」  
僕の胸から顔を上げてまだ不安そうに八九寺は問いかける。  
「愛してるのに成長もクソもあるか」  
「戦場ヶ原さんはどうされるんですか?」  
「もう八九寺にフラグ立てたからそれは別ルートの僕に任せる。」  
夜中に半裸で学ラン着て紙飛行機を飛ばして追いかけるなんて  
条件で分岐したのはきっと僕しかいないはずだ。  
学園青春恋愛怪異バトルAVG―化物語―とか期待する。  
「そこはメタだなんてまだ未練あるんですね……」  
上目遣いの半眼で睨み付けてくる。  
「まあ、私にしては頑張れたほうでしょうか。少なくとも戦場ヶ原さんより  
 一歩リードしているみたいですし」  
はあっと溜息をついて僕の首に腕を回してきた。  
 
「私も阿良々木さんが大好きですよ。愛しています。はむっ」  
「おあっ!」  
 
なんて軽い口調で初めての告白と愛の言葉を貰い、ついでに耳を甘噛みされたのだった。  
 
リュックに八九寺を寝かせて抱きしめ唇を吸う。  
「んっ…ちゅ……」  
軽いキスだけれど想い合ってる事を確かめ合うだけでその喜びも興奮も膨れ上がる。  
とはいえ熟れた林檎のように真っ赤な顔をした僕らはキスだけで終わるはずがなかった。  
ブラウスを開いて右胸に触れると確かに柔らかい感触が伝わってくる。  
まっすぐ伸ばした手がわずかにくの形に近づくぐらいのささやかな膨らみなのに  
あまりに柔らかく指が沈んで僕を楽しませる。  
「はぁぅ……気持ち……いいです」  
セクハラをしてた時とも縛っていた時とも違う八九寺の悦びは僕自身の興奮に繋がってしまう。  
幼乳を撫で摩ると八九寺は未知の感覚に震えて、沈めた指でこねると強い刺激に声が漏れ始める。  
「んぅ………あぁっ!」  
可憐な乳房を回すように撫でながら、薄い乳輪を探りあて乳首をキュッと掴むと高く嬌声が響く。  
「あああああああああっっっ!」  
声を出しすぎて息切れしそうにながらも八九寺は僕の左手を両手で取った。  
「……あのですね。はぁ、先ほど……お尻を触られた時……もう少し、はぁ、ずれてたら危なかったんです」  
取った手が指を絡めてくすぐられて、手首から手のひらをゆっくりとさすり指一本一本を扱くようにこすられる。  
僕の左手に組み合わされた右手が、何度も上下にさすられると小さく滑らかな手がマッサージのように心地いい。  
「大きい手です。背はあまり高くないのに男の子なんですね」  
背が高くないは余計だと思いつつも神経の集まる手を愛撫される感覚に戸惑い快感で動けない。  
愛撫される手が少しずつ下がり八九寺のスカートの中へ導かれる。  
「阿良々木さんのをおしゃぶりさせてもらった時から……危なくて……」  
八九寺のぱんつはしっとりと指先に貼り付くほどの潤いを溢れ出していた。  
「八九寺、お前わりとHなんだな……」  
下着越しのあそこの熱さと潤いで魅了されている僕は間抜けな事を漏らしてしまう。  
僕の手を受け入れたまま八九寺は笑顔で誘惑の言葉を解き放った。  
「知らなかったんですか。阿良々木さん。女の子は大好きな男の子の前ではHになっちゃうんですよ」  
知らず左手が八九寺のあそこをギュッと掴んでしまう。  
「あうっ!」  
湿ったぱんつは僕の指先に割れ目の形をしっかりと伝える。  
僕はぱんつを降ろす間も惜しみ上から指を差し入れて八九寺に触れる。  
「ふぅあぁ………………」  
割れ目に指がかかって溢れる蜜が音を立てた。  
「阿良々木さん……!あっ……んっ!」  
グジュグジュと掻き混ぜると嬌声が響き渡って脳が茹りそうになる。  
「う、はぁ……阿良々木さんの指が熱くて、固くて…………」  
テクニックなどあるはずもない僕の指で八九寺が口を開いて息も絶え絶えに喘ぎ感じ入っている。  
汗がブラウスを湿らせ、激しい呼吸が胸を上下させて僅かに揺らしており  
少女の甘い香りが漂って鼻腔に染み渡っていく。  
そのまま八九寺をイカせたい衝動に駆り立てられるが僕の手を八九寺が握って囁く。  
「……イクのは阿良々木さんと一緒じゃなきゃやです」  
涙が零れそうな瞳は眩く輝いて写し出された僕が吸い込まれそう――  
「―――僕も八九寺と一緒にイキたい」  
ズボンを脱いでモノを露出させると先ほど一度射精したというのに興奮と情欲で大きく膨らんでいる。  
スカートをめくって揃えた足からぱんつを脱がせると毛も生えていない  
八九寺のあそこは潤い僕のを求めるように誘うようにくぱぁと開いている。  
「あんまり見ないでください…………」  
恥ずかしそうに俯く顔が愛らしくて誘惑しているようにすら感じさせた。  
「八九寺のあそこ……凄く綺麗だ……」  
情欲と幼さが内包されたありえない美しさが僕を欲望と劣情と色欲の坩堝へと引き込んでいく。  
抑えきれない肉欲を八九寺にあてがった。  
 
「いくぞ、八九寺」  
「来てください……阿良々木さん」  
僕の反り返りそうなモノが小さくて入りそうにない割れ目に少しずつ押し入っていく。  
小さな肉唇に亀頭が絡んで強すぎるほどの締め付けが快楽をもたらす。  
「うっ…く、きつい」  
「――あら……らぎさん……」  
涙を零しつつも僕の背中に爪を立て苦痛に耐えている八九寺に胸が苦しくなるが  
クチュクチュとアソコが亀頭を締め付けている快感は抗し難く止められない。先端が処女膜に触れるのを感じた。  
止まれない僕はそのまま八九寺の中へ腰を進める!  
「うあぁっ!」  
「あああぁあっ……!!」  
めりめりと肉の裂けるような感触があり八九寺は悲鳴を上げた。  
「だ、大丈夫か?八九寺!?」  
情欲に駆られていた僕は八九寺の悲鳴で我を取り戻す。  
「……だいじょうぶです……」  
涙が頬を伝いあそこは破瓜の血を流し痛々しい。大丈夫そうにはとても見えない。  
「でも、凄く痛そうだ」  
「……だいじょうぶったら……だいじょうぶです。私……こう見えて丈夫なん……ですよ?」  
冴えない洒落がより八九寺の辛さを伝えてくるようだ。だがここで止めてしまったら八九寺は僕を一生許さないだろう。  
歯を食いしばり痛みに耐える八九寺にキスをして抱きしめる。  
「……んぅ……ちゅ」  
わずかでも痛みへの意識を散らすためにキスを続けながら腰を進めると  
八九寺を体全体で感じる。痛いだろうに僕を受け止めてくるのがいとおしい。  
少しずつ腰を動かすとついに八九寺の中へモノが全て受け入れられた。  
「んっ………………!」  
「八九寺……全部入ったよ……」  
「う、うれしいです…………うっ……うっ…………」  
緊張の糸が切れたように泣きだす八九寺の頬を撫で頭を撫でて慈しむ。  
涙と痛みでくしゃくしゃになっているのに八九寺の表情は女の美しさと少女の可憐さが同居していた。  
「うっ、あっ……あっ…………あっ」  
知らず腰を動かしてしまう。八九寺と一つになった喜びと肉の愉悦が僕のブレーキを壊してしまっている。  
「八九寺!八九寺!八九寺!」  
「阿良々木さん!阿良々木さん!阿良々木さん!」  
痛みで少しだけ乾いていた膣内は肉棒に擦られて蜜を分泌しはじめていた。  
強い締め付けの中前後に動く肉棒は粘膜の襞に擦られ揉みこまれてるようで  
ヌルヌルなのにあまりに強い密着感が射精へと追い詰められていく  
「ふぁ……ああっ!あああぁぁぁっ!」  
あまりに激しい腰使いに八九寺は悲鳴を抑えきれない。  
「八九寺!イクぞ!」  
「わ、私の…中にだ、出して、出してくださいっ!」  
水音がグチュグチュと響くほどの抽送を経て欲望を解き放った。  
「うあぁぁぁぁぁぁぁっ!」  
「ふぁあっあぁぁぁぁぁぁぁぁん!」  
八九寺の一番奥でビクビクとモノが震えて精液を送り続けていく。  
血と混じった精液が八九寺の中から溢れ出して零れ落ちた。  
ギュッと今まで以上に締め付ける膣内が肉に絡み射精を促して止まらない。  
「……ん……んぁ」  
精液を受け止めてドロドロでグチョグチョの八九寺の中はさらに気持ちよくなり  
八九寺にとっても潤滑油となって快楽を与えるようだ。  
最後の一絞りを八九寺の中に出すと抜き出して息をつく。  
「あららぎさんの……熱くてとっても気持ちいいです……」  
腕を広げて抱擁を求めてくる八九寺を抱きしめるように倒れこむと  
射精の虚脱感と疲労感が圧し掛かってくるようだ。  
「ふふ……阿良々木さん重いですね」  
言われるが動けない。抱きしめられた頭が優しく撫でられるのを感じる。  
鈍重に体を動かそうとするともっと強く抱きしめられた。  
「離れないでください。阿良々木さんの重みをもっと感じていたいです」  
その言葉に僕は目を伏せ八九寺の体温と息遣いを感じつつ眠りについたのだった。  
 
 

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