「つばささまっ」  
「ん? ××ちゃん。その呼び方はやめようね」  
「どうして? おかあさんがそうよんでたよ」  
「そうなの? でも××ちゃんが私のことを呼ぶときは違う呼び方で呼んでほしいな」  
「うん、わかった! じゃあ、ばさちゃんってよぶね!」  
「ん〜〜、××ちゃん。これから私と一緒にお家に帰ろっか」  
「ばさちゃん、うちくるの?」  
「うん。阿良々木くんにお話があるからね」  
「やったー! おとうさん、ばさちゃんのことだいすきだからきっとよろこぶよ!」  
「そうなの?」  
「うんっ! このまえおかあさんにそのこといったら、ちょっとすねてたよ。なんでかな?」  
「色々あるのよ」  
「でね、おかあさん、わたしよりもはやくねちゃったの」  
「大丈夫だった?」  
「うん、おとうさんもついてったからだいじょうぶだったよ。  
 でも、すこししたらくるしそうなこえがきこえてきたんだ。  
 つぎの日、きいたらまっ赤になってたよ。風邪引いたのかな」  
「××ちゃん、それは二人が仲が良い証拠だから心配しなくていいのよ」  
 
ばさちゃんはそういってわたしのあたまをなでてくれた。  
ばさちゃんといるとすごくおちつく。  
おかあさんみたい。  
ぜんぜんちがうのに。  
 
 

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