〜八九時真宵ちゃんにスク水を着せてみたよ〜  
 
「今日は、八九時にこれを着て欲しいんだ」  
むさぼるようなキスをひとしきり交わしたあと、僕はそう言いながら、八九時に向かって紺色の布をおもむろに差し出した。  
ベッドのうえにぺたんこ座りしている八九時のツインテールがぴこぴこっと揺れた。  
ここはラブホテルの一室。  
戦場ヶ原と付き合いだして性欲を解消するどころか、おあずけを喰らってセックスへの欲望を持て余したままの僕にとって、  
カモシカのような華奢な少女体型にもかかわらず、僕の欲求をすべて受け止めてくれる八九時は、ヤりたいときのかっこうの捌け口になっていた。  
かれこれ、週に一回の割合で彼女との逢瀬を続けていた。  
「おや、これはスクール水着というやつじゃないですか」  
「うん。せっかく小学生とセックスできるんだから、やっぱここはひとつ、スクール水着を着てもらおうかと」  
そう言いながら僕は、八九時の胸の膨らみをを服のうえからいそいそと撫でまわす。  
口を尖らせた八九時はジト目でこちらを見ながら、  
「あいかわらず変態ですね」  
「なんとでも言ってくれよ〜」  
「この超絶変態ロリコン野郎!」  
「うんうん〜」  
「極悪非道! 悪鬼羅刹!」  
悪態をつく小学生女子のサクランボのようなくちびるに、僕はまたむちゅっとキスをした。  
「何と呼ばれようと僕はかまわないさ、八九時がそのスク水を着てさえしてくれるのなら」  
「(こいつ、開き直りやがったです…)…ありゃりゃぎさん、わたしに着せるために、わざわざこんなもの買ってきたんですか?」  
「いやぁ〜、そこまでははちょっと… 実はこれ、後輩からの預かり物なんだ」  
八九時の身体がぴくり、と動いた。  
おおきな瞳がぱちくりして、いぶかしげに僕を見上げる。  
「後輩って… 阿良々木さん、ひょっとして、わたし以外にも若い娘と付き合ってるんですか?」  
彼女の手が、おっぱいを揉む僕の手を制するように添えられる。  
 
僕は考えた。  
このスクール水着の所有者である神原駿河。  
彼女とは、廃墟になった神社に一緒に行って、仲良く弁当を食べたぐらいで、別に付き合っているわけではない。  
その神社の境内で、深夜にこれを着用して身悶えしていた千石撫子。  
彼女は、妹の昔の同級生であり、古い知り合いだ。乳首やらナニやらいろいろと見てしまったが、彼女というわけじゃない。  
そして戦場ヶ原。  
彼女とは付き合っているわけなのだが…。だがしかし、今問われているのは、『若い娘と』付き合っているかどうかである。  
戦場ヶ原は、僕と同い年。厳密に言えば、僕より『若い娘』には当てはまらない。  
というわけで、この場合、彼女のことは除外してもよいのだろう。  
僕は答えた。  
「いや、付き合ってない」  
「…答えるまでに、ずいぶんと時間がかかりましたね?」  
「気のせい、気のせい」  
 
「うう… けっきょく流されて、着てしまうしまう自分が情けないです〜」  
そう言いながら、裸になって、いそいそとスク水を着用する八九時。  
紺色の布地に包まれた、小学生独特のちっちゃくってまん丸のお尻から、二本の棒みたいな太腿がにょきっと突き出している。  
ウエストのあたりの布をつまみながら、八九時が言った。  
「この水着、どなたか着られたのですか?」  
「うん、妹の知り合いが」  
「わたしには、ちょっと大きいみたいですけど」  
千石のときはぱっつんぱっつんだったスク水も、八九時が着ると若干の余裕がある。  
股のところの布があまって、股間がちらちらと見える。これはこれで素晴らしい。  
僕としては、キツキツのスク水のお腹のところに思いっきりぶっかけたかったのだけれど、ここは妥協することにした。  
「それで八九時、その格好でちょっと、リュック背負ってみてくれない?」  
「こうですか?」  
素直に従う八九時。  
スクール水着の小学生ツインテール女子が、でっかいリュックを背負っているという、なんともマニアックな光景が僕の眼前に展開された。  
その筋の人たちにとっては、まさに直球どストライクだろう。  
「そうだ八九時」  
「なんでしょう」  
「お前さー、今度からその格好で町あるいたらどうかな?」  
「そんな恥ずかしいことできませーん!」  
「いや結構似合ってると思うよ?」  
「なぜわたしが、ありゃりゃぎさんの個人的趣味に合わせた恥ずかしい格好で、街中を練りあるかなければならないんですか?」  
 
       おわり  
 

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