「もうね、影縫さんや斧乃木ちゃん、まさかのドラマツルギーたちまで出ても驚かない覚悟は出来ていた」
「…………」
「…………」
「で、予想はつくけど一応聞いておこう。君達は誰で、何故僕にチョコを渡そうとしているんだい?」
「そんな、お義兄さん!」
「受け取ってくれないんですかお義兄さん!?」
「君達にお義兄さんと呼ばれる筋合いはない!」
「だって妹さんが『兄ちゃんのハーレムの一員にならないとチョコやらねーぞ』って」
「『なるんだったらその証明としてお兄ちゃんに手作りチョコを渡してね』って」
「瑞鳥くん、蝋燭沢くん、悪いことは言わないからあんな妹達とは別れてしまいなさい」
「別れればお義兄さんのハーレムに入れてくれるんですか!?」
「別れます別れます! だから早速!」
「やめろ脱ぐな脱がせるな! どう考えてもこの展開はおかしいだろ!? アッー!」
「という可能性もあるからこの保護は必要不可欠なのよ」
「万に一つどころか兆に一つもねぇよ! あと何で妹の彼氏の名前まで知ってる!?」
「あら、阿良々木マニアの私が阿良々木くんのことで知らないことがあるわけないじゃない」
「もう神原のストーカー気質もBLの素養も全部お前が原因に思えてきたよ……」