「嫌がる私を阿良々木先輩が無理矢理ッ……!」
「ただの特訓を紛らわしい言い方にするな、神原後輩。しかも強制されて悦んでたじゃねえか」
「ふふふ、阿良々木先輩の愛の鞭はなかなか過激だったぞ」
「すぐに乗りこなした上に、勝手に人の自転車を持ち去った奴の台詞じゃねえ……」
「うん、それについては本当に済まない事をした。許してくれ、このとおりだ。
ただ、どうしてもあの自転車のサドルが欲しかった私の気持ちも理解して貰いたい」
「初耳だぞ!?なんだその衝撃の真実は!っていうかもうオチが見えたからそれ以上何も言うな!」
「さすが阿良々木先輩は慧眼だな。そうなのだ、実は私は毎晩サドルを使って――」
「だから聞きたくないっつってんだろうが!ちったあ僕の話も聞けよ!」