暦「……僕のデリケートな身体部位が不当に貶められている……」
ひたぎ「あら、不当なのかしら、阿良々木君? 貴方のような薄くて弱い人間ならばそれに比した男性であって然るべきでしょう。いいえ、そうでなければならないのよ」
暦「千石みたいな限定をするな。キャラクタの個性は侵害してはならないと僕は常々思っているし、大体、それは最早罵倒じゃなくて迫害だ!」
ひたぎ「良いのよ、小さくても。早くても。例え阿良々木君が不能であったとしても、何の問題も無いわ」
暦「問題だらけだし、そもそも僕の性的機能に問題が有るのを前提に話されるのは心外にも程が有る!」
ひたぎ「あら、皮被りの阿良々木君にしては巧い事言ったじゃない。心外と侵害を掛けるなんて、褒めて上げる」
暦「ちょっと早いがお前の敗因を教えてやる、戦場ヶ原ひたぎ! 日本人男性の七割をたった今の暴言でお前は敵に回したんだ!」
ひたぎ「包茎、最高ね。ズルムケなんて品が無いわ。日本人の奥ゆかしさを体言しているようでとても素敵よ」
暦「……光速で掌を返しやがった……」
ひたぎ「ところで、阿良々木君。私は自分の事を貴方に釣り合わないレベルでは美少女だと思っているのだけれど」
暦「自分を持ち上げつつ僕を罵りやがった!?」
ひたぎ「そんな美少女の私の口から『ズルムケ』なんて卑猥な単語が出て来たのだから、劣情を抱いても別に自己嫌悪に陥る必要は無いのよ?」
暦「今のお前の台詞が無ければスルーしてたのに!?」
ひたぎ「まあ? 阿良々木君の事だから勃起してもその程度でしょうけれど。良かったわね、短小でもそれはそれで可愛いと思う心の広い彼女で」
暦「ぼくの股間を見ながら、さも僕の愚息が小さいように言われると誤解されそうじゃねえか! ……生憎、僕はこんな会話でいやらしい気持ちになったりはしません」
ひたぎ「あら、見掛けによらず紳士なのね」
暦「見掛けによらずってのはどういう意味だ、戦場ヶ原ひたぎ!!」