有々木さんのターン  
   
それは僕と、僕とスタディな仲にある(スタディは知らない)戦場ヶ原ひたぎの二人で、神も神原も休む日に二人で二足歩行による移動行動によって、地方自治体の金で作った・・・簡潔に言うと日曜に公園デートしている時だった。  
 他愛も無い、悪意も無い会話を二人で交わしていると前方から男女の二人組が歩いてきた。  
 勿論、ここが公衆施設である以上どのような人間が歩いていようと構わないのだが、なんとなく僕はその、男女の男の方、兄妹の兄のほう(体格や見た目からして恋人関係とは思えないので勝手に兄妹と断定)が気になった。  
 僕と同じようなアホ毛のその人が気になった。  
 以前何処かで会ったか、前世からの因縁かなんかなんだろうか、ひょっとしたら生き別れの兄弟だろうか  
 僕がそんな阿呆な事を考えている内にその二人とはすれ違っていたようで、前方にその影は無い。  
「どうしたの?阿良々木君、そんないつも通りな顔をして」  
「いつも通りなら何も言うな!」  
「いやね、阿良々木君、これは「アホな顔して」という台詞を「いつも通り」という言葉を使って、いつもアホな顔をしている、と馬鹿にしただけよ」  
「解ってるから説明すんな!」  
「そんな事より」  
「もうその扱いにも慣れたが一応つっこんでやる、おい戦場ヶ原、僕を馬鹿にした挙句自分の都合で話を変えるな」  
「そんな事より」  
「これも無視か!」  
 因みにデレた戦場ヶ原はこんな事は言わない、デレた後、なんとなく寂しくなった僕がデート三回の内一回はツンになる事をお願いしたのだ  
・ ・・Mじゃない、Mじゃないからね?  
「そんな事より阿良々木君、さっきの人なんだけど」  
 三回目にしてようやく本題に入る戦場ヶ原  
「さっきの夫婦の旦那さん、阿良々木君に何となく似てなかった?」  
「夫婦!?あれ夫婦だったのか!?」  
 本題も無視して驚く僕  
「似てる、って言っても、容姿や仕草じゃなくて、いえ身長はちょっと似てたけれど」  
「名前も知らない人を馬鹿にするな!」  
 さり気なく自虐的なつっこみだった  
「雰囲気と言うのかしら、なにかが似てたわ、阿良々木君とは前世で因縁があったか、生き別れの兄弟だったのかしらね」  
「まぁ、人は世界に・・・」  
「あぁ、でもあっちの方が遥かに、はーるーかーに、甲斐性はあるわね」  
 世界に三人は似てる人がいるらしいしな、そう言おうと思ったら酷い事言われた  
「あっちは某有名ブランドのスーツだし、こっちは高三にもなって女友達に服を買ってきてもらうし」  
「あの時はまだ高三じゃねぇ!」  
 なにか間違ったつっこみを入れる僕  
「あっちは婚約指輪だけで家買えるし、こっちはプレゼントは可愛い可愛い彼女からは素敵なプレゼントを貰っておいて、自分からは何もしないし」  
「お前からのプレゼントは全部金の掛からない物だけどな」  
「あら、ラギ君は金が全てと言うのね!」  
「僕の名前を略すな!」  
 そっちじゃない、そっちじゃないだろう、阿良々木暦  
 それはともかく、戦場ヶ原にプレゼントを贈らないと機嫌を損ねてしまいそうだから何か考えなくちゃだな  
 そんな事を考え始めて、さっきの人の事などどうでもよくなる僕  
 その後、その人と僕にとても関わりのある人物が事件を起こす事になろうとは、このSSの主役は僕じゃないから、知る由も無かった  
 
 
 戯言遣いのたーん、だよ。いーちゃん  
 
 それは或る日、ある日曜日だった。  
前日から、ぼくの妻である所の元玖渚友と一緒にとある地方に来ていた  
本来ぼくの仕事だからぼく一人で行けば良いのだが、どうしても友が付いてきたいと言うので  
尚さんに頼んでまで、休みを貰い一緒に来ていたのだ。  
尚さんは「ちょっと遅い新婚旅行だな」と、目以外は笑っていた  
まぁ、今回の以来はこんな所まで来ておいてすぐ終わりそうだから、友とのんびりするのもいいかもしれない。  
それに依頼主が詳しい話をするのに指定してきた時間は夜だから  
今日は友とホテルで寝ていよう、なんならイチャつくのもいいかも  
とか考えているぼくの気持ちを知ってか知らずか  
友が外に行こうと言うので、軽く本気で外に出た  
・・・本気すぎてホテルから離れてしまったけど  
昼飯をマクドで買って、またその辺をぶらりとしていると  
丁度良く公園を見つけたのでそこに向かった  
 
そこまでは良かった  
 
何の問題も無かった  
 
いやまぁその後に起こった事も何の問題もなかったけど  
 
 
 
ただ自分の依頼された、「とある人物の護衛」の対象とすれ違っただけだ  
 
 
 
まだ正式な依頼じゃないから何もしないけどね  
写真じゃ分からなかった、身長とかアホ毛に共感しちゃった  
「いーちゃん」  
「どうした、砂場を見てあの日の事でも思い出したか?」  
「うにー、それもそうなんだけど」  
 それもそうなのか  
「なんか今の男の子いーちゃんに似てなかった?」  
「さぁな、気のせいだろ、腹違いの兄弟じゃあるまいし」  
「うにー、いーちゃんが言うからにはそうなんだろうね、うにー」  
「じゃ、そこのベンチで食べようか」  
 本当に些細な事だけど、友の台詞がなんかひっかかった  
 ・・・案外僕じゃなくて零崎の生き別れだったりしてな  
 
 

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