「ナスカ木さん」  
「人の名前を超高速移動が出来る怪人のように言い間違えるな。僕の名前は阿良々木だ」  
「失礼。噛みました」  
「違う、わざとだ…」  
「噛みまみた」  
「わざとじゃないっ!?」  
「買いました」  
「メモリをか!?」  
 
「まあこんな至極どうでもいいルーチンワークは放っておいて」  
「お前はこのやりとりをそう捉えていたのか…」  
「結局のところ、阿良々木さんは自分の節操の無さについてどうお考えなのでしょうか」  
「…………正直に言えば良いんだな?」  
「当然でしょう」  
「どうしてこうなった」  
「想像の三倍無責任です!」  
「いや、だってよ…僕、ほんの数か月前まで根暗のぼっちで落ち零れだったんだぜ?  
今の状況は学業の不振に悩んだ僕が自殺を企て失敗し、植物状態になって見ている夢だと言われたら、  
信じる」  
「普段あなたを貶している私が言うのもなんですが、そこまで自分を卑下しなくても!」  
「まず春休みの件から有り得ねえもんなあ」  
「…まあ、吸血鬼ですもんねえ」  
「いやいや、パンチラの話。そんなのフィクションだと思ってた」  
「やはりあなたは変態です」  
 

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