「なあ八九寺」
「何でしょう阿良々木さん?」
「カタツムリってナメクジだよな?」
「カタツムリはカタツムリですよ」
「でもあの殻をとったらナメクジじゃん」
「うーん」
「カタツムリは可愛いがナメクジは気持ち悪いよな」
「まあどちらかと言えば」
「ということはだ、可愛いのは殻だったんだ」
「ふむ」
「殻をつけたら何でも可愛くなるんだ、ネコミミみたいなもんだな」
「いえ、ネコミミはそこまで万能ではありませんから」
「でもネコミミつけてる羽川とつけてない羽川だったらつけてる方がグッとくるぞ」
「ではネコミミをつけている戦場ヶ原さんのお父さんとつけてない戦場ヶ原さんのお父さんはどちらがグッときますか?」
「な……!?」
「ね、このようにネコミミといえども万能とは」
「つ、つけてる方かな……?」
「時々阿良々木さんには本当についていけなくなります」
「あ、カタツムリが可愛いってのは暗にお前が可愛いって指してるから」
「小学生相手に顔を赤くしながら真面目に言わないでください、ナメクジばりに気持ち悪いです」
「じゃ、じゃあ殻をつければ」
「もう色々ダメですこの男」