「ん、むう……ちゅ、んむ」  
灯りのない暗がりの自室。  
仁王立ちしている僕の足元で忍がしゃがみこんで卑猥な音を立てる。  
一糸纏わぬ僕の股間にそそり立つモノ。  
そこから与えられる柔らかな唇と舌の快感にこれ以上ないくらいに固くなっていた。  
もっと。もっと腰を動かして忍の口内を蹂躙して気持ち良くなりたい!  
だけど。  
僕は身体を思うように動かせなかった。いや、正確には指一本動かすこともままならなかった。  
まるで自分の身体ではないみたく、意識ですら朦朧としている。  
どうしてこんな状態になっているのかはわからない。  
覚えているのは寝ていた時に忍が起きる気配がし、某かの言葉と匂いが感じられたかと思うとそのまま忍は服を脱ぎだしたところからだ。  
そこから何故か僕の身体はまともに動かず、忍に立てと言われると素直に立ち上がり、服を脱げと言われるとその通りに従ってしまう。  
まるで操られているかのようだった。  
いや、実際操られているのか?  
何にせよ僕は目の前で自慰行為を始めた忍に対してもどうすることもできない。  
だからそそり立った肉棒に舌が這っても声を上げることすらなく、ただその快楽に意識が侵されていくのみである。  
左手で胸を弄り、右手で股間を弄っていた忍の呼吸が少しずつ荒くなり、肉棒に這わせていた舌の動きが大胆になってきた。  
口を大きく開け、ずるるっと一気に喉奥までくわえる。  
その暖かさと柔らかさに一瞬で果ててしまいそうなほどに射精への欲求が高まったが、言葉すら発することのできない僕にはどうしようもなかった。  
出したい。  
出したい。  
思いきりぶちまけたい。  
狂おしいまでの情欲が僕の全身を駆け巡る。  
と、忍が僕の両手を掴んだ。  
何をするのかと訝しると、そのまま自分の頭に添えさせる。  
よいか、儂が達するのに合わせて出すように動け。  
そう言って忍は両手とも自分の股間に持っていき、肉棒の先端をくわえる。  
僕の身体が勝手に動き、忍の頭を押さえながら腰を突き出して肉棒を深く差し込む。  
そのままぬるるっとカリ首辺りまで引き抜き、再び根元まで埋める。  
じゅぷじゅぷと唾液の絡まる音も相まって僕はどんどん高みへと押し上げられていく。  
忍は僕のその動きを受けとめ、ぐちゅぐちゅと自分の秘所をいじりながら舌を絡ませてくる。  
ふーっ、ふーっ、と鼻息が限界まで荒くなり、もはや絶頂寸前のようだ。  
 
僕の動きもどんどん早くなる。  
そして。  
忍の口内で僕の肉棒が大きく震え、勢いよく精液が放たれた。  
気持ちよさのあまり膝ががくがくと揺れ、忍の口で擦り上げながら幾度も射精を繰り返す。  
忍も同時に達したようで、びくんびくんと身体を痙攣させながら僕の放った粘液を次々と飲み込んでいく。  
僕がすべてを出し切り、忍がイき終わったあとも忍は口を離さずくわえっぱなしだった。  
そのまま呼吸を整えていたかと思うと、再び舌を這わせ始める。とはいっても快感を与える動きではなく、白濁液で汚れた箇所をきれいにしているようだ。  
忍のお掃除フェラが終わり、口内に溜めたものをすべて飲み込むとようやく口を離した。  
今日はもうよいぞ、服を着て寝るがいい。  
僕の身体はその言葉に従い、寝間着を着始める。  
悦楽にとろけていて夢うつつの意識の中で僕は考えた。  
たぶんこれは催眠術に類するものなのだろう。今日は僕の眠りが浅かったために意識があったが、忍の言葉から察するに時々僕の寝ている間にこういうことをしているらしい。  
見た目は幼女でも中身は長年生きてきた女性なのだから欲求不満になることもあるだろう。  
……これからはもう少し積極的に構ってあげないとな。  
そう思いながら横になったところで僕の身体が自由になる。  
忍は再び服を纏い、影の中に戻ろうとしているところだった。  
まあとりあえずは。  
寝ぼけたフリをして忍の身体を抱き寄せる。  
一瞬忍は驚いたが、僕を窺って寝ぼけたのだと判断したらしく、そのまま腕の中でおとなしく抱きしめられていた。  
いや、忍の方からも抱き返してくる。  
僕ももう少しだけ力を込めて抱き。  
忍の体温を感じながら心地良い眠りについたのだった。  
 

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