「おい、阿良々木っ。バサ姉なんて呼び方があるなら
バサ妹なんて呼び方があってもいいと思わない?」
「いや、羽川。お前は何を言っているんだ」
「ああ、好きでもない女は妹にはできないですよねー。
ていうか呼び捨てだもんねー」
「ええっ、ああっ!そんなことないです!羽川さん!」
「で?」
「はい?」
「で、阿良々木は妹さんのこと、どう呼んでるんだっけ?」
「……火憐ちゃんとか月火ちゃんです」
「そうだよね、名前で呼ぶよね。ほら、今は私、バサ妹だから
ちゃんと名前で呼ばないと駄目でしょ?」
もう何を言っているのか僕には理解ができなかった。
ていうかバサ妹ってなんて読むの?バサいも?バサいもうと?
どっちにしてもなんか語呂が悪いと思うのだけれ……
「がるるる……語呂なんてどうでもいいの!」
「痛い痛い痛い!羽川さん地の文を読まないで!僕の鼻を噛まないで!」
「ほら、呼んで」
「……つ、つばさちゃん」
………………。
「………………」
………………。
いや、お前、そんな照れられても……僕が恥ずかしいんだけど。