「私はすでに戦場ヶ原先輩と阿良々木先輩のエロ奴隷だから、それは無理だ。
あなたには忍野さんとの絡みを私に妄想される権利を与えようではないか」
「阿良々木先輩。Trick or Treat!」
「? あー。それってなんだっけ? どっかで聞いた憶えはあるんだけど」
「では、さながらくり抜いたカボチャのような阿良々木先輩の頭でもわかるように言い直そう。
お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!」
「……お前、もう僕に対する尊敬の念ってもんが欠片一つも感じられなくなってるぞ。って、
そうか今日はハロウィンだったか」
「まあ、都会ならいざ知らず、こんな田舎町でハロウィンなど全く縁遠い行事なのだがな。
ところで阿良々木先輩。私は最近まで、この文句を勘違いして憶えていたのだ」
「お前、それでよく人のことをカボチャ頭なんて言えたもんだな。で、どんな風に勘違いして
たんだ?」
「うむ。私はてっきり、もてなしを受けるには、いたずらされないといけない。つまりは
Trick for Treat だと思っていたのだ。まあ、要は阿良々木先輩が普段から忍ちゃんに
対して、ドーナツを餌に行っている性的ないたずらのことだな」
「ドーナツごときでそんないたずらしたことねえよ!」
「なんと!それではTreatもなしでTrickしているということか!?」
「だから、そもそもいたずらなんて、してねえって言ってんだよ!」
「またまた、ご謙遜を。だが、私相手なら、そもそもTreatする必要すらないのだぞ。
むしろ私が阿良々木先輩にTreatするから、その代わりに思う存分私にTrickしてくれ!
勿論、性的な意味で!!」
「頼むから僕の話を聞いてくれよ!!」
「Trick no Treat!!」