「千石って、お金に困ったことあるのか?」
「え、ないけど……」
「だろうなぁ」
「どうしてそんなこと聞くの?」
「いや、僕の場合お金ってのは、あったら使っちゃうもんなんだなぁってさ」
「へぇ」
「つまりエロ本だな阿良々木先輩!」
「お前はどっからわいて出た神原」
「で、どのような内容の本なのだ?」
「エロ本じゃねぇよ、ゲーム買ったんだよ」
「なるほど、エロゲーか」
「ちげぇよ」
「えと、エロゲー……って何?」
「おや、知らないのか千石ちゃん? エロゲーというのは、まあ簡単に言えば十八歳未満がやってはいけないいかがわしいゲームのことなのだ」
「……そ、そう」
「ちょっと待て、なんか僕がエロゲー買った事になってないか?」
「だ、大丈夫だよ暦お兄ちゃん、撫子はそんなことで暦お兄ちゃんを嫌いになったりしないから!」
「ありがとう千石……ってだからエロゲーじゃない!」
「では何を買ったのだ?」
「フレンドプラス」
「…………」
「…………」