つきひハグハグ  
 
「やっぱりぷよぷよしてて月火ちゃんは抱き心地いいな」  
「ぷよぷよ言うんじゃない!」  
なんだか肌寒くて人肌恋しい秋の夜。  
Tシャツに縞々トランクスの阿良々木暦と浅葱色の浴衣を着た阿良々木月火の二人は  
ベッドの上で抱き合ったままごろごろしていた。  
「こことかもぷにぷにしすぎだよなあ」  
抱いたまま月火の二の腕が浴衣越しに掴まれる。  
さほど力も入れていないのに指がふんわりと沈みマシュマロよりも柔い触感が伝わってきた。  
「太ってるみたいじゃない」  
ほっそりとしてる月火は到底太ってるとは到底言えないが  
プヨプヨとかプニプニなんて擬音が気に入らないのか頬を膨らませている。  
「そんなこと言ってもこっちもぽよぽよしてるぞ」  
「んにゃっ!」  
新たな擬音が追加されて脚とお尻のあいだ、微妙にお尻よりの所が無造作に揉まれた。  
月火は尻の上のほうをふにふに触られてお尻はやわく歪んだ。  
「どこ触ってるのよ」  
「ぽよんぽよんしてる肉」  
「酷くなった!」  
言い合いながらも抵抗はしない月火。  
横向きに寝ている暦の左腕は月火の下敷きに、右腕は背中とお尻にまわされて両者向き合うように抱き合っていた。  
 
暦の手は愛撫というものではなく空いた手が感触のいい所を適当に撫でたり揉んだりしているだけで  
月火も兄が人肌恋しいと言っているのにいつも通り付き合ってあげてるだけの  
どこにでもある、ごく普通の、自然極まりない、古今東西、ありふれた、わりと仲がいい、兄妹の光景だ。  
もちろん妹を抱き枕にして遊んでるうちに  
「なあ月火ちゃん。裸で抱き合うと気持ちいいって聞いたんだ。試してみないか?」  
「別にいいけどー、私も本番で失敗したら恥ずかしいし、お兄ちゃんでキスの練習させてよ」  
などと、さりげなく仲のいい兄妹の会話が以前にあったのは想像に難くない。  
そしてこれから起きる事も二人のよくある光景の一つだった。  
 
ぎゅっと抱きしめている右手が下に流れ下側からお尻掴まれると月火は少しだけ俯いた。  
若干力が入るが薄い筋肉を包むぷにぷに脂肪は指を柔らかく受け止めて  
浴衣の上から指の形に沈んでいるのがわかる。  
右手がぐにっと握り締められたかと思えば、円を描くように動いてぷりぷりとしたお肉が震えた。  
中指が左側の尻肉にぷにっと押し込まれてゆっくりと擦り上げ、右側も同じように弄られる。  
全体を撫で回し浴衣とパンツ越しの感触を右手全体でたっぷりと味わってから  
またハンバーグの種でもこねるようにぐにぐにと揉み解し続けた。  
小さいながらも月火のお尻はしっかりと暦の手に馴染んでいるようだ。  
「もぅ、お兄ちゃん妹のお尻触りすぎ…………」  
春頃から妙に逞しくなった兄の胸板に額を当てたままぽそりと呟く。  
暦は聞こえていないのか左手で月火の背中を撫で回し右手の動きは止まらない。  
「月火ちゃん抱いてると気持ちいいぜ。髪も綺麗だし」  
月火の頭に頬を寄せてすりすりすると上質のキルトみたいに心地がいい。月火は一瞬ぴくんと動く。  
(……なんかわざとらしいよー)  
褒められてるのがちょっとだけ嬉しくて耳がほんのり赤くなってるのに月火は気づいていない。  
気づいた暦は耳に息を吹きかけた。  
「ふにゅっ……!」  
ぴりぴりっとくすぐったいような気持ちがいいような刺激で変な声が出てしまう。  
「どうした、月火ちゃん?」  
こういう時だけ演技力豊かな暦はそぶりを一切出していない。  
なので月火も何も言えずただ首を振っただけだ。  
 
お尻を触るのをやめてほんの少しだけ強めに抱きしめる。  
月火の両肩が完全に暦の胸の中に収まり重圧で吐息を漏らす。  
(んんっ……ぎゅっとされるのきもちいい……)  
体温が高くて暖かい。  
力強い腕に閉じ込められてるみたいなのに、ほっぺに触れてる硬い胸板が心地がいい。  
暦が柔らかい妹の身体が抱いてて気持ちいいのと同様に月火も逞しい兄の身体に抱きしめられてるのが気持ちよかった。  
小さな手が暦の背中に触れて抱きしめ返すと、月火の身体の中でも  
特に柔らかい部位が二人の間でふんわりと潰れているのがわかる。  
(何回されてもきもちいいんだけど)  
月火は長い黒髪で顔が隠れているのに感謝した。  
(きっとほっぺからおでこまで見せられないほど真っ赤になっちゃってる。  
 自分でもわかるくらい、溶けてしまいそうなぐらい、あったかいもん……)  
強すぎず弱すぎず拘束にも似た抱擁は心地いい窮屈さと兄と体温が交じり合う心地よさで  
月火はお風呂に浸かっているかのようなゆったりとした感覚で満たされる。  
今度はぎゅぎゅっと力を入れて抱きしめられた。  
胸が縮められて少しだけ苦しくて息が詰まりそうなのに酷く安心できて落ち着いて  
身体の中の細胞が圧力でぷちぷちと潰れてしまいそう。  
抱く力が少しずつ強くなって痛くなる限界前で一気に緩められた。  
 
「んんっ、はあっ、はぁはぁ……んぅ……はぁっ……はぁっ……」  
締め付けられそうになる直前に開放された肺が酸素を求め荒く呼吸を繰り返し  
流れた汗が肌を少しだけ湿らせる。  
月火は胸板に顔を押し付けたまま見上げると瞳は何か物足りなさそうに揺れていて  
白かった肌は朱色に染まっているのにそれを兄に隠そうともしていない。  
「もう……いいの…………?」  
か細い言葉はねっとりとした熱を帯びていてどこか色っぽく  
櫛を通す必要もないほどきめ細かい髪が離れがたそうに暦と月火に纏わり付いていた。  
「いやこっちからだ」  
とろりとしている月火を軽く抱き上げ髪が引っかからないように背中を向かせる。  
 
「お兄ちゃんの顔……見えないよ……」  
切なそうに呟く月火を後ろからゆっくりと、初雪にそっと足を踏み入れるように優しく優しく抱き締めた。  
月火の両手が空を握り目を瞑る。力は入れない代わりに暦は月火の黒髪に顔を埋めた。  
同じシャンプーを使っているはずなのに香りが違ってとてもいい匂い。  
「んんぅっ……」  
暦の唇が首筋に触れると押し殺した声が漏れ出して  
うなじを唇がくすぐるように這いちゅっちゅっと音が立てられると  
月火の身体が抱き締められた内側からぴくりと震えているのがわかった。  
唇は登っていって右耳に到達するとはむっと耳たぶを食む。  
「やぅっ!」  
思わずと言った悲鳴は甲高くて甘い響き。  
唇の圧だけで弄られる耳たぶから、形に沿うようにはむはむと動き出し月火は耐え切れないように全身を揺らす。  
「おにいちゃっ……んあっぅっ!」  
ぐちゅっと鈍い水音が鼓膜に響いた同時、月火の力はくたりと抜けてしまった。  
啄ばむでは飽き足らない暦の舌が内側をくりくりと弄っているのだ。  
ヘッドホンを付けているかのように月火の耳へぐちゅぐちゅ、ちゅちゅっ、じゅちゅりっと  
言った卑猥な水音が零距離で響き、敏感なそこを嬲られる激感で身を震わせる。  
「ふっあっ……んうぅぅっっ……あっ……あぁっっ……」  
その度揺れる体と両腕は暦の腕の中であくまで優しく、でも逃がさないよう真綿に包むように  
囲われ閉じ込められて、乱れた浴衣からうっすらと汗を纏った脚を覗かせる。  
そうして快感で突っ張った脚までも後ろから暦の左足が。前から右足が絡み付いて封じられた。  
 
全身をやんわりと束縛されるような形のまま月火は耳を舌で責められ続ける。  
わざと音を立てるように唾液で中を濡らされて耳朶を甘噛みしたまま耳たぶの先端を舌で弄られる。  
次は耳のほとんどを大きく咥えられじゅるじゅると吸い上げられた。  
かと思えば尖らせた舌で耳掃除のごとく、奥までを穿られて  
頭の中に響き渡る淫靡な音と耳を舐られ続ける快楽でとろけてしまいそう――――  
 
「……あっ、んぁ……うっうぅぁっ、おに、い……やぅっ!!」  
抱き締めたままだった右手が浴衣の上から左胸へと宛がわれた。  
布とブラ越しに触れられただけで強い反応を示す月火。  
そっと指に力が込められて中学生相応の慎ましやかな乳房が指の形に歪んでいく。  
「ひゃん、ふっ、あぁぁぁっ……」  
折り曲げられた指の形のまま手が上下左右に大きく動くと  
プリンのように胸が揺らされて月火は喘ぎを止められない。  
弾んだ胸が強く押し込まれるとびりびりと強い電流が走った。  
同時に林檎色の耳を嬲る舌の責めも混じって月火の身体を痺れるような快楽で覆い尽くしていく。  
暦の動きは止まらない。触れるたびに妹が切なく喘ぐ様が愛しくてしょうがないのだ。  
「ぅうぅんあぁっっっ!!」  
右手が浴衣の中へと入り込んで白いブラを持ち上げると素肌に直接触れる。  
まだ成長途上の乳房は奥に少しの固さとそれ以上の柔らかさをもって暦のごつごつした指を受け入れた。  
浴衣の下で右手が激しく蠢いて暦の興奮を表しているのがよくわかる。  
「ひゃぁんっ!おっぱ、い……んぁっ、つよいよう……」  
膨らみが好き放題に歪められ弄くられてすでに固くなった乳首を第二関節の間で挟み引っ張られる強い刺激に月火は悲鳴をあげた。  
「月火ちゃん……」  
でも兄に名前を呼ばれると乱暴に胸を揉まれるのだって気持ちがいい。  
男に求められている女の幸せ。兄に求められている妹の喜び。  
両方が混ぜこぜになって胸がいっぱいになってしまって涙が零れ落ちる。  
目尻と頬を伝う涙を暦の舌が拭い滑らかな肌に口付けていく。  
 
兄の手で開かれた胸元から薄紅色に染まった乳房が露出して汗で光っているのがよく見えた。  
火照っている胸が冷たくなってきた秋の空気に触れて心地がいい。  
「浴衣って簡単に脱がせるからエロいよな」  
揶揄するような物言いに月火はまるで自分がいやらしく思えて羞恥で顔を俯かせる。  
「それとも月火ちゃんがエロいから浴衣もエロくなるのかな」  
「そんなことないもん……んゆぅっ……」  
否定の言葉も耳を咥えられただけで甘くなってしまっては説得力がない。  
「僕は月火ちゃんがエロいほうがいいなー」  
触れるか触れないかの指が1mmも沈まない、そんな微妙な触れ方で月火の胸を触る。  
「ぅんっ…………」  
エロいと言われたのが恥ずかしくて声を我慢する月火。  
くすぐっているような繊細な指は揉みほぐす動きとは違った気持ちよさ。  
暦の左手が帯辺りまでさがってお腹も同じ様に撫でられると浴衣は着崩されあられもない格好になってしまい  
腕の中で抱き締められていなければすぐにも浴衣が脱げてしまいそうだ。  
そして胸とお腹を撫でられ苦しそうに歯を食いしばろうとしては  
我慢できず快感に喘ぐ月火の姿は誰がどう見ても暦の言うとおりエロかっただろう。  
絹の指触りを返すお腹を暦はゆっくりと撫でる。それはむしろお腹を性感帯へと変えゆく愛撫だ。  
胸もお腹も同じよう緩慢に。でも着実に高まるようさすられて月火は肌がじんじんと痺れるような感覚に襲われる。  
(こんな触り方ずるいよう)  
胸は一番敏感な乳首には触れずに周りを撫でてお腹をくすぐる動きはもどかしい。  
瑞々しく張りのある肌がしっとりと指に絡みつく度に吐息が零れてしまう。  
(気持ちいいのに……お兄ちゃんわざとしてるんだもん……)  
触ってほしい所から微妙にポイントが外されて愛撫が続く。  
小さく薄桃色をした乳輪に、短く切り揃えられた爪がほんのちょっとだけひっかかる。  
ゾクリとした感覚が胸の中心から広がるけどそれ以上は触ってくれない。  
お腹の下のほうの際どい部分ギリギリでまた上に戻って触ってくれない。  
これはこれで気持ちいいけど月火のすでに高められた身体にはどうしても物足りなかった。  
 
月火の手が暦の腕を力なく握ると暦は耳元で囁く。  
「ほんと月火ちゃんエロいよな」  
嬉しそうな声に月火は言葉を返す。  
「お兄ちゃんのせいだもん……」  
甘えるような響きは否定ではなく肯定の意味をもって暦に受け止められた。  
「そっか、じゃあエロい月火ちゃんにご褒美あげないとな。ほら」  
いつものように右指が月火の唇に触れる。人差し指と中指が唇を割り開くよう入れられると  
月火は自分を気持ちよくしてくれている兄の指に舌を絡ませた。  
「……んっ、ぴちゅっ……んぅっ……」  
眼を瞑って堅い指先を舐めるとほんの少しの汗の味がする。  
暦は指を性器に見立てているかのよう月火の咥内を指で掻き回した。  
ぐちゅぐちゅと涎が湿った音を響かせて舌の腹を指先がさきほどのよう愛撫すると  
月火は咥えたままくすぐったそうに身を震わせた。  
負けじと舌が指に張り付いてしゃぶるのを暦も気持ちよさそうに眼を細めている。  
「じゅる……ぺろっ、んぢゅぅっ……」  
舐めさせるままにして、今度はお腹に当てられたままの左手が下のほうに進みだす。  
ぴくんと月火の身体が期待に身じろぎして真っ白な生地に包まれたそこへ左手が進入した。  
「……んんっっ!」  
咥えている指のせいでくぐもった喘ぎ声。  
産毛も生えていない上に濡れそぼっているそこは抵抗もなく暦の指を受け入れると  
舌とおなじよう指に絡みつき咥え込んだ。  
月火の腰が痙攣するように震えて喜んでいるのが伝わってくる。  
そこへくの字の形をした左中指が狭い膣内をずりっと擦った。  
 
「んあっ!」  
衝撃で咥えた指を離してしまうほどの悲鳴を上げてしまう。ほんの少しだけ触られただけなのにすでに順応しているのだ。  
中指が泳ぐように擦り上げるとぐちゅっと蜜が音を立てる。  
「ひぁぁっ……!ぅぅ……ふ、あぁぁぁ……ぁ、あっ、んんっっ!」  
入れたまま指を半回転させてまた戻すの繰り返し。ぐりぐりと内側を擦られて  
指が複雑な襞にひっかかるたびに月火は甲高い嬌声を抑えられない。  
「あっ、お兄ちゃぁん……まって……あ、あぁぁぁ……!!!」  
指の動きは止まらなかった。  
「ひぅ……!あ、あ、ぁっ、んんぅぅぅうぅぅ……!」  
人差し指も追加されて二本で膣内を弄くられる。  
「ふあぁっ……!ああっ、んんあああぁぁっっ……!」」  
ますます潤いが溢れて下着を透明な蜜で湿らせていく。  
「やだぁ……はぁ、はぁ……ぅぅ……ぁ、あぁぁぁ……」  
「月火ちゃん、こっちもしないと」  
喘き続ける小さな唇へと右手の人差し指と中指が進入するが月火はもごもごと口を動かすだけで舐めることはできなかった。  
暦は気にせずに膣内を咥内をそれぞれ二本の指で嬲り続ける。  
「んふ……んあ……んん、んああっ!?」  
舌が指で挟まれて両面を扱きながら引っ張られた。  
口を開けたまま味蕾をくすぐられる刺激と敏感すぎる膣を激しく掻き回される快感でただただなすがまま暦の手に翻弄されてしまう。  
次に暦は両方の手を男のモノのように抽挿させた。  
「んおっ……!?んぶ、おにいちゃ……あ、ふっ……んんんっ……!」  
右手は舌の裏側や上顎の天井をくすぐったかと思えば喉には当らないよう前後に動いて頬張らせる。  
左手は指の根元まで入ったと思えば爪が見えるほどの長いストロークを繰り返し膣壁を爪弾く。  
二人の男が上下の穴を責めているような暦の手さばき。月火は身をよじるが暦の指は止まらない。  
好き放題兄の指で体内の入り口を弄られる月火は被虐的な快楽に襲われ小動物のよう身を震わせる。  
 
両方の指がふやけそうな時間を経て抜かれた。  
月火は息苦しさと粘膜を擦られた快感で荒く呼吸を繰り返して動けずにいて  
腕の中にいる妹の痴態に暦の瞳が愛情と欲情で入り混じって光る。  
駆られるような興奮を押さえ込めるはずもなく、シャツとトランクスを脱ぐと  
月火を抱きかかえ仰向けにしてから、手早くブラを外しパンツを脱がせ帯に手をかけ浴衣を全開させた。  
白い肌が淫情で朱に染まっていて涙が溜まる瞳は兄をじっと見つめている。  
暦が圧し掛かるように抱き締めると薄桜色をした小さな乳首が胸板に押し潰された。  
(んぅっ、裸のほうがきもちい……)  
服越しとは違って肌と肌を直接触れ合わせている喜びに月火は口元を綻ばせる。  
暦の逞しい体に包まれるのが嬉しく、汗ばんだ肌が纏わりつくのが気持ちいい。  
なによりも臍に当たっている熱くて固い大好きなお兄ちゃんの物でお腹の中がきゅんきゅんと疼く。  
(私に興奮してるんだ……)  
兄が悦んでくれていると思うと月火の中の女がめらめらと燃え始めた。  
「月火ちゃん……いくぞ」  
「きてお兄ちゃんっ…………」  
膣の入り口にモノが触れるとぞくぞくとした微電流が月火を痺れさせる。  
(入ってきちゃう……!)  
期待感で胸の中がいっぱいになって入り口が亀頭に押し広げられたと思ったその瞬間  
一気に暦は腰を最奥へと突き通した!  
「んぁあぁぁっっっっっ!!」  
まるで悲鳴のような叫び。だがその声には紛れもない歓びが含まれている。  
ぐちゅぐちゅになっている膣内へと暦は激しい抽挿を始め水音を響かせた。  
「あっ!あっ、んっ、んぅぅううぅぅぅっっ……!」  
中学生の身体には大きすぎる肉棒で貫かれ月火は嬌声を上げながら涙が零れ落ちる。  
濡れてぼやける視界には真剣な、狂おしそうなくらい月火を求めている欲情した暦の表情が映っていて  
言葉にはできない感情で胸の中が弾けてしまいそう。  
(お兄ちゃんっ……お兄ちゃんっ……お兄ちゃんっ……!)  
ベッドに広がった髪が揺れ乱れるのも気にせず、はぁはぁっと口を大きく開けながら。  
空気を大きく吸い込んでは吐き出して、真っ赤な顔がくしゃくしゃになりながら。  
月火は全身全霊で暦の愛情と欲望を受けきっていた。  
 
きゅいきゅいと膣壁が肉を締め付ける。月火の中が気持ちよすぎて暦も快感で息を荒げていた。  
お尻と胸とあそこを触っている最中も月火の柔らかな身体に興奮していて、触れるたびにすぐに感じてしまう  
妹の可愛さといやらしさに脳まで茹だされてしまっている。  
「ひゃぅっ!んうっ、あっあっ……」  
お腹の奥を突かれるたびに声が勝手に出てしまう月火。  
「月火ちゃんかわいい……」  
思わず呟くと暦のモノがきゅぅっと締め付けられて  
「かわいいぞ」  
重ねられた言葉で赤い顔が恥ずかしげに背けられた。  
「月火ちゃんの髪も、顔も、胸も、お腹も、あそこも、もう全部可愛すぎる」  
暦は頭を撫で顔に触れて胸を触りお腹をさすって、太いモノを受け入れ広がっているそこに指を当てる。  
「やだぁっ…………」  
可愛いと兄に言われるのに慣れていないのだろう。両手で顔を隠せるが嬉しさは隠しきれてない。  
「ぐっ」  
月火の中が握るかのように暦自身を締め付け、快感のあまり歯を食いしばってしまう。  
「うー……何度も言わないでっ!」  
泣きながら怒る月火の手がぺちんと力なく暦の肩をはたく。  
「本当に可愛いんだよ。お前の可愛さにもっと前から気付くべきだった」  
「それじゃ私子供じゃない……」  
今でも子供なのだが中学生には中学生の矜持があった。  
「月火ちゃんならどうでもいいんだが」  
どうでもよくないよ、と答える月火も結局は嬉しそうだ。  
暦が月火の顎に手をあて正面を向かせるとそのまま唇が触れ合った。  
「んぅ……ちゅ、んんっ……あ、んっ……んぅ」  
目を瞑ってわずかに開いた口から舌が突き出されちゅくちゅくと絡み合う。  
中のモノが引き抜かれるとぞくぞくとした快感が月火の身体を走り回り  
ずんと奥まで貫かれると大粒の涙が目尻から零れ落ちた。  
 
「ん、ちゅっ、れおっ……んんっ!んふううんっ……」  
抱き合いキスを繰り返しながらも抽挿は続く。  
ちゅっ、ちゅっ、と唇が音を立て舌が唾液を潤滑油に混ざり合う。  
(お兄、ちゃんの舌、きもち、いい……)  
せがむように突き出された舌が暦の激しい舌の動きに囚われ巻きつかれて口内をたっぷりと舐られた。  
暦の腰が跳ね動き、亀頭が見えるほど引き抜いては子宮を押し潰しそうなぐらい叩き付けると  
膣内がぎゅっと肉の竿を絞り上げて、抜き出す時はぐちゅぐちゅと蜜が泡だち、沈みいく時は襞が絡み付いて歓迎する。  
「んああっ!んちゅ……んああっ、んぐぐぅ……」  
開かれた月火の脚が突き上げられるたび、力が入ってはびくっびくっと伸びきって指の先まで震えていた。  
 
「月火ちゃん……ちょっとごめんな」  
腰を持ち上げひっくり返し後背位の体勢を取ると後ろから突き上げる。  
「ぁんっ……変なとこ!当たって、るぅっ……」  
上向きの角度になったモノでコリコリと小突かれ甘く鳴く月火。  
うつ伏せになったまま揺らされると硬くなった乳首がシーツに擦れるのすら感じてしまう。  
暦は身を乗り上げ月火の背中に密着したまま腰を回すとすべすべの肌が震えているのが伝わった。  
そうして何度も腰を動かすと引き絞るよう締め付けてきて出し入れが難しいほどだ。  
「月火ちゃんの中、すげえ、気持ちよすぎてやばい……」  
「い、っちゃうのっ?」  
「ああ、いきそうだからちょっとだけ激しくするぞ」  
月火の顔の左右に力無く置かれた両手を掴むと後ろ手に引っ張った。  
「あうぅっ!」  
背中が弓なりに反り上がって淡い膨らみが突き出され揺れる。拍子でぐりっと子宮をえぐられるとお腹から強い快感が迸った。  
「あっ、あっ、あっ、あっ……あっ、あっ!」  
暦の腰が月火の尻に何度も何度も叩きつけられて、肉と肉が音を鳴らし大きく開かれた口から悲鳴と涎が零れ落ちる。  
ずんっとお腹にぶつかる衝撃で吹き飛ばされそうな身体が捕まれた腕に引き止められた。  
それは先ほど強く抱き締められた時の身を引き締められる感覚に似ていて窮屈さと心地よさが月火を襲う。  
「ふっ……んっ、あぁっ……あぅ、んあっ、ああっ!」  
負担がかかる姿勢と速度を増していく動きを月火は受け止め感じていて吐き出す息すらも甘い。  
絶頂直前の暦が止めとばかりに最奥に腰を叩きつけ、掴んだ腕を引っ張ると溜まりに溜まったモノが破裂する!  
「はぁっ、あ、ふあぁああぁぁぁぁぁっ!」  
月火の全身が痙攣して手足の先までびくびくしている。  
「うあ、熱、くて……脈打って……るぅ……」  
体内でもう一つ心臓があるかのごとく、どくんどくんと律動しているモノから精液が注ぎ込まれて膣内を白く染め上げていく。  
同時にイった月火の膣内が根元から亀頭の先まで絞り上げて精液を飲み込んでいくと、続く兄の脈動は妹の中へと  
愛欲の証しを何度も繰り返し放出していった。射精が終り力尽きた暦が月火を離すと二人してベッドにそのまま倒れこむ。  
 
「はぁ、あっ、はぁ……月火ちゃん、よかったぞ……」  
「うん……私も……すごいきもちよかった……」  
未だ繋がったままのそこから白く泡立った液がこぷりと溢れ出している。  
「んぅ、ふぁっ……」  
暦が腰を捻って抜き出し仰向けで寝転ぶと月火は腕の中に入り込んで頬に口付けた。  
月火を胸に抱き上げて暦もキスを返す。  
「んっ……」  
唇が離れると月火は胸板にぽふっと顔をのせて満足げに微笑んだ。  
「月火ちゃんは甘えんぼだな」  
妹の頭を撫でる兄が優しく笑い、その瞳には恥ずかしげな妹が写っていて  
「お兄ちゃんのせいだから責任取ってよね」  
最近ぎゅっとしてもらわないと眠れないんだから―――――  
そんな風に続ける妹にわかったわかったと答えつつも一緒に眠る兄妹の光景があったのだった。  
 
 

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