つきひバス
濁った水音が阿良々木家の風呂場に響き渡り、たまにこもった音も混じっている。
それは大きいほうの妹が水の中で拳を振るう練習をしている、音でもなく
金髪幼女の下僕を男子高校生の主が洗ってあげている、音でもなく
兄妹が仲良く一緒にお風呂へ漬かっているだけなのだった。
正確に言えば兄のほうは立ち上がって太ももまでがお湯に入っており
妹のほうは肩まで漬かって兄のほうを向いていて音は妹の唇から響いている。
それは阿良々木暦の硬く主張する男の象徴を阿良々木月火が唇に含んでは舌で舐めるさいに発する音だった。
「んっ、ちゅぅぅ……ぷはぁ、お兄ちゃんの、れろれろっ、いっつも硬いよね」
「いつもだったら困るけどな。あ、そこベロで舐めたり入れるみたいにしてくれ」
じゅじゅぅっと吸い込んだ亀頭から唇を離して尿道部分を舌が這う。
言う通りに鈴口を舌先が上下に舐め動き、つぷっと押し込まれると暦はまるで小便が出てしまいそうな感覚に襲われる。
「んぉっ、んっ、んーっ、こんにゃんへ、ひいの?」
聞きながらも尖らせた舌先が細い尿道を開くように何度も押し込まれて暦は唾を飲み込んだ。
「すげぇいいっ……!手で扱きながら、たのむ」
「ひゃい、んんっ、んんゆっ……ちゅっ、ちゅっ」
大きく口を開けて亀頭を唇で挟んだまま、小魚が餌を突付くようにちゅぷりちゅぷりと舌が穴を刺激していく。
濡れた右の手が堅い幹を前後に擦って動くと水が纏わりついて、左の手は快感であがってきた二つの睾丸を指全部を使い撫でている。
中学生とは思えないほど手馴れた動きは暦の教えたものか、それとも読んできた大人向け漫画の知識なのか。
どちらにしろ暦の快感は高まっていくばかりだ。
(きもちよさそうだね、お兄ちゃん)
舌は止めずに両手で優しく撫でしごきながらじぃっと暦を見上げていると表情が色々に変わる。
苦しそうに歪んだかと思えば気持ちよさそうに息を吐き出し、面白い顔で口を空けては上を見上げる。
下を向いたときに月火と目が合うとそれを見られたためか、恥ずかしさとか気持ちよさとかが入り混じる仏頂面を返してくる。
月火がフェラチオを喜んでするのは、いつも偉そうに踏ん反り返っている兄の珍しい表情を見れるのが好きだからだ。
「下のほうも舐めてくれ……」
余裕のない声音を聞くと月火は何故だかゾクッとしてしまう。
舌を見せつけるように晒け出すと股間に入り込んで玉袋と竿の根元を愛していく。
可愛く小顔の月火とは対照的な黒いモノが、鼻梁に触れて汚している背徳的な図柄に興奮する暦。
「んはっ、んぉっ……ちゅおっ、じゅじゅじゅっ、れおっ、んんっ……」
重く詰まった睾丸が舌に持ち上げられて咥えられ優しく吸われて唇に挟まれて
もう一つも同じようにたっぷりの唾液に塗され、ふやけてしまいそうなほど月火の舌と唇に弄ばれた。
揺れ動く月火の垂れた髪が湯船に広がって水面が黒く染まっているのが綺麗に見えて
暦が頭を撫でると一瞬だけ月火が止まって、より熱が入った奉仕が続けられる。
「ちゅぅっ、ん〜〜〜っ、ぐじゅっ……んあっ、んおっ、んーーーっ」
睾丸のお尻に近い所までを舌で突つかれると背筋が伸びそうな快感が走り抜け
そのままゆっくりと時間をかけて、皺を広げるかのよう丹念に舐られると
気持ちよくて溶けてしまいそうな錯覚に囚われてしまう。
「ぢゅぶぶっ!ぢゅぷぅっ、じゅるじゅるぅっ!ぢゅばっ!」
月火は顔の角度を変えながら竿の根元を、下から上へと上から下へとわざと音を立てながらしゃぶって目で耳で暦の快感を高めていく。
揺れ動く硬くとがった乳首が脚をくすぐるのも気持ちがいい。
根元からと先端へと昇っていく舌は幹を余す所なく舐めていって亀頭の膨らんだ部分で止まるとつんっと鈴口の上辺りをつつく。
「うおっ……!月火ちゃん、そこやばい……!」
月火は唇で亀頭をしっかりと咥え込み固定させてから舌先で小突くと
えも言えない不思議な、尿道の中まで刺激されているような快感に暦は浴槽に背中に当て息を吐き出す。
「ちおっ、ちゅっ、んっ……ちじゅっ、ぴちゅっ」
(お兄ちゃん、かわいい……)
兄が自分の舌で悶えている様を感じて月火の責めは止まらない。
ちょんっ、ちょんっ舌打ちをするように尿道の周りをつついてあげると、うあっとか、あぁっとか
情けなくも快感にとろけてしまっている声についついほくそえんでしまう。
月火の頭にある手も撫でたりする余裕なんてなく、すがりつくように置かれているだけだ。
もう主導権は完全に月火のものになっていて暦は妹の唇と舌の動きにされるがまま。
「ぐちゅっ……んー、んおっ、いかせて、じゅぶっ……あげるね、お兄ちゃん」
救いの言葉で必死に頷く暦に、よろしいと言わんばかりに頷いた。
口をあの形に大きく開いて亀頭から幹までを唇で押さえ込みながら飲み込んでいき
半分ほど飲み込んだ所で唇がきゅっと引き絞られて月火の顔がゆっくりと前後し始めた。
「んぶぅ、じゅぼっ、ちゅぼっ、んぅ……じゅぶっじゅぶっ…………」
唾液で潤された口内の舌と頬の裏側の肉が幹にぴったりと張り付いて性器に挿入しているような
熱さと柔らかさによる気持ちよさでモノがびくびくと震えている。
舌が忙しなく動き顔が離れる時はちろちろと舌先で先端を刺激して、近づく時は
口内で舌を立ち上げて壁のように受け止めては幹の下側を舐めしゃぶる。
「あっ、んんっ、ぐじゅ、んじゅっ、んおっ、れろれろっ」
激しい動作のたび暦の太腿に胸がくっついては離れる胸が酷く柔らかく感じられ
月火のあくまでも暦を見上げてのフェラチオには堪らないほどに興奮してしまう。
「んっぶっ!んじゅっ……びちゃ、ちゅくっ!んっんっんっ!」
速度を増す奉仕はたまに喉に当たっているがそれでも平気そうに、いや気持ちよさそうに
むしろぐりぐりと喉の奥まで使って兄の快感を高めていく。
「おくまで……いき、すぎだ。のどちんこが、あたってるぞ…………」
妹を心配する声も、その妹から与えられる唇と舌と喉の感触には無力だ。
「んぅぅぅっ、んふぅっ……れろ、んちゅ……あててんだもん、んーっ……んくっ」
小さな顔に収まるのが不思議なぐらい咥え込まれて喉を使っての奉仕に暦は脚と腰を震わせながら限界を訴える。
「で、でるぞっ!!」
「んふううんっ、んううぅっ!んんぅっ!んぐうぅぅっ……!」
柔らかい肉に包まれた亀頭の先端から直接月火の喉へと精液が注ぎ込まれた。
涙目になっているのに、喉が嚥下を繰り返し白く粘ついた兄のモノをどんどん受け入れていく。
喉の飲み込みも快楽に変換する肉棒は、肉の締め付けに合わせるように蠕動して妹の中を白く染め上げていった。
ちゅぽんっという音が聞こえそうなぐらい、喉にはまっていたものが抜かれると
月火は流石に苦しかったのか真っ赤な顔で何度も荒く息を吸い込んでは吐き出す。
暦がズルズルと浴槽へ沈みそうになった瞬間―――
「駄目!」
叱責とともに月火がまた暦の射精を終えて萎え気味のモノに舌をつけた。
「うおおっ!」
イって敏感になってる所を舐められて悲鳴をあげる暦。
「れろれろっ、ずずずっ、ひぃったあとは、じゅぶぅっ、おしょうひぃフェラれしょ。ぢゅるぢゅるぅっ……」
ドロドロになっている部分を舌で拭って、尿道をちゅぅっと吸い上げる月火のおかげで一度は萎えたものがまた硬度を取り戻していく。
「お掃除なのに大きくしちゃうんだから。もうお兄ちゃん、妹の口に出しすぎ!」
と、目をキラキラとさせる月火に逆らう事は出来ず、お口でいっぱい弄ばれる兄の姿がそこにはあった。